中本尋之 / fathomが設計した、広島・呉の美容院「SOZ」です。
SOZとはオーナーが考えた想像の造語。
想像の種を表すドット。その方眼に描く絵は自由。一つひとつのドットは想像の種。どのドットが結びついて線となって行くのか、無限の可能性を残したデザイン。ドットの方眼紙のような空白のエリアにどんな絵を描くかはお客様とサロンの自由な感性で。
元はコンビニだったカット椅子の数に対しては少し広い空間。何もない自由な状態を”構造物を作る”ということで表現するために方眼紙のような立方体を垂木のグリッドで空間に浮遊させVIPルームの空間に仕上げた。グリッドの中に筋交いをいれることで見えない点=ドットを線の交差で表現した。VIPルームは女性や子連れの方も安心して施術できるようにチャイルドルームと連結させている。チャイルドルームの壁はグリッドフレームとは相対するようにコンクリートで作り子供のモデュールに合わせて小さい立方体で表現している。子供の遊ぶ姿は鏡越しに親にしか視認されず。この相反する壁面の組み合わせは親子だけのプライバシーの確保とVIPルームにありがちな個室による狭い圧迫感を解消している。連結した二つの立方体を店内の中心に配することでカットスペースとシャンプースペースは柔らかく仕切られていく。