首都大学東京名誉教授の深尾精一が審査委員長を務める「第26回木材活用コンクール」が応募作品を募集中。木造及び混構造建築、木質空間(内装、エクステリア)、クリエイティブユースの作品を募集。選定作品には“農林水産大臣賞”や“国土交通大臣賞”等が贈呈
首都大学東京名誉教授の深尾精一が審査委員長を務める「第26回木材活用コンクール」が応募作品を募集中。木造及び混構造建築、木質空間(内装、エクステリア)、クリエイティブユースの作品を募集。選定作品には“農林水産大臣賞”や“国土交通大臣賞”等が贈呈

首都大学東京(現東京都立大学)名誉教授の深尾精一が審査委員長を務める「第26回木材活用コンクール」が応募作品を募集しています。木造及び混構造建築木質空間(内装、エクステリア)クリエイティブユースの作品を募集。選定作品には“農林水産大臣賞”や“国土交通大臣賞”等が贈呈されます。募集期間は2022年12月1日~2023年1月15日まで。
また、過去の木材活用コンクール受賞者がパネルディスカッションを行う「木材活用未来会議」がリアルとオンラインで開催されます。開催日は2022年11月27日。会場は埼玉の飯能商工会議所。参加費無料で、こちらからの要事前申込です。【ap・ad】

趣旨

日本は世界有数の森林国であり、国土の7割が森林です。そこから生み出される木材は、古の時代から四季の変化に富む日本の風土に適した材料として生活に密接しており、生活空間の中には常に木との触れ合いがありました。そして長い間木材を有効に活用してきたことで、我が国には多種多様な木の文化が育まれました。また森林には、渇水や洪水を緩和し良質な水を育む水源のかん養機能、山地災害の防止機能、二酸化炭素の吸収・貯蔵や騒音・飛砂防止などの生活環境保全機能等、多面的な機能があります。再生産可能な資源である木材を上手く利用し、森を循環させることで豊かな自然環境を守るという先人から受け継いだ伝統と文化を次世代に繋いでいくことが必要だと考えます。

当コンクールは木材の新たな利用、普及の可能性をさぐり、木材業界の活性化に寄与することを目的として平成9年に創設され、本年で第26回目を迎えます。

木材自給率の向上を目的とする「公共建築物等木材利用促進法」が施工されてから11年が経過し、全国各地で数多くの木造建築物が建てられるようになりました。新しい木質材料や技術工法も次々と開発され、また木造建築における法制度の緩和等が進み、さらなる普及が期待されています。

日本木材青壮年団体連合会は、令和4年度スローガンとして「ともに」 ~同志と共に築く未来へ繋ぐ木青連の輪~ を掲げ、様々な啓発活動を行っております。木の伝統と文化を次世代へ繋ぐため「木の良さ」を活かした作品や、従来にはない新しい木材の利用や見せ方、工法などを用いた「木材の新たな可能性」を追求する作品を、4つの部門を設けて募集し、木材の良さの普及と木材の利用用途の拡大に貢献する優秀な作品を表彰いたします。全国各地から沢山のご応募をお待ちしております。

以下に、前回(第25回)の受賞作品と、木材活用未来会議の情報を掲載します。

湯浅良介による建築展「Pole Star」。洋菓子店の上階のスペース“un”での展示。自身の建築の“捉え方”の表現を求め、華美な装飾が施され光を反射し回転する“柱”を製作。構造とは異なる“柱”の意味に注目し“想像の銀河”を重ねて構想
湯浅良介による建築展「Pole Star」。洋菓子店の上階のスペース“un”での展示。自身の建築の“捉え方”の表現を求め、華美な装飾が施され光を反射し回転する“柱”を製作。構造とは異なる“柱”の意味に注目し“想像の銀河”を重ねて構想 photo©Office Yuasa
湯浅良介による建築展「Pole Star」。洋菓子店の上階のスペース“un”での展示。自身の建築の“捉え方”の表現を求め、華美な装飾が施され光を反射し回転する“柱”を製作。構造とは異なる“柱”の意味に注目し“想像の銀河”を重ねて構想 photo©Office Yuasa
湯浅良介による建築展「Pole Star」。洋菓子店の上階のスペース“un”での展示。自身の建築の“捉え方”の表現を求め、華美な装飾が施され光を反射し回転する“柱”を製作。構造とは異なる“柱”の意味に注目し“想像の銀河”を重ねて構想 photo©Office Yuasa

湯浅良介による建築展「Pole Star」です。
洋菓子店の上階のスペース“un”での展示です。建築家は、自身の建築の“捉え方”の表現を求め、華美な装飾が施され光を反射し回転する“柱”を製作しました。構造とは異なる“柱”の意味に注目し“想像の銀河”を重ねて構想された作品です。展覧会の開催期間は、2022年11月19日~11月27日(開場時間10:00-19:00、休廊日なし)。入場無料です。

夜空の下、人間が肉眼で観測可能な星は 5千個だが、天の川銀河の中には 4千億個の星がある。僕らの銀河以外にも宇宙全体の中には 1兆個の銀河がある。目で見ることのできないほど遠くにあるもの、どうしたって出会えない何か、そういった “見たり触れたりすることはできないが存在するもの” が僕らの頭上の先に広がっている。

今よりずっと夜空の星がよく見えただろう遠い昔には、頭上の宇宙が想像の対象としてもっと身近なものだったのかもしれない。どんなに考えても及ばない相手に人間の想像力のキャパシティも拡げられただろうか。

建築家によるテキストより

人間は誕生してから雨風を凌ぐために最初は洞窟に住んでいたが、やがて石や骨、木を建てた住居に暮らすようになった。“建てる” という行為とその “建てられたもの” には特別な意味合いがあった。ストーンヘンジやモアイ像、トーテムポールなどが存在するように、今でも墓石や石を積み上げる行為が目には見えない何かとの関わりを持つために必要とされることがある。

普段目にする建物では、柱は屋根や床を支えるために構造的に必要なものとして扱われるが、西洋の大聖堂や日本の寺社仏閣には必要以上の太さや本数、装飾的な表面の設えを見ることができる。身近なところでは家の柱に何かを飾ったり、印を付けて特別なものにすることも、そういった “建てられたもの” に特別な意味合いを宿すことと似通ったところがあるだろう。何かを “建てる” という行為は見えないものとの関係に形を与えること、つまり、想像力の始まりのようなところがある。

建築家によるテキストより

あなたがいるこの部屋の中央に建つ、構造的には不要な、華美な装飾を纏わせた柱。時計の秒針と同じ速さで回転しながら光を反射している。それは星々のリフレクション。目蓋の裏の想像の銀河。目には見えない、そこには行けない、触れることもない、それでも存在している、そういうものが必要なことがある。見えるもの、触れられるものの存在と実感を与えてくれることもある。そのための夜空かもしれない。今のところは。

建築家によるテキストより

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