中村竜治建築設計事務所が設計した、群馬の店舗「ジンズイオンモール高崎」です。基本設計を中村竜治建築設計事務所が、実施設計をスペースが手掛けています。店舗の公式ページはこちら。
ショッピングモールの中のメガネ屋さん。
虚構性が高いショッピングモールの中で頼りになる現実(文脈)は少ない。仕上げる前のコンクリートの床が唯一頼れそうなものだったので、そこから現実を積み上げていくことにした。
外から持ち込む現実としては、規格品である木の板を選んだ。それを仕上げていない床から積み上げることで展示台をつくっている。
通常の家具を作るときのような複雑な加工手間が省けるものの、ただ積むと面積の割に重くて材料を無駄に食う展示台になってしまう。そこで、下から偶数番目の板をずらし展示面積を増やしている。
ずらすことで角や辺が増えた展示台は、メガネを選ぶ人に様々な方向を向かせ、向かい側の人との視線を合いづらくしている。