五十嵐淳建築設計事務所が設計した、北海道・札幌市の「6坪の小さな飲食店(火曜日のタエコ)」です。
繁華街のビル内での計画です。建築家は、集客に貢献できる“建築の可能性”を模索し、来訪者に“空間体験の記憶を朧げに残す”空間を志向しました。そして、半円、円、むくった柱、あわい緑色などの“記号”と“色”を店内に散りばめました。店舗の公式サイトはこちら。
札幌の繁華街のビルの5階に位置する6坪ほどの小さな飲食店のインテリアデザインである。
小空間でローコストではあるが集客に貢献できる建築の可能性を模索した。
6坪の約半分が厨房スペースとなり残り半分が客席スペースとなる。厨房を囲うようにL型にカウンターを配置し、その奥に4人席としても使える空間をつくる。
飲食店は結局のところ食事内容やサービスの質で集客が決まるのだが、空間体験の記憶を朧げに残すことも集客の貢献につながると考えた。そこで記憶に定着しやすい記号と色をつかうことを考えた。
半円、円、むくった柱、あわい緑色を空間の中にささやかにちりばめた。これらが記憶の補助線となり繰り返し空間へ誘うキッカケになればと考えている。