


三木達郎+本橋良介 / MMAAAが設計した、東京・板橋区の集合住宅「双葉町のアパートメント」です。
この建物は東京の西郊外、環状7号線と中山道から入った住宅地に位置する。
建蔽率が60%、容積率が300%の指定なので、都市計画が誘導するこのエリアのイメージは住環境を担保する40%の空地を残しつつ中高層の建物が並ぶ風景だろうか。実際には敷地周辺の道路幅員は狭く、敷地割も細かいので、稠密な低層の住宅地が広がっている。
そのような風情の中にこの集合住宅では14戸のワンルーム住戸と8戸のメゾネット住戸を計画している。日影規制がかからない10mの高さの中で、事業としては共用部を削ぎ落として建蔽率の許す限り専有面積を最大化したい。手前(A棟)と奥(B棟)の分棟とし、A棟には建蔽率に算入されない基壇を設けて直接のアクセスとして、その他は共用廊下を設けずに階段室とブリッジによって動線を集約している。40%の空地はシンプルに道路際と住棟間にまとめられて、周辺の建物のスケールに対して不釣り合いな大きなピロティによって繋がれる。