片田友樹 / micelleによる、大阪の「GALLERI 206_dieci」。内容が度々変わる展示販売を行うギャラリー。柔軟に変えられる場の要望に、既存を二つの“対照的な空間”に分割して“背景”も意図した可動什器を考案。其々に与えた“記号性”が展示構成の手掛りとしても機能
片田友樹 / micelleによる、大阪の「GALLERI 206_dieci」。内容が度々変わる展示販売を行うギャラリー。柔軟に変えられる場の要望に、既存を二つの“対照的な空間”に分割して“背景”も意図した可動什器を考案。其々に与えた“記号性”が展示構成の手掛りとしても機能 photo©Lemmart
片田友樹 / micelleによる、大阪の「GALLERI 206_dieci」。内容が度々変わる展示販売を行うギャラリー。柔軟に変えられる場の要望に、既存を二つの“対照的な空間”に分割して“背景”も意図した可動什器を考案。其々に与えた“記号性”が展示構成の手掛りとしても機能 photo©Lemmart
片田友樹 / micelleによる、大阪の「GALLERI 206_dieci」。内容が度々変わる展示販売を行うギャラリー。柔軟に変えられる場の要望に、既存を二つの“対照的な空間”に分割して“背景”も意図した可動什器を考案。其々に与えた“記号性”が展示構成の手掛りとしても機能 photo©Lemmart

片田友樹 / micelleによる、大阪の「GALLERI 206_dieci」です。
内容が度々変わる展示販売を行うギャラリーの計画です。建築家は、柔軟に変えられる場の要望に、既存を二つの“対照的な空間”に分割して“背景”も意図した可動什器を考案しました。また、其々に与えた“記号性”が展示構成の手掛りとしても機能する事も意図されました。

展示の内容が常に変わり続ける展示/販売のためのギャラリースペース。

取り扱う主な商品が平面作品とアパレルであり、両極の展示空間に変化できることを求められた。
また、大正時代に建った建物の魅力的な装飾ある内装を活かしつつも、古く脆い既存壁面に頼らず展示できるような新規壁面を作る必要があった。

建築家によるテキストより

そこで斜めの壁面を新たに作り、その裏表で2つの対照的な空間に分割し、フレームをベースとした片付けられる什器で空間を構成した。

展示の内容/物量によって空間の役割が変化するため、補佐の空間、並列の空間、深層の空間など、その関係性を時々に変化させられるように、新規壁の表側space1と裏側space2は対をなす空間として、コントラスト高く作り、両空間に大きくて白いシンメトリーの窓を持つ空間と木の桟の見える囲われた親密な空間という分かりやすい記号性を持たせて、展示の構成の助けになるように考えた。展示、商談(オフィス)在庫展示、休憩など特に用途を縛らず使えるようになっている。

建築家によるテキストより

什器は透明感のあるパンチングメタルで作り、「背景としての存在感」を持たせ、今後のいかなる展示にも対応できるように配慮した。同じ建物の3階にも系列店があり、そちらと関連した運用も想定している。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 “自然と建築”をテーマに掲げる「武田清明建築設計事務所」が、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)を募集中
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“自然と建築”をテーマに掲げる「武田清明建築設計事務所」の、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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武田清明建築設計事務所はスタッフを募集します。

目の前に石神井公園の池がひろがる「鶴岡邸」が職場となります。晴れの日の水面のきらめき、雨の日の静けさ、季節によって変化する植物群、朝から夕方にかけて移ろう光の質感など、日常的に豊かな自然環境を感じながら働くことで、建築家として必要な自然の観察力を日々高めてくれます。

これからの未来に向けて、2つのテーマで建築を創造しています。

【自然と建築】
・都市に自然をつくる。
・「空間」ではなく「環境」を目指す。
・自然と人工物の新しいバランスを形にする。

【人間と建築】
・人間の中にある「自然」を取り戻す。
・人間の暮らしの中にある「変化」と「不変」を受け入れる。
・「ひとりでいること」と「みんなでいること」の自由さをつつむ。
・地域の中でもうひとつの「まちの家族」を育む。
・高齢者から子どもまでのだれもが主体的に生きる「多世代」をつくる。

現在、住宅、集合住宅、福祉施設、飲食店、ホテル、インテリア、プロダクトなどのプロジェクトが進行中で、将来的に多様な用途・規模の建築設計を行っていきたい人のステップアップには良い環境です。未来に向かってヴィジョンを投げかけ、そこから現代を引き上げる力をもった建築を共につくっていくメンバーを募集しています。

実務を経験し開業までのステップを踏みたい独立志望の方、会社と共に成長しながら長く勤めたい方、自身のクリエイティビティを発揮したい方など、意欲のある多様な方々にひらかれた設計事務所です。

ご応募お待ちしております。

ツバメアーキテクツによる、神奈川・横浜市の「六角橋の四軒長屋」。古い長屋が建ち並ぶ街の三角形の敷地。既存の問題を解決した“次なる長屋”を目指し、面積配分や開口等の操作で“多様な質”を作る設計を志向。現代の条件と均衡させ“家か店という二者択一”でない在り方も提示
ツバメアーキテクツによる、神奈川・横浜市の「六角橋の四軒長屋」。古い長屋が建ち並ぶ街の三角形の敷地。既存の問題を解決した“次なる長屋”を目指し、面積配分や開口等の操作で“多様な質”を作る設計を志向。現代の条件と均衡させ“家か店という二者択一”でない在り方も提示外観 photo©中村絵
ツバメアーキテクツによる、神奈川・横浜市の「六角橋の四軒長屋」。古い長屋が建ち並ぶ街の三角形の敷地。既存の問題を解決した“次なる長屋”を目指し、面積配分や開口等の操作で“多様な質”を作る設計を志向。現代の条件と均衡させ“家か店という二者択一”でない在り方も提示外観、夜景 photo©中村絵
ツバメアーキテクツによる、神奈川・横浜市の「六角橋の四軒長屋」。古い長屋が建ち並ぶ街の三角形の敷地。既存の問題を解決した“次なる長屋”を目指し、面積配分や開口等の操作で“多様な質”を作る設計を志向。現代の条件と均衡させ“家か店という二者択一”でない在り方も提示外観、夜景 photo©中村絵
ツバメアーキテクツによる、神奈川・横浜市の「六角橋の四軒長屋」。古い長屋が建ち並ぶ街の三角形の敷地。既存の問題を解決した“次なる長屋”を目指し、面積配分や開口等の操作で“多様な質”を作る設計を志向。現代の条件と均衡させ“家か店という二者択一”でない在り方も提示住戸b、1階 photo©中村絵

ツバメアーキテクツが設計した、神奈川・横浜市の「六角橋の四軒長屋」です。
古い長屋が建ち並ぶ街の三角形の敷地に計画されました。建築家は、既存の問題を解決した“次なる長屋”を目指し、面積配分や開口等の操作で“多様な質”を作る設計を志向しました。そして、現代の条件と均衡させ“家か店という二者択一”でない在り方も提示する事が意図されました。

六角橋は、駅を降りるとすぐ商店街が始まる。その一つに、戦後闇市の長屋を起源とした木造長屋が密集した「ふれあい通り」があり、木造アーケードに人や物が溢れる。商店街の先には通学路が重なり、アクティブな長屋が続く。この町は長屋によって暮らしの能動性が発露しており、住宅地に人が集まる風景が作られている。

建築家によるテキストより

ただ、古い長屋は防火、防音、耐震、断熱、光環境などの問題を抱える。
例えば長屋は道に対して一階の間口を均等に多く並べることが優先されるため、二階の日照など居住性能の確保は後回しとなる。実際、賑わう木造長屋商店街の二階には人はほとんど住んでいない。また、長屋を使いこなせなかったり、引退するとどうなるか。店をやめればシャッターが降り、アパートに建て替われば路面のバルコニーには目隠しがつく。どっちに転んでも街並みはマスクをすることになる。

この街の未来を考えるために、複数の敷地に対し中長期的な検討を同時にラボ業務として取り組んだ。そのうちの一つの敷地がすぐ手がつけられそうだったので、次なる長屋のカタチを示すつもりで具体的な設計を行った。

建築家によるテキストより

敷地が三角形であるために、間口固定ではなく、区画毎の面積を固定することにした。そうすると「間口が広く浅い区画」から「間口が狭く深い区画」までの質の違いをシンプルな原則で作り出すことができた。同時に道路車線をかわすために折りさげた屋根も住戸毎に特徴を与える。多様な質を作ることで、様々な使い手が集まり、家と店の間が開拓されるだろうと考えている。
また表通りに対して直交する敷地なので、そっぽを向いたのっぺらぼうにならないように、一階の雁行させた壁で奥行きを作った。表通りに向く部分は内外共にDIY壁とし、二階との差分による軒下は植物やベンチなどが溢れ出す余白にした。

建築家によるテキストより

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