SANAAの妹島和世と西沢立衛へのインタビュー動画です。王立英国建築家協会が制作して2025年5月に公開されたもの。日本語で視聴可能です。SANAAが、2025年の王立英国建築家協会ロイヤル・ゴールド・メダルを受賞したことを受けて収録されました。アーキテクチャーフォトでは、SANAAのロイヤル・ゴールド・メダルの受賞を特集記事として掲載しています。
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ザハ・ハディド・アーキテクツが設計した、中国・深センの「深セン科学技術博物館」です。
地域の新技術開発の創造力を紹介する施設です。建築家は、都市に向かう“堅固な球体”の様な外観と、壮大なアトリウムを中心とする内部空間の建築を考案しました。また、特殊表面処理技術を用いて青から様々なグレーに変化するファサードも実現されました。
こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)
深セン科学技術博物館が現在オープンしています
市の光明区にある深セン科学技術博物館が本日開館します。(※テキストの公開日は2025/5/1)科学的な取り組み、画期的な研究、そして技術の未来の可能性を紹介するこの新しい施設は、科学の力と私たちの未来を形作る技術の進歩を探求します。
世界最大の都市圏であり、人口が1億人に迫るグレーターベイエリアの主要な観光地として設計されたこの博物館は、地域の著名なハイテク産業、大学、学校、研究機関と連携し、イノベーションを育むとともに、深センを新技術開発の世界的リーダーたらしめている継続的な創造力を紹介します。
深センの地下鉄網にある光明駅に隣接するこの建物のデザインは、都市に向かって配置された堅固な球体としてその立地に呼応し、新しいサイエンスパークの南東角を形作っています。
公園の西側へと広がる建物のヴォリュームは、公園を見渡す躍動的な一連の屋外テラスへと延びて変化していきます。これらのテラスは、壮大な中央アトリウムを囲む内部ギャラリーの機能的な延長であり、都市にとって重要な新たな公共空間を生み出しています。
深セン科学技術博物館には、35,000㎡の常設および企画展示ホールやギャラリーに加え、6,000㎡の没入型シアターや映画館、さらに5,400㎡の研究所、教育施設、イノベーションセンターが含まれています。さらに、34,000㎡の来館者向け設備や収蔵スペースが、生産および保守用のワークショップと一体となっています。
深センの新たな科学施設にある多くのギャラリーは、中央アトリウムの床や壁から現れ、他のギャラリーはアトリウムのパブリックスペースの壮大なスケールと構成の上に浮かび、それぞれが視覚的な手がかりを与えながら、来館者を博物館内の連続した空間へと直感的に導いていきます。
アトリウムの多様な視点と素材感は、来館者一人ひとりの発見の旅にとって、わくわくするような出発点ともなっています。公園に面した大きなガラス張りの壁を備えたアトリウムは、内と外の境界を曖昧にし、自然光や風景、そして私たちの尽きることのない好奇心までもが建物の中心部へと引き込まれるようにしています。


浜松を拠点とし創業92年、アトリエでも組織でもない「竹下一級建築士事務所」の、設計スタッフ(2026年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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私たちは常に進化する建築設計のプロフェッショナル集団です。
【私たちについて】
100㎡の木造店舗から10,000㎡のラグジュアリーホテルまで、更には20,000㎡の半導体工場まで様々なクライアントのご要望に各分野のプロフェッショナルが丁寧にお答えできる建築設計事務所です。私たちの掲げる「確かな技術、卓越したデザイン、力強い実行力」は創業92年の積み重ねた実績が支えとなっています。
海と山に近い穏やかな気候の生活環境で常に新しく自由な発想を心掛けています。アトリエ事務所でもない、組織事務所でもない、縮尺1/1の建築に最も近い場所が浜松にあります。
海外案件を除きすべてのプロジェクトが浜松から動いています。【私たちの仕事について】
プロジェクトは各分野のプロフェッショナルがチームを編成して動いていきます。打合せから設計、現場監理、引渡し、アフターケアまで一貫して同じメンバーが携わることできめ細かな建築を提供しています。
進化するための挑戦であるプロポーザルは各分野からメンバーを招集して果敢に取り組んでいます。また最近では建築設計の枠を超えた業態開発や新規事業開発など企画段階からのプロジェクトも増え、より高いコミュニケーション力が求められています。【私たちの社長について】
竹下昌臣(1973年生)
浜松から早稲田大学、同大学院を経てロンドン大学大学院へ留学し、ピータークック氏に師事、帰国後は北川原温建築都市研究所に従事し、2005年弊社に入社、2013年に代表取締役社長に就任しています。
代々受け継ぐ社長の明るい性格が、私たちの自由な発想と創造力を発揮する職場環境を生み出しています。デザインの探求は計り知れず、しかしチームでの決定を重んじるところがアトリエではない所以です。


名古屋を拠点とし、設計からコンサルまでトータルに手掛ける「void」の、設計スタッフ(既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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「その場所の空気をデザインする仕事」
voidは名古屋を拠点に活動している設計・デザイン事務所です。
名古屋、東京を主軸に、レストラン・ショールーム・オフィス・ショップ・モデルルーム・ホテル・福祉施設といった商業施設のほか個人住宅など、幅広く設計・インテリアデザインを行っています。またロゴなどのグラフィックやプロダクトを含むデザイン、ブランディングやコンサルティングまで、トータルに手掛けています。社名のvoidとは、「何もない」という意味です。「何もない」ところからどんな環境を作り出し、その中でどんな生活を見いだせば良いのか。
人の生活から出発しそれらを取り囲む大きな空間まで、総合的に創造していきたいと考えています。この度、業務拡大により1-2名の求人を行っております。
コミュニケーション能力が高く、積極的に設計・デザインに参加できるやる気のある方、お待ちしております。基本設計から実施設計、現場監理まで一貫した業務を担当していただきます。プロジェクトの全体像をつかみ、デザインアプローチから監理までを行いながら、構造設計者や設備設計者、照明プランナーなどそれぞれの分野の専門家の方々とプロジェクトを進めていく中で、多くの経験や知識を習得でき、確実にステップアップに繋がります。
弊社では企業本社社屋ロビーや、ショールーム、一流ホテルのバー、レストランなどの空間デザインを数多く手掛けてきています。
特殊なノウハウが必要とされるこれらの空間に対して、過去の実績からの多くの知見を生かした設計を行っています。自身の力を発揮したい方、経験を積みたい方、弊社に是非ご応募ください。


集合住宅やオフィスビルをメインに、多様なライフスタイルを包み込む建築を追求する「OID architects」の、設計スタッフ(経験者・既卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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OID architectsでは、受注案件数の増加によりマネージャー、デザイナーを計1~2名増員募集します。
事務所スタッフは計7名、20代~40代までで構成されています。デザイン立案などで担当スタッフが積極的に参加できるように、オープンな事務所環境を整えています。入社後すぐに案件を担当できます。基本計画から竣工まで担当できるため、一連の設計プロセスを経験できます。
現在は集合住宅、オフィスビルのプロジェクトを中心に手掛けています。 受賞、雑誌掲載実績もあります。2024年度グッドデザイン賞を受賞しました。
【OID architectsについて】
私たちは、現代の多様化するライフスタイルを包み込むような建築について追求しています。
建築は均質で、ありきたりな同一空間の集まりではなく、多様化する社会やライフスタイルに応じる多様な空間の集まりによってつくられるもの、と考えています。 一つ一つの建築物が独自的なストーリーで丁寧につくられるよう、デザインのプロセスを日々意識しながら設計を行なっています。OID architectsの代表である萩原吉勝は、2000年より渡英し、AAスクール(英国)のDRLコースを2007年卒業。卒業後、建築設計事務所に勤務し帰国。2011年にOID(現在のOID architects)を設立。




都留理子建築設計スタジオが設計した、東京・墨田区の住宅「京島H」です。
木密地域でもある“典型的な下町”での計画です。建築家は、“街そのものに住む”感覚の獲得を求め、街と建築の“応答と共創”を構成から設えまで展開する設計を志向しました。そして、空気感や密度感に新たな形で接続して肯定的な関係を作り出します。
2間間口の2階建て木造住宅が密に建ち並ぶ、典型的な下町の一角。
人々の息づかいが日常的に感じられる街に住むことを希望した施主夫妻は、T字路の突き当たりに位置する2区画分を合筆したこの地を選んだ。施主夫妻は東南アジアをよく訪れ、数年間タイに住んでいた経験もある。設計スタート時にはアジアの開放的でリラックスした空間に魅力を感じ、料理をすること、食べること、飲むことが好きで、それらをゆっくり愉しむ時間を大切にしたいとの思いが伝えられた。
敷地周辺を見回すと、隣の家の鉢植え、目の前の電柱、狭い通路に停められた自転車、窓際の人形、屋上の目隠しなど、実に多くのモノがそれぞれの事情でひしめいている。それはこの街が生きられている証であり、街の雰囲気を生み出してもいる。
街の側から見れば、この建築自体もまた個別の事情で設えられ、街の雰囲気を生み出す主体の一つとなる。
この応答と共創が繰り返される関係性を、建築全体の構成から造作家具や建具の納まりといった建築内部の設え方まで展開していく。その結果、街と建築とモノがスケールを超えて接続し、この街そのものに住んでいるという感覚を獲得できるのではないか。
下町の木造住宅が高密度に建ち並ぶ環境での建ち方をスタディする中で、私たちは外壁を隣家に対し正対させるのではなくわずかに斜めに立面させた。それにより隣家との間に創出した三角形の空隙を通して風や光を取り込むことにした。
4間間口を持つ道路境界線に対しては多角形を充てることで前面道路に対する圧迫感を減らしつつ、周囲の建物の立面から独立させた。
立面が連続する下町の中のT字路という特異点に対する、アイコニックな建築の建ち方の提案である。この建ち方に対し、仕上げは櫛目ゴテによる左官仕上げとした。現場は足場と外壁面との空隙が狭く、大きなストロークでコテを動かせないためムラができたが、そのムラが却って光を微細に捉え、ベルベットのような独特な表面をつくり出した。
視点や光の変化により様々な表情を見せるそれは、見飽きぬ絵画のような確かな強さをもって街並みに寄与している。


“人間の内面と呼応する建築空間”をテーマとし、ますます建築設計が好きになる事務所を志す「プライム一級建築士事務所」の、設計スタッフ(既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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プライム一級建築士事務所が設計スタッフを急募
こんにちは。プライム一級建築士事務所の西島正樹です。
現在、建築デザイン設計スタッフ(正社員)を募集中です。
プライムは、「人間の内面と呼応する建築空間」をテーマに全国各地で、住宅を中心に、教育・福祉・文教施設・集合住宅の設計監理を行っています。ひとり住まいの住宅から、500人の幼稚園まで。北海道から沖縄まで。幅広く、様々な種類の建築を、アトリエ事務所の少人数体制の中で、設計しています。仕事の大小を問わず、建主の信頼の元、全面的に仕事を任され、取り組んでいます。
現在、東京で商業ビル、精神科クリニックのインテリアデザイン、関東一円で住宅や集合住宅の設計を進めています。
現在スタッフ3名。設計スタッフを募集しています。【事務所の特徴】
私たちの事務所の特徴は、建主が、私たちのテーマや特色に共感いただくことから出会いがはじまり、設計を依頼される点です。
そのことは、小さな住宅でも、大規模なビルでもかわりません。共感から生まれる建主との良好な信頼関係のもと、建築の基本性能から、空間構成、デザインまで一貫して、一つ一つの建築設計に取り組んでいます。
また、構造設計や電気・機械設備設計に関しては、日本を代表する専門事務所と提携しますので、最新の技術を学ぶことができます。
将来独立を考える方はもとより、建築設計に関心を持っている方にとって本格的に実務設計を学ぶいい機会となることでしょう。そして、ますます建築設計が好きになって頂けるような事務所でありたいと考えています。




AMOのキュレーションとデザインによる、大阪・関西万博での展示「海岸線から、私たちは前進する(From the Coastline, We Progress)」です。
カタール館の内部で公開されています。AMOは、同国と海岸線の関係を提示する為に、海の複雑な層の重なりを表現する“深い青のカーテン”で囲まれたメイン空間を考案しました。また、中心のシネマスペースは“伝統的な冬のキャンプ”に着想を得ています。施設の公式ページはこちら。
AMOは、OMAのリサーチ機関です。カタールパビリオンの設計は隈研吾建築都市設計事務所が手掛けています。
こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)
「海岸線から、私たちは前進する(From the Coastline, We Progress)」展が、AMOのキュレーションおよびデザインにより、大阪・関西万博2025のカタールパヴィリオンで開幕
カタールパヴィリオンが、大阪・関西万博2025で、AMOがキュレーションおよびデザインを手がけた展示とともにオープンしました。このパヴィリオンは、カタール商工業省の委託によって実現し、クリエイティブおよびコンテンツのディレクションは、カタール・ミュージアムズ議長室内のシンクタンクであるカタール・ブループリントが主導しました。「海岸線から、私たちは前進する」と題された本展示は、海岸によって形づくられてきたカタールのアイデンティティを探求し、環境・文化・経済の変革が交差する体験的な物語を提供します。カタールは、戦略的に計画された成長によって、今日の経済的・外交的な強国へと変貌を遂げました。
12の主要な沿岸地域を取り上げながら、本展示は、カタールとその海岸線との持続的な関係の包括的な探求を提示します。内陸部がまばらな小さな半島であるカタールは、何世紀にもわたりその海岸線沿いに産業と文化を発展させてきました。このことは、豊かな歴史と、未来への展望へと進化してきた姿の両方を映し出しています。
パヴィリオンのエントランスに近づくと、来場者は、ターコイズブルーの浅瀬から砂浜へと続く、上陸の感覚を想起させる色のグラデーションを体験します。屋外の展示ケースには、カタールの海岸線に沿った生態系を記録した空撮写真が展示されており、特に北西部のアル・ズバラが取り上げられています。アフメド・ビン・ハッサン・アル=ハッサン・アル=ムハンナディと、ジャーシム・ビン・モハメド・ビン・サーニによる詩が、カタールの自然環境の豊かさと美しさを表現しています。館内では、さまざまな色合いの砂が入った透明なチューブが砂漠の風景を表現し、来場者をメイン展示エリアへと導きます。


岐阜の木を活かした多彩な設計に挑戦し、多数の受賞歴もある「5boc architectS」の、建築設計・設備設計・施工管理のスタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。
【地域の木材を活かす設計】
5boc architectSは飛騨五木株式会社の中で設計・施工管理を担っています。岐阜県高山市に本社がある飛騨五木グループでは自然資源の価値最大化を目指して、自社で伐採・製材した木材や地域材を活用し、大工による木造建築を得意としてきました。地場の木をどのように設計に活かすかを考えながら、住宅をはじめ公共施設、オフィス、商業施設などさまざまなジャンルの設計を行っています。【まちのコミュニティとなる遊び場】
木を活かした遊び場の設計・施工、店舗の内装デザイン及び住宅の設計も行っています。スタッフ同士でアイデアを出し合って形にするとともに、固定概念にとらわれない自由な発想を大切にしています。遊び場の運営を自社で行っているため、自分が設計監理・施工した建築物がどのように使われているか、地域にどう根づいていくかを間近で体感できる点は、5boc architectSならではの醍醐味です。そして、遊び場の案件は今後も全国各地に増やしていくことを目指しています。【クライアントとのコミュニケーションの中でコンセプトを固める】
表層的な要望だけでなく、話の中ににじみ出るクライアントの思いをコンセプトに結び付けた設計を行っています。基本設計から現場の細部まで担当することができます。【若手を信じて、任せる】
1年目からプロジェクトの担当者として設計監理をお任せしています。裁量権が大きく、責任も大きくなりますが、その分仕事の自由度は高いです。住宅に留まらず中規模木造建築に挑戦してみたいという心意気のある方に、ぜひジョインしていただけると嬉しいです。【スタッフは20~30代が中心】
建築が好きで熱意を持って取り組める方、一緒に議論しながら造り上げていける方を歓迎します。




コルデフィ+CRA-カルロ・ラッティ・アソシアティ(Coldefy + CRA-Carlo Ratti Associati)による、大阪・関西万博の「フランスパビリオン」です。
“生命の劇場”をテーマに構想された施設です。建築家は、日本の伝説“赤い糸”に着想を得たデザインで、対話の媒体として物理的空間を取り戻す建築を志向しました。また、循環型アプローチに基づき終了後の解体と再利用も想定し設計されています。施設の公式ページはこちら。
カルロ・ラッティは、2025年の第19回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展のキュレーターも務める人物です。また、本パヴィリオンの展示の一部として、OMA / 重松象平によるルイ・ヴィトンのインスタレーションがあります。
こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)
コルデフィ+CRA-カルロ・ラッティ・アソシアティが大阪万博2025のフランスパヴィリオンを完成させる
フランスの建築スタジオ「コルデフィ」と、イタリアのデザインおよびイノベーション事務所「CRA-カルロ・ラッティ・アソシアティ」によってデザインされた大阪万博2025のフランスパヴィリオンが、現在オープンしています(2025年10月13日まで)。
フランスパヴィリオンは「生命の劇場」として構想されており、建築が存在、動き、交流の瞬間を形づくります。ミザンセーヌ、すなわち舞台装置や舞台演出に着想を得た、パヴィリオンは流動的な空間のシークエンスとして設計されており、来場者を、日常生活のリズム――始まり、移ろい、休息、旅立ち――を映し出すように変化する視点へと導きます。
このデザインは、運命の魂同士を結びつける日本の伝説「赤い糸」に着想を得ています。デジタルによる疎遠が特徴となった時代において、パヴィリオンは対話の媒体として物理的空間を取り戻します。静かな内庭が憩いの場を提供し、人との出会いと同様に自然との出会いもまた不可欠であることを強調しています。
劇場のカーテンを思わせる17メートルの高さの布製ヴェールが両側に吊るされている、その可変的なファサードは、自然の要素と触れ合い、光や風に反応します。パヴィリオン内を通る動線は、綿密に演出された流れに沿って進みます――内部にディスプレイされた展示へと上昇しながら、屋内空間と屋外空間を交互に行き来し、最終的には広大な万博会場への帰着で締めくくられます。
プレハブ式およびモジュール式の要素で建てられたパヴィリオンは、循環型アプローチを採用しており、使用された素材が解体・再利用できるように設計されています。そして、それは生命と同じくらい柔軟に適応する建築のヴィジョンを反映しています。
パヴィリオンの建築コンセプトは、演劇性と感覚的体験に根ざしています。エントランスの階段とバルコニーが舞台を形成し、来場者を展開していく旅へと迎え入れます。建物のファサードの一部を形成するうねるような階段は、パヴィリオン内部と外の広場との間に対話を生み出し、内と外の境界を曖昧にし、すべての人に歓迎と開放感をもたらします。
来場者は巡回するような経路に沿って展示の中心を通り、さまざまなテーマの空間を横断し、小さな庭に出たあと、パヴィリオンに再び入る前に、もう一度屋外でのひとときをもって旅を締めくくります。従来の直線的な体験とは異なり、フランスのサヴォワフェール(職人技やノウハウ)を際立たせるこの旅は、循環や脈動を反映し、パヴィリオンのより広いテーマと呼応しています。


実験的建設プロセスや越境的デザインスタディにより“新しい建築”を追求する「HUNE Architects」の、設計スタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)と アルバイト 募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。
HUNEでは業務拡大の為、設計スタッフを募集します。
弊社は玉木浩太とJulia Liそして林盛による設計事務所です。
私たちはこれまでのプロジェクトにおいて、新たな建築の可能性を模索し、実験的な建設プロセスや越境的なデザインスタディによって新しい建築や場所のあり方を提案してきました。これまでの建築よりも柔軟で軽やかな建築を目指しています。
現在、首都圏や東日本地域を中心に、住宅や宿泊施設、集合住宅、礼拝施設、オフィスビルの設計監理やシェアハウスの内装デザインとデザイン監修など複数のプロジェクトが進行中です。
事務所は3人の共同代表と7名のスタッフのほか、国内外の協力事務所やコラボレーターと一緒にプロジェクトを進めています。
今回の募集では、新卒の方から中途採用まで正社員を広く募集しますが、特に基本設計から実施設計を経験され、一人で図面を作成できる方を優遇したいと考えております。勤務形態は週休完全二日制で基本的に事務所に出勤いただきますが、個々の事情に配慮いたしますので、まずは希望をご相談ください。
また、合わせて模型・CG制作のアルバイトも募集しておりますので、ぜひご応募ください。




花井奏達建築設計事務所が設計した、愛知・名古屋市の住宅「スロープと離れ」です。
施主宅の隣地に建てられた“離れ”としての住居。建築家は、丘陵地形や既存建築との関係性を考慮し、庭全体を柔らかく回遊する“路地の様なスロープ”を備えた建築を考案しました。そして、外部動線と連続するように平面構成も計画しました。
70代後半夫妻のための離れの計画。
敷地は愛知県名古屋市南東部のゆるやかな丘陵地帯の住宅地にあり、勾配のある全面道路から最大で2m程度高いレベルに造成されている。夫婦はもともとこの場所に数奇屋風の住宅を建てて暮らしていて、今回、縁あって西側に隣接する敷地を買い増すことになった。
そこで、寒い時期になると体調を崩しやすい夫人のために、暖かくコンパクトに過ごせる離れをつくり、夏と冬で主屋と離れを行き来する暮らしを思い描くようになった。
設計に際しては、段差の無い生活とするため、離れは平屋とし、設地レベルは既存のまま主屋と同等とすること、道路からのスロープによる新たなアプローチを設けることが求められた。スロープと離れの、夫婦が築いてきた暮らしの風景への、どのような参加のしかたが相応しいかを模索した。
建物は北側に寄せてなるべく南側隣地のからの引きをとる。スロープは、引きをとった目一杯建物際ギリギリまでS字に開くようにして、庭全体を柔らかく回遊する路地のようにした。
スロープの間も法面が挟み込まれるように結ぶと、スロープが機械的な存在にならず丘にシワが寄った程度の雰囲気にできるのではないか。法面の植栽とスロープと軒下がレイヤーになって、引きの浅い庭に奥行きをもたせる。細長い法面の庭は主屋の庭ともつながって大きな緑になる。スロープは離れの軒下にそってのぼり、玄関を通って離れの真中を貫く廊下になる。廊下の庭側に、暮らしの中心となる8帖を二間、北側に設備をまとめる構成とし、8の字に回遊できるプランとした。
二つの8帖はそれぞれ、縁、軒下、レイヤー状の庭へ、外部とグラデ―ショナルに関係を結ぶ部屋と、一方は、南西の抜けた眺望に開いて、月見台から軒下でスロープへ直接つながる。



井上亮+吉村明 / Inoue Yoshimura studioが設計した、神奈川・鎌倉市の「庭と緑と本棚のある住宅」です。
奥まった場所にある敷地に建つ住まい。建築家は、明るい室内と出られる庭の要望に対し、内外を含めて“庭”の様になる計画を志向しました。そして、上階床を持ち上げLDKを1.5層の空間として様々な開口部から光風が入り視線も外に抜ける状況を創出しました。
鎌倉市の夫婦と子供2人が暮らす住宅の新築計画である。
親族が所有する土地の一角を取り壊し、そこに住居を新築する計画だ。敷地は、接道する小道から更に奥の方へとアプローチする奥まった場所にあった。施主からの要望は、主に家で仕事をするので、家の中にいても外の自然を感じられるような、明るい室内にしたく、外に出られる庭も欲しいというもの。
要望を受け、明るい室内と庭があるという、2つの場をつくるというよりは、室内と外部含めて、住んでいるエリア自体が、庭のような存在にならないだろうかと考えた。
隣接する土地には駐車場や、小川、隣家の庭などがあり、比較的開放感があったことや、親族の土地と隣接していて、敷地境界そのものを曖昧につくることができたので、家の周囲の余白が連続し、家の内部へと繋がっていくことを思い浮かべた。
奥まった立地なので、逆に通行人からの目線がないことや、隣地には親族が居住していることなども踏まえると、そうした開放的な住み方が可能と考えた。
プランも敷地に沿ったシンプルな矩形として、リビング等の居住空間は1階に、水回りや居室等のプライベートな機能は2階へとまとめる単純なゾーニングとした。
単純なプランの一方で、内外を繋げる手段として、2階の床を通常よりも1m程度持ち上げ、1階上部に0.5層分の空隙を設け、隣地からの光や風をとり込みながら、視線が自然と外部へと向くように計画した。開口部は、採光や、眺望をメインとした上方の窓と、庭へ出ることや採風、植物を鑑賞するための窓の上下2段の役割をつくり、その上下の窓を分けるように水平の棚を設け、植物や本が置けるようにした。リビングからは、庭や隣家の木々が見え、天井に接する窓からは空が見える。上下2段の分担された役割が、視覚的には3.5m高の大きな気積のリビングとなる。




宮崎晃吉 / HAGISOが設計した、東京・台東区の「Twist House」です。
ジェネリックな環境での計画です。建築家は、“ささやかな異質性”の導入を意図し、周囲と馴染む矩形の中で“内壁を10°ねじる”構成を考案しました。そして、操作で生まれた“三角形の気積”を内でも外でもない“第三の空間”として位置づけました。
東京谷中の木造密集地に建つ狭小住宅。
周囲には戦災を逃れた社寺も多く残っており、準防火地域に指定されている。いわゆる都市型住宅というジェネリックな立地条件に対し、あえて10°という角度を持ち込むことで画一的な町並みにささやかな異質性を呼び込む計画とした。
外観は周辺住戸と馴染むようにバルコニーやピロティーの寸法感を踏襲したシンプルな矩形とし、入れ子状の内壁を10°捩ることで、隅部に壁の厚みが裂けてできたような不思議な三角形の気積が生まれる。
そこを階段室やバルコニーとすることで、採光や通風、断熱、動線として機能するだけでなく、外部環境との距離感を調停する内でも外でもない第三の空間として位置づけた。さらに、三角形の気積が光溜まりとなり、視覚的に実際の面積以上の広さをもたらしている。
また、3階建は相対的に上下移動が多くなるが、暗がりの下階から明るい上階へと末広がりな階段形状によって、単調になりがちな移動空間に抑揚をもたせた。
三方を建物に囲まれた狭小地に対して、内部を10°捩るという一手により、明るさとプライバシーを両立させ、見慣れた住宅の風景を一変させる試み。


複数のプロポーザルに勝利した実績があり、地域に根差した公共施設も手掛ける「STUDIO YY」の、設計スタッフ(2025年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。
STUDIO YYでは業務拡大に伴い、経験者と新卒・既卒の設計スタッフを募集します。
【STUDIO YYってどんな事務所?】
STUDIO YYはOMAとNAP建築設計事務所出身者の中本と田中によって設立された設計事務所です。
個人住宅や飲食店からこども園、オフィスビル、道の駅、スポーツ施設、宿泊施設、3万平米超えの海外物件まで多岐にわたるスケールのプロジェクトを国内外で展開しています。公共施設のプロポーザルでも、6度最優秀案に選定され、日本各地でプロジェクトを進めています。【STUDIO YYはどんな建築を作るの?】
私たちが重視しているのは、その場所の自然や文化を人々が感じられる建築を作ることです。
その土地の風景、文化や歴史を丁寧に読み込み、その場所だけにしかできない建築となるように。さらに、公共物件を手がけるようになり、地域の魅力を発掘し、観光や持続可能な地域づくりに貢献し、そこに住む方々や利用者に寄り添った建築を作るように心掛けています。
また、これからの地球環境を考え、地産地消の建築を謳い、地場の素材を積極的に採用し、CLTと伝統建築を掛け合わせた建築や、世界初となる木造吊り構造の建築など、今までにない建築をつくる挑戦を行っています。【STUDIO YYでは、どんな業務をするの?】
物件を担当する能力のある方には、プロジェクト担当者として、設計、監理、施主との打合せ等一連の業務を代表と共に遂行して頂きます。
新しいプロジェクトやコンペが始まれば、代表も含めて皆で案出しをします。模型や3Dを使ったスタディ、BIMや2DCADを使った設計業務、CG作成やスケッチ、プレゼン業務など多種多様な業務内容を各々の特技を活かしながら、みんなで協力して進めます。
STUDIO YYに在籍することで、多岐にわたる技術を身につけることができます。