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株式会社 河原泰建築研究室の、設計スタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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河原泰建築研究室は設計スタッフを募集します。
企画立案段階から建物の完成まで、まちづくりや建築に関わるすべてのフェーズにおいて総合的な分析をもとにクライアントや社会に対して提案を行っています。
ビルディングタイプの既成概念にとらわれず、これからの未来に向けた建築のあり方をゼロから考えるため、出来上がった建物は美術館ような寺院となったり、宇宙基地のような公園施設となったりしますが、決して奇をてらっているわけではなく、緻密で広範囲な分析から導かれるものなのです。
これからも住宅から大規模施設やまちづくりまで国内外にわたり、用途や場所を問わず、積極的に関わっていくために、熱意をもって参画したい人を募集いたします。


株式会社 堀池瞬建築事務所の、意匠設計スタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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意匠設計スタッフの募集について
当社は、住宅・オフィス・商業施設・宿泊施設・文化施設・教育施設・厚生施設・運動施設・農業施設など、建築の計画・設計・監理を行っています。また、内装・家具・製品などのデザインや、建築技術の調査・研究などを実施しています。
現在、さまざまなプロジェクトが進行していまして、設計品質の一層の向上を目指し、意匠設計スタッフを募集します。
関心がある方はメールにてご応募ください。
青木淳と品川雅俊のASと昭和設計による、長野の「松本平広域公園陸上競技場」の基本設計がまとまり公開されています。
令和2年度より進めてきました松本平広域公園陸上競技場の建替えに係る基本設計がまとまりました。
○基本設計コンセプト
「敷地いっぱいに使いたおせる活動の広場」◆ 公園とまちに開かれた陸上競技場
◆ 陸上競技のための陸上競技場
◆ 一年を通じ、誰もが使える運動と活動の拠点


京都を拠点とし創業約130年の「株式会社ニカク工務店」の、現場監督・建築営業スタッフ・土地活用プロデューサー募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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宮大工だった初代による創業から130年余り、「家づくりの探究と時代への挑戦」という創業者の精神を受け継ぎながら、社寺や数寄屋、伝統建造物を数多く手掛けると共に、注文住宅にも注力し、建築施工に邁進してきたのがニカク工務店です。
爾来、熟練した職人たち一人ひとりが研鑽の結晶を築き、培ってきた技術を活かしつつ、近年では鉄骨造、鉄筋コンクリート造のビルやマンション等を手掛けています。
そこで当社は次なる100年へと先を見据え、多様化する建築形態にも意欲的に取り組んでいこうと、この度、増員募集することとなりました。
新卒・中途ともに随時募集中です。
ご不明な点がありましたら、メールまたは電話にてお気軽にご連絡ください。共に成長できる方のご応募お待ちしております。

SHARE 東京建築士会主催の「住宅建築賞2021入賞作品展」をフォトレポート。受賞者は渡邊大志(金賞)、青木弘司+岡澤創太+角川雄太+高橋優太、井原正揮+井原佳代、三井嶺、大石雅之
- 日程
- 2021年7月15日(木)–7月27日(火)



東京建築士会主催の「住宅建築賞2021入賞作品展」をフォトレポートします。会場は新宿のリビングデザインセンターOZONEです。住宅建築賞金賞を渡邊大志が受賞。住宅建築賞を青木弘司+岡澤創太+角川雄太+高橋優太、井原正揮+井原佳代、三井嶺、大石雅之が受賞しています。審査したのは平田晃久、加藤耕一、曽我部昌史、山田紗子、吉村靖孝でした。各自の作品の資料や審査講評がこちらのPDFにまとまっていますので閲覧すると理解が進みます。
住宅建築賞について
「住宅建築賞」はすでに新人建築家の登竜門として定着しており、その入賞作品を通して住宅建築に対する理解をさらに深め、近年多様化している「すまい」の新しい可能性を見出そうとするものです。 この住宅建築賞の入賞作品を公開展示することにより、建築に携わる方々への新鮮な刺激とし、より多くの人々に建築文化を広げる機会となればと考えています。
応募作品は原則として最近3年以内に竣工し、東京圏に建つ一戸建住宅、集合住宅及び併用住宅等(大幅な増改築、公共の建築も含む)の作品を募集しています。書類による第一次審査と現地審査による第二次審査により受賞作品を決定します。
住宅建築賞2021の主旨
【共生系としての住宅】私たちの身体の表面には様々な微生物の織りなす生態系があり、身体にとって不可欠な役割を果たしています。人間の身体そのものが一つの共生系なのです。微生物的自然は目に見えません。しかし確実に私たちの周りの空気を変え、行動や思考の根底をかたちづくっています。COVID-19の引き起こした事態は、よくも悪しくもこの目に見えない自然とのつながりを顕在化させました。これに対する反応はおそらく次の二つに分かれます。ひとつは徹底した除菌やクリーンさ、あらゆるレベルでの異物の混入を防ぐ管理体制に向かう反応です。これらは緊急事態や医療機関において、たしかに必要です。しかし私たちの生活の全てにこれらが過剰に行き渡った未来はディストピアでしかないでしょう。もうひとつの反応は、私たちの存在そのものが、多様な生物の織りなす共生系であることを認め、目に見えないものも含めたさまざまな生の気配に耳を傾けることです。他者を遮断し純粋な空間や建築をつくるのではなく、移り変わる環境の中で、時に適切な距離を発生させながら、異なるものが共存する場をつくること。このことがかつてなくリアルな挑戦である時代に、私たちはいます。住宅は希望です。なぜなら、住まい手の感覚とつくり手の工夫によってこのふたつの対立を乗り越え、他の建築に先駆けた可能性を示せるからです。さまざまな共生系としての住宅の試みは、この度のパンデミック以前からありました。そして改めていま、共生系としての住宅の価値を問うような建築を評価し、未来に向けた議論のきっかけにしていきたいと思います。挑戦的な作品を期待しています。
(審査員長 平田晃久)


テレデザイン一級建築士事務所の、スタッフ(正社員・契約社員・パートタイム・アルバイト)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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テレデザイン一級建築士事務所がスタッフを募集しています。
詳しい情報は以下でご確認ください。テレデザイン一級建築士事務所は、住宅を中心として、様々なタイプのプロジェクトにチャレンジする設計事務所です。
http://www.tele-design.jp以下の職種の方を募集しています。興味のある方は応募方法に従いご連絡下さい。
正社員/契約社員/パートタイム/アルバイト



吉田昌弘 / KAMITOPENが設計した、東京・千代田区のパーソナルトレーニングジム「Y persoal training gym」です。コロナ禍で計画され、可動式で取り外し可能な間仕切りにより様々な状況に対応可能であることを意図して設計されました。店舗の公式サイトはこちら。
「間仕切り」
Y persoal training gymは箱根のマラソンランナーであった山田賢児が主催するパーソナルトレーニングジムである。
走ることと加圧トレーニングを組み合わせることによって、健康的で美しいカラダを手に入れることを目的としている。
また、このプロジェクトがコロナ禍の中で始まったため、他人との距離について新たな形を作っていく必要があった。そこで、ルームランナー同士は十分な離隔距離を取り、間仕切りをポリカーボネート製とした。
透明なポリカーボネートは人の動きの情報は通し、プライベートと飛沫を防ぐ役割を担った。そして、この間仕切りは全てが可動式で取り外し可能なデザインにしているため、取り外すことによって、空間全てを使ってオープンなイベントも開催できるように設計した。
3ヶ月後、1年後、10年後の読めない時代には、このような軽やかな空間がふさわしいのではないかと思う。


建築系スタートアップ「VUILD」の、建築設計メンバー・広報・ファブリケーター募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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私たちVUILDは、デジタルファブリケーション技術を駆使した次世代の住宅供給を目指し、今年5月に新規事業である「Nesting β」を発表しました。
本事業は、今年10月に竣工する1棟目を皮切りに、既に来年に向けて15棟のプロジェクトに着手しており、3年以内に累計100棟の建設を目指しています。また、並行してユーザーが自分で住宅を設計することのできるアプリの開発を進めており、10月にリリースを予定しています。
Nesting は、2020年グッドデザイン金賞・ファイナリスト(経済産業大臣賞)を受賞した『まれびとの家』(※)で培った経験を基に生まれた家づくりプラットフォームです。
ユーザーが自分たちの理想の暮らしを実現できるよう、デジタルテクノロジーを用い快適で環境負荷の少ない住まいを自分たちで設計し、作り出す体験を提供します。
これからの住まいは、誰かと共に価値を創り出す余白を持ち、自分たちなりの豊かさを稼ぐ場所になるであろうと我々は考えます。そんな、ポスト資本主義のライフスタイルを開拓するために、ユーザーの創造性を引き出し、ユーザーと並走しながら設計を行う実務経験者を若干名募集したいと考えています。
現時点でデジタルリテラシーはなくて構いません。重要なのはユーザーの熱狂を生み、主体性を促すためのファシリテーション能力と、設計支援能力、コミュニケーション能力です。当然、住宅領域の実務経験と、既存市場に対する深い洞察はマストです。
建築の力を通して社会をよりよい環境に変え、建築を社会にもっと開いていきたい。そう思う方の応募をお待ちしております。



中尾彰宏+齋藤慶和 / STUDIO MOVEが設計した、長崎・対馬市の「YELLOW BASE COFFEE」です。現地の風景を参照し地場の素材を使うことで“対馬らしさ”を持った集まる場を設計しています。
設計者のウェブサイトにはクライアントへのインタビューも掲載されています。店舗の公式サイトはこちら。
長崎県の離島、対馬。ここに、カフェを主体に人々が集い活動の拠点となるような場所「YELLOW BASE COFFEE」を計画しました。
クライアントは、「対馬を盛り上げたい」という思いをもったオーナー夫妻。その場所自体が語りかけるような「対馬らしく、人が集まる場所でありたい」という思いを汲んで、まずは対馬の歴史や文化、そして対馬らしさを探ることから計画をスタートしています。
私たちが対馬を初めて訪れたときに印象的だった場所。それは、石屋根や波が力強く打ち付ける岸壁、豊玉姫が祀られた墓、一つ一つ積み上げられた石垣や石の鳥居といった石のある風景でした。調べてみると、対馬と石には深い関係があるとのこと。
地域に根付いた「対馬石」の存在を知った私たちは、その魅力に惹かれ、この石を店内に設置することを提案しました。対馬の職人さんたちと共に対馬の材料を用い、ここでしかできない空間づくりを目指してオリジナルの家具も制作しています。
窓際に設置したベンチは、岸壁の柱状節理をイメージして六角柱で構成しました。オリジナルで制作し、立体的な組み合わせと動きによってこの場所での活動を促します。また、山で採石した対馬石は店舗中央に据え、空間に重心を生み出しました。ここでは、様々な活動やイベントを開催しながらも軸のぶれない“BASE(=基地・拠点)”の在り方を提案しています。



MVRDVが計画している、中国・上海の、農業技術会社の研究開発本部「LAD HQ」です。棚田を参照した形状のヴォリュームを緑化し技術を盛り込んだ屋根を掛けることでサステナブルかつ企業のミッションを伝える建築を構想しています。
こちらは建築家によるテキストの翻訳
「サステナビリティ・マシーン」MVRDVが農業技術会社Lankuaikeiの上海の研究開発本部を設計
MVRDVは、上海にあるLankuaikei Agriculture Development (LAD) の本部のデザインを公開しました。この建物は、11階建てのテラス式オフィスビルで、ハイテクとローテクの両方のサステナビリティ戦略を、テクノロジカルな急勾配の屋根の下に集約し、農業技術会社のショーケースとしています。臨港新城の中心にある湖の近くに位置するこのビルは、急速に発展する上海の都市部にある農業のオアシスであり、中国で最もグリーンでスマートなサステナブルビルの一つとして構想されています。
上空から見ると長方形の建物ですが、北側の中庭と歩行者用メインエントランスに向かって段々と降りていくテラスによって、印象的な曲線を描いています。テラスは木で覆われ、緑に覆われています。また、建物の最上部には一般の人がアクセスできるルートがあり、LADの作品や研究を紹介するスペースが設けられています。テラスの形状に沿った曲線の屋根構造が全体を覆っています。この構造は、建物の南側ではソーラーパネルを支え、北側では透過性があり、太陽の光を遮断する一方で、雨は下のテラスに届くようになっています。外壁のファサードは、ソーラーパネルとガラスがひだ状に配置されており、夏の強い日差しから室内を守り、冬の日差しを室内に取り込むように角度がつけられています。また、南側の壁は、外の幹線道路の騒音からオフィスワーカーを守る役割を果たしています。
このビルは「サステナビリティ・マシーン」として考えられており、ハイテクやローテクを駆使して、間接的にも直接的にもさまざまな課題に立ち向かっています。素材の選定とライフサイクル分析により、一般的な同種の建築物と比べて40%の環境負荷低減を実現しています。また、屋根構造とテラスにより、効率的な自然換気を実現しています。この換気と遮光対策により、必要なエネルギーを削減しています。設計に組み込まれたソーラーパネルのおかげで、この建物は運用時にはほぼエネルギーニュートラルになります。
テラスは雨水を集めてトイレなどに利用するほか、最上階まで続く緑のおかげで生物多様性や健康的な職場環境を提供しています。さらに、LADのミッションを促進する役割と、そのビジョンを実現するための展示スペースにより、公共教育や農業生産にも間接的に貢献しています。
MVRDVの設立パートナーであるジェイコブ・ヴァン・リースは言います。
「LADとの仕事はエキサイティングな経験でした。この本社ビルは、企業のミッションと完璧に一致した建築を示しています。」
「建物のあらゆる面にサステナビリティを取り入れることは、建築家にとって興味深い挑戦です。このアプローチは地球に優しいだけでなく、オフィスの利用者にも喜ばれることでしょう。テラスが提供する快適な作業環境を楽しむことができます。」
LAD社の董偉華社長は述べます。
「MVRDVのミッションは、都市や景観を持続可能で未来につながるものにすることです。LADのミッションとビジョンは、LADの知識で中国の農村の活性化と食の安全に力を与え、自然の神秘を探求し、科学技術で人々の健康を守ることです。今回の協力プロジェクトでは、両社のミッションを組み合わせた 『農業のオアシス』が実現することを期待しています。」
建物は、北に湖、南に公園を望む上層階に6,000m2のLAD本社のオフィス、下層階に9,000m2のラボと共同オフィスがあります。
下部には9,000m2の研究室と共同作業室があります。1階と2階には、調整可能なオーディトリアムと展示スペースが設けられ、1階には周辺に小さな小売店があり、中庭のパブリックエントランス、レンタルオフィスとLAD本社の独立したエントランスの3つの入口が「エキシビション・ストリート」で結ばれています。地下2階には食堂と駐車場がありますが、地下にも光と空気と緑を取り込むための空洞がいくつも設けられており、「農業のオアシス」というコンセプトが貫かれています。


岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsが設計した、神奈川・川崎市の住宅「HAUS_M」です。
住宅の設計において、最も重要なことは、光・風・眺望という3つの要素を住空間に取り込むことである。
しかし、住宅が密集する現代の住宅街においては、開放性の獲得とプライバシーの確保の両立は難しい。また現代の都市住宅においては、住空間の中に仕事場や収納など多くの機能が求められるようになったため、各機能を配置しながら快適な住空間を構築することも重要である。
敷地は、坂道の多い川崎市の住宅街の中にある。両隣に民家が立ち並び、北側には桜の巨木が印象的な公園が、南側には立派なクスノキが植えられた日本風の庭園が残されていた。2人の子供がいる30代夫婦のクライアントからは、シンプルで機能的な空間、天井が高く開放的な空間、職住一体のワンルーム空間、プライバシーの保たれた空間が求められた。
私は、既存の環境を手掛かりに、プライバシーを保ちつつ、豊かな緑に囲まれた開放的な職住一体の空間形式をどのように構築するかを考えることから設計を始めた。
まず、公園と庭園という緑の環境を住空間に取り込むため、南北に2つの吹抜け空間を設け、1階をリビング・ダイニングとし、それぞれをモルタル床の土間空間で繋いだ。リビングは天高5mの開放空間で、家族全員が座れる造作ソファから北側の公園の桜の巨木が望める。
ダイニング空間の両脇には、南側の庭が望める仕事部屋とキッチンを設け、グレーチングや家具で空間を緩やかに分けた。


静岡・伊東市の新図書館設計プロポーザルで、高野洋平+森田祥子 / MARU。architectureが特定事業者に選定されています。次点者は山下設計でした。
令和3年6月28日(月曜日)、第2次技術提案審査対象の5事業者によるプレゼンテーション及びヒアリングを実施しました。
伊東市新図書館基本計画、基本設計及び実施設計等事業者選定委員会における審査の結果、以下のとおり特定事業者及び次点者を決定しました。
最終審査(第2次技術提案審査)の結果について
○特定事業者:有限会社マル・アーキテクチャ東京事務所
○次点者:株式会社山下設計
高野洋平+森田祥子 / MARU。architectureによる提案書と審査講評はこちら
※提案書は現段階での構想を示すものです
その他の画像は以下に掲載します。



黒崎敏 / APOLLO Architects & Associatesが設計した、沖縄・国頭郡のセカンドハウス「INFINITY」です。
普段は北海道で暮らすクライアントが週末やバケーションを過ごすセカンドハウスがあるのは、沖縄の北部にある「GUSHIKU MUI」というマウンテンエリア。丘の上からは目前に広がる広大な海の景色と、背面にそびえる雄大な山の空気感を存分に楽しむことができる。
1階玄関から入ると大きなエントランスガーデンが待ち構え、中央に設えたキッチンからは特等席として落ち着いた中庭の緑の景色を堪能できる。敷地幅をフル活用して設えたLDKの端部には、屋外の絶景を楽しめるジャグジーバスルームを設け、庇月のリビングテラスとその先に設えたインフィニティープールを介して海や森などの自然と繋がる環境を演出している。
世界中でリモートワークが常態化し、ワーク&ライフスタイルが劇的に変化する中、都市とリゾートの二拠点を持ち、季節や気分によって生活のバリエーションを複数選択できるマルチハビテーションの考え方は、洋の東西を問わずこれからのライフスタイルのスタンダードになると確信している。
これからの住宅は単一の要素ではなく、オフィスにもホテルにもゲストハウスにもギャラリーにもなるマルチパーパスな役割が求められるだろう。それは長らく続いてきた単一用途の「プライベートハウス」の終焉を意味し、多用途を兼ねた「パブリックハウス」として新しい可能性を示唆していると言えよう。


東京とドバイを拠点とする建築設計事務所「waiwai」の、東京事務所の業務拡張に伴う 設計フルタイムスタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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このたび、東京事務所の業務拡張に伴い、設計フルタイムスタッフを募集します。
waiwaiは東京とドバイを拠点とする建築設計事務所です。
東京とドバイを拠点としながら、日本国内をはじめ、中東・アジア・アフリカの様々な国や地域における大規模都市開発等のマスタープランから小規模なインテリア・ファニチャーデザインまで幅広い設計・デザイン業務を手がけています。現在進行中のプロジェクトに、数万㎡規模の美術館・アートギャラリーやホテル、大規模住宅地開発、数千㎡規模のホテル・ヴィラ/別荘・商業施設・福祉施設、その他レストランや保育所、アウトドア施設等々、多種多様なプロジェクトが動いています。
2019年以降、北海道で複数のプロジェクトが動き始めたことをきっかけに、waiwaiニセコ分室を設立しました。
まだまだ若い事務所ですが、比較的大規模な民間プロジェクトが複数同時に動いていることが特徴です。クライアントや協働する関係者も国内外多様な人々と日々関わっており、チームメンバー全員が前線に立ちますので、組織設計では手に入れることのできない経験が得られることと思います。デザインの面においては、すべてのプロジェクトでそのプロジェクトが真に求めているものを様々な角度から分析し、各プロジェクト専用の、その都度全く異なったデザインを行うことを信条としています。
大きな視点で様々なプロジェクトに共に挑戦してくれる方の応募をお待ちしています。今回の募集については、以下の2通りの募集を行います。

SHARE 妹島和世による、東京・中央区の、浜離宮恩賜庭園でのパヴィリオン「水明」。歴史的庭園と現代的景観を繋ぎ新たな風景を創出
- 日程
- 2021年7月1日(木)–9月5日(日)



妹島和世が設計した、東京・中央区の、浜離宮恩賜庭園でのパヴィリオン「水明」です。歴史的庭園と現代的景観を繋ぎ新たな風景を訪問した人たちに感じさせる作品となっています。“パビリオン・トウキョウ2021”の一環として制作された作品です。作品の設置場所はこちら(Google Map)。開催期間は2021年9月5日(日)まで。
こちらはアーキテクチャーフォトによるレポート(特別な許可を得て芝生内で撮影しています。ご了承ください)
妹島和世が設計したパヴィリオン「水明」は、東京・中央区の、浜離宮恩賜庭園内・延遼館跡につくられた。
施設にて配られている資料によれば、浜離宮は江戸時代には、江戸城の出城としての機能を果たしていた徳川将軍家の庭園であった。明治維新後は皇室の離宮となり浜離宮と名付けられた。関東大震災や戦災により建造物や樹木は損傷したが、東京都に下賜され整備の後1946年に浜離宮恩賜庭園として公開された。そのような歴史を持った場所である。
また浜離宮は、東京の海辺に位置し、築地川・汐留川・東京湾に囲まれている。加えて、庭園内に海水を引き入れた「潮入の池」と呼ばれる池があるのも特徴的だ。その他にも内堀や二つの鴨場(かつて鴨猟が行われていた場所)があったり、小さな小川が流れていたりする。このように様々な形の水辺が特徴的な場所である。
妹島のパヴィリオンは、浜離宮の大手門から入ってすぐの場所に位置している。ここは浜離宮内の最も北側部分にあり、見え上げると高層ビル群が間近に目に入る場所でもある。古くから続いている庭園と同時に現代的な高層ビルが目に入るという特徴をもった場所だと言える。
そして、妹島はこの場所を「歴史と現代という東京のふたつの側面にふれることができる場所だ」と表現する。その言葉は、このパヴィリオンを体験する大きなヒントになりえると思えた。
実際の作品を経験して感じたのは、この敷地の環境や歴史に対し絶妙な関係性をもってこの作品が完成しているということだ。また、この作品に、みる人たちが思い思いの感情をそこに重ねられる作品になっているということである。
まず印象的だったのは、その作品の長さ。幅80cmの水面が約111m続いているのだという。この作品の水平に展開する様子は、周囲にたつ高層ビル群の垂直に伸びる様子と対比させる意図でデザインされているように感じた。垂直のビル群を背景として、作品が水平に伸びやかに広がっているように感させてくれる。そして168m続く水面の平面形状は幾何学が特徴的だ。それはこの庭園の植栽の中にあっては明らかに人工物として作品としての明確な存在感を示しているが、無機質な人工物という視点では周囲のビル群とは呼応しているようにも感じられる。また無機質ではあるのだが、水面を支える素材の鏡面仕様は、周囲の植栽や景観を映し出し、その場所に溶け込むかのような効果を持っているように見える。
このように作品のそれぞれの要素が周辺環境に対し対比的であったり調和的であったりしていて、強いコントラストをつくりだしたり、完全に調和するようなデザインの、どちらも巧妙に避けているように感じられた。それによって何が生まれているのか。
そのようなデザイン操作によって生み出された「水明」という作品は、この場所における“歴史的な庭園”と“現代的なビル”との間に関係性をつくり、今までは対比的な存在であった両者をつなぐ役割を果たし、この場所の風景として一体として感じさせる装置のような役割を果たしていると感じた。歴史的庭園と現代的景観を繋ぎ新たな風景が創出されているのだ。
最後になるが、作品の出発点となるコンセプトが「曲水(平安時代の庭園にあった水路)」であったことは、浜離宮恩賜庭園が多様な水辺をもつ場所であったことによるのは言うまでもない。それはこの作品が景観だけでなく、日本固有の歴史とも接続していることを意味している。
筆者は、この場所の固有性に妹島がどう向き合ったのかという視点で感じたところを書き綴ってきたが、同時に作品の視覚的な美しさや、妹島作品らしさということ等にも思いがめぐらされた。それは、この場所にパヴィリオンをつくるという課題に対し様々な視点や意味が、思考され、検討され、重ねられ、ひとつの形に到達しているからに他ならない。
ある人はこの作品に美しさを強く感じるかもしれない。ある人は妹島建築の進化に感銘を受けるかもしれない。また筆者と同じように場所性の読み解き方に驚嘆する人もいるだろう。「水明」はそんな多様な解釈を誘発する作品であることは間違いない。そして建築や芸術の世界の歴史を振り返っても評価を得続けている作品にはそんな様々な評価を想起させる力を持ったものが多い。
本作品は、実際に体験した喜びや驚きを与えてくれると同時に、デザインへの取り組み方への知的な学びも与えてくれる作品である。