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山田貴仁+犬童伸浩 / studio anettaiによる、ベトナムの飲食店「CHIDORI COFFEE IN BED PASTEUR」。若者の“第三の居場所”を目指した施設。ベッドで珈琲が飲める滞在型カフェの為に、地域の路地“ヘム”を参照した動線空間から個室的空間に到達する構成を考案。文化を継承して“人間的な街”を守り生かす
山田貴仁+犬童伸浩 / studio anettaiによる、ベトナムの飲食店「CHIDORI COFFEE IN BED PASTEUR」。若者の“第三の居場所”を目指した施設。ベッドで珈琲が飲める滞在型カフェの為に、地域の路地“ヘム”を参照した動線空間から個室的空間に到達する構成を考案。文化を継承して“人間的な街”を守り生かす1階、フロントガーデン photo©大木宏之
山田貴仁+犬童伸浩 / studio anettaiによる、ベトナムの飲食店「CHIDORI COFFEE IN BED PASTEUR」。若者の“第三の居場所”を目指した施設。ベッドで珈琲が飲める滞在型カフェの為に、地域の路地“ヘム”を参照した動線空間から個室的空間に到達する構成を考案。文化を継承して“人間的な街”を守り生かす3階、バンクベッドとヘム photo©大木宏之
山田貴仁+犬童伸浩 / studio anettaiによる、ベトナムの飲食店「CHIDORI COFFEE IN BED PASTEUR」。若者の“第三の居場所”を目指した施設。ベッドで珈琲が飲める滞在型カフェの為に、地域の路地“ヘム”を参照した動線空間から個室的空間に到達する構成を考案。文化を継承して“人間的な街”を守り生かす3階、バンクベッド photo©大木宏之

山田貴仁+犬童伸浩 / studio anettaiが設計した、ベトナム・ホーチミンの飲食店「CHIDORI COFFEE IN BED PASTEUR」です。
若者の“第三の居場所”を目指した施設です。建築家は、ベッドで珈琲が飲める滞在型カフェの為に、地域の路地“ヘム”を参照した動線空間から個室的空間に到達する構成を考案しました。そして、文化を継承して“人間的な街”を守り生かす事も意図されました。店舗の公式サイトはこちら

ホーチミン市中心街に建つ典型的な長屋をリノベーションした、ベッドでコーヒーが飲める滞在型カフェ「CHIDORI」の旗艦店である。

建築家によるテキストより

平均給与の上昇を大きく上回って不動産価値が上昇しつつあるベトナムでは、多くの若者にとって、友人同士、恋人同士で過ごす快適な住環境を手に入れることが難しくなっている。彼らが憩い、プライバシーを守れる場所に、そして住居と公共空間に代わる第三の居場所となることを本プロジェクトでは目指している。

建築家によるテキストより

敷地はホーチミン市で最も人気のある大通りの一つ、パスター通りに面している。既存建物は、中心街でよく見られるチューブハウスという長屋形式の建物である。かつて間口税の影響で作られたこれらの建物は、「ヘム」と呼ばれる特徴的な細路地をそこかしこに生み出している。

ヘムの中は驚くほど静かで、大通りに面しているとは思えないような別世界が広がっている。通りから見つけづらいことは欠点とも思われがちだが、その中には多くのバーやカフェ、ショップが潜んでおり、別の空間価値があることで商業的にも成功しているのである。

エリアの特徴であるこの「ヘム」からインスピレーションを得て、それを空間化することを試みた。

建築家によるテキストより
池内健 / studio colife3による、愛媛・松山市の「風と火と農家住宅」。意欲的な若い米農家の為に計画。現代で先人の知恵を継承する在り方を求め、地域の古い農家住宅を参照した“地域の卓越風”を取り込む“門型構造”の建築を考案。外装には古来から瀬戸内で用いられる“焼杉”を採用
池内健 / studio colife3による、愛媛・松山市の「風と火と農家住宅」。意欲的な若い米農家の為に計画。現代で先人の知恵を継承する在り方を求め、地域の古い農家住宅を参照した“地域の卓越風”を取り込む“門型構造”の建築を考案。外装には古来から瀬戸内で用いられる“焼杉”を採用外観、夜景 photo©宮畑周平
池内健 / studio colife3による、愛媛・松山市の「風と火と農家住宅」。意欲的な若い米農家の為に計画。現代で先人の知恵を継承する在り方を求め、地域の古い農家住宅を参照した“地域の卓越風”を取り込む“門型構造”の建築を考案。外装には古来から瀬戸内で用いられる“焼杉”を採用2階、寝室からアトリエを見る。 photo©studio colife3
池内健 / studio colife3による、愛媛・松山市の「風と火と農家住宅」。意欲的な若い米農家の為に計画。現代で先人の知恵を継承する在り方を求め、地域の古い農家住宅を参照した“地域の卓越風”を取り込む“門型構造”の建築を考案。外装には古来から瀬戸内で用いられる“焼杉”を採用2階、開口部 photo©宮畑周平

池内健 / studio colife3が設計した、愛媛・松山市の「風と火と農家住宅」です。
意欲的な若い米農家の為に計画されました。建築家は、現代で先人の知恵を継承する在り方を求め、地域の古い農家住宅を参照した“地域の卓越風”を取り込む“門型構造”の建築を考案しました。また、外装には古来から瀬戸内で用いられる“焼杉”が採用されました。

農業とは自然環境と社会を束ねる一つのヒトの営みである。
片方で気候や地形を読み、寄り添い、もう片方で地形を改変し水の流れを変え、草木を焼払い灰として循環の流れを変え自らの方へ手繰り寄せる。先人はその知恵を後世に引き継ぎながら地域を守ってきた。

クライアントは旧松山市で唯一の30代の米農家である。
自然農法による地域に寄り添った新しい農業に取り組み、地域の山林から平野、海までの自然環境を整えることが農業活動の大事な基盤になると考え、林業の支援もされている。

建築家によるテキストより

日本の現代農業は機械化され、大家族が支えていた姿は、核家族化した家庭が地域を支える姿へと変わった。敷地も建物も縮小した時代のなかで先人の知恵をいかに引き継ぐかが課題となった。

建築家によるテキストより

まずこの地域の古い農家住宅を調べた。この地域の夏の卓越風(海陸風)を取り込むため東西を庭と広場に挟まれた続き間があることがわかった。

建物全体を東西に大開口をもった大きな風洞と見立て、2階短辺方向の耐力壁で山形屋根のスラストを処理した門型の構造とすることで、中央に大きな風洞を設け、開いた空間を並べ通風経路を確保した。東西の大開口には格子を設けることで、夏の朝日、西日はカットし、外部の視線を和らげ、風を取りいれている。農作業スペースは先人に習い、東側/山側へ配置して冬の北西からの風に備えている。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 地域の文化と素材、数寄屋をテーマに活動する「Fumihiko Sano Studio」が、業務拡大に伴い、設計デザインとマネジメントのスタッフを募集中
【ap job更新】 地域の文化と素材、数寄屋をテーマに活動する「Fumihiko Sano Studio」が、業務拡大に伴い、設計デザインとマネジメントのスタッフを募集中
【ap job更新】 地域の文化と素材、数寄屋をテーマに活動する「Fumihiko Sano Studio」が、業務拡大に伴い、設計デザインとマネジメントのスタッフを募集中菱屋 古い街並みを残す通りの再生のきっかけとな地域の素材や職人達と作り上げる宿泊施設

地域の文化と素材、数寄屋をテーマに活動する「Fumihiko Sano Studio」の、業務拡大に伴う、設計デザインとマネジメントのスタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

Fumihiko Sano Studioは佐野文彦が代表を務める建築設計、インテリア、プロダクト、インスタレーション、アートワークを手掛ける事務所です。

佐野の持つ数寄屋大工というバックグラウンドを活かし、日本文化や茶の湯、木材や金属、石、左官、紙、布、ガラスなどの様々な素材や技術を使い、伝統的なだけではなく新しく現代の姿へアップデートすることを目指し活動しています。

国内外でEDIDA 2014 ELLE DECOR Young Japanese Design Talent、2016年度文化庁文化交流使、FRAME AWARD Emerging Designer of the Year2022、IF DESIGN AWARD、GOOD DESIGN AWARD等の賞を受賞し、色々な方面からの評価をいただいています。

弊社ではプロジェクトごとに作るコンセプトを中心に地域や自然の素材、一点ものの材料と向き合いながらものづくりをしていきます。

入社後は最初から作図作業だけでなくコンセプトやデザインプロセスにも関わっていただきながら、ものづくりとの距離の近い仕事をしていただきます。

また、事務所の将来の右腕、左腕として、与えられるだけではなくこれからの事務所を一緒に作り上げていけるマインドの方を募集します。

現在、国内外で宿泊施設や飲食店、商業施設、蒸溜所、ギャラリー、展覧会、住宅、プロダクト、現代美術作品、インスタレーションなど、建築や空間デザインから美術作品の製作まで様々なプロジェクトが進行しています。

建築だけではない様々なプロジェクトを横断的に関わっていただきながら一緒に物作りをして行けたらと考えています。
皆さんのご応募をお待ちしています。

【ap job更新】 創業75年の歴史を持ち、多種多様な建築を手掛ける「共同設計 株式会社」が、事業拡大のため 意匠設計・構造設計・設備設計・広報職・営業職 を募集中
【ap job更新】 創業75年の歴史を持ち、多種多様な建築を手掛ける「共同設計 株式会社」が、事業拡大のため 意匠設計・構造設計・設備設計・広報職・営業職 を募集中
【ap job更新】 創業75年の歴史を持ち、多種多様な建築を手掛ける「共同設計 株式会社」が、事業拡大のため 意匠設計・構造設計・設備設計・広報職・営業職 を募集中青山学院中等部礼拝堂

創業75年の歴史を持ち、多種多様な建築を手掛ける「共同設計 株式会社」の、事業拡大のための 意匠設計・構造設計・設備設計・広報職・営業職の募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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■私たちは、1948年創業の今年75年目を迎える歴史ある設計事務所です。

創業時より、個性的な個々が共に高めあい、お互いが平等に共同して建築に情熱を注いでいます。力強い個性が集団となって多様性に富んだ設計事務所です。社名には、このような信念と情熱が込められています。

プロジェクトは、教育施設、庁舎、美術館、交通施設などの公共施設や、商業施設、事務所ビル、物流倉庫など、様々な分野で、大小幅広いスケールにおよんでいます。
各プロジェクトは、その都度チームを作り、チーフを中心としたメンバーで設計体制をとっています。若いスタッフも早い段階からプロジェクトに参画でき、企画提案から基本設計、実施設計、現場監理まで一貫して取り組むことができます。トップダウンではなく、各々が自由にアイデア・意見を出し、議論しあってプロジェクトを進めていく体制を取っています。

新たなプロジェクトが多数スタートする今、我々のメンバーとして一緒に働いてくれる方のご応募をお待ちしています。

【進行中、新規スタートの主なプロジェクト】
中学校+図書館の複合施設、大型商業施設、ホテル、オフィス・ビル、オフィスインテリア、新規開業駅の駅前広場、集合住宅、消防署など

江頭真太 / PLANNING ESによる、福岡市の飲食店「ORTO CAFE」。街の中心から少し離れた木造二階のカフェ。同業他社との“差別化”を意図し、場所性を考慮して来訪者が“ゆっくり過ごせる”空間を志向。上階の客席は気積と天窓で“最大限の開放感”の享受を意図
江頭真太 / PLANNING ESによる、福岡市の飲食店「ORTO CAFE」。街の中心から少し離れた木造二階のカフェ。同業他社との“差別化”を意図し、場所性を考慮して来訪者が“ゆっくり過ごせる”空間を志向。上階の客席は気積と天窓で“最大限の開放感”の享受を意図外観 photo©水崎浩志
江頭真太 / PLANNING ESによる、福岡市の飲食店「ORTO CAFE」。街の中心から少し離れた木造二階のカフェ。同業他社との“差別化”を意図し、場所性を考慮して来訪者が“ゆっくり過ごせる”空間を志向。上階の客席は気積と天窓で“最大限の開放感”の享受を意図1階、エントランスから1階全体を見る。 photo©水崎浩志
江頭真太 / PLANNING ESによる、福岡市の飲食店「ORTO CAFE」。街の中心から少し離れた木造二階のカフェ。同業他社との“差別化”を意図し、場所性を考慮して来訪者が“ゆっくり過ごせる”空間を志向。上階の客席は気積と天窓で“最大限の開放感”の享受を意図2階、ホール photo©水崎浩志

江頭真太 / PLANNING ESが設計した、福岡市の飲食店「ORTO CAFE」です。
街の中心から少し離れた木造二階のカフェです。建築家は、同業他社との“差別化”を意図し、場所性を考慮して来訪者が“ゆっくり過ごせる”空間を志向しました。また、上階の客席は気積と天窓で“最大限の開放感”の享受を意図しています。店舗の公式ページはこちら

2006年にオープンしたORTO CAFEは、今年で17年目となる。
このカフェは時代に合わせ、場所や形態を変えながら続くカフェである。

今回は、店舗面積の拡大に伴う移店の計画であり、このカフェとしては初めて、ビルインではなく新築からの計画となった。

建築家によるテキストより

今回の計画において、中心街の駅より徒歩15分程と少し離れた場所になる事や、SNSの流行によるカフェ・コーヒースタンドの増加により福岡市においても同業態が数多く立ち並んでいる事、加えてコロナ禍での出店でもあったため、どのような差別化をしてくかが重要であった。

建築家によるテキストより

計画を進めていく中で、中心地より少し離れていることを考えた時に、休憩がてら食事や飲み物を楽しみながら、ゆっくり過ごすことのできる空間となる方が良いと考えた。そうすることで、周辺にある狭くて回転率の高いコーヒースタンド業態との差別化を図ることができると考えた。

外観は、形状としてはシンプルでありながら、シンボリックな建物となるよう三角屋根のフォルムとし、このカフェのコーポレートカラーであるモスグリーン1色で構成した。内部空間もモスグリーンとその色と調和するようなグレーベースのマテリアルで構成した。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 “自然環境と人間の営みが循環する場所をつくる”をモットーに活動する「S PLUS ONE 建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)とアルバイトを募集中
【ap job更新】 “自然環境と人間の営みが循環する場所をつくる”をモットーに活動する「S PLUS ONE 建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)とアルバイトを募集中
【ap job更新】 “自然環境と人間の営みが循環する場所をつくる”をモットーに活動する「S PLUS ONE 建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)とアルバイトを募集中

“自然環境と人間の営みが循環する場所をつくる”をモットーに活動する「S PLUS ONE 建築設計事務所」の、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)とアルバイト募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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【自然環境と人間の営みが循環する場所をつくる仕事】

株式会社S PLUS ONE建築設計事務所は山梨を拠点に、地域が楽しくなる空間を創る、個々で活躍できるような建築家集団を目指すデザイン設計事務所です。地域の資源を積極的に活用し、地域の職人と連携して、プロダクト、家具、インテリア等、建築の枠組みを超えた持続可能な地域デザイン活動をしています。

13年目を迎え、現在ではWinery、ブルワリー、宿泊施設、保育園、飲食店舗等のプロジェクトが進行しており、自然環境と人間の営みが循環する場所を設計の主軸コンセプトとして、日々、事業主の方々と会話をしながらコンセプト立案から施主と共に設計を進めております。

超高齢化や人口減少が著しく、様々な課題に直面している地域に向き合い、よりよい地域づくりにする為の企画、提案する機会がかなり増えてきており、末長く一緒に勉強、成長しながら、真摯に向き合ってくれる「人」を募集しています。

【S PLUS ONE の名前の由来】
Sustainable (持続可能)/ Plus(付加価値)/ One(何か、ひとつでも)

持続可能な付加価値のあるデザインを一つでも地域で生み出す。誰が設計するか?という設計者の名前よりも、何を地域で生み出したのか?の方が重要であると考えています。スタッフ一人一人が各プロジェクトのチームの一員として、自ら企画提案をするスタイルをとっており、雑誌の掲載時には連名で名前を出すなど、フラットな働き方を目指しています。

【ap job更新】 環境配慮型建築を手がける「ADX」が、東京及び福島での 建築設計・施工管理・ラボのスタッフを募集中
【ap job更新】 環境配慮型建築を手がける「ADX」が、東京及び福島での 建築設計・施工管理・ラボのスタッフを募集中
【ap job更新】 環境配慮型建築を手がける「ADX」が、東京及び福島での 建築設計・施工管理・ラボのスタッフを募集中SANU 2nd Home(2022年/サブスク型セカンドホーム)外観

環境配慮型建築を手がける「ADX」の、東京及び福島での 建築設計・施工管理・ラボのスタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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私たちADXは「森と生きる。」をフィロソフィーとし、東京と福島の2拠点で活動してきました。現在も日本各地で、環境に配慮し自然と共生する、革新的なプロジェクトに着手しています。

さらなる挑戦・事業拡大のため、設計スタッフ・施工管理スタッフを募集しています。

■私たちADXについて
「森と生きる。」をフィロソフィーとし、福島・安達太良山の麓と東京の2拠点で活動。自然と共生する建築を最重視し、自然に戻しやすい素材だけを使う工夫や建材のトレーサビリティの設計、さらには建築が増えるほど森が豊かになっていくリジェネラティヴな環境再生型の事業展開を目指しています。設計・施工・プロダクト開発・森林地域における開発行為のコンサルティング等を行っています。近年の代表作は「五浦の家」「One year project」「SANU 2nd Home」「KITOKI」など。

洲崎洋輔建築設計事務所による、埼玉の「北本 旧中山道の家」。街道沿いの二世帯住宅。世代を超え継承可能で用途変化にも柔軟な家の要望に、住環境の確保と共に街とも繋がる“開かれた中庭”を中心とする構成を考案。外部要素の操作で都市規模の周辺と内部空間の連続性も作る
洲崎洋輔建築設計事務所による、埼玉の「北本 旧中山道の家」。街道沿いの二世帯住宅。世代を超え継承可能で用途変化にも柔軟な家の要望に、住環境の確保と共に街とも繋がる“開かれた中庭”を中心とする構成を考案。外部要素の操作で都市規模の周辺と内部空間の連続性も作る鳥瞰 photo©中山保寛
洲崎洋輔建築設計事務所による、埼玉の「北本 旧中山道の家」。街道沿いの二世帯住宅。世代を超え継承可能で用途変化にも柔軟な家の要望に、住環境の確保と共に街とも繋がる“開かれた中庭”を中心とする構成を考案。外部要素の操作で都市規模の周辺と内部空間の連続性も作るピロティ photo©中山保寛
洲崎洋輔建築設計事務所による、埼玉の「北本 旧中山道の家」。街道沿いの二世帯住宅。世代を超え継承可能で用途変化にも柔軟な家の要望に、住環境の確保と共に街とも繋がる“開かれた中庭”を中心とする構成を考案。外部要素の操作で都市規模の周辺と内部空間の連続性も作る中庭 photo©中山保寛
洲崎洋輔建築設計事務所による、埼玉の「北本 旧中山道の家」。街道沿いの二世帯住宅。世代を超え継承可能で用途変化にも柔軟な家の要望に、住環境の確保と共に街とも繋がる“開かれた中庭”を中心とする構成を考案。外部要素の操作で都市規模の周辺と内部空間の連続性も作る住戸1、リビング1 photo©中山保寛

洲崎洋輔建築設計事務所が設計した、埼玉・北本市の「北本 旧中山道の家」です。
街道沿いの二世帯住宅の計画です。建築家は、世代を超え継承可能で用途変化にも柔軟な家の要望に、住環境の確保と共に街とも繋がる“開かれた中庭”を中心とする構成を考案しました。また、外部要素の操作で都市規模の周辺と内部空間の連続性も作る事も意図されました。

旧中山道に面した「開かれた中庭」を持つ、三人家族と祖母の二世帯住宅である。
建主の要望は、将来的な長いスパンで、子世代、孫世代へと世代を超えて住み継ぐことのできる家。家族構成の変化によっては、住宅+事務所、教室としても利用できる、互いの住宅が自立した柔軟な家を望んでいた。

建築家によるテキストより

敷地は旧中山道に面する場所で、並走するJR高崎線、北本駅と鴻巣駅の中間に位置する。旧中山道に沿って、古くは農村風景が広がり、その後、大きな店舗・事務所が栄え、近年、宅地化が進んでいる。街の発展や人々の生活の軸として、街道は地域に根付いている。敷地奥には竹林が広がり、南側は飲食店の駐車場、西側は住宅、正面は交通量の多い街道と、周囲に晒された視線の多い雑多な雰囲気を持つ。

都市的な要素のこの場所で世代を超えて住み継ぐ家として、二戸の住宅と、街に面した開放的なピロティで庭を囲う「開かれた中庭」を持つ平屋の住宅を考えた。中庭を共有し、快適な住環境を確保しつつ、周辺環境の変化を受け入れ、変わらない風景を作ることにした。

建築家によるテキストより

全体構成は共用エントランスとしてのピロティから、中庭を中心に各部屋を数珠つなぎに配置している。諸室が雁行しながら中庭を囲うことで、中庭には大きな庭と小さな庭のような特性が生まれ、住戸同士は直接見合わず、部屋に応答した小さな庭を望むことで、なんとなく互いの気配を感じ、「間接的に見守り合う住まい方」が生まれることを目指した。

外観は全体として一つの家に見えるように、街道に向けて軒下を作る古くからの中山道沿いの建物形式を踏襲した水平な立面とした。都市的なスケールの周辺環境に対して、大屋根の外観、軒先、軒下、ピロティ、内部空間へと、空間が緩やかに連続し、徐々にスケールが住環境へと近づく建物アプローチを心がけた。屋根とピロティが、 周辺環境からフィルターの様に要素を絞り、住環境を守りつつ室内と中庭が連続する開放的な住まい方が可能となるように、屋根勾配、形状、高さ等のスタディを繰り返した。

建築家によるテキストより
堤由匡建築設計工作室による、中国・北京市の飲食店「TAO」。カウンターと二つの個室を備えた店。記号的作用を排除した“らしくない”空間を求め、諸室の天井等の各要素を“立体的な操作”と“質感の選定”で構築。デザインの“抽象性”によって人々の想像力を引き出す
堤由匡建築設計工作室による、中国・北京市の飲食店「TAO」。カウンターと二つの個室を備えた店。記号的作用を排除した“らしくない”空間を求め、諸室の天井等の各要素を“立体的な操作”と“質感の選定”で構築。デザインの“抽象性”によって人々の想像力を引き出す階段室 photo©鋭景撮影
堤由匡建築設計工作室による、中国・北京市の飲食店「TAO」。カウンターと二つの個室を備えた店。記号的作用を排除した“らしくない”空間を求め、諸室の天井等の各要素を“立体的な操作”と“質感の選定”で構築。デザインの“抽象性”によって人々の想像力を引き出すビッグバーエリア photo©鋭景撮影
堤由匡建築設計工作室による、中国・北京市の飲食店「TAO」。カウンターと二つの個室を備えた店。記号的作用を排除した“らしくない”空間を求め、諸室の天井等の各要素を“立体的な操作”と“質感の選定”で構築。デザインの“抽象性”によって人々の想像力を引き出すプライベートルーム2 photo©鋭景撮影

堤由匡建築設計工作室が設計した、中国・北京市の飲食店「TAO」です。
カウンターと二つの個室を備えた店の計画です。建築家は、記号的作用を排除した“らしくない”空間を求め、諸室の天井等の各要素を“立体的な操作”と“質感の選定”で構築しました。そして、デザインの“抽象性”によって人々の想像力を引き出す事が意図されました。

「らしくない」空間を作りたいと常々思っている。
商業系のプロジェクトでは依頼される業態に従って「らしい」空間を求められることが多い。このようなスタイル重視のデザインは、手っ取り早くその店の業態をイメージさせる記号的作用をもつが、しかしその記号のせいで私たちが感じ取る想像力もまた、大きく制限されてしまっている。そこで、今回は記号的要素は極力排除し、質感とヴォリーム感を頼りに抽象的な空間を作ろうと考えた。

建築家によるテキストより

全体を暗めの色調にしたいという施主のリクエスト以外は我々が主導して設計を進め、高い天高を活かした大胆なヴォリーム操作を試みた。
エレベータを降りると、大きく垂れ下がる天井が現れる。一度、空間が圧縮されることで、その後の空間がより一層、開放感を伴って現れ出てくる。突き当たりの壁には石を乱積みし、滑らかな天井との対比を作った。立体性をより強く感じさせるために、表面は大粒の吹き付け塗装を施し、カウンターの上に渡された無骨な丸太からの照明でぼんやりと照らし出される。

建築家によるテキストより

皆が安易にスタイルを求めすぎたせいで、いつの間にか「こうあるべき」という共同幻想に囚われ、がんじがらめになってしまっている。
カテドラルの中に中華料理屋があったって、お寺の中でフレンチのコースを味わったって、洞窟の中で寿司を食べたって良い。
デザインはもっと自由だ。

建築家によるテキストより
建築家の永山祐子を特集したテレビ番組「情熱大陸」が、期間限定でオンライン配信中
建築家の永山祐子を特集したテレビ番組「情熱大陸」が、期間限定でオンライン配信中 photo courtesy of 永山祐子建築設計

建築家の永山祐子を特集したテレビ番組「情熱大陸」が、期間限定でオンライン配信されています。閲覧期間は2023年5月21日22時59分まで。

大型プロジェクトのオファー殺到!
光のデザインで描く街の未来

地上48階、地下5階、高さ225メートル、超高層のエンターテインメント複合施設だ。
この巨大ビルの外装を担当したのが、建築家・永山祐子、47歳。

噴水をモチーフとした大胆な形状と色使いは、オフィスフロアや企業テナントが入らないからこそできたという。ビルを覆う4000枚以上のガラスの反射を、表面の特殊印刷によってコントロールすることで、水のキラキラした反射、しぶきの白さを表現している。光の使い方を得意とする永山の感性が遺憾なく発揮されていた。

高校在学中に建築家を目指すことを決心。大学卒業後に就職した設計事務所で、「スタッフは4年で卒業する」というルールのもと、朝から晩まで建築を学び26歳で独立、自らの事務所を設立した。
永山の事務所には現在16人が在籍している。夫と2人の子どもとの生活と、仕事を両立させている永山に憧れて入所する女性スタッフも少なくない。

複数のプロジェクトが常に同時進行している。若いスタッフに委ねた細部をチェックし、適確なアドバイスを与える姿は、頼もしい指揮官に見えた。一方で、悩んだときには他のスタッフたちに声をかけ、意見を求める柔軟さもある。それもまた、彼女が慕われるゆえんだろう。独立してゆくスタッフを見送る永山の姿には、母親にも似た心遣いが覗いた。

2025年大阪・関西万博では、2つのパビリオンを担当する。1つは、2020年ドバイ万博の際使用した資材をリユースして設計するというもの。そこにはサステナブルを地で行く知恵と工夫が生きている。

いま、最も注目を集めている建築家のひとり。そのエネルギッシュな日々を見つめた。

MVRDVとMONOBLOCKによる、ウルグアイ・モンテビデオの集合住宅「Ziel」。都心部の公園に面した敷地に計画。郊外のヴィラの様な居住性を目指し、建物中央に中庭を設けた上で隔階に緑化されたパティオを設ける構成を考案。公園の緑を取り込むと共に周辺への眺望も確保
MVRDVとMONOBLOCKによる、ウルグアイ・モンテビデオの集合住宅「Ziel」。都心部の公園に面した敷地に計画。郊外のヴィラの様な居住性を目指し、建物中央に中庭を設けた上で隔階に緑化されたパティオを設ける構成を考案。公園の緑を取り込むと共に周辺への眺望も確保 image©MVRDV
MVRDVとMONOBLOCKによる、ウルグアイ・モンテビデオの集合住宅「Ziel」。都心部の公園に面した敷地に計画。郊外のヴィラの様な居住性を目指し、建物中央に中庭を設けた上で隔階に緑化されたパティオを設ける構成を考案。公園の緑を取り込むと共に周辺への眺望も確保 image©MVRDV
MVRDVとMONOBLOCKによる、ウルグアイ・モンテビデオの集合住宅「Ziel」。都心部の公園に面した敷地に計画。郊外のヴィラの様な居住性を目指し、建物中央に中庭を設けた上で隔階に緑化されたパティオを設ける構成を考案。公園の緑を取り込むと共に周辺への眺望も確保 image©MVRDV

MVRDVMONOBLOCKによる、ウルグアイ・モンテビデオの集合住宅「Ziel」です。
都心部の公園に面した敷地に計画されました。建築家は、郊外のヴィラの様な居住性を目指し、建物中央に中庭を設けた上で隔階に緑化されたパティオを設ける構成を考案しました。また、公園の緑を取り込むと共に周辺への眺望を確保する事も意図されました。

こちらはリリーステキストの翻訳です

グリーン、ソーシャル、そしてポーラス。モンテビデオのMVRDVの住宅は、密集した地域に家族向けの住宅をもたらす

ウルグアイのモンテビデオにあるMVRDVの15階建ての集合住宅の建設許可がおりました。個々の住宅が緩やかに積み重なったデザインは、開放的で多孔質であるため、建物全体に光と空気が浸透し、あらゆる世代の住民が楽しみながら共有できるオープンスペースやグリーンスペースを豊富に設けています。Zielと名付けられたこのプロジェクトは、デベロッパーIXOUのために設計され、エグゼクティブアーキテクトのMonoblockと共同で、MVRDVがウルグアイで最初に手がけたものとなります。

モンテビデオ南端の海からわずか1ブロックの場所に位置するこのプロジェクトは、密集したプンタカレタス地区の緑の中心地として機能しているヴィラ・ビアリッツ公園に隣接する角地を占めています。奥行きのある敷地と隣接する建物の目隠し壁のおかげで、デザインは中庭を利用してすべての居室に十分な光が入るようにし、中庭から各階のプライベートテラスや共有パティオまで、ストラクチャーを通して公園の緑を広げています。

この豊かな屋外緑化空間により、プロジェクトは、密集した都市の中にカントリーヴィラを積み重ねたように構想されています。各住戸には広々としたバルコニーまたはロッジがあり、フロアプランの変更により、40戸の住宅には合計10種類のユニークなレイアウトがあります。それは、3つのベッドルームを中心に、1階には2ベッドルームのユニット、上層部には4ベッドルームの大型コーナー住戸が4つあります。

MVRDVの創設パートナーであるヤコブ・ファン・ライスは言います。
「モンテビデオでは、他の多くの都市と同様、家族ができると出て行ってしまうのが一般的です。郊外にヴィラを買って、街の活気を削いでしまうのです」「もし、彼らが望むヴィラを提供し、同時に都市にとどめ、都市と郊外のライフスタイルを組み合わせたものを提供することができるとしたらどうでしょうか。ここでは、この2つを組み合わせたプロトタイプ的な解決策を示すことを試みます。

MVRDVのパートナー、フランズ・デ・ウィッテは付け加えます。
「私たちのデザインでは、都会の真ん中の11階でも開放感と郊外の自然を手に入れることができることを示したかったのです」「私たちは、街は子どものいる家族などを含め、みんなのものであるべきだと考えています」

3階、5階、7階、9階には、居住者全員が共有するパティオがあり、それぞれ道と中庭をつなぐ2層のオープンスペースとなっています。植物で満たされたパティオは、深い中庭に光と新鮮な空気をもたらします。そして、中庭の向こう側を眺める内側のアパートの住人にとっても、建物内部を見る歩行者にとっても、視覚的に興味深いものとなっています。これらの「スカイガーデン」は、共通の言語を持ちながらも、それぞれがユニークなキャラクターとプログラムを持ち、利用者にさまざまな種類のアクティビティーのためのスペースと、東に広がる海を遮るもののない眺望を提供します。

最も注目を集めたトピックス[期間:2023/5/8-5/14]
最も注目を集めたトピックス[期間:2023/5/8-5/14]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2023/5/8-5/14)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 藤本壮介建築設計事務所による、福岡の、太宰府天満宮の「仮殿」。“御本殿”の大改修に伴い“御神霊”を仮安置する為に計画。相応しい“佇い”の創造を目指し、古くからの伝説に着想を得て周辺の自然が飛翔した様な建築を考案。屋根の植物が季節により移ろいを見せる
  2. トラフ建築設計事務所による、東京の、店舗「Aesop ルミネ立川」。駅直結の出入口に近い区画。外と対比的な“静かで落ち着いた空間”を目指し、壁や什器を“ジグザグ”に配置して小さな“たまり”の様な場を生む構成を考案。触覚と視覚での静かさも意図して床壁の素材を選定
  3. 平井充+山口紗由 / メグロ建築研究所による、東京・調布市の店舗併用住宅「高脚楼」。“崖線”の上の敷地。中国の崖地に建つ伝統建築“吊脚楼”に手掛かりを得て、室内と“張り出す床版”が連続して“環境と呼応した広がり”を獲得する建築を考案。半屋外空間は既存の文脈と接続して街との関係も作る
  4. 会田友朗 / アイダアトリエによる、長野・御代田町の「Ten Pillars House」。仕事中心の生活を退いた施主の“暮らしを楽しむ”為の家。小屋の様なシンプルで柔軟な空間の要望に、基礎と一体化する10本の壁柱で“無柱空間”を構築。構造形式は季節や時間を感受する為の多彩な開口部も実現
  5. 妹島和世が監修を務めたイベント「PRADA MODE 東京」の会場写真。西沢立衛による仮設パヴィリオン等が会場内に設置。妹島が館長を務める東京都庭園美術館を会場に開催
  6. ODS / 鬼木孝一郎による、神奈川の住戸改修「鎌倉のリノベーション」。一面にしか窓のない区画。照明に頼り過ぎず“柔らかい光の中で生活”の要望に、壁と天井の境界を曲面で繋げた“ホリゾント”で奥へと光を拡散する空間を考案。素材や器具にも“光の中で質感が際立つ”ものを選定
  7. 高橋勝建築設計事務所による、京都市の「H博士の家」。景観規制の厳しく建て込んだ住宅街の角地の敷地。道を“公共空地”と捉え、内部と連続するバルコニーを設けて外部を“視覚的に占有”できる構成を考案。環境の良い上階を活かす為に下階との面積案分も考慮
  8. 清水俊貴 / 福井工業大学と山田寛 / LoHAによる、福井・勝山市の店舗「nimbus」。磯崎新と伊東孝が設計した住宅を店舗に改修。“生きられた建築”を目指し、既存の保護と整理に加えてグリッド等を継承する“チューニング”としての設計を志向。既存空間が持つ“公共性”の質を更に引き出す
  9. 山村健+ナタリア サンツ・ラヴィーニャ / YSLA Architectsによる、東京・狛江市の住戸改修「MASAKO HOUSE」。単身高齢者の為に計画。施主が重視する“飲食・読書・運動”を尊重する住居を目指し、各空間を個別に設けつつも全体が一室となり“広がり”を生む構成を考案。各所の“三角”は機能性と意匠的抑揚の役割を担う
  10. office m-saと望月蓉平による、静岡の「富士宮の住宅」。二世帯の為の平屋。各々が“思うままに過ごせる環境”を目指し、家型の量塊に“一筆書きの壁”を横断させて“ひだ状”空間を“状況に合わせ活用”する建築を考案。屋外にも伸びる壁は将来の“生活変化”も許容
  11. 吉村靖孝・大野博史・倉方俊輔・中川エリカ・西沢大良が審査した、東京建築士会主催の「住宅建築賞2023」の結果と審査講評等が公開
  12. NHKのテレビ番組“クローズアップ現代”の特集「“思い出の建物”消えていいですか?問われるニッポンの建築文化」が放送(日時:2023年5月10日19時30分~)
  13. 佐藤研也+笹本直裕 / studio nikoによる、宮城・仙台市の「南中山の家」。メーカーのプレファブ住宅を改修。“そこにしかない”存在への変換を目指し、既存構造の特性を活かして一室空間の中に様々な活動の場所を構築。新設の階段で流動性を生み出して建築に“移動と滞留”の楽しさも付与
  14. 建築家の永山祐子を、テレビ番組の「情熱大陸」が特集(放送日時:2023年5月14日23時~)
  15. 古谷デザイン建築設計事務所による、千葉・富津市の「たがやすいえ」。山頂の造成と伐採の過去を持つ敷地。環境復元を助ける在り方を目指し、大地の色味と親和性を持つ建築を“尾根を復元”する様に配置。海と山を同時に臨むように開口を設けて安息の空間も作る
  16. 増田忠史+蜂谷伸治 / MASS & HACHIによる、東京・港区の「オランジェリー赤坂」。築70年の洋館風建物に手を加えた住居兼仕事場。諸条件の中で要望の実現を目指し、既存を大きく改変せず別棟として展示空間を建てる計画を考案。新旧の一体感を意図し“建築的な工夫”で再構成を行う
  17. 井原正揮+井原佳代 / ihrmkによる、東京・目黒区の「洗足の集合住宅 かのん」。道路拡幅で街並みが変わる住宅街に計画。限られた敷地と法規の中で要求戸数を求め、変形切妻屋根の“小さく高い”建築を設計。内外に意図を込めた小さな要素を散りばめて“自由な振舞”を引き出す
  18. 今冨佑樹+本杉一磨 / プラスチックアーキテクツによる、東京・目黒区の「中町フラット」。三階建ての二世帯住宅。新築で“改修”の持つ魅力の獲得を目指し、内と外の要求の“ズレ”を積極的に許容する設計を志向。等間隔の“正方形窓”は“用途”との完全な一致を避けて“街との新築らしからぬ関係”も作る
  19. 田邊渉 / WATARU TANABE STUDIOによる、静岡・伊東市の「北村ジムキ オフィス」。OA機器に携わる企業の事務所。機能のみの“ミニマム”な要望に対し、“オフィス然”としながらも“居心地が良く時間の変化を感じる”場を志向。ガラス間仕切で一体空間を緩やかに分節して外部環境も映し込む
  20. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る

MVRDVによる、ドイツ・ハノーバーの複合施設「Expo Pavilion 2.0」。2000年の万博の為に自身が設計したオランダ館を改修。“積み重ねられた風景”のコンセプトはそのままに、オフィス等の労働空間と飲食店等に更新。周りは約400戸の学生の為の集合住宅等で囲まれる
MVRDVによる、ドイツ・ハノーバーの複合施設「Expo Pavilion 2.0」。2000年の万博の為に自身が設計したオランダ館を改修。“積み重ねられた風景”のコンセプトはそのままに、オフィス等の労働空間と飲食店等に更新。周りは約400戸の学生の為の集合住宅等で囲まれる image©iLive Expo Campus
MVRDVによる、ドイツ・ハノーバーの複合施設「Expo Pavilion 2.0」。2000年の万博の為に自身が設計したオランダ館を改修。“積み重ねられた風景”のコンセプトはそのままに、オフィス等の労働空間と飲食店等に更新。周りは約400戸の学生の為の集合住宅等で囲まれる image©iLive Expo Campus
MVRDVによる、ドイツ・ハノーバーの複合施設「Expo Pavilion 2.0」。2000年の万博の為に自身が設計したオランダ館を改修。“積み重ねられた風景”のコンセプトはそのままに、オフィス等の労働空間と飲食店等に更新。周りは約400戸の学生の為の集合住宅等で囲まれる image©iLive Expo Campus
MVRDVによる、ドイツ・ハノーバーの複合施設「Expo Pavilion 2.0」。2000年の万博の為に自身が設計したオランダ館を改修。“積み重ねられた風景”のコンセプトはそのままに、オフィス等の労働空間と飲食店等に更新。周りは約400戸の学生の為の集合住宅等で囲まれる image©MVRDV

MVRDVによる、ドイツ・ハノーバーの複合施設「Expo Pavilion 2.0」です。
2000年の万博の為に自身が設計したオランダ館を改修増築する計画です。建築家は、“積み重ねられた風景”のコンセプトはそのままに、オフィス等の労働空間と飲食店等に更新します。また、周りは約400戸の学生の為の集合住宅等で囲まれます。2025年の竣工を予定しています。また、こちらのページにて竣工時の写真を多数閲覧可能です。

こちらはリリーステキストの翻訳です

EXPOキャンパスで建設開始: MVRDVの「エキスポ2000」パヴィリオンが、386戸の学生向けアパートメントを擁するキャンパスの中心になる

5月11日(木)、ハノーバー市長のベリット・オネイが新EXPOキャンパスの礎石を築き、オランダの遺産である2000年万博のオランダ館の再生が正式にスタートしました。現在、その必要不可欠な構造体に解体され、パヴィリオンは、オフィスやレストランを備えた複合施設に生まれ変わり、さらに2棟の新しい建物が加わり、386戸の学生アパートとさまざまな共有施設を含むカラフルな現代的キャンパスが完成します。キャンパスの完成は2025年の予定です。

竣工から20年以上経った自らの建物を生まれ変わらせることができるのは、建築家にとって貴重な機会です。ハノーファーの万国博覧会の為に、2000年にMVRDVが設計したパヴィリオンは、オランダの風景を積み重ねたもので、多くの人の記憶に刻まれています。開館数日後にオランダのベアトリクス女王が訪問し、3ヶ月あまりで280万人が訪れるというパブリックヒットとなりました。このパビリオンには、解放的なメッセージが込められていました。人工的に作られた垂直な自然もまた美しく、空間の不足、気候変動、窒素汚染、食糧不足など、年々緊急性を増している問題の解決策の一部となり得るというものです。

当初は100日しか稼働しない予定でしたが、パヴィリオンは残り、数十年の間にさまざまな再利用のヴィジョンが描かれました。しかし、残念ながら荒廃を防ぐことはできませんでした。廃墟となったパヴィリオンも、その美しさと頑丈さは健在でした。3階の木々は成長し続け、パヴィリオンは構造的に健全であり、多くの建築家がフェンスに穴を開けて違法に訪れていました。2020年になると、都市の発展や大学の近接性から、ようやく健全なビジネスケースを構築できるようになりました。ハノーファー市のために構造物を保存しようとする自治体の努力と、iLive社とDie Wohnkompanie Nord社の開発パートナーシップによる9000万ユーロの投資により、EXPOキャンパスを作ることができるようになったのです。

MVRDVの設計では、パヴィリオンはスタートアップから中堅企業まで対応できるオフィス、フレキシブルなコワーキングスペース、レストランを備えた複合施設に生まれ変わります。「積み重ねられた風景」というコンセプトはデザインの原点として残されており、低層階の元の構造も残されています。既存の構造物を変えることで、新築よりも二酸化炭素の排出量を減らすことができます。この事実は、ドイツ・サステイナブル建築協会が、サステイナブルな都市地区を認定するゴールドプリサーティフィケートを授与する決定に役立ちました。

新しい建物は、パビリオンを囲むように配置された花輪状の2つの建物で、いずれも階段状の屋根を持ち、カラフルなテラスからモニュメントを見下ろすことができます。それぞれのテラスには、庭やスポーツ施設、野外映画館など、それぞれの独自の色やプログラムがあります。大きい方の建物は最大9階建てで、386戸の学生用ワンルームマンションが入る予定です。2棟目は6階建てで、モビリティハブとして、従来の駐車場だけでなく、シェアカー用のスペース、電気充電ステーション、自転車置き場などを提供し、持続可能な移動手段を促進します。

MVRDVの設立パートナーであるヤコブ・ファン・ライス言います。
「2000年の万博のテーマは『オランダは空間を創造する』で、私たちはまさにその通り、オランダの典型的な風景を40メートルもの高さに積み上げ、パビリオンの周りに大きな野生の庭を作り上げました」
「このアプローチは、今、私たちに有利に働いています。パヴィリオンの周辺にはまだ開発可能なスペースがあるため、パヴィリオンを中心に本物のキャンパスを作り、建物に新しい息吹を吹き込むことができるのです。一部木の幹で支えられたオープンな構造体を、機能的な複合施設にするのは簡単なことではありません。自治体もデベロッパーも、この特異なモザイクのようなプロジェクトを長く信じ続けていることは素晴らしいことです。学生、講師、そしてそこで働くすべての人が、国際的に大きな影響力を持つこのパビリオンの眺めを楽しむ日も近いと確信しています。万博の雰囲気は、新キャンパスに深く刻み込まれているのです」

ヴォ・チョン・ギアによる講演「東南アジアの都市、環境、建築」の動画。2023年3月に国際文化会館の主催で行われたもの(日本語字幕付)

ベトナムを拠点とする建築家のヴォ・チョン・ギアによる講演「東南アジアの都市、環境、建築」の動画。2023年3月に国際文化会館の主催で行われたものです。日本語字幕付です。

世界の都市は、温暖化によって上昇する温度に対応しつつ、エネルギー効率の高い建物を必要としています。そのような中、亜熱帯気候のベトナムをはじめとする東南アジアの都市が直面している問題をどのように建築によって解決できるのかを知ることは他地域の人にとっても重要ではないでしょうか。ベトナムで現在最も知られる建築家であるヴォ氏は、ベトナム戦争を経た地域のご出身で過酷な気候の中、子ども時代の生活を送られた経験をもとに、それぞれの気候にあった建築や竹などを多用した環境に配慮した作品を数々つくられています。ヴォ氏に、作品の背景にあるお考えと同時に、メンタルヘルスを重視した働き方など示唆に富むお話をいただきました。

ヴォ・チョン・ギア(建築家)
1976年にベトナムで生まれたヴォ氏は、東京大学で建築学を学ぶ。ヴォ氏は博士課程の途中でベトナムに戻り、2006年にVTNアーキテクツを設立。その後、早稲田大学にて博士号を取得。以来、VTNアーキテクツは、グリーン&バンブー建築のパイオニアとして、152の国際的な賞を受賞し、世界をリードする建築事務所となりました。中でも2016年にオランダのThe Prince Claus Awardとして多くの賞を受賞しています。世界経済フォーラムが2014年にヤンググローバルリーダーとしてヴォ博士を選出。ARCASIAから7回ゴールドメダルを受賞。

妹島和世が監修を務めたイベント「PRADA MODE 東京」の会場写真。西沢立衛による仮設パヴィリオン等が会場内に設置。妹島が館長を務める東京都庭園美術館を会場に開催
妹島和世が監修を務めたイベント「PRADA MODE 東京」の会場写真。西沢立衛による仮設パヴィリオン等が会場内に設置。妹島が館長を務める東京都庭園美術館を会場に開催西沢立衛による仮設パビリオン photo©architecturephoto
妹島和世が監修を務めたイベント「PRADA MODE 東京」の会場写真。西沢立衛による仮設パヴィリオン等が会場内に設置。妹島が館長を務める東京都庭園美術館を会場に開催西沢立衛による仮設パビリオン photo©architecturephoto
妹島和世が監修を務めたイベント「PRADA MODE 東京」の会場写真。西沢立衛による仮設パヴィリオン等が会場内に設置。妹島が館長を務める東京都庭園美術館を会場に開催西沢立衛による仮設パビリオン photo©architecturephoto

妹島和世が監修を務めたイベント「PRADA MODE 東京」の会場写真です。
西沢立衛による仮設パヴィリオン等が会場内に設置されました。妹島が館長を務める東京都庭園美術館を会場に開催されました(日程:2023年5月12日・13日)。プログラムとして、西沢立衛と石上純也による対談「ランドスケープアーキテクチャー」や、長谷川祐子と妹島和世の対談「犬島シンビオシス:生きられた島」も行われました。

2023年5月12日・13日の2日間、「PRADA MODE」の第9弾が東京都と、国の重要文化財にも指定されている東京都庭園美術館との協力のもと開催されます。

この建築と文化を体験するユニークなイベントを迎え、その監修を務めるのは、プラダとも長年コラボレーションをしている庭園美術館館長で建築家の妹島和世です。

「PRADA MODE東京」において、庭園美術館はさまざまな形のアートに触れることのできる場所へと変わります。
歴史的建築物である美術館はもとより、美術館をかこむ広大な庭園は、妹島和世がキュレーションするサイト・スペシフィックな作品を体験できる場所へとなります。西洋庭園には、会話の場となる木造のオーガニックな仮設スペースが設置され、さらに会場全体にはゲストが楽しめるように、いろいろな場所がつくられます。

リリーステキストより
坂茂による講演「Timber in Architecture」の動画。2023年2月にジャパン・ソサエティの主催で行われたもの

坂茂による講演「Timber in Architecture」の動画です。2023年2月27日にアメリカ・ニューヨークのジャパン・ソサエティの主催で行われたものです。イベントの概要ページはこちら

(翻訳)
プリツカー賞を受賞した建築家・坂茂は、その革新的な木材の使い方で知られています。自然で美しい木造建築は、環境に配慮した建築物を作ることで、気候変動との戦いにおいても重要なツールとなり得ます。坂の新刊『Shigeru Ban: Timber in Architecture』は、フランスのポンピドゥー・メッツセンターのうねるような曲線から、日本の富士山世界遺産センターの遊び心のある反転まで、木材の多様性を示す建築家の作品45点を詳細に検証しています。本講演では、坂のキャリアを通じた木材の驚異的な使用法、人道的な活動の長い歴史、そして建築を通じてより持続可能な未来に取り組むための洞察を紹介します。

(原文)
Pritzker Prize-winning architect Shigeru Ban is renowned for his innovative use of wood. Natural and beautiful, timber construction can also be a key tool in the fight against climate change through the creation of environmentally responsible buildings. Ban’s new book, Shigeru Ban: Timber in Architecture presents an in-depth examination of 45 of the architect’s works demonstrating the versatility of timber, from the undulating curves of the Centre Pompidou-Metz in France to the playful inversion of Japan’s Mt. Fuji World Heritage Centre. At this talk, Ban examines the awe-inspiring use of wood throughout his career, shares his long history of humanitarian work, and offers insights on working toward a more sustainable future through architecture.

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