


TOTOギャラリー・間での建築展「新しい建築の当事者たち」です。
大阪・関西万博の休憩所他設計プロポーザルで選ばれた20組のグループ展です。複雑な状況下での実現までの過程を、模型や資料を通じて紹介します。また、様々な対話から生まれた“思考の結節点となるキーワード”も提示されました。
会期は2025年7月24日~10月19日です。展覧会の公式ページはこちら。
出展者は、GROUP(井上岳、棗田久美子、齋藤直紀、中井由梨、赤塚健)、大西麻貴+百田有希 / o+h(大西麻貴、百田有希)、KIRI ARCHITECTS(桐圭佑)、工藤浩平建築設計事務所(工藤浩平)、KUMA&ELSA(隈翔平、エルサ・エスコベド)、studio m!kke+Yurica Design and Architecture+Studio on_site(小林広美、竹村優里佳、大野宏)、小俣裕亮建築設計事務所/new building office(小俣裕亮)、KOMPAS(小室舞)、t e c o(金野千恵)、斎藤信吾建築設計事務所+Ateliers Mumu Tashiro(斎藤信吾、根本友樹、田代夢々)、axonometric(佐々木慧)、コロガロウ/佐藤研吾建築設計事務所(佐藤研吾)、PONDEDGE+farm+VOID(鈴木淳平、村部塁、溝端友輔)、ナノメートルアーキテクチャー(野中あつみ、三谷裕樹)、MIDW+Niimori Jamison/a>(服部大祐、新森雄大)、AHA 浜田晶則建築設計事務所(浜田晶則)、萬代基介建築設計事務所(萬代基介)、三井嶺建築設計事務所(三井嶺)、山田紗子建築設計事務所(山田紗子)、米澤隆建築設計事務所(米澤隆)です。
TOTOギャラリー・間では、開設40周年記念企画の第二弾として、「EXPO 2025 大阪・関西万博」の休憩所他設計業務の公募型プロポーザル※1にて選ばれた、1980年以降生まれの20組の建築家たちによるグループ展「新しい建築の当事者たち」を開催します。
20組の建築家は万博の休憩所・トイレ・サテライトスタジオ等の施設の提案にあたり、仮設建築物をつくるという前提のもと、社会や建築に対する問いを立て、自らの仮説を手がかりに試行錯誤を続けてきました。それらの取り組みの中には、産業化された建設や流通への挑戦、歴史への接続、循環する素材や既存技術の更新、そして多様な人びとを受け止めていく場としての建築の在り方など、今日的な建築の状況と課題を概観することができます。同時に、彼らは各方面から届く賛否交えたさまざまな意見を引き受け、実現に向けた関与を続けてきました。万博に限らず社会課題の複雑化が加速度的に進み先行きの見えない時代において、こうした向き合い方が、建築を新しくしていくひとつの原動力になると言えるのではないでしょうか。
本展は、20組がどのような問いを立て、複雑な状況に対峙しながらどのように案を実現させてきたのか、会場を埋め尽くす図面や模型などの資料と言葉を通じて彼らの奮闘を追うドキュメンタリーです。また、彼らの実践から、新しい建築の当事者像を浮かび上がらせる試みでもあります。今回の展覧会が20組や万博の枠を超え、現実社会の中で建築を実現させるために奔走するすべての人々と共有し、これからの建築について皆で議論していく場となることを願っています。
※1:2022年に開催されたプロポーザルで、審査員は藤本壮介、平田晃久、吉村靖孝の3氏が務めた