元木大輔 / DDAAが設計した、ポップアップショップ「BANG & OLUFSEN ESTNATION ROPPONGI HILLS」です。
Bang&Olufsenのポップアップショップのための什器は、ディテールだけでできている。もう少し正確に説明すると、透明なアクリル同士を接合するディテール部分が完全にむき出しに乾式工法だけで固定されている。ここでは什器だけをデザインしているけれど、空間や建築においてディテールがむき出しになっている、ということは分解可能であるということだ。分解が可能ということは、将来に移動の可能性が出てきた際に有利となる。さらに設備や構造がむき出しになるということは、今後の改修や修繕の可能性を想定している、ということでもある。竣工時点で完成するのではなく、もう少し長いタイムラインでデザインを考えたい。そしてその「完成しないこと」そのものが意匠を決定しているような状態をデザインの根拠にすることはできないだろうか。