構造家の大野博史(オーノJAPAN)へのインタビュー動画です。
architecture archive
建築における二次元的表現を探求し作品を作り続ける、ポルトガルの設計事務所「ファラ・アトリエ(fala atelier)」のウェブサイトで作品写真が多数閲覧可能です。まとまった作品集には、2Gの特集号があります。三人の主宰メンバーは、それぞれSANAA、伊東豊雄、アトリエワンでの勤務経験を持っていることでも知られています。
元木大輔が、自身が制作したZINEに関して、その参照元となった書籍や作品を解説したテキスト「”FRUIT BOWL”のリファレンス」がnoteで公開されています。
SNSで発信した手描きのスケッチが大きな反響を呼び出版に至った、建築家・瀬野和広による書籍『瀬野式 住宅設計エスキス帖』がamazonで予約受付中です。ここでは書籍の中身をプレビューします。発売は2020年5月19日を予定。瀬野によるスケッチが投稿された実際のfacebookのページはこちら。【ap・ad】
ひたすら手を動かし、
悩み続けた、その軌跡。旅先で、また移動中に、設計者はスケッチを手帖に描く。
建築のすべてはその線の連なりからはじまるといっても過言ではなく、それらの多くは配置や間取り、ディテールの検討であり、時にはこうなってほしいという夢や構想を描きとめる作業です。本書では、B6の手帖や設計机の上で描かれたスケッチ群を、案の変遷ととともにまとめた『エスキス帖』である。
これから設計者をめざす方や学生などにはぜひ手元に置いてほしい一冊。
設計のはじまりは一本の線を描くことからはじまります。しだいに線が錯そうしながら紙面が真っ黒になるあたりから、設計の課題が具体的になりだします。この繰り返し作業の一連を「エスキス」といいながら落描きの山になっていきます。
この本は、そのエスキスを通じ、私の「手で考え続ける」設計プロセスをご覧いただこうと試みたものです。住宅を中心に8軒の事例をもとに、それぞれの悩み抜いた作業記録帖仕立てにしてあります。
建築家を志す学生をはじめ、あらゆるものづくりを目指す方々の、「手で考える」きっかけとヒントになっていただけたら嬉しい限りです。
宇津木喬行 / 333 architects+高橋良弘が設計した、神奈川・横浜市の、コーヒースタンド・シェアオフィス・賃貸住宅を内包した併用住宅「Isecho Nest」です。
オーナー住戸と賃貸住宅2戸で構成された賃貸併用住宅である。
このプロジェクトでは、
複数の公園が隣接するという立地条件を活かし、オーナー住戸の大半を時間によって誰もが使えるシェアスペースとし、「住宅の半分をひらく」ということを試みている。具体的には、公園に面して1階にコーヒースタンド、地下にシェアオフィス、2階にシェアリビングを配置し、時間によって切り替わるセキュリティー計画を施すことで、公園に面した、とっておきの気持ちの良い場所をまちにひらいていく。
運営面ではオーナーがコーディネーターとして活躍する。
ライフスタイルを共感できる入居者をあつめ、蔵書の共有、イベントの開催などを行うとともに、公園利用者にはコーヒーを振る舞う予定である。日本の住宅が本来持っていた境界の曖昧さを建築内に取込み、まちと住宅、相互の価値を高めることに加えて、「気持ちの良い空間をお裾分けする」という生活の新しい楽しみが育まれることを期待している。
本プロジェクトのオーナーは設計者の高橋である。
奇しくも現在のコロナショックにより、この住宅が持つ価値が最大限発揮され、日々穏やかな生活を送ることができている。再認識された、この住宅が持つ価値と具体的な効果について、
これからの住宅づくりへの「気づき」となったので、記しておきたい。総じて言うと「インディペンデント・デザイン」=持続的な自由を手に入れるためのデザインが効果を発揮している。
運用後、特に価値を感じていることは次の3点である。・住居費がゼロであること
・ワークスペースが家の中に複数あること
・空間が働き、収入を得られること
スミルハン・ラディックが設計した、チリ・ビルチェスの森の中に建つ、筒状の二本のトップライトの外観が印象的な住宅の写真が8枚、dezeenに掲載されています。
noizの豊田啓介が、デザイン評論家で東京藝術大学美術学部デザイン科教授の藤崎圭一郎のツイートを契機にtwitterで語った、二項対立の注意点と学生が経験と実践すべきことをまとめました。
二項対立は非常に有効な思考の枠組みだが、次元の違うものをまるでシンメトリカルに見せてしまうという欠陥がある。「左と右」と「有と無」は根本的に違う。「成功と失敗」と「プロセスと成果」も違う。有と無に中庸は存在しない。プロセスと成果は因果関係でシンメトリカルな関係ではない。
— 藤崎圭一郎 (@fujisaki_k) May 7, 2020
ある概念を引き立てるために、恣意的に利用される二項対立には注意する必要がある。
たとえば正義と悪。正義を浮き立たせるために、今まで人間と共存してきた悪までを社会から排除する。
人工と自然。人工の特異性を語るために、ヒトが自然の一部であることを忘れさせてしまう。— 藤崎圭一郎 (@fujisaki_k) May 7, 2020
↓ ほんとその通り。議論が大きくなって理解の共有が難しくなればなるほど、一瞬いろいろ整理されてわかりやすい二項対立の図式に落とし込んで気持ちよくしてくれる系の話には注意しないといけない。単純化して考えられることは大事だけれど、軸は他にいくらでもあるし多様な混ざり具合こそが価値。
— 豊田啓介(ゆるふわ系)総研 (@toyoda_noiz) May 7, 2020
特に学生のうちは、二項対立で魔法のように整理する系の議論にあまり惑わされないように。それも必要な技術であり視点なんだけど、あくまでより多様な考察への入り口でしかないし、その図式だけにすげえと恐れ入ってしまうのはカルトに引っかかるのと同じ。きっと大事な視点たくさん漏れ落ちてる。
— 豊田啓介(ゆるふわ系)総研 (@toyoda_noiz) May 7, 2020
建築関係法令・条例に関わる設計支援ツールの検討・開発の為に、設計支援ツール検討委員会が、実務状況調査のアンケートを実施されています。回答者の中から、抽選で100名様にAmazonギフト券1000円分をプレゼントされるとの事。設計支援ツール検討委員会は、プランテック総合計画事務所出身の吉松宏樹 / メラーキテクチャ アーキテクツ建築研究所が中心となって設立されたとの事です。
これは建築における法令・条例についての実務状況調査及び意識調査を目的としています。
ご回答頂きました方の中から抽選で100名様にAmazonギフト券1000円分をプレゼント!【背景】
建築設計者をはじめとして建築関係法令・条例を扱う方々の中には、案件ごとに関わるそれらの把握に困惑されたことのある方も多いと思います。そして、法令・条例の絶対性が故に計画、スケジュール、コストへのマイナスな変更を余儀なくされ、結果的にお客からの信頼性も悪くなるケースが少なくありません。その多くは関連法規・条例の下調べ不足や条項の把握が不足していることが理由にあるようです。
しかし、そもそも今散らばっている法令や条例を見やすくまとめるだけでも以上のことが極力解消できる可能性があります。それをどのようにまとめると良いのかを前提に、現状の実務状況と現状に足りないものをできるだけ正確に把握し、今後の設計業界全体の業務効率化を目指すための調査アンケートになります。【対象者】
主に建築設計を担当業務とする等、建築関係法令・条例を扱う方々を対象にしています。
(ゼネコン、建築設計事務所、工務店、ハウスメーカー、デベロッパー、不動産など)【回答期限】
回答期限:2020年5月31日23:59ご協力をどうぞよろしくお願い致します。
※回答頂きましたメールアドレス、アンケート結果は当目的以外の使用は致しません。
※ギフト券は、アンケートにメールアドレスを記載された方を対象にします。ギフト件の送付はアンケートに記載のメールアドレス先にメールにて送付予定です。また、アンケート内容に不備や偽りある回答があった場合、無効とさせて頂きます。回答者多数の場合は抽選を行います。 当選結果はギフト券の送付をもってかえさせていただきます。
中村竜治のサイトがリニューアルされていて、未公開近作も掲載されています。過去の作品も写真が大きく閲覧できるようになっていて、コンセプトテキストも閲覧できるようになっています。
ツバメアーキテクツが設計した、東京の「NHK Media Design Studio」です。
様々な機能を持つ20メートルの架構を単管で構成した。
舞台セットの作り方を参照しながら収まりを決め、全体としては仕上げを通常の半分以下にすることで、施工費用・工期の削減を目指した。
架構は”舞台裏”としての意匠を纏うことになった。
坂茂が、大分県立美術館での自身の建築展「仮設住宅から美術館まで」の為に、ネットを使って遠隔地から収録したギャラリートークの動画です。展示会場の様子も同時紹介されています。
大分県立美術館で開催する「坂茂建築展-仮設住宅から美術館まで」のギャラリートークを坂 茂氏自らが行いました。ぜひ、ご覧ください。
「坂茂建築展-仮設住宅から美術館まで」(大分県立美術館、2020年5月11日(月)~7月5日(日))
武田清明建築設計事務所による、長野・茅野市の「6つの小さな離れの家」です。
戦前から引き継がれてきたある一軒の家があった。
ここ長野県茅野市では、周囲の山々から湧き出る小川が住宅街に毛細血管のように張り巡り、夏涼やかな一方、冬足が凍るような寒さが地面に染み渡る。この厳しい地域特有の気候条件は、この場所に住む人々に様々な「生きる知恵」をもたらしてきたはずだ。
敷地内には、母屋のほか、防空壕、井戸、むろなどの「地下世界」が長年使われずに眠っていた。
その世界に潜り込むと、人為的な空間にも関わらず、何か洞窟や洞穴のような体感があり、現代ではありえない「人工的な野生環境」みたいな場所に自分が身を置いていることに気が付く。
年中一定温度を保つ地中熱が、その独特の温熱環境を内部にもたらしているのだ。かつてここの住人は、この「地下世界」と「地上世界」を上下に行き来し、その深さや広さによって微妙に異なる温熱環境を使い分けながら、極寒のこの地域で生き抜いてきたのだろう。まさにここは、人間と環境の格闘の痕跡のような場所なのだ。
「建てる」だけでなく「掘る」ことで築かれたこのランドスケープを「新しい敷地」としてとらえ、野生あふれる先代の生活の上に、未来の生活を重層させた「歴史の地層」のような家ができないだろうか。
まずはその「新しい敷地」を開拓することから始めた。
アトリエ系設計事務所の施工を多く手掛ける「栄伸建設」の、意匠設計・施工管理・積算・不動産のスタッフ(正社員)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。
■栄伸建設とは…
栄伸建設は、東京の吉祥寺近くの武蔵境を拠点に、多くの建築家の設計ビジョンを施工することで、技術力を培ってきた総合建設会社です。独創的でありながら機能的、かつ類まれな唯一無二の洗練された、建築家が計画する建築空間を実現することに挑み続け、技術の際(キワ)に臆することなく、日々精進し、技術力の向上と継承に努めてきました。
建築物は普遍的ではない、人がくらし成長していくように、建築物も変化し成長していきます。時と共に古くなるのではなく、時と共に輝きをまし、生き生きと成長し続ける建築物であれるように、感性と知識と技術を磨き続けます。技術屋集団として、質の高い建築とは何か、生産性を高めるとはどういうことか、そして技術力を追求することこそが将来の営業力と信じ、約50年近く活動して参りました。「木と鉄とコンクリートの融合」をコンセプトにしており、それぞれの構造形式と、それら混構造の設計と施工を学ぶことができる施工会社です。設計と施工が一堂に会し早い段階から知恵を出し合う事により、より良い創造が生まれます。
施工管理志望の方には、著名な建築家の先生の作品を手掛けられる事が、貴重な経験となりますし、設計希望の方には、意匠系の様々な建築家の設計に触れられ、なおかつ施工や、予算に強くなれるという機械に恵まれます。施工側から見ることにより、広い見地で建築物を見る力をつけられます。不動産希望の方には、建築と不動産の狭間をなくした、両方の知識を持った新しいプロデュース力を期待します。
近年では、不動産的企画・自社設計・自ら運営するプロジェクトを強化すべく、これからの新しい栄伸建設を支えて頂く社員(意匠設計スタッフ・施工管理スタッフ)を募集いたします。
能力や技術は、仕事をしながら習得して頂ければ結構です。総合的な技術者を目指して、ぜひ一緒に仕事をしましょう。資格取得支援制度もあります。
Web → https://www.eishin-kensetsu.co.jp/
毎年恒例の協力会とのBBQや、ボーリング大会、などイベントもあり社員間の交流に役立っています。休日は、コンサートやツーリングなど、各自趣味を楽しんでいます。地元の夏祭りやマルシェなど各種イベントの、お手伝いもします。もちろん、代休を取得できます。
■施工させて頂いた代表的な建築家(敬称略)
青木弘司、石井秀樹、泉幸甫、奥野公章、甲村健一、近藤正隆、富永哲史、新関謙一郎、彦根明、丸山保博他多数
宮城島崇人建築設計事務所が設計した、北海道・札幌市の住宅「山裾の家」です。
札幌市の郊外住宅地に建つ住宅である。敷地は町並みが見通せるT字路の突き当たりにあり、反対側に手稲山を望む、山の裾野に位置する。そこで、緩やかに傾斜する地形を活かし、山の眺望を得つつ北海道の厳しい環境の中でも周辺環境を豊かに感じられる建築を目指した。
建築家・山﨑健太郎が、北欧建築を独自の視点と経験で捉え、それを手書きスケッチと共に綴った連載「心のこもった居場所を探る旅」が、MODERN LIVINGのウェブサイトで開始しています。【ap・pr】
建築が人に与える力は、優れた絵画や彫刻や音楽に比べて控えめなものです。しかし、建築空間が人々に働きかけるその力は持続的で絶え間なく、それ故、長い時間の中で、その影響はとても大きいものになります。名作をつくった偉大な建築家は、控えめだけど、人のための居場所に心を込めているはずです。建築家の山﨑健太郎さんが、壮大なアイデアを小さな設えの中に見つけ、その意図を辿ります。
山﨑健太郎 建築家 / 山﨑健太郎デザインワークショップ代表取締役
現在、工学院大学、東京理科大学、早稲田大学非常勤講師。明治大学、法政大学兼任講師。
沖縄の地域住民と一緒に琉球石灰岩を積んで建設した「糸満漁民食堂」で日本建築学会作品選集新人賞受賞。斜面を活かした階段状の「はくすい保育園」でドイツのiF DESIGN AWARD金賞受賞。昨年は視覚障害者の支援施設「ビジョンパーク」で世界三大アワードの一つInternational Design Excellence Awards銅賞受賞など、国内外多数のアワードを受賞。刺激的な建築であることよりも、子供から高齢者まで様々な人々に受け入られ、人生の一部となっていくような建築を目指している。
武田清明建築設計事務所が設計した、東京・世田谷区の住宅「5つの小さな擁壁」です。
どんな住宅でも大地に接して建っている。ただ、それを実感できる生活空間というものはほとんどない。そもそも、人工の建築の「均質さ」と自然の大地の「複雑さ」の間には、大きな解像度のギャップがある。それを更地や造成によって無理やり均質化し、「大地」を「土地」へと変換することで、建築計画は自由さを獲得している。この前提条件を疑うことから、現代の建築がはらむ均質性を打ち破る手がかりを見つけ出すことができるのではないだろうか。人間にはつくりえない大地の不雑さや多様さ、その解像度に寄り添うように建築や空間をつくることができれば、発見的で創造的な生活というものが生み出せるかもしれない。
険しい地形の中腹にある世田谷の住宅街。そこに若い夫婦と子供4人の家族が新居を考えていた。周辺宅地のほとんどは、巨大なコンクリート壁で造成された均質な土地の上に家を建てる形式をとっていた。一方この計画地では、造成のお膳立てがなく高低差3.5mの荒々しい傾斜をもった大地が広がっていた。
そこで、大地をリノベーションすることから始めることにした。地形を活かすように小規模の掘削をたくさん行う。そこに生み出されたまばらな土の高さに合わせ、擁壁をその場所ごとに考える。すると、自然と人工の合作のような「5つの小さな擁壁」が建ち現れた。