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MVRDVによる、オランダ・ロッテルダムの仮設イベントスペース「ザ・ポディウム」が完成。様々な催しにも使われる既存建物の屋上に作られた約600㎡の空間、足場構造とリサイクル可能なピンクの床材で構成され、都市の屋上活用の有効性を示すことも意図
MVRDVによる、オランダ・ロッテルダムの仮設イベントスペース「ザ・ポディウム」が完成。様々な催しにも使われる既存建物の屋上に作られた約600㎡の空間、足場構造とリサイクル可能なピンクの床材で構成され、都市の屋上活用の有効性を示すことも意図 photo©Ossip van Duivenbode
MVRDVによる、オランダ・ロッテルダムの仮設イベントスペース「ザ・ポディウム」が完成。様々な催しにも使われる既存建物の屋上に作られた約600㎡の空間、足場構造とリサイクル可能なピンクの床材で構成され、都市の屋上活用の有効性を示すことも意図 photo©Ossip van Duivenbode
MVRDVによる、オランダ・ロッテルダムの仮設イベントスペース「ザ・ポディウム」が完成。様々な催しにも使われる既存建物の屋上に作られた約600㎡の空間、足場構造とリサイクル可能なピンクの床材で構成され、都市の屋上活用の有効性を示すことも意図 photo©Ossip van Duivenbode

MVRDVが設計した、オランダ・ロッテルダムの仮設イベントスペース「ザ・ポディウム」が完成しました。
様々な催しにも使われる既存建物の屋上に作られた約600㎡の空間、足場構造とリサイクル可能なピンクの床材で構成され、都市の屋上活用の有効性を示すことも意図しています。アーキテクチャーフォトでも特集記事として紹介した「ロッテルダム・ルーフトップ・ウォーク」に続く、屋上の可能性を探求するプロジェクトです。

こちらはリリーステキストの翻訳

ヘット・ニュー・インスティテュートの屋上を一般公開する「ザ・ポディウム」がオープン

本日2022年6月1日、ロッテルダム市長のアフメド・アブタレブ氏が、ヘット・ニュー・インスティテュートでザ・ポディウムのオープニングセレモニーを開催しました。MVRDVが設計したこの高さ29mのプラットフォームは、143段の外部階段で美術館の屋上にアクセスできるようになっています。視認性を高めるために印象的なピンク色に塗られたMVRDVのデザインは、600m2のクリエイティブな仮設集会所を作り、6月中のロッテルダム建築月間の中心を形成することになります。7月と8月には、街の景色を眺めながらジャズコンサートやヨガ教室が開かれる予定です。また、ロッテルダムの子どもたちのために、サマーキャンプなどのさまざまな活動も行われます。

仮設インスタレーションのデザイン依頼は、現在ヘット・ニュー・インスティテュートの最上階で開催中のMVRDVの作品展「MVRDVHNI: The Living Archive of a Studio」にさらに注目を集めたいとの思いから生まれました。美術館の外のパブリック・スペースの工事により、ヘット・ニュー・インスティテュートのメイン・エントランスが現在見えにくく、アクセスしにくくなっているため、MVRDVのデザインチームは、屋外の大きな階段を使って別のアクセス経路を作るというアイデアを思いつきました。

設計者は、ヘット・ニュー・インスティテュートの屋上からのパノラマビューと、特徴的なパーゴラを持つヨー・クーネンによる建物のデザインからインスピレーションを得ました。ザ・ポディウムを可能な限りサステナブルに製作するために、足場材とリサイクル可能な床仕上げ材を材料として選択しました。ザ・ポディウムは、外階段から、また下の階の展示室からアクセスすることができます。階段を利用できない訪問者のために、ザ・ポディウムはエレベーターまたはヘット・ニュー・インスティテュートの内部アクセスでアクセスできます。

2022年6月のロッテルダム建築月間では、ザ・ポディウムはその中心を形成しています。MVRDVが設計したデポ・ボイマンス・ファン・ベーニンゲンを含むロッテルダムのさまざまな象徴的な建物を見渡すことができ、建築都市としてのロッテルダムの特質が表現されています。7月と8月には、モーテルモザイク、ノース・シー・ジャズ・フェスティバル、オペレーター、Roffa Mon Amour、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団など、さまざまなパートナーがザ・ポディウムでイベントを開催する予定です。

MVRDVのアソシエイトデザインディレクターである建築家のヘイス・リッケンは言います。
「このインスタレーションは、ルーフトップ・ランドスケープのプログラミングにおいてMVRDVが築き上げた伝統に合致しています」
「ロッテルダムでは、2006年の青い屋上拡張工事『ディデン・ヴィレッジ』に始まり、2016年の『クリテリオンへの階段』に続いています。今年は、オレンジの『ルーフトップ・ウォーク』とピンクの『ザ・ポディウム』で屋上を強化します。色彩と特別なインスタレーションで、この街の第二のレイヤーにもっと注目を集めたいのです。より環境に優しく、より持続可能で、よりつながったものにすれば、街は誰にとってもより住みやすいものになるはずです」

亀田潤+佐々木洸奈 / STUDIO ALUCによる、名古屋市の美容室「sisu」。街の中心地の築40年超ビルの1室の改修計画。明るく開放的な空間と席数確保を目指して、窓面を活かす為の間隔を確保した上で席を一列に配置。受付位置も“窓に向かう意識”を高める為に考慮
亀田潤+佐々木洸奈 / STUDIO ALUCによる、名古屋市の美容室「sisu」。街の中心地の築40年超ビルの1室の改修計画。明るく開放的な空間と席数確保を目指して、窓面を活かす為の間隔を確保した上で席を一列に配置。受付位置も“窓に向かう意識”を高める為に考慮 photo©長谷川健太
亀田潤+佐々木洸奈 / STUDIO ALUCによる、名古屋市の美容室「sisu」。街の中心地の築40年超ビルの1室の改修計画。明るく開放的な空間と席数確保を目指して、窓面を活かす為の間隔を確保した上で席を一列に配置。受付位置も“窓に向かう意識”を高める為に考慮 photo©長谷川健太
亀田潤+佐々木洸奈 / STUDIO ALUCによる、名古屋市の美容室「sisu」。街の中心地の築40年超ビルの1室の改修計画。明るく開放的な空間と席数確保を目指して、窓面を活かす為の間隔を確保した上で席を一列に配置。受付位置も“窓に向かう意識”を高める為に考慮 photo©長谷川健太

亀田潤+佐々木洸奈 / STUDIO ALUCが設計した、愛知・名古屋市の美容室「sisu」です。
街の中心地の築40年超ビルの1室の改修計画です。デザイナーは、明るく開放的な空間と席数確保を目指して、窓面を活かす為の間隔を確保した上で席を一列に配置しました。そして、受付位置も“窓に向かう意識”を高める為に考慮しました。店舗の場所はこちら(Google Map)。

名古屋市栄の中心地に位置する、築40年を超える鉄骨ビルの一室。初めて現場を訪れた時は、外光を一切遮断した、隠れ家のような状態であった。65㎡という小面積と限られた予算の中で、求められる席数をクリアし、明るく開放的な空間を実現することが命題であった。

建築家によるテキストより

街路樹を借景に、たっぷりと自然光の入る大きな窓面を活かすため、カット席は窓に向かって一列に配置した。さらに、セオリーではエントランスに対面して設置することの多いカウンターを、あえてワンルーム化した空間の中心部にコアとして配置することで、窓に向かう意識を最大限に高めている。

建築家によるテキストより

カットミラーと対になるアームチェアは、今回のプロジェクトのために設計した。
どちらにも共通して「大きなR」をあしらうことで、お互いが関連しあい、サロンの象徴的な存在となっている。ヴィンテージ家具のような茶染色が白いさわやかな空間の中でひときわ目立つよう、木の配置のバランスには推敲を重ねた。

建築家によるテキストより
矢野建築設計事務所と飛騨の森でクマは踊る による、岐阜の「飛騨市役所応接室」。地域産広葉樹の魅力発信を担い展示交流も想定した計画。素材が在り方に関る多目的な空間を目指して、床壁天井に様々な用途に応える木製什器を配置。触れて使える事による効果的周知も意図
矢野建築設計事務所と飛騨の森でクマは踊る による、岐阜の「飛騨市役所応接室」。地域産広葉樹の魅力発信を担い展示交流も想定した計画。素材が在り方に関る多目的な空間を目指して、床壁天井に様々な用途に応える木製什器を配置。触れて使える事による効果的周知も意図 photo©長谷川健太
矢野建築設計事務所と飛騨の森でクマは踊る による、岐阜の「飛騨市役所応接室」。地域産広葉樹の魅力発信を担い展示交流も想定した計画。素材が在り方に関る多目的な空間を目指して、床壁天井に様々な用途に応える木製什器を配置。触れて使える事による効果的周知も意図 photo©長谷川健太
矢野建築設計事務所と飛騨の森でクマは踊る による、岐阜の「飛騨市役所応接室」。地域産広葉樹の魅力発信を担い展示交流も想定した計画。素材が在り方に関る多目的な空間を目指して、床壁天井に様々な用途に応える木製什器を配置。触れて使える事による効果的周知も意図 photo©長谷川健太

矢野泰司+矢野雄司 / 矢野建築設計事務所飛騨の森でクマは踊るが設計した、岐阜の「飛騨市役所応接室」です。
地域産広葉樹の魅力発信を担い展示交流も想定した計画です。素材が在り方に関る多目的な空間を目指して、床壁天井に様々な用途に応える木製什器を配置しています。触れて使える事による効果的周知も意図されました。

飛騨市役所庁舎内にある応接室の改修計画である。

周囲を山脈に囲まれた飛騨市は面積の93.5%を森林で占められており、そのうちの約7割は多種多様な天然広葉樹で構成されている。径が平均的に細いことから90%以上はチップとして加工され、地域外で安価に取引をされており、チップ以外に加工される場合も小物や家具の脚といった限定された活用に留まっている。

建築家によるテキストより

市は市場の中で「飛騨市広葉樹」の価値を向上するため、外部クリエイターや市内の木工作家との連携によって市内産小径木広葉樹の商品化・ブランド化に取り組んできた。この活動を通して、材の需要を高めて適正な価格で取引を行い、この利益によって、手付かずの森に手を入れながら大きな広葉樹が育つ森にしていく、という長期的な構想を立てている。

公募の際には応接機能だけでなく、市内産広葉樹を活用した取り組みや木製品の情報発信の為のショールーム機能、市内外の人が交流する機能を持った木質空間が求められた。

建築家によるテキストより

我々は床や壁の仕上げに木材を採用する一般的な活用方法ではなく、「小さな材によって構成された大きな造形を配置する」ことで、広葉樹の存在が積極的に空間の在り方に関わり、時間帯や利用者の創意によって様々な使い方が可能な多目的空間を目指した。広葉樹を表面的な情報としてではなく、具体的に触れて使ったり、他の人が使っている様を目撃したりする経験が、効果的なPRに繋がると考えた。

建築家によるテキストより
庄司光宏 / UCHIDA SHANGHAIによる、中国の「上海・愚園路にある築100年の住宅改修」。無造作に手が入った住宅の改修計画、階段室を光で満たし生活の中心とする事を目指して、空間を刷新する変則螺旋階段を考案。天窓からの光は日常の変化を届ける役割も担う
庄司光宏 / UCHIDA SHANGHAIによる、中国の「上海・愚園路にある築100年の住宅改修」。無造作に手が入った住宅の改修計画、階段室を光で満たし生活の中心とする事を目指して、空間を刷新する変則螺旋階段を考案。天窓からの光は日常の変化を届ける役割も担う photo©Eiichi Kano
庄司光宏 / UCHIDA SHANGHAIによる、中国の「上海・愚園路にある築100年の住宅改修」。無造作に手が入った住宅の改修計画、階段室を光で満たし生活の中心とする事を目指して、空間を刷新する変則螺旋階段を考案。天窓からの光は日常の変化を届ける役割も担う photo©Eiichi Kano
庄司光宏 / UCHIDA SHANGHAIによる、中国の「上海・愚園路にある築100年の住宅改修」。無造作に手が入った住宅の改修計画、階段室を光で満たし生活の中心とする事を目指して、空間を刷新する変則螺旋階段を考案。天窓からの光は日常の変化を届ける役割も担う photo©Eiichi Kano

庄司光宏 / UCHIDA SHANGHAIが設計した、中国の「上海・愚園路にある築100年の住宅改修」です。
無造作に手が入った住宅の改修計画、階段室を光で満たし生活の中心とする事を目指して、空間を刷新する変則螺旋階段を考案。天窓からの光が日常の変化を届ける役割も担う事も意図されました。

上海の愚園路に位置する築100年の長屋形式の住宅の改修である。
近年この界隈は老房子(古い家)を改修したカフェやアパレルが目立ち若者を中心に注目されているエリアである。この住宅はそんな賑やかな通りから小道に入った場所に存在する。

建築家によるテキストより

元々イギリス租界であった雰囲気は街区に少し残っているが住宅自体は長い年月様々な住人に無造作に改築された状態であった。
当然現状図面などなく幾度も現地調査し躯体の状態を確かめながら設計も慎重に行なった。

南側部分と中央光庭部分の床面積確保のため増築された部分を元に戻し、薄暗い階段室を光あふれる生活の中心に出来ないかと設計スタディを開始した。既存の階段は全て撤去し階段の配置計画から再考した。

建築家によるテキストより

南側と北側の居室にはもともとスキップフロアの段差があり居室自体も連続できるのではないかと階段スタディを重ねた結果変則螺旋階段の案を採用することにした。鉄板の螺旋階段の構造体は10mm鉄板の曲げで構成されていて工場で3分割で制作し搬入後現場溶接と現場塗装で連続する鉄板意匠を実現、この空間の中でも最も力強い要素となっている。固定に関しては鉄骨の補強を壁面内に設置し隠蔽、階段の浮遊感を無くさないよう心がけた。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 街づくりと密接な関わりの中で設計を行う「TOASt一級建築士事務所」が、設計スタッフ(経験者・新卒既卒)を募集中
【ap job更新】 街づくりと密接な関わりの中で設計を行う「TOASt一級建築士事務所」が、設計スタッフ(経験者・新卒既卒)を募集中
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街づくりと密接な関わりの中で設計を行う「TOASt一級建築士事務所」の、設計スタッフ(経験者・新卒既卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

プロジェクト拡大に伴い新規スタッフを1-2名程度募集します。

『TOASt一級建築士事務所について』

私たちは現在、神奈川県川崎市登戸を拠点に様々なプロジェクトに取り組んでいます。
複合ビルや、オフィス、住宅(新築, リノベーション共)等の設計プロジェクトに取り組みながら、街づくり会社と連携をし、それぞれのプロジェクトに対し不動産的な観点を含めた設計の与条件の部分から関わることで、街づくりを意識した活動を行なっています。

現在、私たちの事務所で携わっているプロジェクトの多くは事務所を構える登戸エリアが多く、そのエリアで今年から2棟の新築複合ビルの設計が始まっています。このエリアは川崎市の進める区画整理事業によって道路が引き直され、今後5年程度で多くの建物が建て替わり一新される予定の街です。それは建物だけでなく、商店街の道や公園といった街のインフラも今後、変わることが予定され、それらをどのように変えていくかということについても提案が求められています。

そのような状況の街の中で今後も複数のプロジェクトがこの街において想定されることから、現実の街づくりと建物の設計が密接に関わるような状況の中で設計を行うことになります。
建築の設計と同様に街づくりに興味がある人にとっては、プロジェクトを通して街と建築物の関わりをよりリアルに捉えることができると思います。

その他にも、現在、住宅のリノベーションプロジェクトが複数進行中で、今後、住宅やオフィス、ホテル、工場の新築なども年内に設計が始まる予定がある為、様々な種類の規模や用途の建物の設計を短期間で経験することができると思います。

私たちは立場や経験に関わらず、フラットでオープンな対話の環境を作ることで、プロジェクトの可能性を最大限に引き出していく働き方を目指しています。

現在は夫婦で設計活動をしており、まだ小さな事務所のため、設計スタッフはより主体的にプロジェクトに携わることが求められると思いますが、プロジェクトの立ち上がりから、クライアントとの打合せ、ディテールの設計、現場監理といった建物を作るプロセス全体を短期間で経験することが可能です。
また、プロジェクトでは多彩な他分野の方々と協働し新しい成果を生み出すことにも積極的に取り組んでいるので、幅広い人間関係もつくることができます。

設立してからまだ3年の若い事務所なので、私たち自身もまだまだ発展途上にあります。
そのため、何かを私たちが教えるというよりは私たちの事務所の成長に一緒に併走してくれるようなそんな意欲のある方に来ていただければ嬉しいです。

田中亮平 / G ARCHITECTS STUDIOによる、神奈川・鎌倉市の、旅館併用住宅「岸家」。海沿いの住宅密集地に建つ1日1組限定の宿泊施設の計画、周辺環境を活かし運営理念の具現化を目指して、二棟の建物と庭園からなる構成を考案。棟貸し形式はコロナ禍での社会的需要にも応える
田中亮平 / G ARCHITECTS STUDIOによる、神奈川・鎌倉市の、旅館併用住宅「岸家」。海沿いの住宅密集地に建つ1日1組限定の宿泊施設の計画、周辺環境を活かし運営理念の具現化を目指して、二棟の建物と庭園からなる構成を考案。棟貸し形式はコロナ禍での社会的需要にも応える photo©志摩大輔
田中亮平 / G ARCHITECTS STUDIOによる、神奈川・鎌倉市の、旅館併用住宅「岸家」。海沿いの住宅密集地に建つ1日1組限定の宿泊施設の計画、周辺環境を活かし運営理念の具現化を目指して、二棟の建物と庭園からなる構成を考案。棟貸し形式はコロナ禍での社会的需要にも応える photo©志摩大輔
田中亮平 / G ARCHITECTS STUDIOによる、神奈川・鎌倉市の、旅館併用住宅「岸家」。海沿いの住宅密集地に建つ1日1組限定の宿泊施設の計画、周辺環境を活かし運営理念の具現化を目指して、二棟の建物と庭園からなる構成を考案。棟貸し形式はコロナ禍での社会的需要にも応える photo©志摩大輔
田中亮平 / G ARCHITECTS STUDIOによる、神奈川・鎌倉市の、旅館併用住宅「岸家」。海沿いの住宅密集地に建つ1日1組限定の宿泊施設の計画、周辺環境を活かし運営理念の具現化を目指して、二棟の建物と庭園からなる構成を考案。棟貸し形式はコロナ禍での社会的需要にも応える photo©志摩大輔

田中亮平 / G ARCHITECTS STUDIOが設計した、神奈川・鎌倉市の、旅館併用住宅「岸家」です。
海沿いの住宅密集地に建つ1日1組限定の宿泊施設の計画、周辺環境を活かし運営理念の具現化を目指して、二棟の建物と庭園からなる構成を考案。棟貸し形式はコロナ禍での社会的需要にも応えています。施設の公式サイトはこちら

由比ヶ浜沿いの旅館併用住宅。
施主は以前都内で古い日本家屋に住み副業として余った「客間」を民泊運営していた若い夫婦。今回は本業として場所を鎌倉に移し本格的に住みながら饗す為の場所を求めた。

建築家によるテキストより

敷地は短辺が海に面した住宅密集地。小さな母屋と離れを計画し庭園を中央に配置。分棟とする事で棟貸しとし、海と庭園を交互に体験出来る動線とした。一方母屋の一階は建物越しに海を臨む事の出来るダイニングとし二階のみが施主の為の居住空間。

建築家によるテキストより

夫婦にとって建物はゲストを饗し対価を得る唯一の糧であり、家を建てる事は大きな賭けだった。その切実さから家の殆どがゲストの為に奉仕する場所となり、「客間」が肥大化したような建築となった。

建築家によるテキストより
MVRDVによる、エクアドルの高層集合住宅「ザ・ヒルズ」。6棟の高層タワーに加え地上部に商業施設等が配置される計画、広大な自然とモダンな高層ビルの両方の景観への呼応を目指して、仕上げが切り替わる外観や渓谷の様な空間を設計
MVRDVによる、エクアドルの高層集合住宅「ザ・ヒルズ」。6棟の高層タワーに加え地上部に商業施設等が配置される計画、広大な自然とモダンな高層ビルの両方の景観への呼応を目指して、仕上げが切り替わる外観や渓谷の様な空間を設計 image©MVRDV
MVRDVによる、エクアドルの高層集合住宅「ザ・ヒルズ」。6棟の高層タワーに加え地上部に商業施設等が配置される計画、広大な自然とモダンな高層ビルの両方の景観への呼応を目指して、仕上げが切り替わる外観や渓谷の様な空間を設計 image©MVRDV
MVRDVによる、エクアドルの高層集合住宅「ザ・ヒルズ」。6棟の高層タワーに加え地上部に商業施設等が配置される計画、広大な自然とモダンな高層ビルの両方の景観への呼応を目指して、仕上げが切り替わる外観や渓谷の様な空間を設計 image©MVRDV
MVRDVによる、エクアドルの高層集合住宅「ザ・ヒルズ」。6棟の高層タワーに加え地上部に商業施設等が配置される計画、広大な自然とモダンな高層ビルの両方の景観への呼応を目指して、仕上げが切り替わる外観や渓谷の様な空間を設計 image©MVRDV

MVRDVが設計している、エクアドルの高層集合住宅「ザ・ヒルズ」です。
6棟の高層タワーに加え地上部に商業施設等が配置される計画、広大な自然とモダンな高層ビルの両方の景観への呼応を目指して、仕上げが切り替わる外観や渓谷の様な空間が設計されました。

こちらはリリーステキストの翻訳

MVRDV、エクアドルのプエルト・サンタ・アナで緑豊かな公共緑地帯を持つ住宅タワーを設計

MVRDVは、南米での最初のプロジェクトであるザ・ヒルズのデザインを公開しました。キトを拠点とするデベロッパーUribe Schwarzkopfのために設計されたこのプロジェクトは、エクアドル・グアヤキルのグアヤス川岸に位置しています。このプロジェクトは、グアヤキルの様々な風景にインスパイアされています。広大な川と近くの山々、海岸線に建つモダンな高層ビルとサンタアナ丘のカラフルな丘陵地の集落など、グアヤキルに見られる多くの並置されている風景がデザインに反映されています。

ザ・ヒルズは、グアヤキルのスカイラインに新たなドラマを加えます。このプロジェクトはプエルト・サンタ・アナに位置し、街のウォーターフロントの大部分に沿って徐々に整備されつつある大通りを延長しています。高さ92mから143mの6棟の住宅タワーは、川沿いから離れるにつれて高くなり、ウォーターフロントから背後の丘へと街が「ステップアップ」していく様子と呼応しています。

プロジェクトの基礎部では、タワーが合体して段々畑のような緑の谷を形成し、プールやスポーツフィールド、川岸に面した大きな都市型円形劇場など、豊かな自然植物に囲まれたオアシスのような場所となります。その中には、ショップや大規模なコミュニティクラブハウスなどのアメニティが用意されています。川に最も近い4つのタワーと、開発の後方にある2つのタワーの間には、より深い「渓谷」があり、店舗用のスペースを追加し、歩行者が地上レベルで敷地を横断するためのルートを作り、同時に2段階での建設も可能にしているのです。

MVRDVの設立パートナーであるヤコブ・ファン・ライスは言います。
「この複合施設は、それ自体がひとつの都市であり、さまざまな高さのタワーが並んでいるため、ミニスカイラインのようでもあり、また遊歩道沿いの大きなスカイラインの一部にもなっています」
「私たちにとって重要だったのは、このプロジェクトが単なる都市の中の島ではなく、他の人々にもアクセスを提供し、公共の台座という形で何かを還元することでした。そのため、このプロジェクトは、人々が行き交うとてもエキサイティングな空間であり、友人と出会える場所でありたいと願っています。同時に、タワーの特徴であるバルコニーは、日差しや雨を防ぐだけでなく、緑のためのスペースでもあります」

プロジェクトの外周部には、近隣の高層ビルのビジュアル言語を反映した白いバルコニーを直交する直線で配置したファサードがデザインされています。しかし、タワーとタワーの間のヴォイドに面したファサードは、このプロジェクトにまったく異なる性格を与えています。直線のバルコニーから、流れるようなカーブを描く不規則なセットバックとオーバーハング、低層部のアースカラーから徐々に空に近い明るい色へ、そしてどの階でも豊かな緑がバルコニーに沿い、谷間の雰囲気とそれを取り巻く「丘」の頂上が広がっているのです。

長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・千代田区の「リクルート 九段下オフィス」。元大学校舎の4棟を改修し企業の執務空間とする計画、バラバラの状態をまとめる事を目指して機能諸室の配置を考慮し全棟の1階床にレンガを敷き詰め関係性を構築、コロナ過以降の事務所のプロトタイプも志向
長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・千代田区の「リクルート 九段下オフィス」。元大学校舎の4棟を改修し企業の執務空間とする計画、バラバラの状態をまとめる事を目指して機能諸室の配置を考慮し全棟の1階床にレンガを敷き詰め関係性を構築、コロナ過以降の事務所のプロトタイプも志向南棟1階 南ゲート photo©高野ユリカ
長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・千代田区の「リクルート 九段下オフィス」。元大学校舎の4棟を改修し企業の執務空間とする計画、バラバラの状態をまとめる事を目指して機能諸室の配置を考慮し全棟の1階床にレンガを敷き詰め関係性を構築、コロナ過以降の事務所のプロトタイプも志向中央棟1階 ブレイク photo©高野ユリカ
長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・千代田区の「リクルート 九段下オフィス」。元大学校舎の4棟を改修し企業の執務空間とする計画、バラバラの状態をまとめる事を目指して機能諸室の配置を考慮し全棟の1階床にレンガを敷き詰め関係性を構築、コロナ過以降の事務所のプロトタイプも志向中央棟2階 コンビニ photo©高野ユリカ
長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・千代田区の「リクルート 九段下オフィス」。元大学校舎の4棟を改修し企業の執務空間とする計画、バラバラの状態をまとめる事を目指して機能諸室の配置を考慮し全棟の1階床にレンガを敷き詰め関係性を構築、コロナ過以降の事務所のプロトタイプも志向南棟2階 ジョイン photo©高野ユリカ

長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・千代田区の「リクルート 九段下オフィス」
元大学校舎の4棟を改修し企業の執務空間とする計画、バラバラの状態をまとめる事を目指して機能諸室の配置を考慮し全棟の1階床にレンガを敷き詰め関係性を構築、コロナ過以降の事務所のプロトタイプも志向されました。

コロナ禍を通して、大きく働き方が変わり、その受け皿であったオフィス空間も大きく変わろうとしている。
そんな中、各社指針を決め新たなオフィススタイルを提案するようになっており、リクルートもその一つとしていち早く動き始めた。

今回我々は、満員電車に乗って中心に向かうのではなく、混み始める一歩手前、たとえば、三鷹とか溝口、武蔵小杉など郊外と都心の境界にある街を拠点とした「中規模オフィス」を一つの新しい働き方の指針として示し、そのプロトタイプとして九段に新たなオフィスを計画した。

建築家によるテキストより

そして、そのうち我々は1~2階の共用部と上階の一部を設計した。
ただ、入ったビルは大きなフロアを集めたいわゆるオフィスビルではなく、小割の古い元大学校舎をリノベーションした。偶然とは思うが、小割りになっているため色々な集合のあり方を作り、実験でき、今後できる中規模オフィスに相応しい集合のあり方をこの施設を通して考えようとした。

建築家によるテキストより

まず、既存建物だが、西面、南面、北面にあり、その三つが囲う中庭のようなところに中央棟が建つ。まず、元々4棟に分棟になっている上、それぞれ入り口もことなれば、レベルも違うのでそれぞれ地上に降りてきてもバラバラに外に出てまとまりが得られない会社になることが心配された。

また、中央棟が後から仮設的に建てられたからかエレベーターもなく、風景の抜けもないことから吹き溜まり感の強いところだった。
そこで、まずは中央棟をコンビニや休憩スペースなどいやす場所にし、気持ちとして絶えず中央を向いているように計画した。また、そこでの活動が建物間の間で共鳴し上階まで伝わるように考えた。また、各々バラバラな建物、そしてその入口を繋ぎ止めるとめ、それぞれ共同意識を高めるためにレンガを各棟の1階に敷き詰め、段差も超えて関係性を築こうと考えた。

建築家によるテキストより
神本純 / kitokitoによる、広島・福山市の住宅「東深津の家」。周辺の建物からの視線を気にしない暮らしとの要望に、閉じつつも解放感のある状態を目指して中庭を多数の窓で囲む構成を考案、内部では高い天井等で閉鎖性を感じさせない伸びやかな空間をつくる
神本純 / kitokitoによる、広島・福山市の住宅「東深津の家」。周辺の建物からの視線を気にしない暮らしとの要望に、閉じつつも解放感のある状態を目指して中庭を多数の窓で囲む構成を考案、内部では高い天井等で閉鎖性を感じさせない伸びやかな空間をつくる photo©足袋井竜也
神本純 / kitokitoによる、広島・福山市の住宅「東深津の家」。周辺の建物からの視線を気にしない暮らしとの要望に、閉じつつも解放感のある状態を目指して中庭を多数の窓で囲む構成を考案、内部では高い天井等で閉鎖性を感じさせない伸びやかな空間をつくる photo©足袋井竜也
神本純 / kitokitoによる、広島・福山市の住宅「東深津の家」。周辺の建物からの視線を気にしない暮らしとの要望に、閉じつつも解放感のある状態を目指して中庭を多数の窓で囲む構成を考案、内部では高い天井等で閉鎖性を感じさせない伸びやかな空間をつくる photo©足袋井竜也

神本純 / kitokitoが設計した、広島・福山市の住宅「東深津の家」です。
周辺の建物からの視線を気にしない暮らしとの要望に、閉じつつも解放感のある状態を目指して中庭を多数の窓で囲む構成を考案、内部では高い天井等で閉鎖性を感じさせない伸びやかな空間をつくる事が意図されました。

この住居は賑やかな大通りから少し離れた、静かでのんびりとした住宅街の一角にある。
しかしアパートに囲まれており年月を重ねると共にアパートの住人も入れ替わっていく。そんな未来の隣人達との距離感を考えた住宅である。

建築家によるテキストより

外に向けては閉鎖的な建物になるが、それを感じない空間構成としたいと考え、天井高を上げ、間に収納や飾り棚となる垂直壁をつくった。そこでは緑が育ったり、あまり使わなくなった子供たちのおもちゃが置かれていくなど、住みこなされる中でそこもまた大きく育っていく場所となる。

建築家によるテキストより

天井高をあげたリビングには、面いっぱいのレースカーテンをしつらえ、コントロールでは生み出せない風と空間の関係性を視覚的に表した。ふとした瞬間、風に揺れるその景色に心が動かされるような家になってほしいと感じている。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 “良いデザインは良い環境から”と考え、労働環境の向上にも取り組む「カクオ・アーキテクト・オフィス」が、設計スタッフ(経験者)と外部パートナーを募集中
【ap job更新】 “良いデザインは良い環境から”と考え、労働環境の向上にも取り組む「カクオ・アーキテクト・オフィス」が、設計スタッフ(経験者)と外部パートナーを募集中
【ap job更新】 “良いデザインは良い環境から”と考え、労働環境の向上にも取り組む「カクオ・アーキテクト・オフィス」が、設計スタッフ(経験者)と外部パートナーを募集中桂の家II 7-Earl’s house

“良いデザインは良い環境から”と考え、労働環境の向上にも取り組む「カクオ・アーキテクト・オフィス」の、設計スタッフ(経験者)と外部パートナー募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

京都・四条烏丸の『一級建築士事務所 カクオ・アーキテクト・オフィス』では、設計スタッフを募集しています。

弊社では、住宅、店舗、商業施設、企業施設など幅広い分野の建築設計を手掛けています。
働き方改革にも意識的に取り組んでおり、「楽しくなければ仕事じゃない!!」をテーマとし、労働環境の向上に努めています。また、設計のみならず、企業ブランディングや、コンサルティングの仕事にも、積極的に取り組んでいるのも弊社の特徴です。

時代を読み、変わることを恐れず、皆で建築を作り上げる事が出来るのが弊社の一番の面白さです。我々の社風に共感頂ける方、お待ちしています。

ご依頼は、個人住宅から企業施設まで多岐にわたります。それぞれに対し、各設計スタッフが、企画、基本設計から実施設計、申請、現場監理、施主対応まで業務を一貫して行う為、設計を分業として行っている企業では得られない経験を積むことができ、細やかな対応や総合力を身につけることができます。

また、業務ツールとして最新の3D-CAD、BIMを活用しています。その取り組みは約14年前の早期から始まり、既に新しい時代の設計手法として確立しています。初めての方には、BIM研修を行いますので安心して下さい。

我々は「良いデザインは、良い環境から生まれる」と考えています。お互いに助け合いながら協働し、ワクワクと面白がって仕事に取り組む方を歓迎します。

ご連絡をお待ちしています!

伊藤恭行 / CAnによる、愛知の「こざかい葵風館」。老朽化が進んだ既存4施設を統合した複合施設、共有領域に様々な活動があふれ活気ある雰囲気が生まれる事を求めて中央ラウンジの周りに諸機能を配置、外観には地域の伝統図案を参照したパターンを用い親しみ易さを目指す
伊藤恭行 / CAnによる、愛知の「こざかい葵風館」。老朽化が進んだ既存4施設を統合した複合施設、共有領域に様々な活動があふれ活気ある雰囲気が生まれる事を求めて中央ラウンジの周りに諸機能を配置、外観には地域の伝統図案を参照したパターンを用い親しみ易さを目指す photo©ToLoLo studio
伊藤恭行 / CAnによる、愛知の「こざかい葵風館」。老朽化が進んだ既存4施設を統合した複合施設、共有領域に様々な活動があふれ活気ある雰囲気が生まれる事を求めて中央ラウンジの周りに諸機能を配置、外観には地域の伝統図案を参照したパターンを用い親しみ易さを目指す photo©ToLoLo studio
伊藤恭行 / CAnによる、愛知の「こざかい葵風館」。老朽化が進んだ既存4施設を統合した複合施設、共有領域に様々な活動があふれ活気ある雰囲気が生まれる事を求めて中央ラウンジの周りに諸機能を配置、外観には地域の伝統図案を参照したパターンを用い親しみ易さを目指す photo©ToLoLo studio
伊藤恭行 / CAnによる、愛知の「こざかい葵風館」。老朽化が進んだ既存4施設を統合した複合施設、共有領域に様々な活動があふれ活気ある雰囲気が生まれる事を求めて中央ラウンジの周りに諸機能を配置、外観には地域の伝統図案を参照したパターンを用い親しみ易さを目指す photo©ToLoLo studio

伊藤恭行 / CAnが設計した、愛知・豊川市の「こざかい葵風館」です。
老朽化が進んだ既存4施設を統合した複合施設、共有領域に様々な活動があふれ活気ある雰囲気が生まれる事を求めて中央ラウンジの周りに諸機能を配置、外観には地域の伝統図案を参照したパターンを用い親しみ易さを目指す事も意図されました。施設の公式ページはこちら

この建築は、公民館、図書館、児童館、役所の支所機能が複合された、豊川市小坂井地域の中核となる市民利用施設である。
市町村合併により必要な役割などが変化し、老朽化の問題も抱えていた4つの施設を、複合施設として再整備する計画があり、我々は2017年に実施された公募型プロポーザルにより設計者として選定された。

建築家によるテキストより

複合施設の空間的魅力は、各室間を結びつける共有領域にあると言って良いだろう。複合施設の中では様々な活動が行われるが、それらが共有空間に自然に溢れ出てくることで施設全体が活き活きとした雰囲気が醸成される。

例えば、公民館のキッチンスタジオで作った料理を共有領域で食べる、集会ホールで行われる音楽やダンスの音が漏れ出てくる、児童館の子供たちの声が聞こえてくる、など様々な活動が共有領域で混じり合うことで、ここで行われる多様な活動が来館者に自然に感じられるようになる。

建築家によるテキストより

この建築は2階建てで中央にある共有領域の空間は3層分(天井高12m)の高さがあり、平面的には40m×10mのプロポーションを持つ細長い空間である。1階は細長い空間の両側に支所、児童館、調理室、集会ホールなどの諸室が並ぶ中心性の高い場となっている。2階は中央部分に吹抜があるので、人の領域としては円環状の形をしており、その周りに公民館の諸室と図書館が接続する。
1階、2階を通してこの高く細長い基本の骨格の中に天井高の異なる領域や小さな中庭などを配置し、図書館や児童館などのボリュームの大きな空間が接続されることで様々なスケールの人の居場所を設けている。

建築家によるテキストより
様々な家具・プロダクト・建築部材が集まる見本市「インテリア ライフスタイル 2022」が、東京ビッグサイトで開催。芦沢啓治・トラフ・寺田尚樹らが参加する「アップサイクルって何? 02」展等の展示やイベントも多数行われる
様々な家具・プロダクト・建築部材が集まる見本市「インテリア ライフスタイル 2022」が、東京ビッグサイトで開催。芦沢啓治・トラフ・寺田尚樹らが参加する「アップサイクルって何? 02」展等の展示やイベントも多数行われる前回の会場の様子

様々な家具・プロダクト・建築部材が集まる見本市「インテリア ライフスタイル 2022」が、東京ビッグサイトで開催されます。見本市の中では、芦沢啓治・トラフ・寺田尚樹らが参加する「アップサイクルって何? 02」展等の展示やイベントも多数開催されます。開催期間は、2022年6月1日(水)~3日(金)。参加費無料(要事前申し込み)。来場事前登録はこちらから

メッセフランクフルト ジャパン株式会社(代表取締役社長:梶原靖志)は、2022年6月1日(水)-3日(金)の3日間、第30 回「インテリア ライフスタイル」を東京ビッグサイト西展示棟にて開催します。

衣・食・住のすべてとインテリア・デザイン市場をつなぐ本見本市は、商材やデザインを探す小売店バイヤー、インテリアデザイナー、建築や設計に携わる来場者に「リアル」でのコミュニケーションの場、商談の場を提供します。新型コロナウィルス感染拡大の影響により3 年ぶりの開催となる本見本市には、4 月22 日現在で12ヵ国・地域から501社が出展します。

商材カテゴリーやテーマに合わせたプロダクツがゾーンごとに展示
デザイン性、機能性に優れた衣食住に関連するインテリア雑貨や生活用品を中心に、人権や環境、社会に配慮されて作られた持続可能なプロダクツ、新しい生活様式や空間を演出するさまざまな商材や素材たちがカテゴリーごとにゾーニング、展示されます。


「アップサイクルって何? 02」展(見本市内で展示)

様々な家具・プロダクト・建築部材が集まる見本市「インテリア ライフスタイル 2022」が、東京ビッグサイトで開催。芦沢啓治・トラフ・寺田尚樹らが参加する「アップサイクルって何? 02」展等の展示やイベントも多数行われる企画展ブースのデザイン

環境意識の高まりの中、プロダクト開発においてサステナブル視点のない商品開発はもはや存在し得ないと言ってもいいほどです。
その中において、アップサイクル、創造的再利用は、まだまだその可能性を謳歌できていない分野であると同時に、成功の秘訣にはデザイナーやアーキテクトの豊かな発想が不可欠です。

今回、建築家6名と、完了に配慮したものづくりメーカー2社が協業し、アップサイクルの新たな可能性を提案します。

ディレクター/会場構成
芦沢啓治

参加建築家
インターオフィス 寺田尚樹 / SAKUMAESHIMA / トラフ・アーキテクツ / 芦沢啓治

最も注目を集めたトピックス [期間:2022/5/23-5/29]
最も注目を集めたトピックス [期間:2022/5/23-5/29]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:5/23-5/29)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 宮本久美子+寺嶋利治+久保井聡 / ボンドアーキテクツによる、茨城の店舗「星乃珈琲店 守谷店」。ロードサイドで駐車場等の外部が過半を占める計画、“新しい郊外型店舗”を目指して歴史的建築を参照した“雁行型”で内外の多様な繋がりを形成、意匠の役割も担う架構が内装変化を経ても空間強度を維持
  2. 五十嵐淳建築設計事務所による、北海道の「ニセコの小さな住居」。海外から移り定住する若夫婦の為に計画、自然との関係の在り方を熟慮して環境と多様な距離感をもつ居場所を複数内包する建築を考案、建設費高騰も考慮し地場の工法を取り入れてつくる
  3. ファラによる、住宅プロジェクト「129」の図面一式。自治体とのやり取りの末に建設許可が下りなかった計画で、世界のどこかでこの建築を実現したい人を求めて、建築と工事の資料を無償で公開
  4. Horibe Associatesによる、大阪・吹田市の住宅「Navy Box」。厳しい法規制の下に作られた中庭と車庫を持つ住居、最大容積の確保を目指して様々な緩和の活用や中庭空間の導入を実行、庭を軸とし水平垂直を繋げて伸びやかな空間をつくる
  5. 竹中工務店による、長野・塩尻市の宿泊施設「歳吉屋 BYAKU Narai」。古い町並みが残る“奈良井宿”の重要伝統建築の再生計画、潜在価値の掘り起こしを課題として古民家の歴史や背景と対話し文脈を引継いだ新旧が交わる空間を考案、歴史を継承し町に開かれた施設のモデルを目指す
  6. 加藤隼輝 / Poten-Potenと杉山聖昇 / mascotによる、長野の「信濃吉田の家」。住宅街にある既存建物が複数ある場の余白地に計画、最適な配置の検討から開始して内外の状況に応答する三方向に開く平面を考案、機能諸室の配置と曲線壁の導入で内部空間に開放性と独立性を生み出す
  7. 久保秀朗+都島有美 / 久保都島建築設計事務所による、群馬・安中市の、ゴルフ場クラブハウス棟の改修「THE RAYSUM」。施設をバブル時代の象徴から“リトリート”の場に転換する計画、大人の休日に適した上質空間を目指して初源的形態の空間・木素材の選定・光のデザインを実行、非日常と寛ぎの空間を作り出す
  8. nendoによる、東京・港区の、住宅メーカーのラウンジ「SUMUFUMU TERRACE」。ソフト重視の時代に対応した接客を行う施設、様々な内容に対応できる“可変性と開放性”を求めて200個のサッシを渦巻き状に並べた空間を考案、行為に規定されない自由さと多様性を生み出す
  9. 五十嵐理人 / IGArchitectsによる、埼玉・越谷市の住戸改修「蒲生の住居」。集合住宅の角部屋の改修計画、限られた予算で居心地の良さを目指して“なんでもない”操作と素材を積み重ね既存の採光通風の可能性を最大化、暮らし方の変化も許容する普遍的強度をもつ空間をつくる
  10. ツバメアーキテクツによる、東京の「目黒川沿いのクリニック」。川を見下ろす場にあるMRI検査施設の計画、立地を活かした開放性を目指して風景を取り込み外からの視点にも応える“川面の様に波打つ天井”を考案、全体も天井のリズムに合わせ都市と内装を結び付ける
  11. 元木大輔 / DDAAによる、東京・台東区の、ショールーム兼オフィス「Hender Scheme Kuramae」。服飾ブランド運営企業の為に計画、“韻を踏む様な作り方”を目指してブランドの姿勢から導いた“切りっぱなし”等の3つのルールを徹底して設計、白でも黒でもないグレーの諧調の中にある価値観を探求
  12. MVRDVとロッテルダム・ルーフトップ・デイズによる、オランダの「ロッテルダム・ルーフトップ・ウォーク」。都心部のビル屋上を繋ぐ約600mのインスタレーション、街に対する新しい視点の提供を目指して街で最も重要な街路を跨ぐように設計、屋上活用の有効性や都市貢献の可能性を伝える
  13. 久米貴大+チャンヴィタン・ワタンヤ / Bangkok Tokyo Architectureによる、タイの「森の広場」。催し等に使われる半屋外広場の計画、多様な人々や用途の呼び込みを目指して文脈と繋がりつつ複数の観点の交差から生まれる建築を志向、地域の葉と鋼管フレームという対極の素材と仕組みでつくる
  14. 大阪の泉北ニュータウン茶山台B団地でのリノベコンペ「公社茶山台B団地住戸改善事業 事業提案競技」が、大阪府住宅供給公社の主催で開催
  15. ミナ ペルホネンの皆川明が監修した遊具。幼児の使用を想定したFRP製の遊具で、動物や自然からインスピレーションを得て形態等を構想、有機的な形態や抑制された色遣いが特徴的
  16. ツバメアーキテクツによる、さいたま市の「ペデストリアンデッキ沿いの保育園」。駅前の高架歩道と繋がるビルの地上階フロアに計画、歩道高さから生まれた気積を活かし都市スケールの事物が集まる風景を取り込む事を目指し設計、環境を参照した様々な要素で“小さな都市”を作り出す
  17. 佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の「南光台東の家」。西に眺望があり地盤で建築範囲が制限された敷地に計画、条件の中で環境を謳歌できる事を目指して主屋を拡張する可動式建具で覆われた半屋外空間を考案、生活領域の多様化と環境への応答の役割を担う
  18. BIGとへザウィック・スタジオによる、アメリカ・カリフォルニア州の、Googleの新社屋「グーグル・ベイ・ビュー」。企業の定めたイノベーション・自然・コミュニティをテーマに計画、3つの建物の合計広さは約10万㎡でイベントスペースや宿泊機能も内包、24時間365日カーボンフリーエネルギーでの稼働を目指す
  19. 様々な家具・プロダクト・建築部材が集まる見本市「インテリア ライフスタイル 2022」が、東京ビッグサイトで開催。芦沢啓治・トラフ・寺田尚樹らが参加する「アップサイクルって何? 02」展等の展示やイベントも多数行われる
  20. 水谷夏樹建築設計事務所による、愛知の住宅「幾何学模様に出会える街の家」。幾何学模様が多く存在する陶器の街に計画、開放性と“ささやかなランドマーク”である事を求めて幾何学平面で多方向に窓を持つ塔の様な建築を考案、視線を集める特徴は住宅を都市に開く事も意図

ファラによる、住宅プロジェクト「129」の図面一式。自治体とのやり取りの末に建設許可が下りなかった計画で、世界のどこかでこの建築を実現したい人を求めて、建築と工事の資料を無償で公開
ファラによる、住宅プロジェクト「129」の図面一式。自治体とのやり取りの末に建設許可が下りなかった計画で、世界のどこかでこの建築を実現したい人を求めて、建築と工事の資料を無償で公開 image©fala
ファラによる、住宅プロジェクト「129」の図面一式。自治体とのやり取りの末に建設許可が下りなかった計画で、世界のどこかでこの建築を実現したい人を求めて、建築と工事の資料を無償で公開 image©fala
ファラによる、住宅プロジェクト「129」の図面一式。自治体とのやり取りの末に建設許可が下りなかった計画で、世界のどこかでこの建築を実現したい人を求めて、建築と工事の資料を無償で公開 image©fala

ファラによる、住宅プロジェクト「129」の図面一式です。
自治体とのやり取りの末に建設許可が下りなかった計画で、日本を含む世界のどこかでこの建築を実現したい人を求めて、建築と工事の資料を無償で公開しました。PDF版資料へのリンクはこちらファラのinstagramアカウントから連絡も可能と思われます。

ファラは、フィリップ・マガリャインシュ(filipe magalhães)、アナ・ルイサ・ソアレス(ana luisa soares)、アーメッド・ベルホジャ(ahmed belkhodja)の3人が主宰する建築設計事務所で2013年に設立されました。それぞれ、SANAA、伊東豊雄、アトリエ・ワンという日本の設計事務所に勤務やインターンした経験をもつことも特徴です。またフィリップとアナは、日本滞在中は中銀カプセルタワーに居住していました。

こちらは、図面公開にあたってのコメントです。

果てしない自治体との戦いの末、プロジェクト129は建設許可を得ることができないようです。それでも、このプロジェクトは存在し、無条件に愛されているので、建築計画一式と工事書類一式を含めて無償で提供します。私たちは、この建物をどこかに建ててくれる人が見つかり、私たちと同じようにこのひねくれたカリスマ性を楽しんでくれることを望んでいるのです。

このプロジェクトセットのダウンロードリンクは、このページの説明の中にあります。リンクにあるすべての要素を自由に使ってください。

建築家によるテキストより翻訳

建築のコンセプトはこちら。

簡潔なボリュームは、曲面、段差、斜面の3つの行為で構成されています。縞模様の布に包まれた愛らしい姿は、2つの頑固な窓によって意図的に壊されています。必要なパーティション、階段、ドア、柱は、この非直線的なオブジェクトの中にある。この家は2つの人格を持っています。1つは滑らかなミニマリストで内向的、背を向けることができ、もう1つは豪快で先鋭的、恥ずかしがらず戦う準備が整っています。

建築家によるテキストより翻訳
チッパーフィールド事務所とザイドラーが設計者に選ばれた「カナダ国会議事堂前地区再開発」。議会のオフィス空間等を内包する計画で、既存の文化財指定を受けた建物群を残しつつ環境に配慮した新棟を追加、国家の価値観や持続可能な未来へのヴィジョンも示す
チッパーフィールド事務所とザイドラーが設計者に選ばれた「カナダ国会議事堂前地区再開発」。議会のオフィス空間等を内包する計画で、既存の文化財指定を受けた建物群を残しつつ環境に配慮した新棟を追加、国家の価値観や持続可能な未来へのヴィジョンも示す photo©Prospettica
チッパーフィールド事務所とザイドラーが設計者に選ばれた「カナダ国会議事堂前地区再開発」。議会のオフィス空間等を内包する計画で、既存の文化財指定を受けた建物群を残しつつ環境に配慮した新棟を追加、国家の価値観や持続可能な未来へのヴィジョンも示す photo©Prospettica
チッパーフィールド事務所とザイドラーが設計者に選ばれた「カナダ国会議事堂前地区再開発」。議会のオフィス空間等を内包する計画で、既存の文化財指定を受けた建物群を残しつつ環境に配慮した新棟を追加、国家の価値観や持続可能な未来へのヴィジョンも示す photo©Prospettica

デイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツ・ロンドンザイドラー・アーキテクチャーが国際コンペで設計者に選ばれた、カナダ・オタワの「カナダ国会議事堂前地区再開発」です。
議会のオフィス空間等を内包する計画で、既存の文化財指定を受けた建物群を残しつつ環境に配慮した新棟を追加、国家の価値観や持続可能な未来へのヴィジョンも示す事が意図されました。

こちらはリリーステキストの翻訳

カナダ国会議事堂地区再開発にザイドラーとデイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツの提案が採用される

カナダ公共サービス・調達省は本日、国際設計競技を経て、ザイドラー・アーキテクチャーがデイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツと共同で、カナダ国会議事堂地区第2ブロックの設計競技の優勝者に選出されたと発表しました。

第2区画は、オタワのダウンタウンにある国会議事堂のすぐ南に位置し、カナダの国会議事堂の向かい側にある都市部の一等地です。敷地内には、規模や状態の異なる11棟の建物があり、何重もの文化財指定を受けています。

コンペティションでは、上院と下院のオフィススペースを提供し、国会図書館を含む国会宿舎の将来の統合を可能にするために、このブロックを再開発する案が募集されました。

このプロジェクトは、国家的重要性を持つ場所として、民主的な政治を行うための施設や都市インフラを提供するだけでなく、国家の価値観や持続可能で包括的な未来へのヴィジョンを表す責任を担っています。

デイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツとザイドラーの計画は、先住民族の尊敬と良き管理者としての価値観に触発され、持続可能性と循環型経済への挑戦として、既存の構造物のほとんどを残し、それらを新しい低炭素で効率の良い建物と組み合わせて、多様で特徴的、かつ一貫した全体を作り上げることを目的としています。

この提案は、Atelier Ten、Bureau Bas Smets、Two Row Architect、EVOQ Architecture、Brian Boylan、Read Jones Christoffersen、Smith and Andersen Consulting Engineering、S+A Footprint、Senez Coとの共同開発で行われました。

ザイドラー・アーキテクチャーのシニアパートナーであるヴァイディラ・バネリスは、次のように述べています。
「カナダ人として、また建築家として、私たちは国家的重要性を持つ場所でデザインを作り上げることができるという特権を認識しています。これはめったにない機会であり、私たちのチーム全体が、カナダ政府とカナダ国民を代表するという責任を理解しています。私たちのヴィジョンは、自分自身と未来に自信を持つことができる国の為に、目的主導、国民主導、カナダ独自、現代的なスタイルで、カナダがありうる最高の姿である包括性、差異受容性、回復力、自然との調和を示す未来です」

デイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツのプリンシパルであるデイビッド・チッパーフィールドは、次のように述べています。
「このプロジェクトを通じて、私たちは、環境への配慮とコミュニティの理想を原動力に、過去を受け入れ、未来を見据えた、敬意と先鋭性を兼ね備えた都市と建築の応答を開発することを目指しました。私たちの計画の価値を認めてくださった審査員の方々に感謝しています。このコンペティションは、厳しく、刺激的で楽しいものでした」

竹中工務店による、長野・塩尻市の宿泊施設「歳吉屋 BYAKU Narai」。古い町並みが残る“奈良井宿”の重要伝統建築の再生計画、潜在価値の掘り起こしを課題として古民家の歴史や背景と対話し文脈を引継いだ新旧が交わる空間を考案、歴史を継承し町に開かれた施設のモデルを目指す
竹中工務店による、長野・塩尻市の宿泊施設「歳吉屋 BYAKU Narai」。古い町並みが残る“奈良井宿”の重要伝統建築の再生計画、潜在価値の掘り起こしを課題として古民家の歴史や背景と対話し文脈を引継いだ新旧が交わる空間を考案、歴史を継承し町に開かれた施設のモデルを目指す外観正面 photo©ロココプロデュース 林広明
竹中工務店による、長野・塩尻市の宿泊施設「歳吉屋 BYAKU Narai」。古い町並みが残る“奈良井宿”の重要伝統建築の再生計画、潜在価値の掘り起こしを課題として古民家の歴史や背景と対話し文脈を引継いだ新旧が交わる空間を考案、歴史を継承し町に開かれた施設のモデルを目指すバー(旧味噌蔵) photo©ロココプロデュース 林広明
竹中工務店による、長野・塩尻市の宿泊施設「歳吉屋 BYAKU Narai」。古い町並みが残る“奈良井宿”の重要伝統建築の再生計画、潜在価値の掘り起こしを課題として古民家の歴史や背景と対話し文脈を引継いだ新旧が交わる空間を考案、歴史を継承し町に開かれた施設のモデルを目指すレストランメイン客席(旧酒造) photo©藤井浩司(TOREAL)
竹中工務店による、長野・塩尻市の宿泊施設「歳吉屋 BYAKU Narai」。古い町並みが残る“奈良井宿”の重要伝統建築の再生計画、潜在価値の掘り起こしを課題として古民家の歴史や背景と対話し文脈を引継いだ新旧が交わる空間を考案、歴史を継承し町に開かれた施設のモデルを目指す客室 百七2F(家財蔵) photo©藤井浩司(TOREAL)

竹中工務店が設計した、長野・塩尻市の宿泊施設「歳吉屋 BYAKU Narai」です。
古い町並みが残る“奈良井宿”の重要伝統建築の再生計画、潜在価値の掘り起こしを課題として古民家の歴史や背景と対話し文脈を引継いだ新旧が交わる空間を考案、歴史を継承し町に開かれた施設のモデルも目指されました。施設の公式サイトはこちら

長野・奈良井宿は江戸と京を結ぶ中山道の中間地点に位置し、道中最高標高の鳥居峠の入り口に位置する。
1kmという、全国の宿場町でも最大規模を誇る伝統的な町並みが圧倒的な存在感を示す一方で、宿泊施設やアクティビティーに乏しく、潜在的な価値をどう掘り起こすかが課題であった。

建築家によるテキストより

その町並みの中でも象徴的な「杉の森酒造」は、寛政5年に創業し、2012年に廃業するまで、約200年の歴史を持つ。江戸時代に創建され重要伝統建築物群として登録された母屋と家財蔵、味噌蔵、酒づくりが行われていた酒蔵があり、それらを八つの客室を持つ宿、別棟とも共用する30席のレストラン、宿泊客以外も利用できるバーと温浴施設へと再生した。

建築家によるテキストより

外観や構造体の保存規制の中で耐震性能や温熱環境、防災、遮音機能の向上を図ると共に、古民家の持つ歴史的背景や空間、架構、設えなどと丁寧に対話を繰り返した。そうすることで、残すべきものを活かしつつ、新鮮な驚きや発見がある空間への再構築を試みた。

八つの客室はヴィラのようにそれぞれが独立し、専用のアプローチと庭、露天風呂を持つ。江戸時代の商家の特徴的な間取りから、ハレ/ケ、ミセ/オクなどの文脈を掘り起こし、八つ全てに異なるテーマを設定。架構や床の間、欄間、竿縁天井などの古い設えと新たに挿入する設えを文脈に沿って精選した。

建築家によるテキストより

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