MVRDVとThe Why Factoryのパリでの建築展「アジール」の会場写真。
フランス語で“行動する”の名を冠した展覧会です。建築家は、“地球を改善する”の宣言を作品を通して伝える為に、小ぶりな空間に写真等が印刷された78mのカーテンを折り込む構成を考案しました。また、材料には再利用可能な物を使用し環境を考慮しています。展覧会の公式ページはこちら。
こちらはリリーステキストの翻訳
パリの展覧会「アジール」が公開される。MVRDVとThe Why Factoryが建築とアーバニズムの活動家としての一面を紹介
「建築と都市は行動への呼びかけである」-これが、ArchiLib GalleryとMVRDVのパリオフィスの連結したスペースで本日オープンするMVRDVとThe Why Factoryの最新展覧会アジールの原則です。この展覧会の名称は、「行動する」を意味するフランス語の動詞に由来し、アクティビズムのレンズを通してMVRDVとThe Why Factoryの作品を検証し、環境や社会のさまざまな課題に対処する能力を明らかにします。
コンパクトなスペースに50以上のプロジェクトが紹介され、国際的なプロジェクトや研究など、より幅広い作品の中に、この会社のフランスの仕事を位置づけています。各プロジェクトには、活動家や抗議者の言葉から着想を得た、プロジェクトの本質をとらえたパンチの効いたスローガンが添えられ、各デザインがより良い未来への道を切り開く様子を強調しています。
この展覧会では、各プロジェクトが、人々の生活を改善し、周囲の環境を改善し、都市を改善し、国を改善し、そして地球を改善するという野心を持ったマニフェストであることが示されています。このフレームワークの思想的な基盤は、MVRDVとThe Why Factoryが作成した「バケットリスト」にあります。このリストは、「生物多様性」「自給自足」「グリーン」「コラボレーション」「民主主義」「美しい」といった記述を含む、世界の未来に対する44の目標から構成されています。
MVRDVの創業パートナーであるヴィニー・マースが2007年にデルフト工科大学に設立したシンクタンクThe Why Factoryの活動は、MVRDVの設計と共生関係にあるため、建築事務所と並べて紹介されています。このタイムラインは、2022年6月9日の展覧会オープニングセレモニーで発表された、密集した都市環境において、個々の欲望がどのようにコラボレーションし、共に繁栄していくかを研究したThe Why Factoryの新刊『(w)Ego』で完結します。
ヴィニー・マースは言います。
「1993年にMVRDVを設立したとき、私たちはこれまでとは違う方法で物事を進め、必要と思われる変化を世界にもたらしたいという願望に強く突き動かされていました」
「30年近く経った今でも、この精神が私たちのオフィスの根底にあることを誇りに思いますし、私たち人類が直面する課題がより緊急性を増している現在でもそうです。このことが、The Why Factoryを設立した理由のひとつです。建築事務所の目先のニーズにとらわれず、独立した立場でリサーチができ、なおかつ未来につながるようなものがあればと思いました。この展覧会では、ある意味、来場者に『あなたはどんな未来を見たいですか』と問いかけたいのです」