SHARE 勝亦優祐+丸山裕貴 / 勝亦丸山建築計画が企画・設計・運営までも手掛ける、東京・杉並区の、遠藤楽設計の住宅を転用した「今川のシェアハウス」
勝亦優祐+丸山裕貴 / 勝亦丸山建築計画が企画・設計・運営までも手掛ける、東京・杉並区の、遠藤楽設計の住宅を転用した「今川のシェアハウス」です。既存住宅を設計した遠藤楽は、フランク・ロイド・ライトに学んだ建築家で、父は建築家の遠藤新とのこと。
建築家 遠藤楽設計の東京都杉並区にある住宅をシェアハウスに転用する計画。
[ デザイン・オペレーションによるプロジェクトドライブ ]
デザイン・オペレーションは建築をデザインする” 設計” 事務所が運営までを行うサービスです。 弊社で建築を借り上げ、現状調査、企画、設計、改修とその費用負担、運営までを一括で行い、半計画的な小さな改修を繰り返すことで、建築の価値とニーズを恒常的に高めていくというプロジェクトです。[ 経緯 ]
オーナー家族は40年この住宅に住み、子供が社会人になり、「家族のための住まい」は役割を終えようとしていました。オーナーは更地売却か一棟賃貸かという選択肢を考えました。更地売却は建築的価値(市場価値とは必ずしも一致しない)が高い建物であり、多くの思い出がある建物であったので、気が進みませんでした。賃貸であれば経年劣化を補修した上で、割高な家賃で借り手を探す必要がありましたが、修繕費と借り手探しのリスクが大きく、選択が非常に困難でした。そこで私たちはデザイン・オペレーションによる提案を行い、実現いたしました。
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以下、建築家によるテキストです。
建築家 遠藤楽設計の東京都杉並区にある住宅をシェアハウスに転用する計画。
[ デザイン・オペレーションによるプロジェクトドライブ ]
デザイン・オペレーションは建築をデザインする” 設計” 事務所が運営までを行うサービスです。 弊社で建築を借り上げ、現状調査、企画、設計、改修とその費用負担、運営までを一括で行い、半計画的な小さな改修を繰り返すことで、建築の価値とニーズを恒常的に高めていくというプロジェクトです。
[ 経緯 ]
オーナー家族は40年この住宅に住み、子供が社会人になり、「家族のための住まい」は役割を終えようとしていました。オーナーは更地売却か一棟賃貸かという選択肢を考えました。更地売却は建築的価値(市場価値とは必ずしも一致しない)が高い建物であり、多くの思い出がある建物であったので、気が進みませんでした。賃貸であれば経年劣化を補修した上で、割高な家賃で借り手を探す必要がありましたが、修繕費と借り手探しのリスクが大きく、選択が非常に困難でした。そこで私たちはデザイン・オペレーションによる提案を行い、実現いたしました。
[ 建築家 遠藤楽設計の住宅 ]
フランク・ロイド・ライトの最後の日本人弟子であり、父親は建築家 遠藤新。四人の家族のための住宅として設計され、スキップフロアの空間構成でリビング上部の吹き抜けには楽氏オリジナルの暖炉の煙突が伸びています。住宅の中心であるリビング、ダイニングのスペースから家族の気配を感じられるように、各個室の吹き抜け側に室内窓が設けられ、2つの子供室は将来的に1つに統合できるように計画されていました。個室以外の壁の仕上げはラワン縁甲板横張で統一され、隣り合う空間同士が連続しているように感じられます。
[ 改修の設計 ]
遠藤楽の設計における寸法や素材、記号性をなぞりながら保存更新のための取捨選択と要素の追加を行い、住宅からシェアハウスへの用途変更を行いました。変更前後では同じ住まいとしての機能だが、変化したことは、住まい手が血縁家族から職業や趣向や世代等を同じくする者同士という住まい手同士の関係性です。そのため、シェアハウス内のパブリック、プライベートなどのあり方を変化に対応させるため、個室間の壁を共有せず、パブリックスペースに小さな居場所を点在させるなどの設計を施しました。
[ つくる人々の家(シェアハウス)]
消費より生産を考える、起業家、学生、様々なデザイナー、クリエイター、エンジニアなど、5人のための家としました。 メンバー同士の創造と生活が交わる場所であり続けるように更新しながら運営していきたいと考えています。
[ メンバーの募集について ]
2019年6月頃から2部屋の募集を開始予定です。内覧希望の方はHPからご連絡下さい。
■建築概要
事業主:株式会社 勝亦丸山建築計画 ( 企画・設計・運営 )
所在地:東京都杉並区今川
主用途:シェアハウス
施工:i-Space
不動産:創造系不動産
敷地面積:174.21㎡
建築面積:97.13㎡
延床面積:154.10w㎡
構造規模:木造2階
築年数:43年
撮影:千葉正人