中村拓志&NAP建築設計事務所と竹中工務店による、千葉市の「ZOZO本社屋」。諸機能を街にアウトソースし街と共に成長するオフィスを目指し設計、吊屋根で天井高の変化する空間が公と私をグラデーション状に生み、自由な居場所の選択と共に一体感を生み出す
中村拓志&NAP建築設計事務所と竹中工務店による、千葉市の「ZOZO本社屋」。諸機能を街にアウトソースし街と共に成長するオフィスを目指し設計、吊屋根で天井高の変化する空間が公と私をグラデーション状に生み、自由な居場所の選択と共に一体感を生み出す photo©Koji Fujii / TOREAL
中村拓志&NAP建築設計事務所と竹中工務店による、千葉市の「ZOZO本社屋」。諸機能を街にアウトソースし街と共に成長するオフィスを目指し設計、吊屋根で天井高の変化する空間が公と私をグラデーション状に生み、自由な居場所の選択と共に一体感を生み出す photo©Koji Fujii / TOREAL
中村拓志&NAP建築設計事務所と竹中工務店による、千葉市の「ZOZO本社屋」。諸機能を街にアウトソースし街と共に成長するオフィスを目指し設計、吊屋根で天井高の変化する空間が公と私をグラデーション状に生み、自由な居場所の選択と共に一体感を生み出す photo©Koji Fujii / TOREAL

中村拓志&NAP建築設計事務所竹中工務店が設計した、千葉市の「ZOZO本社屋」です。諸機能を街にアウトソースし街と共に成長するオフィスを目指し設計、吊屋根で天井高の変化する空間が公と私をグラデーション状に生み、自由な居場所の選択と共に一体感を生み出す計画です。

ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOの本社屋では、食事や保育などの諸機能を社内で賄うのではなく、街全体をオフィスと捉える「領域型オフィス」として、周辺のカフェや公園、保育所、ジム等を街の中にアウトソーシングし、街と共に成長するオフィスを目指すことにした。社員の街に対する関係性構築のふるまいが本業のビジネスへの理想的なフィードバックになると考えたからである。

建築家によるテキストより

通過交通が多く熱負荷の高い南西道路側は、建物のセットバックにより並木や広場を設けて街並みに寄与することにした。
千葉大学正門と駅を結ぶ学園通り側はストリートとの一体化を目指し、南北方向に開いた吊り屋根の無柱空間と大庇を設けた。今やファッションはストリートから生まれると言われているが、往来する人びとのコーディネートやしぐさの観察が習慣化できるオフィスである。

建築家によるテキストより

2.0~8.0mの天井高が、ひとつの空間に空港のようなパブリック性と住宅のようなプライベート性をグラデーション状に生み出している。スキップ状の床と屋根は、目線のずれや人とのほどよい距離感、光のまわり方といった質の異なる空間を生み、仕事内容や活動によって自由に居場所を選択できる環境を支援する。

建築家によるテキストより
佐藤研吾 / In-Field Studioによる、現代詩人の為の住宅「インド・シャンティニケタンに家を作りに」。インドで“日本の家”を作りたい施主の夢を出発点とし、要望に真摯に向き合い“家の断片”と捉えた家具から計画を開始、現地では大工と二ヵ月滞在し内部造作のデザイン制作を行う
佐藤研吾 / In-Field Studioによる、現代詩人の為の住宅「インド・シャンティニケタンに家を作りに」。インドで“日本の家”を作りたい施主の夢を出発点とし、要望に真摯に向き合い“家の断片”と捉えた家具から計画を開始、現地では大工と二ヵ月滞在し内部造作のデザイン制作を行う photo©一般社団法人コロガロウ/ 佐藤研吾建築設計事務所
佐藤研吾 / In-Field Studioによる、現代詩人の為の住宅「インド・シャンティニケタンに家を作りに」。インドで“日本の家”を作りたい施主の夢を出発点とし、要望に真摯に向き合い“家の断片”と捉えた家具から計画を開始、現地では大工と二ヵ月滞在し内部造作のデザイン制作を行う photo©一般社団法人コロガロウ/ 佐藤研吾建築設計事務所
佐藤研吾 / In-Field Studioによる、現代詩人の為の住宅「インド・シャンティニケタンに家を作りに」。インドで“日本の家”を作りたい施主の夢を出発点とし、要望に真摯に向き合い“家の断片”と捉えた家具から計画を開始、現地では大工と二ヵ月滞在し内部造作のデザイン制作を行う photo©一般社団法人コロガロウ/ 佐藤研吾建築設計事務所

佐藤研吾 / In-Field Studioが設計した、現代詩人の為の住宅「インド・シャンティニケタンに家を作りに」です。インドで“日本の家”を作りたい施主の夢を出発点とし、要望に真摯に向き合い“家の断片”と捉えた家具から計画を開始、現地では大工と二ヵ月滞在し内部造作のデザイン制作を行いました。In-Field Studioは、現在一般社団法人コロガロウ / 佐藤研吾建築設計事務所に改組されています。

インドのシャンティニケタンという町で、「日本の家」を作りたい、という遥かな夢を持ったある現代詩人の家である。

建築家によるテキストより

住宅の構想に先立って、私たちはまず家具を作ることから始めた。日本で家具を作り、シャンティニケタンへ持って行くことを考えた。というのは、「日本の家」という幻影ともいうべき概念に対して、確かな形を与えることができなかったからである。

「これが日本の家だ」というイメージをそう易々と提出することもできずに「日本」という問題に対して真摯に向き合うにはどうすれば良いか、悩んだ。それで、家の断片である家具の形から考え始めた。そして家具のほかにも、施主のために様々なモノを日本から持って行こうと考えていたから、それらのモノを入れて運ぶためのハコを作ることを考えて、そのまま家具の一部となった。とはいえ家具もまた、確かな輪郭を描けずに何かが欠けた形とするしかなく、現地へ持って行ってから新たな部材を付け足すように、留保させた。

建築家によるテキストより

現場では、持ち込んだ家具を起点として、内部造作のデザインと制作を進めた。日本の友人である大工の青島雄大さんらとともに、およそ2ヶ月間現場に滞在し、座机、床の間、家全体に広がる木架構を制作した。

この家の構造躯体はRC造とレンガ組積造を組み合わせたもので、およそ4間四方の単純な平面形となっている。外壁は、採光と通風のための開口部の調整に注力した。躯体は先行して現地の職工の手によって建てられ、その後私たちが滞在し、生活と制作を両立にするためのハコ=シェルターとなった。

建築家によるテキストより

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