SHARE 倉俣史朗の、世田谷美術館での展覧会「倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙」。没後30年を超えた今も国内外で評価され続けるデザイナーの回顧展。作家自身を主軸として“初期から晩年までの作品”を紹介する構成。創作の源泉とも言える“イメージスケッチや夢日記”も公開
- 日程
- 2023年11月18日(土)–2024年1月28日(日)
倉俣史朗の、世田谷美術館での展覧会「倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙」です。
没後30年を超えた今も国内外で評価され続けるデザイナーの回顧展です。展示は、作家自身を主軸として“初期から晩年までの作品”を紹介する構成となっています。また、創作の源泉とも言える“イメージスケッチや夢日記”も公開されています。会期は2023年11月18日~2024年1月28日。展覧会の公式ページはこちら。
造花の薔薇を透明アクリル樹脂に封じ込めた「椅子」、板ガラスを組み合わせただけの「椅子」、大きさを少しずつ変えて格子状に49個並ぶ「引出し」、7本の針を持つ「時計」。一目見た時に驚きがあり、そして笑みがこぼれ、しばらくして、その機能がきちんと保持されていることに気づきます。
倉俣史朗(1934-1991)は、このような一風変わった家具と数多くの特色あるインテリアデザインを手掛けました。1965年に独立し自身の事務所を構え、同時代の美術家たちとも交流をしつつ、機能性や見た目の形状に主眼を置いたデザインとは異なった考え方をした作品を発表し続けます。1980年代にはイタリアのデザイン運動「メンフィス」に参加し、その名は一躍世界中に浸透していきました。倉俣の作品は各国の美術館に収蔵されており、今なお国内外で高い評価を受けています。
没後30年を経て開催する本展覧会では、家具やインテリアの仕事に加えて、創作の源泉を垣間見せるかのようなイメージスケッチや夢日記も紹介し、倉俣語録とも言われた作家自身の言葉を手がかりに、独立する以前からあまりにも早すぎる死までを振り返ります。倉俣史朗の作品とその人物像に新たな視線を向けることは、デザインの可能性を再認識する機会ともなるでしょう。