北澤伸浩建築設計事務所による、既存建売住宅の為の「リビングルームの棚」
北澤伸浩建築設計事務所による、既存建売住宅の為の「リビングルームの棚」 photos©三島一路
北澤伸浩建築設計事務所による、既存建売住宅の為の「リビングルームの棚」 photos©三島一路

北澤伸浩建築設計事務所が設計した、既存建売住宅の為の「リビングルームの棚」です。

戸建住宅のリビングのための棚である。
建物はいわゆる建売住宅で、普段自分たちが考えている住宅よりも圧倒的に開口部が少ない構成に驚かされた。さらに、隣地との関係からなのかアイレベルにはあまり開口がなく、吹抜になったリビングのハイサイドライトから、室内に大きく光を取り込む作りになっていた。真っ白な内装からは、少ない光を最大限に活かすような意図を感じさせられた。

リビングの壁一面に、好きな本などを収納する棚がほしいという要望を頂いた。現状、趣味・仕事の部屋が別にあるが、お子さんがまだ小さいこともあり、なかなかそちらを有効に使うことができず、リビングで過ごす時間がほとんどだということだった。

建築家によるテキストより

普通に棚を設置していくと、この住宅で一番明るいスペースが窮屈になってしまう。
それを避けるため、まず背板をなくし、棚板の間隔も大きくすることにした。それによって、ものを棚に置いたときも、それぞれのマスの中で白い壁を大きく残すことができる。

さらに、上にいくに従って棚の奥行をセットバックさせることで、高さ方向の圧迫感をなくし、同時にハイサイドライトからの光が棚の間に満たされ、室内を明るく広がりのあるまま維持できるように考えた。

建築家によるテキストより
長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・千代田区の物販店舗「and wander 丸の内」
長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・千代田区の物販店舗「and wander 丸の内」 photo©河野政人(ナカサアンドパートナーズ)
長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・千代田区の物販店舗「and wander 丸の内」 photo©河野政人(ナカサアンドパートナーズ)
長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・千代田区の物販店舗「and wander 丸の内」 photo©河野政人(ナカサアンドパートナーズ)

長坂常 / スキーマ建築計画が設計した、東京・千代田区の物販店舗「and wander 丸の内」です。店舗の公式サイトはこちら

and wanderのラインナップの特徴としてユニセックスで、かつ色のバリエーションが多いことがあげられる。
そのため、商品を一点一点手にとらないとわからない。むしろ一点一点手にとって発見していく楽しみこそがand wanderでの買い物の楽しみ方だと考えた。

また、その一点一点の変化が、行くごと、そしてシーズンごとへの変化にもつながればと考え、レイアウトに変化が出やすいように天井から1500mmピッチの電源込みの構造グリッドシステムを吊るし、そこに照明、ハンガー、メッシュ、鏡、ポスター、フィッティングルームなどを自由に吊るせる可動システムをデザインした。

また、and wanderは上で記したある一定の仕組みは共通だが、出店場所の環境やターゲットの変化に伴い、その一店一店によって少しずつカスタマイズし、一店一店の異なるデザインをお客様に楽しんでもらいたいと考えた。

今回、間口が狭いものの奥に深いことからグリッドに配置されたライン照明が効果的に奥に続いている。また、並びが丸の内であることから大人向けのショップが多く、シックな暖色の色空間が続く。

その中デザインブランドとしての意思を強く出すために床をモルタルに白く浮かび上がるショップを目指した。

建築家によるテキストより
長坂常 / スキーマ建築計画による、中国・香港の「ブルーボトルコーヒー 香港カフェ」
長坂常 / スキーマ建築計画による、中国・香港の「ブルーボトルコーヒー 香港カフェ」
長坂常 / スキーマ建築計画による、中国・香港の「ブルーボトルコーヒー 香港カフェ」

長坂常 / スキーマ建築計画が設計した、中国・香港の「ブルーボトルコーヒー 香港カフェ」です。店舗の公式サイトはこちら

「美味しいコーヒーをシェアする」姿勢の表現であるカウンター越しの客とスタッフのFLATな関係を築くBLUE BOTTLE COFFEEはどこに行っても変わらない。
そして、その土地土地に合わせて変わり続けるBLUE BOTTLE COFFEEも変わらない。

この香港は、豪華な巨大ビルディングの傍ら、細い横道には覆いかぶさるように汚れたアパートがひしめき、乱雑な看板や洗濯物が張り出している。その足元は所々で舗装が剥がれ水たまりができている。なので香港の印象として靴の裏は汚い印象がある。
そのせいと暖かい気候のせいかその足元の連なる商店では多く洗い流せるタイルが使われている。

この場所もその一角にあるため、本計画ではタイルを使用することにした。
ただ、我々日本人がタイルを使うときに乾式ではなく、味わいをもつ湿式のタイルを使用することを考え、世界有数の陶磁器の生産地多治見で湿式のタイルを作ることにした。

また、この建物がコンクリートであることから、そのコンクリートの構成色を使用してタイルを作ることで、シンプルで居心地の良い場所ができると考えた。

建築家によるテキストより

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