二俣公一 / ケース・リアルが設計した、福岡市の「ブルーボトルコーヒー 福岡天神カフェ」です。
“大通り”と“神社の境内”に面する区画での計画です。建築家は、街と神社を繋ぐ“結節点”となる存在を目指し、機能を中央集約して通りから参道へと“視線が抜ける”構成を考案しました。また、既存レベル差も活かして其々の側で客席の雰囲気を変えることも意図されました。店舗の公式ページはこちら。
九州1号店となる、ブルーボトルコーヒー 福岡天神カフェの内装計画。
計画地は、福岡天神という街中にありながらも、警固神社の境内という特殊な場所にある。店舗の片面は交通量の多い通りに面している一方で、その反対側は神社の参道に面しており、街の喧騒とは対照的に、適度な緑に囲まれて穏やかな空気が流れている。
このようなコントラストのある場所での空間を考えていくと、私たちは自ずと「街」と「神社」という相対する要素を掛け合わせながら、両者を繋ぐ結節点として今回のカフェがあるのが良いと考えた。
そこでまず、店内のレイアウトを考える上では、通りから参道へと視線が抜けることを重視した。店内の中央にキッチンを配置し、それを囲うようにドリンクカウンターや収納などの機能を集約。これにより、二つの道を視覚的に繋ぎながら空間の中心にブルーボトルらしい象徴的なステージを作っている。
また、参道側と道路側には高さ約50cmの落差があるのも今回の区画の特徴であった。そこで、参道に向かって段階的に高さを上げていくことで、道路側はスタンディングエリアなどの活気ある空間に、参道側はソファスペースを設けるなど、徐々に落ち着いた空間となるよう計画した。