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スノヘッタによる、フランス・パリの、新聞社ル・モンドの新社屋「Le Monde Group Headquarters」
スノヘッタによる、フランス・パリの、新聞社ル・モンドの新社屋「Le Monde Group Headquarters」 photo©2019Marwan Harmouche
スノヘッタによる、フランス・パリの、新聞社ル・モンドの新社屋「Le Monde Group Headquarters」 photo©Ludwig Favre PAris
スノヘッタによる、フランス・パリの、新聞社ル・モンドの新社屋「Le Monde Group Headquarters」 photo©JARED CHULSKI

スノヘッタが設計した、フランス・パリの、新聞社ル・モンドの新社屋「Le Monde Group Headquarters」です。

以下、リリーステキストの抜粋・要約です

新本社の完成により、ル・モンドグループの1,600名の従業員は、パリ13区に完成したこの建築に集結しました。大胆な新しい広場と半透明の外壁により、一般市民や周辺の交通機関とのつながりを創出するとともに、市民や通行人に寛大な憩いの場を提供します。

このプロジェクトは、他のメディアがニュースルームの縮小を実行している今、ル・モンドグループがスタッフに再投資し、情報や物理的な空間への民主的なアクセスを通じ、活気に満ちた公共空間を育成することへの深いコミットメントの意思を表現しています。透き通るようなダイナミックなファサードと広大なパブリックプラザは、建物の周囲の文脈に対する開放感を表現しています。

スノヘッタの創設パートナーであるシェティル・トレーダル・トールセンは次のように語ります。

「ルモンドグループ本社はその設立以来、今日の社会が直面している多くの課題に対して、建築的かつ象徴的な対抗手段としての役割を果たしてきました。この建物は、恐怖と不確実性が私たちの社会を障壁を増やし、治安を強化するような時代に開放することを主眼としています。この意味で、このプロジェクトは、建築がどのようにしてパブリックとプライベート、エクステリアとインテリア、透明と不透明の両方になり得る空間を作り出すことができるのか、私たちに考えさせるものでした。私たちの他の多くのプロジェクトと同様に、このプロジェクトは、建築の狭間を探求し、公共のためのサービスになるように考えられたハイブリッドな建物なのです」

歴史的なオーステルリッツ駅に隣接しているこのプロジェクトは、歴史的なカルチエ・ラタンや緑豊かな植物園の庭園に隣接しています。へこんだフォルムの建物は、鉄骨の複雑なネットワークによって支えられた2つの7階建ての片持ち梁で両側から固定されています。
そして、3つのジェスチャーの「カット」が建物のフォルムを形作っています。「スカイカット」は太陽電池パネルで覆われた屋根の斜めの表面を明らかにします。「シティカット」は通りに面した正面に沿って建物を引き戻します。「グラウンドカット」は橋の構造の下側を切り取り、拡張されたアーチ形の形態の下で新しい公共の広場を一緒に包みます。

八木祐理子+高田一正 / PAN- PROJECTSと奥晴樹 / Haruki Oku Designによる、東京・南青山の店舗「The Playhouse」
八木祐理子+高田一正 / PAN- PROJECTSと奥晴樹 / Haruki Oku Designによる、東京・南青山の店舗「The Playhouse」 photo©KENJI SEO
八木祐理子+高田一正 / PAN- PROJECTSと奥晴樹 / Haruki Oku Designによる、東京・南青山の店舗「The Playhouse」 photo©KENJI SEO
八木祐理子+高田一正 / PAN- PROJECTSと奥晴樹 / Haruki Oku Designによる、東京・南青山の店舗「The Playhouse」 photo©KENJI SEO

八木祐理子+高田一正 / PAN- PROJECTS奥晴樹 / Haruki Oku Designが設計した、東京・南青山の店舗「The Playhouse」です。店舗の公式サイトはこちら

本計画は東京、青山の骨董通りに建つ3層テナントビルの改修計画である。
1,2階には英国ブランドを取り扱う店舗が、3階にはオーダーメイドウェディングを行う企業が入居する。我々には既存建物全体のリ・ブランディングを行うこと、またコロナ禍とそれ以降に求められる店舗像への解答という課題が与えられていた。

建築家によるテキストより

COVID-19が生み出した社会的変化としてオンライン化の加速があり、それはショッピングの体験が実店舗から切り離されていく未来を示唆している。こうした社会状況に対し我々は新たな店舗像として、物を売る場所から、新たな文化を生み出し体験する場への転換を提案している。

商品の売買がオンラインで行うことができる現状において、実店舗の存在意義は来場客の興味を掻き立てること、ブランドの作り上げる文化を伝え、コミュニティを生み出すことであり、その体験を通し(たとえオンライン上であれ)商品の購入へと繋げていく。

店舗としての根源的な機能である「商品を売ること」を見直した結果として、本計画は商品の売買機能を実空間から一部切り離し、余白を生み出すことで、様々な出来事を許容する空間として、店舗の再定義を行っている。

建築家によるテキストより

The Playhouseは、ビル全体を劇場として見立て、各エリアに舞台装置を挿入することで、館全体の様々な場で多様な催しが行われることを可能としている。

メインエントランスの吹き抜けはフライタワーと見立てられ、可動式の天幕を用いることで即席のステージとして使用できるよう設計されており、50人規模の観客を収容する、トークショーやコンサートが催される場となる。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 伝統工芸を取り入れ、選ぶのではなく造る建築を目指す「シオ建築設計事務所」が、設計チーフ・設計アシスタントスタッフを募集中
【ap job更新】 伝統工芸を取り入れ、選ぶのではなく造る建築を目指す「シオ建築設計事務所」が、設計チーフ・設計アシスタントスタッフを募集中
【ap job更新】 伝統工芸を取り入れ、選ぶのではなく造る建築を目指す「シオ建築設計事務所」が、設計チーフ・設計アシスタントスタッフを募集中7 Gates Lounge

伝統工芸を取り入れ、選ぶのではなく造る建築を目指す「シオ建築設計事務所」の、設計チーフ・設計アシスタントスタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

シオ建築設計事務所は、NAP建築設計事務所から独立した子浦が主宰する設計事務所です。

現在弊社では住宅、オフィス、保育施設、物流倉庫などのプロジェクトが進行中です。弊社は建築の設計監理のみならず、コンサルティング業務からデザイン監修、インテリア・オリジナル家具デザイン、オリジナル素材開発に関わりものづくりをしながら設計活動を行っております。これまでの竣工事例としては、住宅、集合住宅、飲食店、店舗、オフィス、物流倉庫の休憩ラウンジと様々な物件を手掛けております。

・日本の歴史をリスペクトし、日本各地に伝わる伝統工芸を建築に取り入れ、現代人の生活に寄添い愛情と誇りの持てる建築
・その地域環境にあう建築のあり方と豊かな固有文化を生かす建築
・ものの持っている力を大切にし、選ぶのではなく、造る建築

以上を信条に設計活動をしております。

これらを実現するため日常生活の解像度をあげ、人間らしく豊かで幸せな暮らしができ、それを設計活動に還元できるようにするためにはどうすればよいのかと考えています。

このたび業務拡大のため、新規設計スタッフを募集します。弊社の成長と共に長く勤めたい方、これまで培った自身の能力を十分に発揮したい方、独立志望の方など、設計活動に意欲のある方のご応募お待ちしております。

小林一行+樫村芙実 / テレインアーキテクツによる、ウガンダ・カンパラの商業施設「やま仙 / Yamasen Japanese Restaurant」
小林一行+樫村芙実 / テレインアーキテクツによる、ウガンダ・カンパラの商業施設「やま仙 / Yamasen Japanese Restaurant」 photo©Timothy Latim
小林一行+樫村芙実 / テレインアーキテクツによる、ウガンダ・カンパラの商業施設「やま仙 / Yamasen Japanese Restaurant」 photo©Timothy Latim
小林一行+樫村芙実 / テレインアーキテクツによる、ウガンダ・カンパラの商業施設「やま仙 / Yamasen Japanese Restaurant」 photo©Timothy Latim

小林一行+樫村芙実 / テレインアーキテクツが設計した、ウガンダ・カンパラの商業施設「やま仙 / Yamasen Japanese Restaurant」です。

周辺は丘陵地であるが、敷地に立つとそのことに気づかないほどになだらかな斜面である。ある高さを境界水平面と決めて、上部は木、下部はRCとスチールと素材を切り替えることで水平面を可視化し、同時に斜面を顕在化させた。5本の既存樹木を避けて配置した長方形平面は、コンタラインにほぼ直角となり、地面から大屋根に潜り込むようなアプローチを実現している。

茅葺の大屋根を支える木フレームはユーカリ材を用いた。成長が早く植林後すぐに現金化されるため、枝のような若い状態で伐採され、工事現場の支保工や足場として、その後は調理用の薪として使われることが多い。この安価な材料を用いて、製材や乾燥などの工程を丁寧に監理することで、特性を活かした架構を実現した。

建築家によるテキストより
神谷勇机+石川翔一 / 1-1 Architectsによる、愛知の住宅「House OS 3つ屋根の下」
神谷勇机+石川翔一 / 1-1 Architectsによる、愛知の住宅「House OS 3つ屋根の下」 photo©1-1 Architects
神谷勇机+石川翔一 / 1-1 Architectsによる、愛知の住宅「House OS 3つ屋根の下」 photo©1-1 Architects
神谷勇机+石川翔一 / 1-1 Architectsによる、愛知の住宅「House OS 3つ屋根の下」 photo©1-1 Architects

神谷勇机+石川翔一 / 1-1 Architectsが設計した、愛知の住宅「House OS 3つ屋根の下」です。

一家で熱帯植物の栽培を行う施主のための二世帯住宅の計画。

地方の市街化調整区域では農地や宅地が混在し、それらを一体として所有する事例が散見される。
本計画の建主も、隣接する「宅地」「農地(接道あり)」「農地(接道なし)」という3筆の土地からなる敷地を購入した。

それらは一見ひとつの土地のようであるが、そこには机上で定められた見えない隣地境界線が引かれている。隣地境界線に着目することで、地方の市街化調整区域における農地と宅地の新たな風景の提案につながるのではないかと考えた。

そこで、3つそれぞれの土地の制約に適合した別の建屋(住宅、農業用倉庫、温室)を、それぞれ隣地境界線ぎりぎりに寄せ、一体につながるように建てた。そうすることで、隣地境界線の存在が消え、大きなひとつの土地に建つひとつの家のように暮らせる。一方、それぞれの建屋の土地が異なることを示すため、3 棟の間にごく狭いスキマをつくり、光の筋や雨の滴り、風の抜けといった環境による新たな隣地境界線を描き出した。

本計画では、土地の制約や用途を超えた生活の繋がり、新しい風景、それにより起こり得る現象を設計した。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 株式会社アルファヴィル/竹口健太郎+山本麻子が、新規所員を募集中
【ap job更新】 株式会社アルファヴィル/竹口健太郎+山本麻子が、新規所員を募集中
【ap job更新】 株式会社アルファヴィル/竹口健太郎+山本麻子が、新規所員を募集中

株式会社アルファヴィル/竹口健太郎+山本麻子の、新規所員募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

株式会社アルファヴィル/竹口健太郎+山本麻子では新規所員を募集します

私たちは、京都大学在学中よりパートナーシップを組んで設計業務を開始。ヨーロッパ留学を経て1998年、設計事務所をたちあげ、以来、住宅から店舗、公共施設までスケールを問わず、計画から設計、現場監理までを一貫して手がけてきました。

これまでのプロジェクトはそのほとんどが新建築、GAといった建築専門誌に取り上げられ、オリジナルな空間性が評価されており、最近では新建築住宅特集2021年1月号に「24ミリ合板の家」が掲載、動画が配信。次号のGA HOUSES PROJECTS 2021には進行中のプロジェクトが掲載予定で、春には模型展示も予定されています。
https://japan-architect.co.jp/project/24mm合板の家/

拠点とする京都は、伝統的な特色があるだけでなく、大学街でもあるため、個性的な店やギャラリーが多く、職と住との距離が近い環境が魅力です。設計事務所の業務は多岐に渡り忙しいですが、同時に常に新しい知見を得ることが必要であると考えており、週末を確保できるよう心がけています。

スタッフは現在2名ですが関西以外の出身者もおり、大学卒業より設計者としてのスキルを得るまで在籍することが多く、その後、設計事務所を主宰するもの、他の設計事務所で違った形での経験を追求しているものなど様々ですが、上記の24ミリ合板の家は旧所員とのコラボレーションにより実現しました。また海外での展覧会や教育にも関わり、学生を積極的に受け入れるなど、多彩な活動も特徴としてあげられると思います。

今後、より積極的にプロポーザルに参加するなど、仕事の幅を広げたいと考え、提案力があり、実務スキルを着実に身につけていきたい、意欲ある方を募集します。

最も注目を集めたトピックス [期間:2021/1/18-1/24]
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/1/18-1/24]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2021/1/18-1/24)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 石上純也の設計で2021年夏にオープンする山口のレストラン「maison owl」の施工風景をまとめた高クオリティな動画
  2. 濱田慎太建築事務所 / 濱田慎太+塚越祐介による、栃木の「足利市の住宅」
  3. 徳島の旧印刷工場を改修して活用するアイデアと空間提案を競う建築コンペ「awa 臨港プロジェクト」の2次審査が行われ、最優秀作品が決定
  4. 中川エリカの、TOTOギャラリー・間での建築展「JOY in Architecture」の会場写真
  5. 藤本壮介による、ハンガリー・ブダペストの音楽施設「ハンガリー音楽の家(House of Hungarian Music)」の現場写真。2021年末の一般公開向け建設が進められる
  6. 前田建設・吉成建設・内藤廣建築設計が、鳴門市新庁舎整備事業 実施設計施工者選定プロポで優先交渉権者に
  7. 徳島の旧印刷工場を改修して活用するアイデアと空間提案を競う建築コンペ「awa 臨港プロジェクト」の一次審査結果と提案書が公開
  8. デイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツによる、スイス・チューリッヒの美術館の増築棟「Kunsthaus Zurich」。地域の既存建築を参照し現代化したファサードと、部屋ごとに特徴を持たせた内部空間が特徴的
  9. リビタ+成瀬猪熊建築設計事務所+長谷工リフォームによる、東京・三鷹市の、既存社宅を改修した単身者シェアハウスとファミリー向け賃貸住宅「リエットガーデン三鷹」
  10. 住吉正文+野本陽+森政巳 / ファロ・デザインによる、東京・福生市の住宅「武蔵野台の家」
  11. 佐屋香織+藤木俊大+佐治卓 / ピークスタジオによる、神奈川・川崎市の「武蔵新城のコワーキングスペース」
  12. 矢野寿洋+青山えり子 / 矢野青山建築設計事務所による、東京・小金井市の「東小金井小児神経・脳神経内科クリニック」
  13. 石上純也による、山口の「レストランノエル新店舗」の床の施工が進行中
  14. 石上純也建築設計事務所による、神奈川・厚木市の「神奈川工科大学KAIT広場」
  15. 発売早々に重版となった『内藤廣設計図面集』の増刷出来を前に、 内藤廣直筆サイン入り版の事前予約を1/25まで受付中。南洋堂・紀伊國屋書店・丸善ジュンク堂書店・蔦屋書店など16店舗が参加。
  16. IKAWAYA建築設計による、東京・目黒区の、住宅+クリニック「Sky Cave」
  17. 元木大輔 / DDAA LABによる、テーブル「Strange Tensegrity Table 3」
  18. TOTO通信の2021年新春号、特集「藤塚光政の写真術を読む」のオンライン版が公開
  19. MVRDVがファサードのデザインを手掛けた、タイ・バンコクの、ブルガリの旗艦店「Bvlgari Bangkok」
  20. ネリ&フーによる、中国・上海の、既存建物を改修した設計者のオフィスも入居する複合ビル「Number 31」

ニューヨークタイムズによる記事「これからの“見えない未来”を デザインはどう描いていくのか」。コロナ禍以降の建築展等やデザインを分析。

ザニューヨークタイムズスタイルマガジン:ジャパンによる記事「これからの“見えない未来”を デザインはどう描いていくのか」が公開されています。日本語で読める記事です。コールハースらによるカントリーサイド展にも言及されています。

隈研吾による、東京・港区のテナントビル「MAXPLAN AZABU 10」の写真

隈研吾のウェブサイトに、東京・港区のテナントビル「MAXPLAN AZABU 10」の写真が10枚掲載されています。

麻布十番駅前のコーナーに建つテナントビル。
ALC(軽量気泡コンクリート)版という工業製品を用いていかに陰影に富んだ豊かな表現が可能かに挑戦した。
フランク・ロイド・ライトは1920年代、凸凹のついた表面のコンクリートブロックを用いてテキスタイルブロックハウスと呼ばれる表情豊かな一連の住宅を設計した。その時ライトは「ドブのネズミのように低く見られているコンクリートブロックの価値を逆転する」というユニークなコメントを残している。
われわれは単純な表情になりがちなALC版を用いて大和貼りと呼ばれる日本の伝統的な壁のディテールを想起させるデザインを実現し、東京の街角のシンボルへと変身させた。

ネリ&フーによる、フランス・パリのレストラン「The Arena – Papi restaurant」
ネリ&フーによる、フランス・パリのレストラン「The Arena – Papi restaurant」 photo©Simone Bossi
ネリ&フーによる、フランス・パリのレストラン「The Arena – Papi restaurant」 photo©Simone Bossi
ネリ&フーによる、フランス・パリのレストラン「The Arena – Papi restaurant」 photo©Simone Bossi

ネリ&フーが設計した、フランス・パリのレストラン「The Arena – Papi restaurant」です。

以下は、プロジェクト概要の抜粋・要約です

19世紀末の典型的なオスマン様式の建物の1階に位置するこの店舗の、ネリ&フーによるデザインコンセプトは、パリの歴史を物語る重層的なマテリアルの遺産を称えることです。
解体段階では、既存の敷地を慎重に処理し、数十年の間に蓄積された仕上げの地層を剥ぎ取ることで、むき出しの素材の美しさを明らかにしました。既存の要素を一つ一つ丁寧に吟味し、不完全な部分を修正するのではなく、一つ一つの表面に刻まれた時間の痕跡を大切にすることが課題となりました。

内部では、古い石灰岩とレンガ壁、生の鉄柱、レンガ柱の一部が保存され、デザインに統合されています。
ファサードでは、既存のスチール製I型梁のまぐさが特徴的である一方で、入口の古い石のモールディングの一部は露出したままにし、ファサードを隣の建物とシームレスに縫い合わせています。それぞれの断片はパリの歴史の異なる時代を表しており、建築家が新たなストロークを加えるための美しくも堂々としたキャンバスを形成していました。

新しい粗鋼フレームの可動式ガラスファサードは、通りと会場の間の視覚的な連続性を維持し、効果的に内部に公共の領域を取り込みます。ゲストがメインドアから内部空間に入ると、古い素材と新しい素材のぶつかり合いが、タイル、ガラス、木の新鮮な質感と洗練されたストーリーを物語る様子を目にすることになります。ミラーは戦略的に配置されており、ダイナミックな視点と、内部と外部の間を覗き見るような瞬間を作り出し、ゲストの視線が交錯するように考えられています。

建築出身のヴァージル・アブローが、ルイ・ヴィトン21awコレクションで、1931年のボザール舞踏会で建築物に扮した建築家をオマージュ

建築出身のファッションデザイナーのヴァージル・アブローが、ルイ・ヴィトン21awメンズコレクションで、1931年のボザール舞踏会で建築物に扮した建築家をオマージュしています。この様子の写真は、レム・コールハースの書籍『錯乱のニューヨーク』で紹介されたことで広く知られています(ヴァージルはレムとも協同しています)。またその会場デザインはミースを想起させるものでバルセロナチェアも設置されたりしています。コレクションの全ルックと会場動画はこちらのページで閲覧できます

以下は、ボザール舞踏会での建築物に扮した建築家を記録した動画。

Architects dressed as buildings at Beaux Arts Ball.

Architects of important landmarks dressed as their designed buildings at Beaux- Arts Ball. They include, left to right, Leonard Schultze as the Waldorf-Astoria, William Van Alen as the Chrysler Building, Ely Jacques Kahn as the Squibb Building, Ralph Walker as the Wall Street Building, Arthur J.Arwine as a low pressure heating boiler, A. Stewart as the Fuller Building and Joseph Freelander as the Museum of the City of New York. They each wore a helmet-like construction of the building they had designed (23 January 1931). Location: New York United States. Date: January 23, 1931.

濱田慎太建築事務所による、神奈川・横浜市の、集合住宅の一住戸の改修「青木橋のマンション」
濱田慎太建築事務所による、神奈川・横浜市の、集合住宅の一住戸の改修「青木橋のマンション」 photo©鈴木研一写真事務所
濱田慎太建築事務所による、神奈川・横浜市の、集合住宅の一住戸の改修「青木橋のマンション」 photo©鈴木研一写真事務所
濱田慎太建築事務所による、神奈川・横浜市の、集合住宅の一住戸の改修「青木橋のマンション」 photo©鈴木研一写真事務所

濱田慎太建築事務所が設計した、神奈川・横浜市の、集合住宅の一住戸の改修「青木橋のマンション」です。

旧東海道神奈川宿に面した、古いマンションの一室を改修したプロジェクトです。
当初から中心市街地とは思えないほど開かれた周辺環境と、光溢れる内部空間が印象的な住戸でしたが、解体を始めて目に飛び込んできたのは築47年の荒々しいコンクリートの躯体と、住戸を横断する巨大な梁でした。その梁下1.9mという高さがこの住空間に47年間続く基準であり、その基準を活かすことで荒々しい躯体と共存する新しい建築を実現したいと考えました。

建築家によるテキストより

まず複雑な平面形状の両端にプライベートスペースを設け、その中間にコモンスペースを配置しました。空間を隔てる壁は外壁に対して直角に配置することで、自然と外部への広がりを生み、内部には新たな空間のリズムを作り出しました。
また角部屋で開放的な環境を最大限に活かすため、収納や水回りは界壁側に集約し、どこにいても窓の外を感じる放射状に近い構成としました。

建築家によるテキストより

梁だけでなく階高自体も低い躯体の中で最大限天高を確保するため、天井はRC現しとし、床高は3つのレベルで計画することで、プライベートスペースからコモンスペース、外部へと自然とつながっていく感覚を作り出しています。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 不動産有効活用の企画提案やコンサル業務を行う「株式会社アクシャル」が、設計スタッフを募集中
【ap job更新】 不動産有効活用の企画提案やコンサル業務を行う「株式会社アクシャル」が、設計スタッフを募集中
【ap job更新】 不動産有効活用の企画提案やコンサル業務を行う「株式会社アクシャル」が、設計スタッフを募集中賃貸マンション(茅ケ崎市)

不動産有効活用の企画提案やコンサル業務を行う「株式会社アクシャル」の、設計スタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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■会社紹介
弊社は神奈川県内を主に、不動産有効活用の企画提案及び不動産・建築のコンサル業務を行っている会社です。お陰様で今年設立21年目に入ります。これまでの実績と信頼から主に金融機関、税理士、継続顧客からの案件紹介が弊社の主な情報源となっており、日々オーナー様への事業提案から建物管理までのワンストップサービスをモットーに業務を行っております。

石上純也の設計で2021年夏にオープンする山口のレストラン「maison owl」の施工風景をまとめた高クオリティな動画

石上純也の設計で2021年夏にオープンする山口のレストラン「maison owl」の施工風景をまとめた高クオリティな動画が公式サイトに追加されています。この建築には、1日1組限定で泊まることもできるようになるのだそう。

House & Restaurant『maison owl』について

「洞窟×フレンチ×ワイン」

シェフの隠れ家にゲストを招き、素材を感じるフレンチを振る舞うレストランです。トリュフの香りが漂う洞窟は、食材やワインへの感受性が高まる魅惑的な空間です。「maison owl」のスタイルに合わせて、器やカトラリーもオリジナルで製作。1日1組限定で宿泊もできるHouse & Restaurantです。

リリーステキストより

■レストラン概要
施設名:maison owl
フリガナ:メゾン・アウル
開業:2021年夏予定(予約受付開始は5月頃の予定)
所在地:非公開(※)
アクセス 山口宇部空港から車で約15分
新幹線新山口駅から宇部新川駅まで直通バスかJR→タクシーで約10分
営業時間:ディナーのみ(完全予約制)
料金:コース2.4万円~(サービス料10%・消費税別)
定休日:不定休
URL:https://www.maison-owl.com/
Instagram:https://www.instagram.com/maison_owl/
Facebook:https://www.facebook.com/Maison-owl-102162008544624
※建築現場への立ち入りはご遠慮いただきたいため、現時点で所在地は非公開とさせていただきます。

リリーステキストより
ネリ&フーによる、中国・上海の、既存建物を改修した設計者のオフィスも入居する複合ビル「Number 31」
ネリ&フーによる、中国・上海の、既存建物を改修した設計者のオフィスも入居する複合ビル「Number 31」 photo©Hao Chen
ネリ&フーによる、中国・上海の、既存建物を改修した設計者のオフィスも入居する複合ビル「Number 31」 photo©FangFang Tian
ネリ&フーによる、中国・上海の、既存建物を改修した設計者のオフィスも入居する複合ビル「Number 31」 photo©Hao Chen

ネリ&フーが設計した、中国・上海の、既存の事務所・寮として使われた建物を改修した、設計者のオフィスも入居する複合ビル「Number 31」です。施設の3・4階にネリ&フーの事務所が入居しています。また1階には、ベーカリーや家具ブランドのショップ、2階には別のデザイン事務所のオフィス、コワーキングスペースとオープンキッチン施設や多目的イベントスペースが入居しています。

以下は、プロジェクト概要の抜粋・要約

ネリ&フーは常に適応性のある再利用プロジェクトを追求してきました。このプロジェクトは、都市の過剰な人工物を再利用し、ありふれたものを賞賛し、さらに高揚させるという、機会であると考え、すぐに惹かれていきました。既存の建物は、賑やかな静安寺エリアの中心部にあり、元工業用ビルの小さな複合施設の一部である、4階建ての何の変哲もないオフィスと寮でした。

この建築における最初のリノベーション戦略は、メインファサードの再構築でした。大きな構造的な変更をすることなく、そのプロポーションと読み方を完全にシフトさせることを意図しました。既存の建物の反復的で無意味な窓は部分的にガラスブロックで埋められました。新設の可動式窓は、統一された黒い金属のフレームと共に設置され、長い水平連続窓のように錯覚させます。
建物の上部全体がダークグレーのペンキ塗装を受ける一方で、1階は異なるマテリアル(釉薬をかけられた緑のタイル)が適用されました。

この適応性のある再利用のプロジェクトの2番目の作戦は、既存のコンクリートの柱および梁の構造をすべてそのまま保つこと。実際には小さい欠陥および不規則性にもかかわらずそれらを完全に露出させたままにすることによって、それらを褒めたたえることであった。
構造グリッドを維持しながら、スラブに選択的な切り込みを入れて二倍の高さのスペースと、3階と4階の間に新しい内部階段を導入しました。切ったり削ったりという驚くほど単純な作業が、平凡な建物構成の中に空間的な可能性のレイヤーを明らかにしてました。
既存の柱の中で、もしくは既存の柱の間で、複数の鋼鉄およびリブガラスの囲い加えられ、ホワイトボックスのヴォリュームは、サポートスペースを収容します。全体を通して、これらの新しい挿入物を古いものと並置し、建物の過去との接触を失うことがないようにする意図を表現しています。

藤本壮介による、ハンガリー・ブダペストの音楽施設「ハンガリー音楽の家(House of Hungarian Music)」の現場写真。2021年末の一般公開向け建設が進められる
藤本壮介による、ハンガリー・ブダペストの音楽施設「ハンガリー音楽の家(House of Hungarian Music)」の現場写真。2021年末の一般公開向け建設が進められる photo©Liget Budapest Project
藤本壮介による、ハンガリー・ブダペストの音楽施設「ハンガリー音楽の家(House of Hungarian Music)」の現場写真。2021年末の一般公開向け建設が進められる photo©Liget Budapest Project
藤本壮介による、ハンガリー・ブダペストの音楽施設「ハンガリー音楽の家(House of Hungarian Music)」の現場写真。2021年末の一般公開向け建設が進められる photo©Liget Budapest Project

藤本壮介による、ハンガリー・ブダペストの音楽施設「ハンガリー音楽の家(House of Hungarian Music)」の現場写真です。2021年末の一般公開向け建設が進められています。

以下、プレスリリーステキストの抜粋です

ハンガリーの首都ブダペストでは、ヨーロッパ最大の都市文化開発プログラム「リゲット・ブダペスト・プロジェクト」の一環として、日本の藤本壮介が設計した「ハンガリー音楽の家(House of Hungarian Music)」が建設されています。
この建物は、有機的な起伏のある屋根の構造が目を引きますが、その特徴は広いガラスの壁と穴の開いたキャノピーです。同時に、その優美さと透明な表面のおかげで、それを包む公園と調和し溶け込んでいます。

この新しい施設は、音楽の歴史に関するインタラクティブな展示会、コンサート、エキサイティングな音楽教育ワークショップなどの幅広いイベントを通じて、訪問者に無数の音楽体験をもたらす複合的な音楽伝授の世界初の施設として運営されます。2019年には、この建物はインターナショナル・プロパティ・アワードでヨーロッパのベスト・パブリック・ビルディングに選ばれ、2020年のミュージック・シティズ・アワードでは、不動産開発における音楽の世界的なベスト・ユースの称号を獲得しました。
建物は構造的に完成し、2021年末に一般公開される予定です。CNNと世界建築協会は、ザハ・ハディド、レム・コールハース、レンゾ・ピアノなどのスター建築家の作品と並んで、2021年に最も期待される建築物の1つに「ハンガリー音楽の家」を選びました。

リゲット・ブダペスト・プロジェクトは、現在ヨーロッパで最も重要な文化開発であり、ハンガリー最大規模の公園やランドスケープ建築プロジェクトと、ミレニアム以来の規模の施設の開発を組み合わせたものです。リゲット・ブダペスト・プロジェクトの一環である「ハンガリー音楽の家」は、ブダペストの最も重要な観光スポットの一つである英雄広場の近くに、かつてのオフィス街の跡地に建設されています。設計者の藤本壮介は、ユニークで刺激的で有機的な建物を作り上げました。彼のデザインは、国際コンペに応募された168のプロジェクトの中から、ハンガリー人と国際的な審査員によって選ばれました。

藤本壮介のヴィジョン
藤本は「ハンガリー音楽の家」の国際コンペに応募するにあたり、自然環境と建築環境の境界をなくし、自然と音の調和を図るプロジェクトを構想しました。デザインの特徴である浮かぶ屋根は、音の振動を視覚的に表現した「波」から着想を得ています。
開放感と透明感を意識して、建物の側壁をガラスにし、屋根を穴の開いた構造によって採光できる空間とし、木の葉のように建物の内部に光を取り入れるようにしました。彼はまた、ブダペストのリストアカデミーの有名な分離主義者の建物や、ハンガリーの音楽と音楽教育の国際的に有名な伝統からもインスピレーションを得ています。

「世界初の公共公園のひとつで仕事をするというのは、信じられないほど刺激的なことです。リゲット・ブダペスト・プロジェクト、そしてその中にあるハンガリー音楽の家は、まさに象徴的な開発プロジェクトであり、緑と建築環境の間に並外れた調和を生み出したことから、将来の都市開発者のお手本になるかもしれません。」
と藤本壮壮介はそのヴィジョンについて語っています。

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