architecture archive

小笹泉+奥村直子 / IN STUDIOによる、京都市の、集合住宅の一住戸を改修した自邸「北白川のフラット」。京都から想起された“時間の分厚さ”をもつ生活空間を古建具等を混在させることで実現
小笹泉+奥村直子 / IN STUDIOによる、京都市の、集合住宅の一住戸を改修した自邸「北白川のフラット」。京都から想起された“時間の分厚さ”をもつ生活空間を古建具等を混在させることで実現 photo©Takeru Koroda
小笹泉+奥村直子 / IN STUDIOによる、京都市の、集合住宅の一住戸を改修した自邸「北白川のフラット」。京都から想起された“時間の分厚さ”をもつ生活空間を古建具等を混在させることで実現 photo©Takeru Koroda
小笹泉+奥村直子 / IN STUDIOによる、京都市の、集合住宅の一住戸を改修した自邸「北白川のフラット」。京都から想起された“時間の分厚さ”をもつ生活空間を古建具等を混在させることで実現 photo©Takeru Koroda

小笹泉+奥村直子 / IN STUDIOが設計した、京都市の、集合住宅の一住戸を改修した自邸「北白川のフラット」です。京都から想起された“時間の分厚さ”をもつ生活空間を古建具等を混在させることで実現しています。

東京を離れて京都に住むことになった。住むからには、住むことについて考えようと思った。

建築家によるテキストより

京都は古代からある山々に囲まれた都市である。都市は経済規模を制限して建築物の高さと容積率が抑えられたことから、ほぼどこからでも周囲の山々が見える。都市のなかには近代までに整備された鴨川・御所・府立植物園などの大きな水と緑があり、また中近世の寺社・町家がいたるところに残されたうえで、現代の生活と経済のための建築物が広がっている。つまり、古代の地形を基盤にして、中世にできて近代まで更新された都市構造に、中世からの現代に至るまでの建築物が累々とオーバーレイしたのが京都の都市の実際であり、複数の厚みのある時間の重なりが空間化したものである。いわずもがな全ての都市は堆積した時間を備えているが、特に京都はそれが著しい。

建築家によるテキストより

改修にあたって、全てを新しいものに作り変えることは考えられなかった。新品の建材に囲まれては、都市の時間と切り離された感じがしてしまう。かといって、徹底して古いものにするのも現代的な生活にそぐわず、生活がノスタルジーに固定されるような気がする。もっとも、旅行で一時滞在するにはよいのだが。やはり京都に持続的に住むには、京都の都市のように古いものと新しいものが並置された空間が良いと考えた。古いものがもつ時間の永続性と、新しいものがもつ時間の今日性が並置された、時間の分厚さのある空間に住んでみたい。

建築家によるテキストより
【締切間近】分野を問わない“学生対象”のエリア別アイデアコンペ 「+ミライプロジェクト」が開催。三菱地所設計の主催で、藤本壮介ら建築家が審査し、入選者には建築ツアーや賞金が贈呈
【締切間近】分野を問わない“学生対象”のエリア別アイデアコンペ 「+ミライプロジェクト」が開催。三菱地所設計の主催で、藤本壮介ら建築家が審査し、入選者には建築ツアーや賞金が贈呈
【締切間近】分野を問わない“学生対象”のエリア別アイデアコンペ 「+ミライプロジェクト」が開催。三菱地所設計の主催で、藤本壮介ら建築家が審査し、入選者には建築ツアーや賞金が贈呈

意匠設計に限らず、土木・都市計画から、構造・設備、アートなど分野を問わず、将来「まち」に関わる全ての学生対象のエリア別アイデアコンペ 「+ミライプロジェクト」が開催されます。三菱地所設計が設立20周年として行う学生向け特別企画で、藤本壮介ら全国の建築家がエリア審査を実施。入選者を対象に日本全国を縦断する建築ツアーが行われ、賞金(最優秀者100万円)も贈呈されます。応募締め切りは2021年7月30日必着で、応募事前登録はこちらから。【ap・ad】

締め切りは「2021年7月30日必着」です。当初31日と誤って表記しておりましたお詫びして訂正いたします。

※当コンペ、ツアーの開催においては新型コロナ感染症対策への対応を十分に行います(会場の換気、三密回避、消毒等)。また、新型コロナ感染症等の社会情勢の変化でコンペ、ツアーの開催、時期、方法等を変更する可能性があります。ご了承ください。

株式会社三菱地所設計は、2021年の設立20周年を記念し、今夏~秋にかけて、学生向け特別企画「+ミライプロジェクト」を開催します。
これは、日本全国の学生を対象とする、
①全国を6つの地域に分けて実施する、エリア別のアイデア・コンペティション
②その上位入選者を対象とする全国縦断ツアー

の連携企画です。将来、「まち」との関わりを持ちながら活動したいと考えている学生の方々に向けて、「日本のさまざまな都市やそこにたつ建物を体験し、見聞を広めること」や、「同じ志を持つ全国の仲間たちとの交流によって、同世代間でのつながりが生まれること」によって、将来の夢への糧としていただきたいと考えています。本企画は、こうした想いを持つ社内有志による企画からスタートした、学生応援イベントです。

リリーステキストより

テーマ:『目抜き通り ─ そして、そこにたつ建物』

多くの街には、その街の中心となる「目抜き通り」が存在します。
街において目抜き通りは人々の日々の活動の中心となり、我々がその街で生活していくうえでなくてはならない通りです。

日本で「目抜き通り」といえば、とある歌にもあるように「銀座中央通り」をイメージする人も多いでしょう。パリでは「シャンゼリゼ通り」、マンハッタンでは「ブロードウェイ」など、海外ではダイナミックで劇場的な目抜き通りも存在します。
人々の生活の中心という視点に立てば、ヴェネツィアの「カナル・グランデ」も目抜き通りと捉えられます。

私たちも丸の内において、約130年の年月をかけまちづくりを行ってきました。
その中で、もともとは裏通りであった「丸の内仲通り」が人々の活動の中心となるように、通りと一つひとつの建物の関係について考えてきました。
その一つひとつが歴史となり、今では丸の内を代表する目抜き通りとなりました。

では、みなさんの街における「目抜き通り」はこれからどのようになってゆくでしょうか。
みなさんの過ごす街の歴史や文化、地域の特性を紐解き、『目抜き通りと、そこにたつ建物』について考えてみてください。
通りと一つひとつの建物の関係を考えることで、すでにある目抜き通りをもっと魅力的にすることも、新たな目抜き通りを生み出すこともできるはずです。
みなさんの提案もまた歴史の一部となり、その街を形作ってゆきます。

建築設計のみならず、アーバンデザイン・ストラクチャー・環境・インフラエンジニアリング・デジタルテクノロジー・アートなど様々な視点に立ち、提案してください。 みなさんの自由な発想、提案をお待ちしております。

リリーステキストより
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/7/19-7/25]
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/7/19-7/25]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2021/7/19-7/25)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 武田清明建築設計事務所による、東京・練馬区の住宅「鶴岡邸」のレポート。周辺環境の自然と対話する建築の在り方を躯体のもつ質感で実現
  2. 小山光+KEY OPERATION INC. / ARCHITECTSによる、東京・杉並区の、アニメーション制作会社のスタジオ「MAPPAスタジオ分室」。職場環境の向上も意識しデスク素材の選定やラウンジ空間を重視
  3. 間田真矢+間田央 / MAMM DESIGNによる、東京・文京区の、築33年のビルを改修した設計者自身の事務所兼住宅「MAMM HOUSE」
  4. ザハ・ハディドが、新国立競技場に関して、日本語で公開した、プレゼンテーションとレポート
  5. アイリーン・グレイが1929年に完成させたヴィラ「E-1027」の修復が完了して公開。7年の歳月と約7億円の費用が投じられオリジナルに近い形で修復
  6. ザハ・ハディド・アーキテクツ、ETHZ、incremental3Dによる、3Dプリントコンクリートで作られたアーチ型の組積造の橋「Striatus」。テクノロジーによってサステナブル性が追求された本作の、図面や施工プロセス写真も豊富に掲載
  7. 御手洗龍建築設計事務所による、伊勢丹新宿店でのエルメスの店舗「HERMÈS IN MOTION – WALK -」と「HERMÈS IN MOTION – GALLOP -」
  8. 武田清明建築設計事務所による、東京の住宅「鶴岡邸」の現場写真。“竣工時という建築の時間の重心をすこしずらす試み”として現場段階での建築が公開
  9. 伊藤維建築設計事務所による、大丸京都店でのアートフェア会場内につくられた居場所「サードプレイス by mui Lab / ART@DAIMARU」
  10. 東京建築士会主催の「住宅建築賞2021入賞作品展」をフォトレポート。受賞者は渡邊大志(金賞)、青木弘司+岡澤創太+角川雄太+高橋優太、井原正揮+井原佳代、三井嶺、大石雅之
  11. 妹島和世による、東京・中央区の、浜離宮恩賜庭園でのパヴィリオン「水明」。歴史的庭園と現代的景観を繋ぎ新たな風景を創出
  12. 青木茂建築工房による、山口・防府市の、既存の蔵と木造家屋の一部を残し再生された「松崎幼稚園遊戯室棟」
  13. 岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、神奈川・川崎市の住宅「HAUS_M」
  14. 藤森照信・妹島和世・藤本壮介・平田晃久・石上純也・藤原徹平・会田誠・草間彌生によるパヴィリオンが都内8か所に設置された「パビリオン・トウキョウ 2021」のシンポジウム等の動画
  15. 青木淳と品川雅俊のASと昭和設計による、長野の「松本平広域公園陸上競技場」の基本設計が公開
  16. 高橋勝建築設計事務所による、大阪市の花店「花舎 結いはな」。店内什器の架構デザインを統一することで、まとまりある空間づくりを意図
  17. 静岡・伊東市の新図書館設計プロポで、高野洋平+森田祥子 / MARU。architectureが特定事業者に選定。提案書も公開
  18. 中村拓志 & NAP建築設計事務所と大和ハウス工業による、広島市の「畑の下のラボラトリー(IROHA village)」
  19. 石本建築事務所・石上純也JVが、神奈川の「厚木市複合施設基本設計」プロポで受注候補者に選定。提案書も公開
  20. アルヴァロ・シザが1966年に完成させた初期代表作のひとつ「レサのスイミングプール」が2年間の改修を終え公開

石上純也による、東京・千代田区の、20世紀初頭に建てられた邸宅の庭にたつパヴィリオン「木陰雲」のレポート。敷地のもつ空間の質を、建築によって増幅
石上純也による、東京・千代田区の、20世紀初頭に建てられた邸宅の庭にたつパヴィリオン「木陰雲」のレポート。敷地のもつ空間の質を、建築によって増幅門をくぐり敷地内に入ると、1927年に建てられた古い邸宅がある。 photo©architecturephoto
石上純也による、東京・千代田区の、20世紀初頭に建てられた邸宅の庭にたつパヴィリオン「木陰雲」のレポート。敷地のもつ空間の質を、建築によって増幅庭園への入り口。パヴィリオンの一部が出迎えてくれる。 photo©architecturephoto
石上純也による、東京・千代田区の、20世紀初頭に建てられた邸宅の庭にたつパヴィリオン「木陰雲」のレポート。敷地のもつ空間の質を、建築によって増幅 photo©architecturephoto
石上純也による、東京・千代田区の、20世紀初頭に建てられた邸宅の庭にたつパヴィリオン「木陰雲」のレポート。敷地のもつ空間の質を、建築によって増幅 photo©architecturephoto
石上純也による、東京・千代田区の、20世紀初頭に建てられた邸宅の庭にたつパヴィリオン「木陰雲」のレポート。敷地のもつ空間の質を、建築によって増幅 photo©architecturephoto

石上純也が設計した、東京・千代田区の、20世紀初頭に建てられた邸宅の庭にたつパヴィリオン「木陰雲」のレポートです。敷地のもつ空間の質を、建築によって増幅させています。“パビリオン・トウキョウ2021”の一環として制作された作品です。作品の設置場所はこちら(Google Map)。開催期間は2021年9月5日(日)まで。鑑賞時間や休館日はこちらに掲載されています。

こちらはアーキテクチャーフォトによるレポート

石上純也によるパヴィリオン「木陰雲」の敷地は、東京・千代田区の「kudan house 庭園」である。敷地内には1927年に実業家の山口萬吉によって建てられた古い邸宅がありその庭園内のパヴィリオンを石上が手掛けた。

石上は自身の解説文の中で、このパヴィリオンを「日差しを柔らかく遮る日除け」と表現する。また、この日除けは焼き杉の技術を用いて制作され表面が炭化され黒くなった木材による柱・梁・屋根で構成されている。実際にパヴィリオン内部に足を踏み入れると、言葉にしがたい心地良さを感じる。元々この庭には様々な樹木や植物が植えられており、それによって既に心地よい空間であったことが想起されるが、石上によるパヴィリオンは、元々この庭が持っていたこの心地よさを更に増幅させる方向に作用していると感じた。それは、木々の隙間からの木漏れ日であったり、木々が立ち並ぶことで生まれる安心感であったりするのだが、その感覚をこのパヴィリオンの存在がより鮮明にし増幅させているように思えた。

黒い焼杉の素材感は、ヴォリュームはしっかりしているものの、その加工による色の効果もあり、既存の植栽の中にあって違和感を感じることはない。そして、そのテクスチャーは光や天候によってもその見え方を変える。光が強く当たった部分は明るくなり木目等が確認でき、自然素材の豊かな表情を見せ「図」として認識される。また日が陰った場所や雨天時等には、暗くなり物質感が消え「地」として振舞うように感じられる。天候の変化によって存在感を強く感じさせたり、既存の樹木の背景となったりとその表情が刻一刻と変わるのである。様々な天候の日の訪れると、その空間の変化に驚かされるだろう(筆者は晴天の日、雨の日の2回訪問している)。それは季節によってその表情を変える京都の寺を思い起こさせた。

天井の穴は既存の樹木の位置を配慮した上で設計されており、それは穴を貫通して木々が育っていったかのようにも感じさせてくれる。そして、この穴が、太陽光を適度に遮ることで、その光を実に美しいものとして感じさせてくれる。建築には古来より借景という設計技法がある。それは建具などの建築要素によって風景を切り取ることで、その景色を実物以上に美しく見せる手法である。このパヴィリオンにおいては、屋根に開けられた穴が都市の中で空とその光を借景し、その美しさを増幅させているようだ。

また、既存の庭園がもつ動線や広場など空気感にも、屋根の穴は関連付けられて設計されている。それによって場所場所によって取り入れられる光の量が変化し、その場所固有の空気感を明確にしているようにも感じた。例えば、エントランスを入って歩いていくと、タイルの敷き詰められた小さな広場があるのだが、この場所では屋根の穴が最も疎になるように設計されている。それによってこの場所が最も明るく、からっとした空気感となり、木々の植えられたエリアとの違いが明確になっている。逆にここが明るいことで、木々の下はより暗く親密な空気感を持った場所として感じられるのである。

石上によるパヴィリオンは、この場所だからこその、この場所の持つ意味に真摯に向き合った作品だと言える。
それは、これまでに紹介してきたパビリオン・トウキョウ2021の他の作品にも共通する。各々の建築家が、与えられた場所が持つ固有の特徴に真摯に向き合い、この場だからこそのデザインのパヴィリオンを考案し実現しているのである。そういった意味でもこれらの作品は建築なのだと感じた。

アイリーン・グレイが1929年に完成させたヴィラ「E-1027」の修復が完了して公開。7年の歳月と約7億円の費用が投じられオリジナルに近い形で修復
アイリーン・グレイが1929年に完成させたヴィラ「E-1027」の修復が完了して公開。7年の歳月と約7億円の費用が投じられオリジナルに近い形で修復 photo©Manuel Bougot
アイリーン・グレイが1929年に完成させたヴィラ「E-1027」の修復が完了して公開。7年の歳月と約7億円の費用が投じられオリジナルに近い形で修復 photo©Manuel Bougot
アイリーン・グレイが1929年に完成させたヴィラ「E-1027」の修復が完了して公開。7年の歳月と約7億円の費用が投じられオリジナルに近い形で修復 photo©Manuel Bougot

アイリーン・グレイが1929年に完成させたヴィラ「E-1027」の修復が完了して公開されました。7年の歳月と約7億円(※2021年7月現在 / 550万ユーロ)の費用が投じられオリジナルに近い形で修復が行われました。

こちらはリリーステキストの翻訳

アイリーン・グレイのモダニズム作品の修復が完了
傑作が完成

550万ユーロをかけて行われたヴィラE-1027の修復が完了し、現在は一般公開されています。

アソシエーション・キャップ・モデルンは、アイリーン・グレイのVilla E-1027の修復が完了したことを発表しました。この別荘は、ル・コルビュジエの「カバノン(カップ・マルタンの休暇小屋)」や「キャンピング・ユニット(ユニテ・ド・キャンピング)」、隣接する「エトワール・ド・メール(ヒトデ軒)」とともに、2021年6月11日から一般公開され、見学ができるようになりました。また、研究者や学者のためのスタディセンターとしての開発も計画されています。

「このヴィラを1929年当時の状態に復元することは、このプロジェクトに携わった私たち全員の愛の結晶であり、その効果はアイリーン・グレイの天才ぶりを如実に示すものであり、すぐそばにあるル・コルビュジエの驚くほど親密な建物との驚くべきダイナミックなコントラストを生み出しています。魔法のようにユニークなこの作品を、ぜひご自身の目で確かめてみてください…」

ヴィラE-1027の修復は完了し、ル・コルビュジエの「カバノン」や「ユニテス・ド・キャンピング」、レストラン「エトワール・ド・メール」を含むキャップ・モデルンの敷地全体と、近くのロックブリュン・キャップ・マルタン駅にあるビジターセンターも完成しました。

リトラル美術館が所有するキャップ・モデルンは、マイケル・リキエルマン氏が会長を務めるキャップ・モデルン協会の主導により、ロックブリュン・キャップ・マルタン市、アルプ・マリティーム県、プロヴァンス・アルプ・コート・ダジュール地方、リトラル美術館、DRACを通じた文化省の支援を受けて、2015年に一般公開されました。

歴史的建造物として登録されているキャップ・モデルンは、アルプ=マリティーム地方で唯一のユネスコ世界遺産に登録されています。この地域で必見の場所のひとつであり、年間1万人以上の訪問者を迎えています。

MVRDVとmorePlatzの設計で完成した、ドイツ・マインツのオフィスビル「ZigZag」。フォールドスキンと呼ばれるアルミを折り曲げたファサードが彫刻的な存在感を示す
MVRDVとmorePlatzの設計で完成した、ドイツ・マインツのオフィスビル「ZigZag」。フォールドスキンと呼ばれるアルミを折り曲げたファサードが彫刻的な存在感を示す photo©Ossip
MVRDVとmorePlatzの設計で完成した、ドイツ・マインツのオフィスビル「ZigZag」。フォールドスキンと呼ばれるアルミを折り曲げたファサードが彫刻的な存在感を示す photo©Ossip
MVRDVとmorePlatzの設計で完成した、ドイツ・マインツのオフィスビル「ZigZag」。フォールドスキンと呼ばれるアルミを折り曲げたファサードが彫刻的な存在感を示す photo©Ossip

MVRDVmorePlatzの設計で完成した、ドイツ・マインツのオフィスビル「ZigZag」です。フォールドスキンと呼ばれるアルミを折り曲げたファサードが彫刻的な存在感を示しています。

こちらはリリーステキストの翻訳

MVRDV、マインツのツォルハーフェンにフレキシブルなオフィスビル「ZigZag」を発表

MVRDVとベルリンのmorePlatzが設計したオフィスビル「ZigZag」が竣工しました。このビルは、マインツのツォルハーフェン地区を工業地帯から活気ある市街地へと変貌させる先駆けとなるものです。6階建てのこのビルは、アルミパネルをジグザグに折り曲げた「折り畳んだ皮膚(フォールドスキン)」を採用し、ツォルハーフェン地区のポートの先端のランドマークとなっており、港の辺り全体を見渡すことができます。MVRDVとmorePlatzは、不動産会社CA Immoのために「ZigZag」を設計しました。

マインツのツォルハーフェンは、かつて工業地帯だったヨーロッパの多くの港湾地域と同様に、近代的な市街地へと変貌を遂げつつあります。マインツのノイシュタット地区の北東、ライン川の西岸に位置し、かつての輸送用コンテナ港は、生活、仕事、レジャー施設が混在する都市に生まれ変わる予定です。ZigZagは、この大規模な変革の先駆けとなるプロジェクトの一つです。

この4,600m2のビルは、港の北端に位置し、新たにロッテルダム広場と呼ばれるようになった場所にあり、新しいウォーターフロント広場に面していると同時に、新市街地と北側に残る工業地帯との間の騒音緩衝の役割も果たしています。新興住宅地への騒音の影響をさらに軽減するために、ZigZagと隣接する住宅地の間には、スチールフレームにガラスパネルをはめ込んだ防音壁が設置されています。

6階建ての建物のファサードは、マットシルバーコーティングされたアルミパネルの「フォールドスキン」を採用し、ツォルハーフェン地区の都市計画に対応しています。このパネルの深さは、外部のサンシェードを組み込むことを可能にし、まぶしさを軽減しています。銀色の金属被覆材からの光の反射は、3Dの視覚効果を強調し、建物の彫刻的な印象を強めています。1階では、ジグザグに配置されたファサードが内側に向かって細くなることで、屋外スペースが確保され、通りから水辺までの広々とした視線と通路が確保されています。

アイリーン・グレイが1929年に完成させたフランスの住宅「E-1027」の修復が完了。日本円で約7億円の費用が投じられる

アイリーン・グレイが1929年に完成させたフランスの住宅「E-1027」の修復が完了したそうです。日本円で約7億円(550万ユーロ)の費用が投じられ1929年当時の状況に復元されたとの事。施設の公式サイトはこちらです。

アルヴァロ・シザが1966年に完成させた初期代表作のひとつ「レサのスイミングプール」が2年間の改修を終え公開

アルヴァロ・シザが1966年に完成させた初期代表作のひとつ「レサのスイミングプール」が2年間の改修を終え公開されたようです。
以下に、それを伝えるツイートを紹介します。こちらのページで写真を18枚閲覧可能です(撮影時期不明)。

【ap job更新】 TA+Aが、事業拡大のため建築設計スタッフ(経験者・2021年新卒・第二新卒)と、2022年度入社のトライアル(アルバイト)を募集中
【ap job更新】 TA+Aが、事業拡大のため建築設計スタッフ(経験者・2021年新卒・第二新卒)と、2022年度入社のトライアル(アルバイト)を募集中
【ap job更新】 TA+Aが、事業拡大のため建築設計スタッフ(経験者・2021年新卒・第二新卒)と、2022年度入社のトライアル(アルバイト)を募集中

TA+Aの、事業拡大のため建築設計スタッフ(経験者・2021年新卒・第二新卒)と、2022年度入社のトライアル(アルバイト)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

TA+Aはこのたび事業拡大のため、建築設計の実務経験者や2021年新卒・第二新卒のスタッフを募集します。合わせて2022年度入社のトライアル(アルバイト)を募集します。

TA+Aでは、これまでにスポーツ観光拠点施設等の公共施設や廃校になった小学校の宿泊施設への転用、銀座の自動車ギャラリーや大規模商業施設の環境空間など様々な用途を設計してきました。渋谷区神宮前のオフィスでは現在、高知県の森林公園キャンプ場の全体整備、千葉の6次産業化と地域振興を目指す観光農園、山梨県の企業本社オフィス、世田谷区のハイエンド向け診療施設、大阪府の大型商業施設、宿泊施設や美容院など多様なプロジェクトが進行中です。

● 多様な業務を企画〜工事監理まで広く経験できる環境
TA+Aでは上述のような様々な用途とプログラムが同時に進み、初年度から担当PJを持ち、企画段階から基本・実施設計・工事監理と広い業務区分を主体的に関われます。2〜3年目程度でも能力によって重要なPJの主担当として関わる事も可能です。スキルアップとともに、一級建築士の資格取得の為の補助制度も用意しています。企業や医院・クリニック等のブランディングやコンサルティング、中山間地域の拠点施設整備の経験を活かしまちづくりなどの提案も手掛けます。一つの分野の設計に留まらない視野と実践力を磨くことが可能です。

また市町村の募集する公募型プロポーザルへ積極的に応募する事で、民間/公共を問わず日本全国で設計経験が持てる環境です。公共建築においては、高知県のスポーツ観光拠点施設や森林公園の全体整備計画(キャンプ場の再整備やマウンテンバイクコースの整備)を現在設計中で、他にも様々な地域で日々提案を行なっています。

● 「その先の出来事」を思考するチーム
TA+Aでは、地域や場所の資源と真摯に向き合って設計に取り組むことのできる方を期待しています。特にチームで仕事を積極的に共有することができ、明るく楽しみながら会話を通じて設計できる方を募集します。特に近年、設計監理業務よりも更に川上の業務をご要望いただく機会が増えてきました。クライアント企業の展望や未来像について、町の将来的な持続性について、新しい事業に向けた可能性の拡張についてなどです。自身の独自のクリエイティビティを発揮したい、将来の独立志望がある、TA+Aと共に成長し長く勤めたいなど、チームとして切磋琢磨できる方に是非興味を持っていただきたいです。

【ap job更新】 株式会社アプルデザインワークショップ(APLdw)が、設計スタッフおよびアルバイトを募集中
【ap job更新】 株式会社アプルデザインワークショップ(APLdw)が、設計スタッフおよびアルバイトを募集中
【ap job更新】 株式会社アプルデザインワークショップ(APLdw)が、設計スタッフおよびアルバイトを募集中前沢ガーデン 白花亭

株式会社アプルデザインワークショップ(APLdw)の、設計スタッフおよびアルバイト募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

【急募】株式会社アプルデザインワークショップ(APLdw)では、設計スタッフおよびアルバイトを募集します。

私たちは、組織設立以来三十数年にわたり、教育施設や福祉施設を中心に、建築設計からインテリアまで、幅広く取り組んでいきました。また、工場やキャンパスなどのマスタープランなど広域計画も手がけています(当社のウェブサイトにほぼ全作品を掲載していますのでご覧ください)。
いずれのプロジェクトも建築界から高い評価を得ているだけではなく、依頼者から高い評価を得て、継続的に仕事のご依頼を頂いていることが大きな特徴です。

建築設計への高い志と情熱をもち、将来建築家として自立する志をいだく方を求めています。プロジェクトの核となってプロジェクトを担当していただきます。

大野秀敏・江口英樹・山本真也

【ap job更新】 野沢正光建築工房が、新卒・中途の設計スタッフ(正社員)を募集中
【ap job更新】 野沢正光建築工房が、新卒・中途の設計スタッフ(正社員)を募集中
【ap job更新】 野沢正光建築工房が、新卒・中途の設計スタッフ(正社員)を募集中飯能商工会議所 ©Toshihiro Sobajima

野沢正光建築工房の、新卒・中途の設計スタッフ(正社員)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

野沢正光建築工房では、新規プロジェクトの始動に伴い新卒・中途の設計スタッフ(正社員)を2~3名募集しています。

戸建住宅から、集合住宅、保育園、事務所、そして庁舎、学校等の公共建築まで、様々な用途や規模の設計を行っています。新築のプロジェクトだけでなく、近年は改修の案件も増えてきており、外部環境も含めた温熱性能の向上だけに留まらない地域の資源になるサスティナブルな建築の設計に取り組んでいます。在来の技術と新しい技術を組み合わせた木造に特に力を注いでいますが、鉄骨造、RC造の建物も数多くあり、様々な構造の設計経験を積むことができます。

事務所は少人数体制で、各スタッフが担当を持ち代表である野沢と密にコミュニケーションを取りながらプロジェクトを進めるため、主体性をもって積極的に設計を進められる方を求めています。構造設計や環境設計 (設備設計)についても設計段階から積極的に検討を進め、設計の初期段階から現場監理まで通して関わることができるため、建築を構想するトータルな力が培われます。また、新たな建築の可能性を探る機会として、プロポーザルにも積極的に参加しています。

新しいプロジェクトが始まっているため、新卒・中途ともに随時勤務開始をお願いしたいと考えております。ご不明な点がありましたら、弊社サイトのContact内メールフォームより、お気軽にご連絡ください。ご応募お待ちしております。

高橋勝建築設計事務所による、大阪市の花店「花舎 結いはな」。店内什器の架構デザインを統一することで、まとまりある空間づくりを意図
高橋勝建築設計事務所による、大阪市の花店「花舎 結いはな」。店内什器の架構デザインを統一することで、まとまりある空間づくりを意図 photo©髙橋菜生
高橋勝建築設計事務所による、大阪市の花店「花舎 結いはな」。店内什器の架構デザインを統一することで、まとまりある空間づくりを意図 photo©髙橋菜生

高橋勝建築設計事務所が設計した、大阪市の花店「花舎 結いはな」です。店内什器の架構デザインを統一することで、まとまりある空間づくりを意図しています。店舗の公式サイトはこちら

お花屋さんのための店舗内装及び什器デザインである。物件の立地は、大阪メトロ谷町線の4番出口と同じビルであり、まさに地下への出入口の真隣。
店前には広めのスペースがあり、南向きの気持ちの良い通りに面した場所である。

建築家によるテキストより

店舗内部は切り花や鉢植え、アレンジされた製品など様々な高さ、大きさの商品台に加え、作業台、レジ台、更にかべの棚、天井にドライフラワーやエアプランツを吊り下げるなど、非常に多様な展示形態に対応出来る事が求められた。
そこで什器群は25mm角の杉材をX,Y,Z方向に1本~2本ずつ、場合によっては4本づつ挟み込むように組み合わせ、剛接合を作り出す、というルールで商品台や作業台を支える架構をデザインしている。

建築家によるテキストより

また、すべての什器は現場の大工工事で短時間に製作が可能で、塗装は店主自ら担当する事でコスト合理性にも配慮している。天井はスケルトンの状態に、切りそろえられたラワン板をルーバー状に吊るしている。これは空調風の整流、空調や照明の設備機器の存在感を薄め、商品の吊り下げやドライフラワー製作用下地となっている。

建築家によるテキストより
南木隆助のデザインとディレクションによる、東京・銀座の、美容ブランドの移動型旗艦店「SHOTMODE ポップアップストア」。様々な場所に移動できる仕組みと世界観を象徴させるディテール等を両立
南木隆助のデザインとディレクションによる、東京・銀座の、美容ブランドの移動型旗艦店「SHOTMODE ポップアップストア」。様々な場所に移動できる仕組みと世界観を象徴させるディテール等を両立 photo©三嶋一路
南木隆助のデザインとディレクションによる、東京・銀座の、美容ブランドの移動型旗艦店「SHOTMODE ポップアップストア」。様々な場所に移動できる仕組みと世界観を象徴させるディテール等を両立 photo©三嶋一路
南木隆助のデザインとディレクションによる、東京・銀座の、美容ブランドの移動型旗艦店「SHOTMODE ポップアップストア」。様々な場所に移動できる仕組みと世界観を象徴させるディテール等を両立 photo©三嶋一路

南木隆助のデザインとディレクションによる、東京・銀座の、老舗化学メーカーが立ち上げた美容ブランドの店舗「SHOTMODE ポップアップストア」です。様々な場所に移動できる仕組みと世界観を象徴させるディテール等を両立された設計となっています。店舗の公式サイトはこちら。現在はGINZA SIX B1Fに展開されていますが、2021年7月31日以降は別の場所に移動する予定です。

移動型旗艦店を作る。

店舗のブランドへの役割はデザインに直結する。役割は、どんな【時代】に店舗が生まれるかに関係する。ハイブランドが立ち上がる過去の時代に本店がアイデンティティを体現し、やがてグローバルブランドが展開する時代が訪れ、フォーマットを活用した量産型店舗ができた。量産型店舗が飽和する時代が訪れ独自性を提示する旗艦店が生まれた。

要望としては京都の老舗化学メーカーが立ち上げたマイクロニードル技術の美容ブランドの店舗として、今後様々な場でポップアップ販売をしつつ他ブランドに負けない世界観を提示したいとのことだった。

独自のマイクロニードル技術は台形の針を特徴とし、安定構造と痛みがないことが強みだ。そこで反転した2つの台形をカウンター状につなげ、肌に似た淡く紅いサクラ材がうねるHPシェル状になり、精度のあるディテールを含め滑らかな肌と京都発のハイブランドを表すことを考えた。カウンターは4パーツに分かれ、分割や、個別の組み合わもできる。端部の精度を高め、組む時のつなぎ目が消える。屏風背景と合わせて店舗を自由に作り、組み替えられる。

この店舗は【フラッグシップポップアップ:移動型旗艦店】として考えた。変化が加速する時代に場所替えや組み替えの仕組みにしながらも、世界観を象徴させるディテールや素材で、移動し続ける店舗と尖ったブランド性が連動する仕組みを作った。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 大分・別府市を拠点に“利他的な建築と地域”をつくる「DABURA.m Inc.」が、メンバーを募集中
【ap job更新】 大分・別府市を拠点に“利他的な建築と地域”をつくる「DABURA.m Inc.」が、メンバーを募集中
【ap job更新】 大分・別府市を拠点に“利他的な建築と地域”をつくる「DABURA.m Inc.」が、メンバーを募集中GALLERIA MIDOBARU

大分・別府市を拠点に“利他的な建築と地域”をつくる「DABURA.m Inc.」の、メンバー募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

大分県別府市に拠点を置くDABURA.m Inc.は、建築設計、空間再生、地域デザインに取り組む建築設計事務所です。 “建築の利他性とは?” という問いを根に据え、「場の固有性の再創造」などのテーマをもった建築と空間づくり、誇りを持って楽しく暮らせる持続可能な地域づくりに取り組んでいます。各々に固有のテーマが有る、興味深いプロジェクトが進行中です。一緒に取り組んでくれるメンバーを募集しております。ぜひご応募をお待ちしております。

<様々な地域から応募を検討される方へ>

代表の光浦は神奈川県川崎市の出身で、学生時代までは神奈川→群馬→神奈川→東京と、首都圏内で過ごしました。学生時代の恩師である石山修武先生の紹介で、建築再生の分野を開拓した青木茂さん(当時大分市在住)の元で修行し、そのまま大分市で独立しました。
神奈川や東京のほうが両親も親戚も友人もいるので、帰るという選択肢もあったのですが、大都市には無いテーマが無数にころがっているこの地が好きで今のところ居座っています。先日ユニークな中古建物が見つかり購入し、別府市に事務所を移しました。
首都圏暮らしの時は、人口が多いので近しいタイプのひとだけでもコミュニティーが成立する感覚がありましたが、こちらでは、事業家、政治家、商店主、サラリーマン、公務員、クリエイターなどなど、ほんとうに様々な方たちと知り合え、情報交換でき、刺激を貰えます。寛容性が高くチャレンジしやすい所で、そんなところも別府・大分が好きな理由です。
暮らすのにもお勧めの場所で、特に大都市の環境しか知らない方にはお勧めします。大分県出身の方、九州の大学で学んだ方はもちろん、今大分以外にいる方でも、是非安心してご応募頂ければ幸いです。

DABURA.m Inc.
代表取締役 光浦高史

ザハ・ハディド・アーキテクツ、ETHZ、incremental3Dによる、3Dプリントコンクリートで作られたアーチ型の組積造の橋「Striatus」。テクノロジーによってサステナブル性が追求された本作の、図面や施工プロセス写真も豊富に掲載
ザハ・ハディド・アーキテクツ、ETHZ、incremental3Dによる、3Dプリントコンクリートで作られたアーチ型の組積造の橋「Striatus」。テクノロジーによってサステナブル性が追求された本作の、図面や施工プロセス写真も豊富に掲載 photo©naaro
ザハ・ハディド・アーキテクツ、ETHZ、incremental3Dによる、3Dプリントコンクリートで作られたアーチ型の組積造の橋「Striatus」。テクノロジーによってサステナブル性が追求された本作の、図面や施工プロセス写真も豊富に掲載 photo©naaro
ザハ・ハディド・アーキテクツ、ETHZ、incremental3Dによる、3Dプリントコンクリートで作られたアーチ型の組積造の橋「Striatus」。テクノロジーによってサステナブル性が追求された本作の、図面や施工プロセス写真も豊富に掲載 photo©naaro

ザハ・ハディド・アーキテクツETHZ(スイス連邦工科大学チューリッヒ校)incremental3Dによる、3Dプリントコンクリートで作られたアーチ型の組積造の橋「Striatus」です。テクノロジーによってサステナブル性が追求された本作の、図面や施工プロセス写真も豊富に掲載します。

こちらはリリーステキストを抜粋して翻訳したもの

Striatusは、3Dプリントされたコンクリートブロックを、モルタルや補強材を使わずに組み立てたアーチ型の組積造歩道橋です。16×12メートルのこの歩道橋は、伝統的な施工者の技術と、高度なコンピュータデザイン、エンジニアリング、ロボット製造技術を組み合わせた、世界初の作品です。

2021年11月まで開催されるヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展の会場(Giardini della Marinaressa)に展示されるStriatusは、スイス連邦工科大学チューリッヒのBlock Research Group(BRG)とザハ・ハディド・アーキテクツのコンピューテーション・アンド・デザイン・グループ(ZHACODE)が、incremental3D(in3D)と共同で開発したもので、Holcim社の協力を得て実現しました。

Striatusは、石積み構造、3Dコンクリートプリント(3DCP)、現代的なデザインの特性を最適化し、従来のコンクリート建築に代わるものを提案しています。Striatusという名前は、その構造論理と製造プロセスを反映しています。コンクリートは、主な構造力と直交する層に精密に印刷され、モルタルや補強材を必要としない「筋状」の圧縮のみの構造を作り出します。

モルタルを必要としない構造のため、ブロックを解体し、別の場所で橋を組み立てることができます。また、構造が不要になった場合は、材料を分離してリサイクルすることができます。

間田真矢+間田央 / MAMM DESIGNによる、東京・文京区の、築33年のビルを改修した設計者自身の事務所兼住宅「MAMM HOUSE」
間田真矢+間田央 / MAMM DESIGNによる、東京・文京区の、築33年のビルを改修した設計者自身の事務所兼住宅「MAMM HOUSE」 photo©太田拓実
間田真矢+間田央 / MAMM DESIGNによる、東京・文京区の、築33年のビルを改修した設計者自身の事務所兼住宅「MAMM HOUSE」 photo©太田拓実
間田真矢+間田央 / MAMM DESIGNによる、東京・文京区の、築33年のビルを改修した設計者自身の事務所兼住宅「MAMM HOUSE」 photo©太田拓実

間田真矢+間田央 / MAMM DESIGNによる、東京・文京区の、築33年のビルを改修した設計者自身の事務所兼住宅「MAMM HOUSE」です。

築33年、地上3階、地下1階の鉄筋コンクリート造の建物をMAMM DESIGNの事務所兼住宅としてリノベーションしました。

建築家によるテキストより

文京区小石川・白山エリアは、古くから製本・印刷関連の工場が建ち並ぶ地域で、この建物も新築当初は、下半分を印刷工場、上半分を住宅としていて使われていましたが、10年ほど前に買い取った2番目のオーナーによって全体が住宅に改装されて使われていました。

建築家によるテキストより

今回のリノベーションでは、最初から全てを設計し切るのではなく、解体を進めながら設計を行っていきました。解体が進むにつれて現れてくる過去のエレメントが設計に少なからぬインスピレーションを与えてくれました。

例えば、自然の光と風を家の隅々まで取り入れるために、閉じた階段室となっていた部分を解体して、地下1階から塔屋までの5層を貫く吹抜をつくったのですが、当初はRCの階段は全て撤去するという考えだったのが、解体の途中で鉄筋が思いのほかキレイに現れてきたため、鉄筋をそのまま残し、植物を絡ませた「緑の階段」をつくり出しました。

建築家によるテキストより

Subscribe and Follow

公式アカウントをフォローして、
見逃せない建築情報を受け取ろう。

「建築と社会の関係を視覚化する」メディア、アーキテクチャーフォトの公式アカウントです。
様々な切り口による複眼的視点で建築に関する情報を最速でお届けします。

  • 情報募集建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
  • メールマガジン メールマガジンで最新の情報を配信しています。