all photos©長谷川健太
長坂常 / スキーマ建築計画が設計した、東京都千代田区のスーパーマーケット「福島屋秋葉原店」です。店舗の場所はこちらでどうぞ。
10年前だったら、スーパーマーケットにデザインが必要なんて思ってもみなかった。できるだけ品数多く、必要なものに無駄なくたどり着け、はやく買い物を済ませられるように、そして他店よりも同じものを安く提供し、それを武器にすべくその商品を前面に押し出し、そのうえでそのプライスを高らかに掲げるのがスーパーマーケットの役割であり、むしろそれがスーパーマーケットらしく、そこにはデザインの介在する余地などないと思っていた。
でも、どうやら最近はそれが少し変わってきたようだ。消費者が商品の良し悪しを理解し、良いものを買いたいという意識が強くなるとともに、それを提供しようとするスーパーマーケットが増えてきた。商品の良さを表現したり、買い物自体を楽しんでもらったりするために、デザインを少し必要としてきているようだ。