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九州大学岩元真明研究室+ICADA / 岩元真明による、福岡・福岡市の、旧学生食堂の厨房を改修した研究施設「九州大学バイオラボ」
九州大学岩元真明研究室+ICADA / 岩元真明による、福岡・福岡市の、旧学生食堂の厨房を改修した研究施設「九州大学バイオラボ」 photo©八代写真事務所
九州大学岩元真明研究室+ICADA / 岩元真明による、福岡・福岡市の、旧学生食堂の厨房を改修した研究施設「九州大学バイオラボ」 photo©八代写真事務所

九州大学岩元真明研究室+ICADA / 岩元真明による、福岡・福岡市の、旧学生食堂の厨房を改修した研究施設「九州大学バイオラボ」です。

「九州大学バイオラボ」は、急速に一般化が進むバイオテクノロジーの可能性をデザインの観点から探る実験室である。遺伝子解析装置と画像解析装置を備え、遺伝子組換え体を扱う際の安全基準(P1)を満たす本格的な研究施設であり、生物学者や遺伝学者、メディアアーティストといった異分野の研究者によって共同運営される。隣接して、未来の食デザインを考える研究拠点「フードラボ」も一体的に整備している。

築50年の旧学生食堂の厨房のリノベーションであり、初めて現地を訪れた時、天井を這い回るダクトの存在感に圧倒された。厨房という当初の機能を失うと、ダクトとレンジフードの複雑な造形は彫刻のようにも見えた。学生の空腹を満たしてきた食堂の記憶の媒介者として、これらを残すのも面白いのではないかと思った。そこで、既存のダクトとレンジフードを改造して収納・照明の機能を与える「ダクトのリノベーション」をコンセプトとして設計した。

建築家によるテキストより
sinato・大野力の建築設計、アーティスト・松山智一のパブリックアートで新宿東口駅前広場がリニューアル
sinato・大野力の建築設計、アーティスト・松山智一のパブリックアートで新宿東口駅前広場がリニューアル

sinato・大野力の建築設計、アーティスト・松山智一のパブリックアートで新宿東口駅前広場がリニューアルしました。2020年7月19日から公開されているようです。

sinato 大野力のコメント

広場の設計においては、イベント的な賑わいだけではなく、性別や年齢、人数を問わず、様々な人々が同時共存できる状態をつくることを大事にしています。
俯瞰して見ると、全体に繋がりを感じられるようにしながら、少し隠れられる、普段とは違う目線で座れる、あるいは人数に応じた居所があるなど、様々な設えを配置することで、訪れる人がその日の状態に合わせて居心地の良い場所を選択できるように考えています。
この広場での人々の多様な振る舞いとパブリックアートが重なりあって街に表示されることで、新しい新宿の風景が生まれることを期待しています。

リリーステキストより

アーティスト 松山智一のコメント

「今回のパブリックアート制作には、ミクロとマクロの2つの視点でのコンセプトがあります。
ミクロな視点では、この場所が、これまであまり活用されていない場であったものの、見るアングルによっては“東京らしさ”を発見できる場所なので、この場所をテーマに「Metro-Bewilder」(メトロビウィルダー)という造語を作成し、新宿の大都会の中に自然をアートとくっつけて“訪れる人達に驚きを提供する“というコンセプトです。
マクロな視点では、新宿は世界で一番の交通量があり、世界中から商業・文化・飲食などを求めて訪れる場所であると同時に、いまだにローカルカルチャーが根付いている場所でもあります。
これは東京でもなかなかないことで、グローバルとローカルが共存しているからこそ喧騒感があり、個性がある、新宿のキャラクターが生まれているので、このローカルとグローバル=グローカルをコンセプトにプランニングしました。」

リリーステキストより
奥野八十八 / アトリエ・ブリコラージュによる、京都市の、京町家を改修した一棟貸しの旅館「学林町の町家」
奥野八十八 / アトリエ・ブリコラージュによる、京都市の、京町家を改修した一棟貸しの旅館「学林町の町家」 photo©母倉知樹
奥野八十八 / アトリエ・ブリコラージュによる、京都市の、京町家を改修した一棟貸しの旅館「学林町の町家」 photo©母倉知樹
奥野八十八 / アトリエ・ブリコラージュによる、京都市の、京町家を改修した一棟貸しの旅館「学林町の町家」 photo©母倉知樹

奥野八十八 / アトリエ・ブリコラージュによる、京都市の、京町家を改修した一棟貸しの旅館「学林町の町家」です。施設の公式サイトはこちら

しばらくの間、空き家となっていた京町家を改修し、一棟貸しの旅館(京宿 丸京学林庵)として再生しました。付近は西本願寺の門前町のひとつで、前の通りには今でも多くの仏具関連の店が軒を連ねています。この町家の隣にも大店の仏具店が本宅として建っており、この町家は借家として使われてきましたが、その本宅が解体されることになり、近隣では唯ひとつの町家としてこの建物が残されることになりました。

町家のオーナーが改修費用を負担することなく本格的な改修を実現するため、地元の不動産会社がオーナーから町家を借り受け、工事にかかる費用と旅館の運営を担い、建物は10年後に再びオーナーの元に還る予定になっています。

将来再び住宅として使われることを見越して、旅館としての機能だけにフォーカスせず、できるだけ元の建物の間取りを活かして町家の雰囲気を楽しんでもらえるように心がけて計画を進めました。改修前の建物は過去の小さなリフォームの積み重ねの結果、元々あったであろう京町家の意匠はあまり残っていなかったため、古びた新建材の仕上げを剥がし、所々に現代的な要素も加えながら床の間などを設え直しました。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス [期間:2020/7/13-7/19]
最も注目を集めたトピックス [期間:2020/7/13-7/19]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2020/7/13-7/19)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 西沢立衛の設計で2019年に完成した、チリの海岸沿いに建つ週末住宅「House in Los Vilos」の写真と図面
  2. 中村拓志 & NAP建築設計事務所と大和ハウス工業による、広島市の「畑の下のラボラトリー(IROHA village)」
  3. 建築家・栗田祥弘とクライアントが5年の歳月をかけて完成させた、南青山のピカソのセラミック作品を展示する“家のような”美術館「ヨックモックミュージアム」のレポート
  4. ICADA / 岩元真明+千種成顕による、広島・福山市の、アトリエ付き住宅「節穴の家」
  5. 中村拓志 & NAP建築設計事務所のデザイン監修による、東日本の既存建物を改修したヴィラ「Loggia on the Shore」
  6. 大室佑介 / 大室佑介アトリエ、高橋一浩 / 木神楽、沓沢敬による、三重の住宅「Haus-009」
  7. 前田圭介 / UIDによる、広島の「こどもえんつくし ダイニングホール棟 forestaカランころ」
  8. コールハース設計の住宅の家政婦に注目した映像作品で知られる映像作家ベカ&ルモワンヌの最新作は、西沢立衛運転のビンテージアルファロメオで東京を放浪しながら話を聞いている「TOKYO RIDE」。予告動画も公開
  9. 長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・多摩市の、住宅・治療院「取口さんち」
  10. 相坂研介設計アトリエによる、福島県福島市の「てぞーろ保育園」
  11. 御手洗龍建築設計事務所による、東京・世田谷区の集合住宅の一住戸「Rib」
  12. 青木淳のチーム、槇総合計画事務所、環境デザインのチームが二次審査に残っている、長野の「松本平広域公園陸上競技場」設計プロポの公開二次審査が開催。ウェブでもライブ配信を予定
  13. 杉山幸一郎による連載エッセイ “For The Architectural Innocent” 第5回「木の鳥 / スイス伝統木造建築」
  14. 斉藤智士 / 建築設計事務所SAI工房による、大阪・泉南市の住宅「1+の家」
  15. noizの豊田啓介へのインタビュー『コロナ禍で語る、「遊び」が日本の未来に与える価値』
  16. 藤本壮介が、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の会場デザインプロデューサーに就任。藤本が就任にあたってのSNSに投稿したコメントも紹介
  17. 長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・港区の、カレッタ汐留内にあるソロワーキングスペース「Think Lab 汐留」
  18. MVRDVの設計で完成した、ポーランドの、19世紀の既存建物を改修・増築したコワーキングスペース・イベント会場・カフェなどを含む複合施設の写真と図面
  19. 隈研吾による論考「建築は、ひどい目にあってはじめて変わることができる――建築家・隈研吾がコロナ禍に考えたこと」
  20. 後藤周平建築設計事務所による、静岡・浜松市の住宅「半田山の家」

トキ・ホームによる、ベトナムの、2歳の娘を持つ夫婦の為にデザインされた、パステルカラーと曲線を使ったデザインが特徴的な住戸「momo apartment」の写真

トキ・ホーム(toki home)による、ベトナムの、2歳の娘を持つ夫婦の為にデザインされた、パステルカラーと曲線を使ったデザインが特徴的な住戸「momo apartment」の写真が12枚、designboomに掲載されています。

マル・プラス・アスクによる、スペイン・マヨルカ島の、山岳地帯の敷地に馴染むようにデザインされた住宅「the olive houses」の写真

マル・プラス・アスク(mar plus ask)が設計した、スペイン・マヨルカ島の、山岳地帯の敷地に馴染むようにデザインされた住宅「the olive houses」の写真が15枚、designboomに掲載されています。

モウダス・アーキテクツによる、イタリア・ボルツァーノの、トンネル入口・擁壁・換気用煙突の景観の向上をテーマとしたプロジェクト「central juncture of bressanone-varna ring road」の写真など

モウダス・アーキテクツ(MoDus architects)による、イタリア・ボルツァーノの、トンネル入口・擁壁・換気用煙突の景観の向上をテーマとしたプロジェクト「central juncture of bressanone-varna ring road」の写真などが20枚、designboomに掲載されています。彼らは2015年より北イタリアのインフラストラクチャの景観プロジェクトに関わっているそう。

バールベック・ビューローによる、ウクライナ・キエフの、荒いコンクリートアーチとゴールドの素材を多用した、ジェンダーレスを目指した美容室「say no mo」の写真

バールベック・ビューロー(balbek bureau)が設計した、ウクライナ・キエフの、荒いコンクリートアーチとゴールドの素材を多用した、ジェンダーレスを目指した美容室「say no mo」の写真が15枚、designboomに掲載されています。

パルチザンが計画している、カナダ・インニスフィルに計画している、鉄道駅を中心とし周辺に住宅・雇用・コミュニティのインフラ整備をするプロジェクト「the orbit」の画像

トロントを拠点とする、パルチザン(partisans)が計画している、カナダ・インニスフィルに計画している、鉄道駅を中心とし周辺に住宅・雇用・コミュニティのインフラ整備をするプロジェクト「the orbit」の画像が3枚、designboomに掲載されています。

MVRDVの設計で完成した、ポーランドの、19世紀の既存建物を改修・増築したコワーキングスペース・イベント会場・カフェなどを含む複合施設の写真と図面

MVRDVの設計で完成した、ポーランドの、19世紀の既存建物を改修・増築したコワーキングスペース・イベント会場・カフェなどを含む複合施設の写真と図面が22枚公開されています。施設の公式サイトはこちら。

以下は、プロジェクトを解説する動画。

野老朝雄とnoizによる、オンライン展覧会「CONNECT/DISCONNECT | Asao TOKOLO × noiz」が開催。豊田啓介によるテキスト「探索するパターン」も公開

野老朝雄noizによる、オンライン展覧会「CONNECT/DISCONNECT | Asao TOKOLO × noiz」が開催されます。情報公開にあたり上記リンク先で、豊田啓介によるテキスト「探索するパターン」も公開されています。会期は2020年8月8日~9月30日。

LIXILギャラリー「オンライン特別展について」

LIXILギャラリーは、特別展「CONNECT/DISCONNECT | Asao TOKOLO× noiz」を開催します。
新型コロナウィルスの世界的な感染拡大が続き、公共空間での人やものとのかかわり方に大きな変化が求められています。このような状況に於いてLIXILギャラリーでは、場所や時間に捉われず、より多くの人に届けられるオンライン上でのバーチャルエキシビジョンを開催します。
幾何学の持つ規則性を巧みに操りながら美しいデザインパターンを生み出す野老朝雄(ところあさお)氏と、デザインの可能性を飛躍的に高める「コンピューテーショナルデザイン」をとりいれている建築デザイン事務所 noizがタッグを組み、デジタル技術を駆使した楽しく美しいバーチャルな世界を画面いっぱいに展開します。
野老氏の描く紋様が万華鏡のようにつながり、はじけ、多様に変化する独特の面白さを、その動きと連動し響きあう音楽とともに、ぜひ体感ください。

(*LIXILギャラリーは現在も臨時休館しております)

毛綱毅曠の建築展「没後20年毛綱毅曠の建築脳」が、北海道立釧路芸術館で開催

毛綱毅曠の建築展「没後20年毛綱毅曠の建築脳」が、北海道立釧路芸術館で開催されます。開催期間は2020年7月18日~10月11日。

毛綱毅曠(1941~2001)は釧路生まれの建築家。「記憶」をキーワードに、時に奇想とも思える個性的な建築を残し、ポスト・モダンの旗手としてめざましい活躍を見せました。没後20年を前に、スケールの大きなそのイメージ世界と活動の軌跡を振り返ります。

フエルテスペネード・アルキテクトスによる、スペイン・ミラフローレスの、集落の慣習に沿って建てられた既存建物を、そのルールを踏襲しつつも現代的な価値観を持ち込んだ住宅の改修の写真と図面

フエルテスペネード・アルキテクトス(fuertespenedo arquitectos)による、スペイン・ミラフローレスの、集落の慣習に沿って建てられた既存建物を、そのルールを踏襲しつつも現代的な価値観を持ち込んだ住宅の改修「Rehabilitation of a Single-Family Home in Miraflores」の写真と図面が37枚、archdailyに掲載されています。

隈研吾による論考「建築は、ひどい目にあってはじめて変わることができる――建築家・隈研吾がコロナ禍に考えたこと」

隈研吾による論考「建築は、ひどい目にあってはじめて変わることができる――建築家・隈研吾がコロナ禍に考えたこと」が、bookbang.jpに掲載されています。

ICADA / 岩元真明+千種成顕による、広島・福山市の、アトリエ付き住宅「節穴の家」
ICADA / 岩元真明+千種成顕による、広島・福山市の、アトリエ付き住宅「節穴の家」 photo©表恒匡
ICADA / 岩元真明+千種成顕による、広島・福山市の、アトリエ付き住宅「節穴の家」 photo©表恒匡
ICADA / 岩元真明+千種成顕による、広島・福山市の、アトリエ付き住宅「節穴の家」 photo©表恒匡

ICADA / 岩元真明+千種成顕が設計した、広島・福山市の、アトリエ付き住宅(離れ)「節穴の家」です。

瀬戸内海を見渡す高台にある小さな住宅である。

施主は画家とその妻であり、生活と創作の場に多様性を求めて木造平屋の「離れ」の建設を思い立った。施主の希望を積み重ねると「離れ」の必要面積は30坪をこえたが、予算は800万円である。
この風変わりな条件から、大きな空間を最小限の材料でつくり、徹底的にローコストな住宅をめざすというコンセプトが生まれた。

平面計画・構造・温熱環境・内装などの側面に関して原理に立ち戻り、麻ロープの引張材、節穴だらけの薄板、布製の外壁といった型破りの材料が見いだされた。1960年代後半、イタリアの芸術家たちは一般的な画材を放棄し、生のままの工業製品や自然素材を用いた「アルテ・ポーヴェラ(貧しい芸術)」によって物と空間の本質に迫った。

同様に、この「貧しい建築」は批評的な視座を提供し、現代における豊かさの意味を問い直す試みである。

建築家によるテキストより
平川フミオ+トプノワ・マリナ / 24d-studioによる、兵庫・神戸市の、築35年の木造住居兼事務所の改修「House of Many Arches(アーチだらけの家)」
平川フミオ+トプノワ・マリナ / 24d-studioによる、兵庫・神戸市の、築35年の木造住居兼事務所の改修「House of Many Arches(アーチだらけの家)」 photo©杉野圭
平川フミオ+トプノワ・マリナ / 24d-studioによる、兵庫・神戸市の、築35年の木造住居兼事務所の改修「House of Many Arches(アーチだらけの家)」 photo©杉野圭
平川フミオ+トプノワ・マリナ / 24d-studioによる、兵庫・神戸市の、築35年の木造住居兼事務所の改修「House of Many Arches(アーチだらけの家)」 photo©杉野圭

平川フミオ+トプノワ・マリナ / 24d-studioによる、兵庫・神戸市の、築35年の木造住居兼事務所の改修「House of Many Arches(アーチだらけの家)」です。

House of Many Arches (アーチだらけの家)は神戸市にある築35年の木造住居兼事務所の改修計画。もともとは賃貸アパートを含む事務所兼住居として建てられたこの建物は、阪神・淡路大震災後に住居と事務所だけにの職住融合住宅に改築した。その後、建主の事情により業務を解散する運びとなり空家となってしまい、24d-studioは今後の職住融合住宅の在り方を再定義する方向性をとり更新することを図った。

建築家によるテキストより

調査の結果で耐震補強は勿論のこと、断熱、採光、通風などの環境設備面で不備があり、部屋の区分化が息苦しい雰囲気を与えた。開放的で快適な職住融合の生活スタイルに合わせるため、プロジェクトの課題はレイアウト全体を再構成して広々としたワークスペース、最大限の採光と通風を与え、耐震補強と断熱性能をアップグレードすることであった。

プロジェクトの重要なエレメントはアーチ開口耐力壁の導入となった。各アーチ開口部は計画的に配分されており、構造的な補強を可能にしつつ各部屋に空間的流動性を提供した。壁は一般的に各部屋の分割するものとして認識されているが、アーチ開口壁ではスペースが互いに溢れあうように仕組んだ。日常タスクの機能に応じて各部屋の収縮と拡張、スペース同士の折衝が発生する。

建築家によるテキストより

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