トラフのウェブサイトに、神奈川・横浜の、イソップの新店舗「Aesopニュウマン横浜店」の写真が15枚掲載されています。
オーストラリアのスキンケアブランドであるイソップの、ニュウマン横浜店の内外装計画。外部と吹き抜けにL型に面する間口7.4m、奥行き16mの空間が計画地となった。
横浜という立地から、海の青をイメージできるよう、藍染めによってそれを表現したいと考えた。そこで、阿波藍の産地、徳島県上板町を拠点に、藍の栽培から染色、製作までを一貫して行っているBUAISOUの協力を得て、木板の藍染めを仕上げとした。樹種はいくつか実験した中で、藍と相性の良いメープルを選んだ。
荒く仕上げられたモルタル床の上を、藍染めされた板の連なる自立した壁が、船体のように緩やかなカーブを描き空間の奥へと続いていく。同じ藍染でも、その日の藍の状態によって染まり具合が異なるため、色は均一にはならず、壁全体に自然のグラデーションが生まれる。さらに2面ある窓から入る外光が、藍染めの表情を刻々と変える。チューブタイプの商品棚は、波型に掘削された集成無垢材を藍染めして製作した。シンクや島什器の側面はステンレスで仕上げ、周りの藍の色を映し込む。
一枚一枚丁寧に藍染めされた板には、画一的な素材には無い素朴さと力強さがある。人の手や自然の力を感じさせるような、おおらかな店舗空間を目指した。