SHARE 坪井飛鳥+細貝貴宏+上田哲史 / atelier thuによる、奈良・生駒市の住宅「Sou」
坪井飛鳥+細貝貴宏+上田哲史 / atelier thuが設計した、奈良・生駒市の住宅「Sou」です。
東生駒は生駒山地や矢田丘陵などの山々に囲まれた山間にあり、所々に自然が残る。近鉄が宅地開発をし、近鉄奈良沿線で学園前と並ぶ高級住宅地である。
計画地は沿線の北側、大規模な開発を逃れた小高い丘の中腹にあり、車1台ほどの急な坂道を北に上る。敷地は南側の大半が傾斜地であり、北側にわずかに残された平地に小さな平屋の古家が建ち、敷地の北側には小さな緑地が残っていた。
造成することもできず取り残されたような、この場所性を生かした計画ができないものかと考えた。
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以下、建築家によるテキストです。
東生駒は生駒山地や矢田丘陵などの山々に囲まれた山間にあり、所々に自然が残る。近鉄が宅地開発をし、近鉄奈良沿線で学園前と並ぶ高級住宅地である。
計画地は沿線の北側、大規模な開発を逃れた小高い丘の中腹にあり、車1台ほどの急な坂道を北に上る。敷地は南側の大半が傾斜地であり、北側にわずかに残された平地に小さな平屋の古家が建ち、敷地の北側には小さな緑地が残っていた。
造成することもできず取り残されたような、この場所性を生かした計画ができないものかと考えた。
アウトドア好きの施主の要望は「ウッドデッキのある平屋で、ロフトを寝室にしたい」というものであった。残された平地は平屋で要望を満たすには小さく、一通り組み上げると2階建てのボリュームとなってしまう。そこでロフトの寝室を元に、各場所の床レベルを変化させることで高さのボリュームを抑えていくことにした。
書斎から吹抜へ腰かけると、南側の斜面、振り向くと北側の緑がみえ、まるで丘の中腹に腰かけているような錯覚を覚える。
ダイニングの窓を開けると丘に沿って心地よい風が吹き、建物に遮られることなく北側へ流れていく、北側からは小鳥のさえずり、この辺りの主と思しき猫の気配が流れ込んでくる。
丘に寄り添う、内部空間と外部の地形が繋がっていくような建物となった。
■建築概要
所在:奈良県生駒市
用途:専用住宅
規模:木造2階建て
敷地面積:274.59㎡
延床面積:112.61㎡
施工会社:株式会社山本安工務店 担当 山本雅史
竣工:2020年04月18日
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
外装・壁 | 壁 | 杉板 徳島杉 |
外装・壁 | 基礎立ち上がり部分 | 現地の土とセメントの混合材の塗壁 |
外装・屋根 | 屋根 | ガルバリウム鋼板 立平葺き |
外装・その他 | 軒天 | 杉板 徳島杉 |
内装・床 | 1階床 | |
内装・床 | 2階床 | 杉無垢フローリング 吉野杉 |
内装・壁 | 壁 | シナ合板 |
内装・天井 | 天井 | 針葉樹合板、米松の梁、垂木現し |
内装・建具 | 建具 | シナ合板 |
内装・照明 | ペンダント照明 | |
外装・建具 | 外部框戸 | ヒバ |
外構・床 | 外部階段 | コンクリート平板、鉄筋、現地の土のたたき |
外構・床 | 外部デッキ | 桧材 |
外構・植栽 | 植栽 | アオダモ |
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