


奥野八十八 / アトリエ・ブリコラージュ+荒木麻衣子 / アトリエ・ポンヌフが設計した、大阪・高槻市の住宅「日吉台の家」です。
建主と共に初めてこの敷地を訪れた時には、道路から1mほど上がった宅地に、丘陵地に広がるこの郊外住宅地を開発し始めた初期のころのものと思しき、いくぶん年季の入った平屋の家が残されていました。
周囲には、建て替えられて新しくなった家に混じってまだそのような家がぽつぽつと残っており、かつての広い宅地割りやゆとりのある道路幅とも相まって、街並みに独特の「抜け感」のようなものを与えていました。
また北側の隣地はまさに「原っぱ」という感じの空き地となっていて、そこを走り回る建主のお子さんたちの元気な様子を見ているうちに、そのような広々とした外部環境のイメージをうまく建物の中まで引き込んで、3人兄妹が走り回って遊び倒してくれるような大らかな家を作れないかと考えるようになりました。
そのための仕掛けとして、丘陵地の地勢を感じさせる敷地内の高低差をそのまま素直に表したスキップフロアを空間構成の基本としました。











