山田貴仁+犬童伸浩 / studio anettaiが設計した、ベトナム・ホーチミンの飲食店「CHIDORI COFFEE IN BED PASTEUR」です。
若者の“第三の居場所”を目指した施設です。建築家は、ベッドで珈琲が飲める滞在型カフェの為に、地域の路地“ヘム”を参照した動線空間から個室的空間に到達する構成を考案しました。そして、文化を継承して“人間的な街”を守り生かす事も意図されました。店舗の公式サイトはこちら。
池内健 / studio colife3が設計した、愛媛・松山市の「風と火と農家住宅」です。
意欲的な若い米農家の為に計画されました。建築家は、現代で先人の知恵を継承する在り方を求め、地域の古い農家住宅を参照した“地域の卓越風”を取り込む“門型構造”の建築を考案しました。また、外装には古来から瀬戸内で用いられる“焼杉”が採用されました。
国内外でEDIDA 2014 ELLE DECOR Young Japanese Design Talent、2016年度文化庁文化交流使、FRAME AWARD Emerging Designer of the Year2022、IF DESIGN AWARD、GOOD DESIGN AWARD等の賞を受賞し、色々な方面からの評価をいただいています。
ヴォ・チョン・ギア(建築家)
1976年にベトナムで生まれたヴォ氏は、東京大学で建築学を学ぶ。ヴォ氏は博士課程の途中でベトナムに戻り、2006年にVTNアーキテクツを設立。その後、早稲田大学にて博士号を取得。以来、VTNアーキテクツは、グリーン&バンブー建築のパイオニアとして、152の国際的な賞を受賞し、世界をリードする建築事務所となりました。中でも2016年にオランダのThe Prince Claus Awardとして多くの賞を受賞しています。世界経済フォーラムが2014年にヤンググローバルリーダーとしてヴォ博士を選出。ARCASIAから7回ゴールドメダルを受賞。
坂茂による講演「Timber in Architecture」の動画です。2023年2月27日にアメリカ・ニューヨークのジャパン・ソサエティの主催で行われたものです。イベントの概要ページはこちら。
(翻訳)
プリツカー賞を受賞した建築家・坂茂は、その革新的な木材の使い方で知られています。自然で美しい木造建築は、環境に配慮した建築物を作ることで、気候変動との戦いにおいても重要なツールとなり得ます。坂の新刊『Shigeru Ban: Timber in Architecture』は、フランスのポンピドゥー・メッツセンターのうねるような曲線から、日本の富士山世界遺産センターの遊び心のある反転まで、木材の多様性を示す建築家の作品45点を詳細に検証しています。本講演では、坂のキャリアを通じた木材の驚異的な使用法、人道的な活動の長い歴史、そして建築を通じてより持続可能な未来に取り組むための洞察を紹介します。
(原文)
Pritzker Prize-winning architect Shigeru Ban is renowned for his innovative use of wood. Natural and beautiful, timber construction can also be a key tool in the fight against climate change through the creation of environmentally responsible buildings. Ban’s new book, Shigeru Ban: Timber in Architecture presents an in-depth examination of 45 of the architect’s works demonstrating the versatility of timber, from the undulating curves of the Centre Pompidou-Metz in France to the playful inversion of Japan’s Mt. Fuji World Heritage Centre. At this talk, Ban examines the awe-inspiring use of wood throughout his career, shares his long history of humanitarian work, and offers insights on working toward a more sustainable future through architecture.