architecture archive

遠藤克彦建築研究所が設計を進めている、茨城の「大子町新庁舎」の基本設計図書(概要版)が公開

遠藤克彦建築研究所が設計を進めている、茨城の「大子町新庁舎」の基本設計図書(概要版)がPDFで公開されています。プロポーザルが行われ2018年6月に、遠藤が最優秀者に選出されていました。

公開にあたり遠藤がfbに、同建築への思いを綴っていました。

塩塚隆生アトリエによる、福岡・福岡市の「dot.(大分県拠点施設)」
塩塚隆生アトリエによる、福岡・福岡市の「dot.(大分県拠点施設)」 photo©八代哲弥(八代写真事務所)
塩塚隆生アトリエによる、福岡・福岡市の「dot.(大分県拠点施設)」 photo©八代哲弥(八代写真事務所)
塩塚隆生アトリエによる、福岡・福岡市の「dot.(大分県拠点施設)」 photo©八代哲弥(八代写真事務所)

塩塚隆生アトリエが設計した、福岡・福岡市の「dot.(大分県拠点施設)」です。施設の公式サイトはこちら。施設が入居するビル本体の設計は松岡恭子で2003年に竣工しています。

大分県が企画管理するUIJターンを促すために福岡市に設けた施設です。

大分県から福岡市に就学や就職をした人たちが、大分県の企業情報や就職に関する相談を受けたり、企業もこの場所を使ってプレゼンやコミュニケーションをはかります。

場所は、福岡市中心部の大名エリアに建つテナントビルの2階です。カフェとコワーキングを設け、それぞれのエリアは活動の内容によって柔軟に設定できます。

建築家によるテキストより
トラフによる、東京・南青山の、開口部のデザインが個性となっているテナントビル「Zet MINAMIAOYAMA」の写真

トラフのウェブサイトに、東京・南青山の、開口部のデザインが個性となっているテナントビル「Zet MINAMIAOYAMA」の写真が16枚掲載されています。

東京・南青山の、青山通りから奥まった、閑静な場所に建つテナントビルの計画。175m2の角地に建つ地下2階、地上2階の矩形の建築には、約2mの高低差を活かしてエントランスを2つ設け、4つのテナントが入居できる。ランドマークとしての存在感を持たせながらも、業態やスタイルを問わず入居可能なニュートラルな建築を目指した。テナントビルは一般的に貸室面積で評価されがちだが、窓から外光の差し込む高天井の大きな気積を持つ空間に、既存の基準とは異なる価値を与えたいと考えた。

通り側正面には、4mの天井高を活かした大開口、もう一面には建物のフロア数を錯覚するような小窓を配し、同規模の低層住宅や店舗が建ち並ぶ中、スケール感のずれが際立つファサードを計画した。大小の窓が、ショップのショーウインドウとなって外の通りに中の様子を漏れ伝え、飲食店においては窓際席になるなど、建物内外で業態に合わせて効果的に働く。1階の大きな窓の前にある、敷地の高低差によって生まれた基壇がベンチとしても利用でき、建築を通りに開く。内部空間から外へと目を向けると、通りを歩く人や、市街地にあっても大きく切り取られた空が望め、フレーミングされた風景が取り込まれる。荒々しいコンクリート洗い出しの外壁と、ラワンの普通型枠による内部壁面に対し、窓周りは平滑なコンクリートで仕上げて、額縁としての効果を高めている。

躯体がまずあり、その後で開口を穿つ手順のイメージで、リノベーション的に捉える手法により、 日々刻刻と変化し続ける光を取り込み、シンプルな操作ながらもRC造の建築に豊かな表情を与えている。

九州大学岩元真明研究室+ICADA / 岩元真明による、福岡・福岡市の、旧学生食堂の厨房を改修した研究施設「九州大学バイオラボ」
九州大学岩元真明研究室+ICADA / 岩元真明による、福岡・福岡市の、旧学生食堂の厨房を改修した研究施設「九州大学バイオラボ」 photo©八代写真事務所
九州大学岩元真明研究室+ICADA / 岩元真明による、福岡・福岡市の、旧学生食堂の厨房を改修した研究施設「九州大学バイオラボ」 photo©八代写真事務所

九州大学岩元真明研究室+ICADA / 岩元真明による、福岡・福岡市の、旧学生食堂の厨房を改修した研究施設「九州大学バイオラボ」です。

「九州大学バイオラボ」は、急速に一般化が進むバイオテクノロジーの可能性をデザインの観点から探る実験室である。遺伝子解析装置と画像解析装置を備え、遺伝子組換え体を扱う際の安全基準(P1)を満たす本格的な研究施設であり、生物学者や遺伝学者、メディアアーティストといった異分野の研究者によって共同運営される。隣接して、未来の食デザインを考える研究拠点「フードラボ」も一体的に整備している。

築50年の旧学生食堂の厨房のリノベーションであり、初めて現地を訪れた時、天井を這い回るダクトの存在感に圧倒された。厨房という当初の機能を失うと、ダクトとレンジフードの複雑な造形は彫刻のようにも見えた。学生の空腹を満たしてきた食堂の記憶の媒介者として、これらを残すのも面白いのではないかと思った。そこで、既存のダクトとレンジフードを改造して収納・照明の機能を与える「ダクトのリノベーション」をコンセプトとして設計した。

建築家によるテキストより
sinato・大野力の建築設計、アーティスト・松山智一のパブリックアートで新宿東口駅前広場がリニューアル
sinato・大野力の建築設計、アーティスト・松山智一のパブリックアートで新宿東口駅前広場がリニューアル

sinato・大野力の建築設計、アーティスト・松山智一のパブリックアートで新宿東口駅前広場がリニューアルしました。2020年7月19日から公開されているようです。

sinato 大野力のコメント

広場の設計においては、イベント的な賑わいだけではなく、性別や年齢、人数を問わず、様々な人々が同時共存できる状態をつくることを大事にしています。
俯瞰して見ると、全体に繋がりを感じられるようにしながら、少し隠れられる、普段とは違う目線で座れる、あるいは人数に応じた居所があるなど、様々な設えを配置することで、訪れる人がその日の状態に合わせて居心地の良い場所を選択できるように考えています。
この広場での人々の多様な振る舞いとパブリックアートが重なりあって街に表示されることで、新しい新宿の風景が生まれることを期待しています。

リリーステキストより

アーティスト 松山智一のコメント

「今回のパブリックアート制作には、ミクロとマクロの2つの視点でのコンセプトがあります。
ミクロな視点では、この場所が、これまであまり活用されていない場であったものの、見るアングルによっては“東京らしさ”を発見できる場所なので、この場所をテーマに「Metro-Bewilder」(メトロビウィルダー)という造語を作成し、新宿の大都会の中に自然をアートとくっつけて“訪れる人達に驚きを提供する“というコンセプトです。
マクロな視点では、新宿は世界で一番の交通量があり、世界中から商業・文化・飲食などを求めて訪れる場所であると同時に、いまだにローカルカルチャーが根付いている場所でもあります。
これは東京でもなかなかないことで、グローバルとローカルが共存しているからこそ喧騒感があり、個性がある、新宿のキャラクターが生まれているので、このローカルとグローバル=グローカルをコンセプトにプランニングしました。」

リリーステキストより
奥野八十八 / アトリエ・ブリコラージュによる、京都市の、京町家を改修した一棟貸しの旅館「学林町の町家」
奥野八十八 / アトリエ・ブリコラージュによる、京都市の、京町家を改修した一棟貸しの旅館「学林町の町家」 photo©母倉知樹
奥野八十八 / アトリエ・ブリコラージュによる、京都市の、京町家を改修した一棟貸しの旅館「学林町の町家」 photo©母倉知樹
奥野八十八 / アトリエ・ブリコラージュによる、京都市の、京町家を改修した一棟貸しの旅館「学林町の町家」 photo©母倉知樹

奥野八十八 / アトリエ・ブリコラージュによる、京都市の、京町家を改修した一棟貸しの旅館「学林町の町家」です。施設の公式サイトはこちら

しばらくの間、空き家となっていた京町家を改修し、一棟貸しの旅館(京宿 丸京学林庵)として再生しました。付近は西本願寺の門前町のひとつで、前の通りには今でも多くの仏具関連の店が軒を連ねています。この町家の隣にも大店の仏具店が本宅として建っており、この町家は借家として使われてきましたが、その本宅が解体されることになり、近隣では唯ひとつの町家としてこの建物が残されることになりました。

町家のオーナーが改修費用を負担することなく本格的な改修を実現するため、地元の不動産会社がオーナーから町家を借り受け、工事にかかる費用と旅館の運営を担い、建物は10年後に再びオーナーの元に還る予定になっています。

将来再び住宅として使われることを見越して、旅館としての機能だけにフォーカスせず、できるだけ元の建物の間取りを活かして町家の雰囲気を楽しんでもらえるように心がけて計画を進めました。改修前の建物は過去の小さなリフォームの積み重ねの結果、元々あったであろう京町家の意匠はあまり残っていなかったため、古びた新建材の仕上げを剥がし、所々に現代的な要素も加えながら床の間などを設え直しました。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス [期間:2020/7/13-7/19]
最も注目を集めたトピックス [期間:2020/7/13-7/19]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2020/7/13-7/19)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 西沢立衛の設計で2019年に完成した、チリの海岸沿いに建つ週末住宅「House in Los Vilos」の写真と図面
  2. 中村拓志 & NAP建築設計事務所と大和ハウス工業による、広島市の「畑の下のラボラトリー(IROHA village)」
  3. 建築家・栗田祥弘とクライアントが5年の歳月をかけて完成させた、南青山のピカソのセラミック作品を展示する“家のような”美術館「ヨックモックミュージアム」のレポート
  4. ICADA / 岩元真明+千種成顕による、広島・福山市の、アトリエ付き住宅「節穴の家」
  5. 中村拓志 & NAP建築設計事務所のデザイン監修による、東日本の既存建物を改修したヴィラ「Loggia on the Shore」
  6. 大室佑介 / 大室佑介アトリエ、高橋一浩 / 木神楽、沓沢敬による、三重の住宅「Haus-009」
  7. 前田圭介 / UIDによる、広島の「こどもえんつくし ダイニングホール棟 forestaカランころ」
  8. コールハース設計の住宅の家政婦に注目した映像作品で知られる映像作家ベカ&ルモワンヌの最新作は、西沢立衛運転のビンテージアルファロメオで東京を放浪しながら話を聞いている「TOKYO RIDE」。予告動画も公開
  9. 長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・多摩市の、住宅・治療院「取口さんち」
  10. 相坂研介設計アトリエによる、福島県福島市の「てぞーろ保育園」
  11. 御手洗龍建築設計事務所による、東京・世田谷区の集合住宅の一住戸「Rib」
  12. 青木淳のチーム、槇総合計画事務所、環境デザインのチームが二次審査に残っている、長野の「松本平広域公園陸上競技場」設計プロポの公開二次審査が開催。ウェブでもライブ配信を予定
  13. 杉山幸一郎による連載エッセイ “For The Architectural Innocent” 第5回「木の鳥 / スイス伝統木造建築」
  14. 斉藤智士 / 建築設計事務所SAI工房による、大阪・泉南市の住宅「1+の家」
  15. noizの豊田啓介へのインタビュー『コロナ禍で語る、「遊び」が日本の未来に与える価値』
  16. 藤本壮介が、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の会場デザインプロデューサーに就任。藤本が就任にあたってのSNSに投稿したコメントも紹介
  17. 長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・港区の、カレッタ汐留内にあるソロワーキングスペース「Think Lab 汐留」
  18. MVRDVの設計で完成した、ポーランドの、19世紀の既存建物を改修・増築したコワーキングスペース・イベント会場・カフェなどを含む複合施設の写真と図面
  19. 隈研吾による論考「建築は、ひどい目にあってはじめて変わることができる――建築家・隈研吾がコロナ禍に考えたこと」
  20. 後藤周平建築設計事務所による、静岡・浜松市の住宅「半田山の家」

トキ・ホームによる、ベトナムの、2歳の娘を持つ夫婦の為にデザインされた、パステルカラーと曲線を使ったデザインが特徴的な住戸「momo apartment」の写真

トキ・ホーム(toki home)による、ベトナムの、2歳の娘を持つ夫婦の為にデザインされた、パステルカラーと曲線を使ったデザインが特徴的な住戸「momo apartment」の写真が12枚、designboomに掲載されています。

マル・プラス・アスクによる、スペイン・マヨルカ島の、山岳地帯の敷地に馴染むようにデザインされた住宅「the olive houses」の写真

マル・プラス・アスク(mar plus ask)が設計した、スペイン・マヨルカ島の、山岳地帯の敷地に馴染むようにデザインされた住宅「the olive houses」の写真が15枚、designboomに掲載されています。

モウダス・アーキテクツによる、イタリア・ボルツァーノの、トンネル入口・擁壁・換気用煙突の景観の向上をテーマとしたプロジェクト「central juncture of bressanone-varna ring road」の写真など

モウダス・アーキテクツ(MoDus architects)による、イタリア・ボルツァーノの、トンネル入口・擁壁・換気用煙突の景観の向上をテーマとしたプロジェクト「central juncture of bressanone-varna ring road」の写真などが20枚、designboomに掲載されています。彼らは2015年より北イタリアのインフラストラクチャの景観プロジェクトに関わっているそう。

バールベック・ビューローによる、ウクライナ・キエフの、荒いコンクリートアーチとゴールドの素材を多用した、ジェンダーレスを目指した美容室「say no mo」の写真

バールベック・ビューロー(balbek bureau)が設計した、ウクライナ・キエフの、荒いコンクリートアーチとゴールドの素材を多用した、ジェンダーレスを目指した美容室「say no mo」の写真が15枚、designboomに掲載されています。

パルチザンが計画している、カナダ・インニスフィルに計画している、鉄道駅を中心とし周辺に住宅・雇用・コミュニティのインフラ整備をするプロジェクト「the orbit」の画像

トロントを拠点とする、パルチザン(partisans)が計画している、カナダ・インニスフィルに計画している、鉄道駅を中心とし周辺に住宅・雇用・コミュニティのインフラ整備をするプロジェクト「the orbit」の画像が3枚、designboomに掲載されています。

MVRDVの設計で完成した、ポーランドの、19世紀の既存建物を改修・増築したコワーキングスペース・イベント会場・カフェなどを含む複合施設の写真と図面

MVRDVの設計で完成した、ポーランドの、19世紀の既存建物を改修・増築したコワーキングスペース・イベント会場・カフェなどを含む複合施設の写真と図面が22枚公開されています。施設の公式サイトはこちら。

以下は、プロジェクトを解説する動画。

野老朝雄とnoizによる、オンライン展覧会「CONNECT/DISCONNECT | Asao TOKOLO × noiz」が開催。豊田啓介によるテキスト「探索するパターン」も公開

野老朝雄noizによる、オンライン展覧会「CONNECT/DISCONNECT | Asao TOKOLO × noiz」が開催されます。情報公開にあたり上記リンク先で、豊田啓介によるテキスト「探索するパターン」も公開されています。会期は2020年8月8日~9月30日。

LIXILギャラリー「オンライン特別展について」

LIXILギャラリーは、特別展「CONNECT/DISCONNECT | Asao TOKOLO× noiz」を開催します。
新型コロナウィルスの世界的な感染拡大が続き、公共空間での人やものとのかかわり方に大きな変化が求められています。このような状況に於いてLIXILギャラリーでは、場所や時間に捉われず、より多くの人に届けられるオンライン上でのバーチャルエキシビジョンを開催します。
幾何学の持つ規則性を巧みに操りながら美しいデザインパターンを生み出す野老朝雄(ところあさお)氏と、デザインの可能性を飛躍的に高める「コンピューテーショナルデザイン」をとりいれている建築デザイン事務所 noizがタッグを組み、デジタル技術を駆使した楽しく美しいバーチャルな世界を画面いっぱいに展開します。
野老氏の描く紋様が万華鏡のようにつながり、はじけ、多様に変化する独特の面白さを、その動きと連動し響きあう音楽とともに、ぜひ体感ください。

(*LIXILギャラリーは現在も臨時休館しております)

毛綱毅曠の建築展「没後20年毛綱毅曠の建築脳」が、北海道立釧路芸術館で開催

毛綱毅曠の建築展「没後20年毛綱毅曠の建築脳」が、北海道立釧路芸術館で開催されます。開催期間は2020年7月18日~10月11日。

毛綱毅曠(1941~2001)は釧路生まれの建築家。「記憶」をキーワードに、時に奇想とも思える個性的な建築を残し、ポスト・モダンの旗手としてめざましい活躍を見せました。没後20年を前に、スケールの大きなそのイメージ世界と活動の軌跡を振り返ります。

フエルテスペネード・アルキテクトスによる、スペイン・ミラフローレスの、集落の慣習に沿って建てられた既存建物を、そのルールを踏襲しつつも現代的な価値観を持ち込んだ住宅の改修の写真と図面

フエルテスペネード・アルキテクトス(fuertespenedo arquitectos)による、スペイン・ミラフローレスの、集落の慣習に沿って建てられた既存建物を、そのルールを踏襲しつつも現代的な価値観を持ち込んだ住宅の改修「Rehabilitation of a Single-Family Home in Miraflores」の写真と図面が37枚、archdailyに掲載されています。

Subscribe and Follow

公式アカウントをフォローして、
見逃せない建築情報を受け取ろう。

「建築と社会の関係を視覚化する」メディア、アーキテクチャーフォトの公式アカウントです。
様々な切り口による複眼的視点で建築に関する情報を最速でお届けします。

  • 情報募集建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
  • メールマガジン メールマガジンで最新の情報を配信しています。