滋賀県の新生美術館整備室が、SANAAが設計を担当していた新生美術館に関して「一旦、立ち止まる」というコメントを公開

滋賀県の新生美術館整備室が、SANAAが設計を担当していた新生美術館に関して「一旦、立ち止まる」というコメントを公開しています

滋賀県の新生美術館整備室が、SANAAが設計を担当していた新生美術館に関して「一旦、立ち止まる」というコメントを公開しています。美術手帖などが報じていた記事はこちら

平成25年(2013年)12月に策定した新生美術館基本計画に基づき、県立近代美術館(大津市)について、「美の滋賀」の拠点となることをめざして、施設の増築・改修や機能の充実をはじめとした整備を進めてまいりましたが、平成29年8月、美術館本体工事が入札不落となりました。

入札不落以降、より良い美術館を造るために、有識者や関係者の皆様からご意見を伺い、議論を重ねながら、設計の見直しを検討してまいりました。しかしながら、2年後の東京オリンピック・パラリンピックを控え、建設単価が高止まりすると想定される中で、お約束した施設整備費の上限である47億円以内に収めることができない、また、県民の皆様にご理解いただくための説明や取組が十分ではなかったということも踏まえて、すべてを包含した新生美術館プロジェクトをこれまでどおり進めることについては、一旦、立ち止まらせていただくと判断しました。県民や関係者の皆様に誠に申し訳なく、お詫びいたします。

「一旦、立ち止まる」とは、新生美術館プロジェクトそのものを凍結することとは考えておりません。近代美術館の施設・設備の狭あい化や老朽化、平成20年から閉館している琵琶湖文化館の機能継承については、喫緊の課題であると認識しており、これらの課題に優先して取り組んでまいりたいと考えております。

今後はこれらの喫緊の課題への取組について、できるだけ早くお示ししたいと考えておりますので、何とぞご理解いただきますようお願いいたします。

平成30年8月10日

滋賀県県民生活部文化振興課
新生美術館整備室

ODS / 鬼木孝一郎による、東京・恵比寿の店舗「STUDIOUS Ebisu」
ODS / 鬼木孝一郎による、東京・恵比寿の店舗「STUDIOUS Ebisu」 photo©太田拓実

ODS / 鬼木孝一郎が設計した、東京・恵比寿の店舗「STUDIOUS Ebisu」です。アトレ恵比寿4階にある店舗との事。

日本のブランドに拘ったセレクトショップSTUDIOUSの内装デザイン。ODSがデザインを担当した5物件目のSTUDIOUS店舗であり、これまで同様に「奥行きを感じる白」が一つのテーマとなっている。
今回、そのテーマを「光」をつかって表現できないかと考え、店舗壁面の1面全体を6.5mx2.0mの一枚の布でできた発光面とした。ハンガーラックは床と天井で固定した18x18mmのスチールパイプに同じ角材をハンガーパイプとして渡し、最小限の部材で構成している。
装飾的に感じる要素を極限まで消しながら、発光面により「光」を店内に充満させることで、ブランドのもつシンプルな豊かさを空間として表現することを目指した。

西澤俊理 / NISHIZAWAARCHITECTSによる、ベトナム・ホーチミン市のレストラン・オフィス「Restaurant Of Shade」
西澤俊理 / NISHIZAWAARCHITECTSによる、ベトナム・ホーチミン市のレストラン・オフィス「Restaurant Of Shade」 photo©大木宏行

西澤俊理 / NISHIZAWAARCHITECTSが設計した、ベトナム・ホーチミン市のレストラン・オフィス「Restaurant Of Shade」です。

熱帯の国々では、直射光の威力は想像以上に大きい。光は抽象的な存在である前に、風や雨のように物理的なインパクトをもって知覚される。それは例えば、晴れた日に街を行き交う人々の多くがコートを羽織っていることからも想像できるかも知れない。街を見渡せば駐輪場、路上のカフェ、植木屋さん、幼稚園や小学校の園庭に至るまで、日陰を作りだす為の半遮光シートで溢れている。このように日陰を作り出すことは、私達が雨の日に傘をさしたり、レインコートを着たりするのと同じくらい、ここでは自然な所作なのだ。半遮光シートは本来は農業用で、蘭などの陰性植物や観葉植物、接ぎ木や苗木などを育てる目的で開発されたプラスチック製の素材だが、1ロール (2.5m x 100m) あたり100ドル弱というコストメリットが高じて、熱帯地域の人々の生活のあらゆる場面に進出している。今回私達は、日常的に使用されているこの半透明な素材と、それが作り出す光や影によって、新しい南国の建築/環境を定義できないだろうかと考えた。

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