坂茂建築設計のウェブサイトに、東京・港区の店舗「アコリウム」の写真が4枚掲載されています。場所は、青山一丁目のビル「青山ツイン」の1階のようです。
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田中了多 / MIRRORが設計した、奈良市の飲食店「宿雨」です。
商業ビルの奥にあるコーヒースタンドです。デザイナーは、道との程良い距離と外の共用部に注目し、店のイメージを象徴して外装とも繋がる“紺色”に染色した空間を考案しました。また、カウンターに収納もできる椅子が内外の境界横断を促進します。店舗の公式サイトはこちら。
降り続く雨という意味を持つ言葉「宿雨」を、店名としたコーヒースタンドの計画。
計画地はテナントビルの1階で、少し奥まった場所だが、前面道路からの程よい距離や共用部の外部空間に魅力を感じた。
まず木を紺色に染色し、木目を雨が降る様や水溜りの波紋に見立て、床、壁、天井を覆うことで、宿雨としての特徴的な空間をつくった。
テナントビルの外装が紺色だったため、店内と同化し、内外が繋がった場所となった。
よって境界になりかねない店舗サインは付けない事とした。染色された木は、引きで見るとただの紺色に見え、近づくにつれて木目が現れる。結果、客は気負いなく宿雨の世界に浸ることになる。
次に外部空間をも店として使うためのキッカケを、家具に委ねたいと考えた。
店として必要な機能であるスタンディングのカウンター、調理台、コーヒードリップ台、収納など、使い勝手によって異なる家具の高さの差を利用して、木の塊がずれながら積み重なる形状とした。




菅原大輔 / SUGAWARADAISUKE建築事務所が設計した、埼玉・熊谷市の「大塚医院ファミリークリニック(熊谷市地域拠点診療所)」です。
“地域を診る”を掲げる施設です。建築家は、治療以外でも集まれる開かれた存在を目指し、様々な用途に応える待合室や公園の様な庭等の“多様な居場所群”を設計しました。また、柔軟な空間の使い方を促すと共にコロナ禍以降に求められる動線も作っています。
本計画は、「地域を診る」をコンセプトに掲げた総合診療のための医療施設です。
カフェのような地域交流室や、菜園療法などにも活用できる公園のような庭を設けることで、治療以外の目的で集い・留まることができる、すべての人々に開かれた新しい医療施設を目指しました。
周辺の住宅街や地形の高低差と呼応するように、分棟配置や複数の床高さを設定し、これを大きな屋根で包むことで、奥行きや開放感、屋内外の関係や眺望軸などが異なる複数の不均質性が重複した、豊かで「多様な居場所群」をつくっています。
円形トップライトが象徴的な第2待合室は、食事や運動による健康イベント、勉強会やセミナー、文化活動など、地域の健康と交流のための拠点となり、医療と健康と日常の垣根を取り払います。また、無機質になりがちな診療室や処置室にハイサイドライトを設けることで、陰影による自然環境の豊かさが感じられる医療空間としました。



近藤陽子+近藤直人 / nLDKが設計した、奈良の住宅「食住一体」です。
徒歩圏に本宅を持つ施主の別邸です。建築家は、畑と非日常の生活を楽む家の要望に、コロナ禍以降の在り方を重ねて“人と植物のヒエラルキー”を排した空間構成を志向しました。そして、住まうと食料生産の相互作用で生活と社会の向上を促すことが意図されました。
建築主は敷地の徒歩圏にマンションを所有され、ここでは畑と非日常の生活を楽しむセカンドハウスを要望された。
最終的に住宅部分は恒久的な住まいが可能な面積となったが、畑を主軸にした計画と非日常的な空間構成は維持されている。
コロナ禍、グローバリズムや新自由主義経済の危うさが剔抉され、身近なコミュニティや経済活動が見直され始めた。
かつて人は住まいの傍らで働き、食料を生産してきた。しかし日本においても高度経済成長を通して住居、職場、農場は切り離された。
21世紀に入り、都心回帰による「職場近接」、情報技術の発達などにより「職住一体」は推進された。しかし食料生産の場は相変わらず遠く、どんな農薬を使い、どれだけエネルギーを消費(あるいは浪費)して、手元に届いているか想像できず、今回のような非常事態では供給が不安定になりうる。
そこでコロナ後の在り方として、食料生産の場を手の届く範囲に取り戻すことで、非日常時のリスク回避や、日常では安全な食料自給、生活の質の向上、近隣コミュニティの再生を図れると考えた。本プロジェクトでは敷地に住宅と畑を慎重に並べ、住まうことと食料生産が相互作用する「食住一体」を提示した。

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2022/8/29-9/4)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。
- 長坂大 / Megaによる、京都市の「庭の家」。週末を過ごす為の別邸。地域の庭園に囲まれた邸宅の“密集市街地における現代版”を目指し、内外に石を敷いた“庭の様な”1階と開口を絞った“庭の眺めを楽しむ”2階を考案。別世界の様に静かな時間が流れる空間を作る
- 佐々木翔+南里史帆 / INTERMEDIAによる、長崎・東彼杵郡の「uminoわ」。国道沿いの複合店舗。環境への応答と効果的な活動伝達を求め、建築を端に寄せた圧迫感を回避する配置と小さい床面積で広い間口を確保する三角形の平面を考案。軒下は多様な活動を許容して内外の繋がりも作る
- 相坂研介設計アトリエによる、東京・千代田区の「Building of Music」。音楽教室や楽器販売等を手掛ける企業のビル。音楽を表象する建築を求め、“スピーカー”を連想させ日射や視線等の制御も担うメッシュ膜のファサードを考案。側面の避難階段や設備配管等も楽器の一部に見立て設計
- 三谷勝章による、大阪の「富田林の家」。緑地に面した住宅地に建つ設計者の自邸。環境と呼応する建築を求め、隣地から中庭まで緑を連続させ壁や屋根の重なりで囲われつつ開かれた関係性を構築。季節で移り変わる木々の煌めきや陰影を享受
- 小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画」。事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に。旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案。コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能
- 中村篤史 / Kraft Architectsによる、 岐阜・高山市の宿泊施設「cup of tea ensemble」。元銀行の建物を転用。本来の機能に加え“森と共に生きる”という価値を作る場を目指し、地域の間伐材“約1000本”を用いた空間と家具を考案。社会の仕組に入り込み様々な循環の中から構築できる新しい建築を追求
- 大西麻貴+百田有希 / o+hによる、山形市の児童遊戯施設「シェルターインクルーシブプレイス コパル」の完成見学会が開催。加えて、設計者や館長が参加する特別座談会もオンラインで公開
- トラフ建築設計事務所による、大阪市の「ぷらす鍼灸整骨院 西天満院」。幹線道路の交差点に接する敷地に計画。既存外装の一新と通行人の目を引く為に、企業を象徴するグラフィックを施した建物二層分の大看板を考案。内部では色分けと目線の操作で限られた空間のゾーニングを意図
- 中村拓志&NAP建築設計事務所による、東京・台東区の「上野東照宮神符授与所 / 静心所」。社殿に至る奥参道と祈りの庭の計画。腐朽の為やむなく伐採された大樹の蘇生を意図し、シェル構造の屋根架構を考案して部材として活用。参拝者を包み込み瞑想を導く空間をつくる
- 子浦中 / シオ建築設計事務所による、東京・新宿区の集合住宅「Kicka」。建物が入れ替わり始めた木密地域に計画。収益性と威圧感解消の両立を目指し、ヴォリュームの分節と一部セットバックで視覚的な大きさを軽減。雁行した平面の素材を切り替えて街に対する明るい表情も作る
- 菊嶋かおり+永澤一輝 / knofによる、東京・墨田区の飲食店「PENITENT」。コロナ禍で計画。在宅が叫ばれる中でのカフェの意義を模索し、個人の営為の尊重と他者と時間等を共有する喜びが併存する空間を志向。“ビッグテーブル”で様々な活動を許容し“アートスクリーン”で不均一な体験を作る
- 二俣公一 / ケース・リアルによる、神奈川・三浦郡の「葉山の家」。元々この地に住む施主の為の建替計画。家族と来客の為の“中心となるキッチン”の要望に、キッチンから住まい全体を見渡せる関係性と通路のない連続性を構築。前住居を参照し大らかな空間の中に親密さのある居場所も作る
- 篠﨑竜大+篠﨑千恵美 / LIGHTHOUSE設計による、長崎・壱岐島のシェアオフィス「ACB Living」。オフサイト研修も行う施設の一棟。“まちと共に成長する”建築を目指して、様々な機能を与えた小さなスケールの建物を街中に分散配置する方法を考案。本棟には屋外空間を最大化した周辺と緩やかに繋がる“広場”を配備
- 高野洋平+森田祥子 / MARU。architectureによる建築展「SESSIONS」が、愛知淑徳大学で開催。学生が建築家と協働して作り上げる展覧会。o+hの大西麻貴と百田有希をゲストに迎えた講演会も企画
- 加藤吉宏アトリエによる、岐阜・可児市の「岐阜医療科学大学 ラーニングスペース」。新設学部の生徒が勉強する為の空間。学びを触発させる空間を目指して、広さの異なる多目的利用可能な半個室を組合わせる構成を考案。現代の傾向を考慮し隠れた要望に応えて校舎内での学習を促す
- MADによる、中国の「アランヤ・クラウド・センター」。2023年の完全竣工を目指す複合施設。雲の形等を参照して構想され、コアからのキャンチで白いヴォリュームが“浮遊”する建築を実現。無柱空間は可動壁との組み合わせで多様な用途にも応える
- ヤン・イェリム+片山豪 / 文生堂による、東京・豊島区の住戸改修「雑司が谷の豪邸」。設計者の自邸。既存要素を活かした計画を目指し、入口からルーフバルコニーまでを土間で接続し生活の中心とする構成を考案。“開放的な外部”を取り込んで“量”を目的に作られた空間を“質”を孕む場に変える
- 坂田裕貴 / a.d.pと山田哲也 / ヤマダアトリエによる、東京の「世田谷 谷の家」。谷間の様な印象の建て込む旗竿地に計画。開放感と安心感の両立を目指し、周囲と呼応する“斜面の様な”量塊と“視線の抜けと止まり”を操作する開口を考案。意識から外部を消し穏やかに過ごせる空間を作る
- 緒方洋平+緒方春 / OGATAYOHEIによる、東京・豊島区の住宅「Honest house」。狭小敷地において、各空間を立体的に配置することで視線が抜け、空間を広く知覚させる。構成上求められた構造体のバットレスは日射負荷抑制にも寄与
- 高野洋平+森田祥子 / MARU。architectureによる建築展「SESSIONS」の会場写真。愛知淑徳大学で開催され、建築家と学生が協働して作り上げた展覧会。オンライン会場も同時公開


末光弘和+末光陽子 / SUEP.の、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)と事務スタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。
末光弘和+末光陽子 / SUEP.では、新規に3名の設計スタッフを募集しております。
現在、TOTOギャラリー間で個展を開催中のSUEP.は、地球環境をテーマに設計活動する建築家ユニットです。
SUEP.では、現在、国内外で様々な面白いプロジェクトが進行しており、国内では、国定公園内の小さなミュージアム、分解移築できる地域拠点、木質バイオマス利用したウィスキー蒸留所、ゼロエネルギーの集合住宅、産業資源を再利用したオフィスビル、環境活動家のためのオフグリッド建築、環境配慮型の個人住宅など、海外では、樹齢100年の木と共生するオフィスのプロジェクトが進行しております。また、現在開催中のギャラリー・間のSUEP.展に続き、秋からは北九州のTOTOミュージアムでの展覧会も控えており、昨今の地球環境への意識の高まりとともに、我々の取り組みに対する社会の中で理解や期待を強く感じています。
このような私たちの考え方に共感し、一緒に建築を楽しんで設計していくスタッフを募集しています。チーム性でフラットな議論を進めるのもSUEP.の特徴になります。興味のある方は、是非ご連絡ください。
ヘルツォーグ&ド・ムーロンが計画している、スイス・バーゼルの、サッカースタジアム「サンクト・ヤコブ・パーク」の増築計画の動画です。既存のスタジアムもヘルツォーグ&ド・ムーロンが2022年に完成させたものです。

SHARE 高野洋平+森田祥子 / MARU。architectureによる建築展「SESSIONS」の会場写真。愛知淑徳大学で開催され、建築家と学生が協働して作り上げた展覧会。オンライン会場も同時公開
- 日程
- 2022年9月3日(土)–9月18日(日)



高野洋平+森田祥子 / MARU。architectureによる建築展「SESSIONS」の会場写真。愛知淑徳大学で開催され、建築家と学生が協働して作り上げた展覧会です。また、3DVRでのオンライン会場も公開されています。会期は、2022年9月18日(日)まで。展覧会の公式ページはこちら。
高野洋平+森田祥子/MARU。architectureによるマル・アーキテクチャ展「SESSIONS」を開催致します。
この展覧会は、日本を代表する建築家を愛知淑徳大学に招聘し、その建築家の作品や思想を反映した展覧会を、本学 建築・インテリアデザイン専攻の学生が建築家と協働して作り上げるものです。学部3年生を対象とした授業「デザインワークショップ」の受講生が会場計画・施工から運営まで行います。
日本を代表する建築家と学生とのコラボレーションを是非ご覧ください。



MADが設計した、中国の「アランヤ・クラウド・センター」です。
2023年の完全竣工を目指す複合施設です。建築家は、雲の形等を参照して構想して、コアからのキャンチで白いヴォリュームが“浮遊”する建築を実現しました。また、無柱空間は可動壁との組み合わせで多様な用途にも応える事が意図されています。
こちらは建築家によるリリーステキストの翻訳
MAD・アーキテクツ、アランヤの浮遊構造物「クラウド・センター」の最新工事内容を公開
マー・ヤンソン率いるMAD・アーキテクツは、中国北京の東160マイル、人口300万人以上の港湾都市、秦皇島市のアランヤ地域に「クラウド・センター」をほぼ完成させました。2,500平方メートル以上の敷地にグランドホール、ギャラリー、小劇場を含むこのセンターは、芸術の盛んな海辺の地域にとって待望のパブリックアートスペースとなり、外からはMADが「白い石庭」として構想した彫刻的風景の中心を示すことになるのです。
クラウド・センターは、より大きなコンテクストの構成要素となる特異性を持つ建築となるよう設計されています。反射する池、庭園、そして周囲の森によって、全体が馬岩松の構想した平和な夢の風景を形成しています。建築のメインボリュームにあるギャラリーは、雲の形や軽さにインスピレーションを受け、なだらかな風景の上に浮かんでいるように見えるよう設計されています。
この効果を可能にしたのは、構造的なオーバーハングをいくつも設け、それを内部空間のフレームとして外皮に埋め込んだことです。メインのトラスサスペンションと、サブのトラスサスペンションは、コアの鉄骨に溶接されており、大きいものでは30m近い長さがあります。
そうすることで、ギャラリーはほとんど無柱となり、構造的な支持手段を隠しつつ、さまざまな機能を発揮することができるのです。最適化されたカーテンウォールシステムとその複雑な曲線幾何学が、予想される建設費の下で、限られた量のダブルカーブガラスを外壁に埋め込み滑らかな仕上げを実現しています。
メインボリュームは、強化、ラミネート、レーザープリントされた白いガラスパネルのカーテンウォールで覆われ、周囲の日光、空、緑豊かな風景を映し出します。MADアーキテクツによってデザインされたこの建物は、都会の喧騒とは対照的な、静かなオアシスなのです。また、この建物は、光沢のあるパネルシステムにより、本物の雲のように、一日を通して空の色を取り込むことができます。
訪問者が、風の強い道からクラウド・センターの正面玄関に向かうと、大きな池があり、その上空にあるたくさんの雲と同じように、白い建造物の下半身が映して、反射する表面の見事な多重化を演出しているのです。
センターは海の近くに位置している為、海風による浸食を防ぐことが重要です。その為、出入り口と天窓を除き、主要な容積の大部分を占めるカーテンウォールの下に堅牢な防水・断熱層を開発しています。また、建物の外皮に水が滞留しないよう、ファサードパネルの間に集水・排水のための隙間を多数設けています。


平田晃久事務所で経験を積んだ高田彩実が率いる「ayami takada architects」の、設計スタッフ(経験者・既卒・2023年新卒)とアルバイト募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。
業務拡張に伴い、スタッフ・アルバイトを募集いたします。
ayami takada architects では、家具や住宅の設計から空間演出、公共施設、まちづくりなど、様々な種類とスケールの創作活動をオーバーラップさせるクリエイティブな環境を目指しています。海外の建築家や組織設計事務所、プログラムに応じて各種の専門家やデザイナーとも共同しながら、プロジェクトを進めるため幅広い価値観や視点で設計活動に向き合うことができます。
8年間務めた平田晃久建築設計事務所から独立し、まだ駆け出しの状況ですが、今までの経験を活かして、事務所の規模を広げながらチャレンジングな計画に挑戦していくつもりです。今参加していただければ、事務所のコアメンバーとしての役割を担っていただけると思います。
これから始まる公共ホールをランドスケープの視点でつくり替える改修計画では、プロポーザルから現場監理までを担当した「太田市美術館・図書館」の経験を活かし、コンテンツを掘り下げた新しい設計手法を導入したいと考えており、そのサポート業務をお願いいたします。少しでも興味のある方、事務所と一緒に成長していくことを希望される方、ぜひ一度ご連絡くださいませ。
ayami takada architectsの強み
+劇場のような非日常の体験と日常生活の共存により生まれる豊かさ
+身体表現や環境解析による動きを伴う空間の捉え方
+マーケティングの視点によるアイデアの創出とデザイン思考
+ランドスケープデザイン/インテリアデザインと建築の融合
+仮想空間のデザイン



篠﨑竜大+篠﨑千恵美 / LIGHTHOUSE設計が設計した、長崎・壱岐島のシェアオフィス「ACB Living」です。
オフサイト研修も行う施設の一棟です。建築家は、“まちと共に成長する”建築を目指して、様々な機能を与えた小さなスケールの建物を街中に分散配置する方法を考案しました。そして、本棟には屋外空間を最大化した周辺と緩やかに繋がる“広場”を配備しています。施設の公式サイトはこちら。
長崎県の離島壱岐島。
わたしたちの事務所がある芦辺浦という小さなまちに設けられたコワーキング利用・企業のオフサイト研修を提供するシェアオフィス「ACB Living」の計画である。
シェアオフィスの受付、コワーキングスペース、リモート用個室、研修室といった空間をまちの中に分散させることで、オフィス利用者はまちの中を自然と歩くことになる。その過程でまちの人との偶発的な出来事が起き、そこに⼀瞬のコミュニケーションが成立する。また、1つの建物として集約するより、分散することで小さなスケールの空間がまちに挿入または再生され、このまちのスケールにあった地元の人が身近に感じることができる空間となる。
小さな空間(空き家、空き地など)はまちにまだまだ残されており、1つの建物で完結しないシェアオフィスはこれから様々なかたちで拡張していくことを可能にし、この施設の成長が、長く放置された空き家や空き地の問題の解決の⼀助になっていくことも意図されている。



長坂大 / Megaが設計した、京都市の「庭の家」です。
週末を過ごす為の別邸です。建築家は、地域の庭園に囲まれた邸宅の“密集市街地における現代版”を目指し、内外に石を敷いた“庭の様な”1階と開口を絞った“庭の眺めを楽しむ”2階を考案しました。そして、別世界の様に静かな時間が流れる空間を作る事を意図しました。
これは関東に住む子育てを終えた世代の施主が、京都の史跡を訪れるだけでなく、ゆったりとした週末を過ごすためのセカンドハウスです。
京都には南禅寺界隈の別荘群のような、広々とした庭園に囲まれた邸宅がたくさんありますが、この計画はその密集市街地における現代版をつくる試みです。
この仕事は施主と相談しながら、自然の借景がある敷地を選ぶところから始めることができました。
控えめな佇まいで町に溶け込みながら、門を入ると、奥行きの深い敷地は別世界のように静かな時間が流れるセカンドハウスとして生まれ変わりました。「庭の家」という名前は、家が「庭のようにつくられていること」と「庭の眺めを楽しむようにつくられていること」の両方を指しています。



加藤吉宏アトリエが設計した、岐阜・可児市の「岐阜医療科学大学 可児キャンパス 薬学部 ラーニングスペース」です。
新設学部の生徒が勉強する為の空間です。建築家は、学びを触発させる空間を目指して、広さの異なる多目的利用可能な半個室を組合わせる構成を考案しました。そこには、現代の傾向を考慮し隠れた要望に応えて校舎内での学習を促す意図があります。
岐阜医療科学大学 可児キャンパス 薬学部棟は、岐阜県可児市虹ヶ丘の小高い丘に位置する。
今回の提案は、新たに薬学部が開講予定となる薬学部棟のラーニングスペースである。学生たちが多機能な利用ができる空間とする提案とした。
ここでの学びのスタイルは、四方がシナ合板によるパーテーションの個室型の空間である。
下足利用となり、一人用は900×2100mmのサイズにカウンターが付き余裕をもって寝転がれる空間で、その他のサイズは複数人用の1200×2100mmと1500×2100mmの全三タイプである。
多様性を発する場を自ら見つけ出す事は、学生にとって自身の学び方を触発させる空間である事は間違いないのである。このラーニングスペースが大学の中での学びの時間を長くし、学生自身がどの様に使い分け、新たな多様性を追求することができる空間となることを願うものである。

SHARE 大西麻貴+百田有希 / o+hによる、山形市の児童遊戯施設「シェルターインクルーシブプレイス コパル」の完成見学会が開催。加えて、設計者や館長が参加する特別座談会もオンラインで公開
- 日程
- 2022年10月11日(火)


大西麻貴+百田有希 / o+hが設計した、山形市の児童遊戯施設「シェルターインクルーシブプレイス コパル」の完成見学会がシェルターの主催で開催されます。開催日は2022年10月11日(火)。参加費は無料で、要事前申し込み(※締切は2022年10月4日)。
また、設計者や館長が参加する特別座談会もオンラインで公開されます(※特別座談会ご視聴のみのお申込みも可能)。参加の申込はこちらからどうぞ。【ap・ad】
山形市内にオープンしたシェルターインクルーシブプレイスコパル(山形市南部児童遊戯施設)の完成見学会を開催致します。
美しい山並みに呼応する雲のような屋根が特徴的な本施設は、「障がいの有無や、人種、言語、家庭環境に関わらず、多様な個性や背景を持った全ての子どもたちの遊びと学びの場」という基本方針を持つ、全国的にも事例の少ないインクルーシブ施設です。
この機会に是非ご覧下さい。
以下に、建物の写真も掲載します



相坂研介設計アトリエが設計した、東京・千代田区の「Building of Music」です。
音楽教室や楽器販売等を手掛ける企業のビルです。建築家は、音楽を表象する建築を求め、“スピーカー”を連想させ日射や視線等の制御も担うメッシュ膜のファサードを考案しました。また、側面の避難階段や設備配管等も楽器の一部に見立て設計されました。
音楽教室・楽器販売・倉庫・本社機能を含む複合商業ビル。
機能は各階バラバラながら音楽という共通点を持って音楽の街に建つ、音楽会社の自社ビルを表象する建築を考えました。
変形敷地と斜線制限に合わせて分解した複数のブロックや避難階段・バルコニーや設備配管などの必要機能を、様々な楽器の一部に見立てつつ、最大容積を確保しながら再統合。
特に正面ファサードは、中からは見えつつ外からは見えないメッシュ膜で覆い、風を通しながら各階異なる日射、視線、遮音、換気などの条件を制御するとともに、建物全体が街に音楽を発信するスピーカーのような記号性をまとわせました。

SHARE 高野洋平+森田祥子 / MARU。architectureによる建築展「SESSIONS」が、愛知淑徳大学で開催。学生が建築家と協働して作り上げる展覧会。o+hの大西麻貴と百田有希をゲストに迎えた講演会も企画
- 日程
- 2022年9月3日(土)–9月18日(日)


高野洋平+森田祥子 / MARU。architectureによる建築展「SESSIONS」が、愛知淑徳大学で開催されます。学生が建築家と協働して作り上げる展覧会です。開館期間は2022年9月3日(土)~9月18日(日)。入場無料です。また、o+hの大西麻貴と百田有希をゲストに迎えた講演会が2021年9月11日(日)に開催されます(こちらのフォームより要事前申し込み)。【ap・ad】
高野洋平+森田祥子/MARU。architectureによるマル・アーキテクチャ展「SESSIONS」を開催致します。
この展覧会は、日本を代表する建築家を愛知淑徳大学に招聘し、その建築家の作品や思想を反映した展覧会を、本学 建築・インテリアデザイン専攻の学生が建築家と協働して作り上げるものです。学部3年生を対象とした授業「デザインワークショップ」の受講生が会場計画・施工から運営まで行います。
日本を代表する建築家と学生とのコラボレーションを是非ご覧ください。
以下に、建築作品の写真と詳細な情報を掲載します。