梅岡恒治と山田美紀による、東京・中央区の住戸改修「SLIT」。在宅勤務の多い単身の施主の為に計画。約40㎡を広く使えて気分を切替られる空間の要望に、水廻りをコアする回遊性のある平面構成を考案。紙製間仕切りで連続性を操作できる機構も組み込む
梅岡恒治と山田美紀による、東京・中央区の住戸改修「SLIT」。在宅勤務の多い単身の施主の為に計画。約40㎡を広く使えて気分を切替られる空間の要望に、水廻りをコアする回遊性のある平面構成を考案。紙製間仕切りで連続性を操作できる機構も組み込む photo©小野寺宗貴
梅岡恒治と山田美紀による、東京・中央区の住戸改修「SLIT」。在宅勤務の多い単身の施主の為に計画。約40㎡を広く使えて気分を切替られる空間の要望に、水廻りをコアする回遊性のある平面構成を考案。紙製間仕切りで連続性を操作できる機構も組み込む photo©小野寺宗貴
梅岡恒治と山田美紀による、東京・中央区の住戸改修「SLIT」。在宅勤務の多い単身の施主の為に計画。約40㎡を広く使えて気分を切替られる空間の要望に、水廻りをコアする回遊性のある平面構成を考案。紙製間仕切りで連続性を操作できる機構も組み込む photo©小野寺宗貴

梅岡恒治 / 梅岡設計事務所と山田美紀一級建築士事務所が設計した、東京・中央区の住戸改修「SLIT」です。
在宅勤務の多い単身の施主の為に計画されました。建築家は、約40㎡を広く使えて気分を切替られる空間の要望に、水廻りをコアする回遊性のある平面構成を考案しました。また、紙製間仕切りで連続性を操作できる機構も組み込まれました。

施主は、30代後半単身で、都内で40‐60㎡の規模の物件を探していた。立地の良さが持つ資産価値を重視して、40㎡という少し狭い物件を選択することになり、広く使えるようなプランが求められた。

建築家によるテキストより

生活のスタイルとしては、テレワークや出張が多いため、休みの日に友人を呼んだり、日々の仕事の気分の切り替えができるように、ホテルライクな空間が望まれた。

そこで、水回りを部屋の中心に配置し、1室空間とすることで、空間を広く使えるようにしつつ、回遊できるプランとした。また、使い方に応じて、空間の連続性を変えられるように、コア部分に間仕切りを収納できるSLITを設けた。

建築家によるテキストより

このSLITや開口部など部屋の境界には、真鍮塗装を施すことで、1室空間でありながら、空間の切り替えが感じられる要素を付加した。
間仕切りは、安価に取替えられるように、紙と汎用品を用いて、強度を出すための折りを加えて、自主製作した。紙の透過によって、人影が感じられる程度に柔らかく空間を間仕切っている。

建築家によるテキストより
OMA / 重松象平のデザインアーキテクトによる、東京・渋谷区の商業ビル「原宿クエスト」。駅近くの敷地に計画。表参道と奥原宿エリアの接続を意図し、“大通り”と“周辺のヴィレッジ”の二面性に応える建築形態を考案。商業的な顔を作ると同時に都市の新たなアクティビティを誘発
OMA / 重松象平のデザインアーキテクトによる、東京・渋谷区の商業ビル「原宿クエスト」。駅近くの敷地に計画。表参道と奥原宿エリアの接続を意図し、“大通り”と“周辺のヴィレッジ”の二面性に応える建築形態を考案。商業的な顔を作ると同時に都市の新たなアクティビティを誘発高層階テラス外観
OMA / 重松象平のデザインアーキテクトによる、東京・渋谷区の商業ビル「原宿クエスト」。駅近くの敷地に計画。表参道と奥原宿エリアの接続を意図し、“大通り”と“周辺のヴィレッジ”の二面性に応える建築形態を考案。商業的な顔を作ると同時に都市の新たなアクティビティを誘発俯瞰
OMA / 重松象平のデザインアーキテクトによる、東京・渋谷区の商業ビル「原宿クエスト」。駅近くの敷地に計画。表参道と奥原宿エリアの接続を意図し、“大通り”と“周辺のヴィレッジ”の二面性に応える建築形態を考案。商業的な顔を作ると同時に都市の新たなアクティビティを誘発パサージュ表参道側
OMA / 重松象平のデザインアーキテクトによる、東京・渋谷区の商業ビル「原宿クエスト」。駅近くの敷地に計画。表参道と奥原宿エリアの接続を意図し、“大通り”と“周辺のヴィレッジ”の二面性に応える建築形態を考案。商業的な顔を作ると同時に都市の新たなアクティビティを誘発パサージュ北側低層

OMA / 重松象平のデザインアーキテクトとNTTファシリティーズの建築設計による、東京・渋谷区の商業ビル「原宿クエスト」です。
原宿駅近くの敷地に計画されています。建築家は、表参道と奥原宿エリアの接続を意図し、“大通り”と“周辺のヴィレッジ”の二面性に応える建築形態を考案しました。また、商業的な顔を作ると同時に都市の新たなアクティビティの誘発も意図されています。竣工・開業は、2025年春を予定しています。

新生「原宿クエスト」は、表参道と奥原宿を繋げ一体化する初めての建築となリます。
表参道は、東京には珍しい軸線であり、けやき並木や歩道の広さなどによって都市的アイデンティティが確立された通りです。その大通りに面する建築は、ブランドの旗艦店が多いということもあって自ずと大きくなり、個々のアイデンティティが強調されるようになりました。

建築家によるテキストより

一方、参道の周辺には軸線とは対照的な、有機的でヒューマンスケールの街並みを持った「ヴィレッジ」が存在し、1970年代以降、実際にはそういった小さなストリートで日本の新しいファッションや自由な若者文化が生まれ培われてきました。つまりは、大通りとその周辺のヴィレッジ、そのデュアリティ(二面性)を等価と捉えて一体的に、そして面的に考えていくことがこのエリアの発展には欠かせないのです。

建築家によるテキストより

「原宿クエスト」は、明治神宮、代々木体育館、代々木公園、原宿駅に近く、表参道の中でも公共性の高いエリアにあリます。そして同時に、敷地の北側では竹下通りなどがある奥原宿にも面しています。まさに二面性のストーリーを持った建築を計画するには最適な場所です。表参道にしっかりとした商業的な顔を持ち、同時に奥原宿側へと人々を導き、そこで新たなアクティビティを誘発する。まさに表と奥を繋げて、デュアリティを体現する建築をめざしました。

建築家によるテキストより
藤井亮介建築研究所による、東京・墨田区の集合住宅「プライムメゾン浅草イースト」。都心の賃貸ワンルームマンション。住空間での滞在時間増加を踏まえ、キッチンの窓際配置と作業空間等の確保で“居場所を選択できる”構成を考案。近接した街との関係は“ブリーズソレイユ”で調整
藤井亮介建築研究所による、東京・墨田区の集合住宅「プライムメゾン浅草イースト」。都心の賃貸ワンルームマンション。住空間での滞在時間増加を踏まえ、キッチンの窓際配置と作業空間等の確保で“居場所を選択できる”構成を考案。近接した街との関係は“ブリーズソレイユ”で調整 photo©鳥村鋼一
藤井亮介建築研究所による、東京・墨田区の集合住宅「プライムメゾン浅草イースト」。都心の賃貸ワンルームマンション。住空間での滞在時間増加を踏まえ、キッチンの窓際配置と作業空間等の確保で“居場所を選択できる”構成を考案。近接した街との関係は“ブリーズソレイユ”で調整 photo©鳥村鋼一
藤井亮介建築研究所による、東京・墨田区の集合住宅「プライムメゾン浅草イースト」。都心の賃貸ワンルームマンション。住空間での滞在時間増加を踏まえ、キッチンの窓際配置と作業空間等の確保で“居場所を選択できる”構成を考案。近接した街との関係は“ブリーズソレイユ”で調整TYPE-Bの住戸 photo©鳥村鋼一

藤井亮介建築研究所が設計した、東京・墨田区の集合住宅「プライムメゾン浅草イースト」です。
都心の賃貸ワンルームマンションの計画です。建築家は、住空間での滞在時間増加を踏まえ、キッチンの窓際配置と作業空間等の確保で“居場所を選択できる”構成を考案しました。そして、近接した街との関係は“ブリーズソレイユ”で調整する事が意図されました。

労働・居住に関わる環境の変化によって、住空間での滞在時間は増加した。
そこで本計画では従来のワンルーム型の居住空間に対して、
・滞在時間の重心が夜から昼に
・行為の軸が就寝から食事/執務に
とシフトした新たな環境下での住空間のあり方を考えた。

建築家によるテキストより

一般的なワンルームマンションは1Kという間取りに代表されるように、廊下と一体化したキッチン+居室という空間構成が多く、窓際の居室は異なる行為を一手に受け入れざるを得ない。
そこで本計画では、窓際にキッチンを配置し、バーチカルブラインドで間仕切られたベッドルームやワークスペースを別に設けることで、行為に応じて異なる居場所を選択できるようにしている。またこれら以外に断面的な操作も行い、スキップフロアやメゾネットなどの住戸プランも用意することで、より多くの行為と居場所の選択を行えるように計画した。

建築家によるテキストより

生活行為を窓際に寄せることは、街との関係も近くなることを意味する。ただし本計画では、バルコニーの面する前面道路の向かいに戸建て住宅や集合住宅があり、計画時より見合いの関係が懸念されていた。そのためファサードに斜め壁のブリーズソレイユを採用することで、開放性を確保しつつ視線の制御が行えるようにしている。

また日射の負荷の大きい夏季において住戸西側壁面の日射取得のシミュレーションを行った結果、斜め壁が南西方向でも北西方向でもほぼ同等に効果が期待できることが分かったため、奇数階と偶数階で斜め壁の向きを変え、近隣対策として視線が特定方向に向かないよう調整している。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2022/10/24-10/30]
最も注目を集めたトピックス[期間:2022/10/24-10/30]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2022/10/24-10/30)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 成瀬・猪熊建築設計事務所による、岐阜の宿泊施設「お宿Onn 中津川」。木材の企業が地域活性の為に計画。地元の“素材”とエリアの“地形”を出発点に、様々な“ヒノキ”の要素を散りばめ山裾を再現した共用空間を考案。客室等でも異なる方法でヒノキの魅力を引き出す
  2. 桔川卓也 / NASCAによる、千葉・柏市の「道の駅しょうなん てんと」。約4万㎡の敷地。公設民営として“地域のゲート”を目指し、農業ハウスを模る家型の連なりが複数のアクセスに対して正面性を持つ構成を考案。反復する構造体と強い色の天井で多様な活動を包み込む
  3. 吉野優輔 / YYAによる、和歌山・田辺市の「森の歯科」。歯科医の施主が第二の人生を送る為の併用住宅。患者が訪問し易くリラックスできる環境を目指し、治療空間を中心に検討して森を眺める個室郡を考案。経営理念と建築の解き方を合わせ本質を可視化
  4. 関西の建築界を牽引した石井修の、生誕100周年を記念した展覧会が開催。兵庫県立美術館のギャラリーを会場とし、倉方俊輔のキュレーションで、代表作品の図面・写真・模型を公開
  5. 小笹泉+奥村直子 / IN STUDIOによる、京都市の「領域の家」。江戸時代から住み継がれた敷地。時間を遡った“領域的”住宅を目指し、土間等の構成と断面等の形態操作で都市から住宅内部まで段階的に領域を構築。古典と現代の手法の混合でこの土地の建築を作る
  6. 建築家の山田誠一による書籍『Process of the Works 住宅の設計方法』を先行プレビュー。静岡を拠点に質の高い住宅をつくり続ける建築家による初の書籍。写真・ドローイング・設計図など多数収録
  7. 川本達也建築設計事務所による、愛知・長久手市の住宅「丁子田の家」。造成された住宅地に計画。将来的に子供が受継げる普遍性を目指し、既存擁壁から跳ね出す“3枚の壁”で敷地全体を活かす為の“構え”を構築。ファサードのT型の梁で街との繋がりも操作
  8. 佐藤可士和 / SAMURAIによる、滋賀の日清食品関西工場の工場見学施設「NISSIN KANSAI FACTORY」
  9. 榊原節子建築研究所による、大阪市の、設計者の事務所兼自邸「大開のアトリエ住居」。商店街の建物を改修。街に開かれた仕事と暮らしが連続する建築を目指し、既存スラブの一部を撤去した“空まで抜ける外部空間”を考案。“足し算”と“引き算”で過去と未来が混ざる重層的な場を作る
  10. ザハ・ハディド・アーキテクツによる、中国の「杭州国際スポーツセンター」。サッカー場・屋内アリーナ・プール等を収容。試合のない日にも活用される施設を目指し、プログラムの検討と共に敷地の約半分を公共空間として設計。換気や発電と排水に関しても環境への最適化を行う
  11. OMA / AMOによる、アメリカ・シカゴの店舗「STONE ISLAND GLOBAL STORES」。企業のアイデンティティをコンセプト化した店。典型的素材を個性的に変える同社のアプローチを参照して、様々な素材を加工したコンクリートや石の様な建材を開発。空間を通して思想を地域社会に発信
  12. 鈴木雅也建築設計事務所による、東京・目黒区の住戸改修「自由が丘の家」。華道が趣味の施主の為に計画。新旧の良さを引立たせた融合を求め、和室新設以外に既存の間取りを変えずに“内装仕上の変更”で空間を構築。自然素材の採用と既存の取捨選択で豊かな表情を作る
  13. 大野力 / sinatoによる、東京・港区の、ワークプレイス「DENTSU DIGITAL」。約2,000人が時間や場所を自由に選び働く場。“特定多数のコモン”の均衡を目指し、多様な行動を促進する“道”を作りタスクに応じ占有できる“拠点”を配置。個人の自由と集団の生産性を両立
  14. 中村竜治建築設計事務所による、京都市の、デザイン展の会場構成「FormSWISS展示設計」。ビジュアル作品等を展示。限られたスペースを活かす為に、壁と床を“画鋲”を用いた“200mmグリッド”で覆って磁石で固定する仕組みを考案。均質な空間に不均質な作品群が重なり合う場を作る
  15. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
  16. 安藤忠雄の建築を被写体とし、写真家フィリップ・セクリエが撮り下ろした写真作品の展覧会が開催。USMの丸の内のショールームを会場に、作家が9年間にわたって探求した資料やコレクションも展示
  17. 清水建設による、茨城・つくば市の「ゼロエミッション国際共同研究センター」。既存建物を国際共同研究の場とする計画。持続可能社会を構築する次世代型改修を目指し、廃棄物削減や省エネ等を考慮した設計を志向。キャノピーの“有機的な樹状デザイン”で施設の役割を象徴
  18. 鎌松亮 / note architectsによる、群馬・草津町の「草津別荘」。切妻屋根の山荘を改修。周辺環境の性質を最大限に顕在化する建築を目指し、外部に面する長手側の気積を大きく取り“森と対峙する空間”を考案。日常の喧騒から離れた特別な余暇の場を作る
  19. ノーマン・フォスターが、自身の為にデザインした家具の展覧会をレポート。カリモク家具と協業して家具6型を製品化し展示。会場自体も現地の雰囲気を伝えるべくフォスター+パートナーズと共に構成
  20. 川崎市役所新本庁舎設計プロポで、最優秀者に選ばれた久米設計の提案書

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