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【ap job更新】 らいおん建築事務所が、建築設計業務とまちづくり業務に関わるスタッフ(経験者)を募集中
【ap job更新】 らいおん建築事務所が、建築設計業務とまちづくり業務に関わるスタッフ(経験者)を募集中
【ap job更新】 らいおん建築事務所が、建築設計業務とまちづくり業務に関わるスタッフ(経験者)を募集中バレーボール専用体育館、宿泊施設、コンビニエンスストアなどの民間複合施設(オガールベース)

らいおん建築事務所の、建築設計業務とまちづくり業務に関わるスタッフ(経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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らいおん建築事務所ではスタッフを募集しています。

当社では、業務拡大に伴い人員増強のためスタッフを募集しています。博覧会パビリオンのプロデュース、地方都市のリノベーションプロジェクト、リノベーションまちづくりのプロデュース業務など、建築の設計とまちづくりの両方に興味とやる気のある人材を若干名募集します。

■業務内容
・建築設計・工事監理
・リノベーションの設計・工事監理
・遊休不動産を活用したまちづくりの総合プロデュース
・エリアリノベーションのプロセスを作り出すワークショップの企画・運営
・遊休不動産再生、活用提案の事業企画・プロデュース・プロジェクトマネジメント
・建築・まちづくりのプロジェクトマネジメント

増田忠史+蜂谷伸治 / MASS & HACHIによる、東京・港区の「オランジェリー赤坂」。築70年の洋館風建物に手を加えた住居兼仕事場。諸条件の中で要望の実現を目指し、既存を大きく改変せず別棟として展示空間を建てる計画を考案。新旧の一体感を意図し“建築的な工夫”で再構成を行う
増田忠史+蜂谷伸治 / MASS & HACHIによる、東京・港区の「オランジェリー赤坂」。築70年の洋館風建物に手を加えた住居兼仕事場。諸条件の中で要望の実現を目指し、既存を大きく改変せず別棟として展示空間を建てる計画を考案。新旧の一体感を意図し“建築的な工夫”で再構成を行う鳥瞰 photo©MASS
増田忠史+蜂谷伸治 / MASS & HACHIによる、東京・港区の「オランジェリー赤坂」。築70年の洋館風建物に手を加えた住居兼仕事場。諸条件の中で要望の実現を目指し、既存を大きく改変せず別棟として展示空間を建てる計画を考案。新旧の一体感を意図し“建築的な工夫”で再構成を行う左:オンランジェリー(展示スペース、新築)、右:住居兼仕事場(既存改修) photo©MASS
増田忠史+蜂谷伸治 / MASS & HACHIによる、東京・港区の「オランジェリー赤坂」。築70年の洋館風建物に手を加えた住居兼仕事場。諸条件の中で要望の実現を目指し、既存を大きく改変せず別棟として展示空間を建てる計画を考案。新旧の一体感を意図し“建築的な工夫”で再構成を行う1階、居間、中庭越しにオランジェリー(展示スペース)が見える。 photo©MASS

増田忠史+蜂谷伸治 / MASS & HACHIが設計した、東京・港区の「オランジェリー赤坂」です。
築70年の洋館風建物に手を加えた住居兼仕事場です。建築家は、諸条件の中で要望の実現を目指し、既存を大きく改変せず別棟として展示空間を建てる計画を考案しました。そして、新旧の一体感を意図し“建築的な工夫”で再構成を行いました。

オフィスビルが林立する港区赤坂の中心部に残る築70年の洋館風の既存建物*1を引き継いだ建築主の住居兼仕事場、運営するファッションブランドの衣服の展示スペースの複合体の計画。
趣のある木造2階建の既存建物を保存改修し、住居兼仕事場として利用しつつ、新たに必要となる衣服の展示スペースを増築することが求められた。

建築家によるテキストより

調査の結果、既存建物は昭和27年の建設時の届出は存在するものの、その後、検査記録のない増改築が行われており、既存に遡及する規模の増築を行うことは難しいことが判明した。
そこで今回の増築計画は、道路に面する前庭の一部を敷地分割し、その分割された敷地に小さな離れとして衣服の展示スペースを新築した上で、分割された既存建物と新築建物の敷地を、建築的な工夫によって一体感を感じられる場所として再構成する試みとなった。

建築家によるテキストより

敷地は前面道路から1.5m程度低いレベルにあり、擁壁を構造的に改修する必要性もあることから、敷地外周を型枠コンクリートブロック造の高い塀によって囲い込み、敷地全体を複数の中庭を有するコートハウスにすることを発想した。

塀の仕上や高さは、新築部の外壁と合わせ、一体的に見えるよう工夫することで、洋館風の趣のある既存建物がたつ敷地全体を”宮廷庭園”に見立て、離れとしてその一角に立つ新築建物を「オランジェリー」と命名した。

敷地に対して斜めに構えて立つ既存建物と、オランジェリー、それぞれの領域を不定形な中庭を介して干渉させることで、敷地全体を新と旧が重なり合う複合体として再生することをめざした。

建築家によるテキストより
佐藤研也+笹本直裕 / studio nikoによる、宮城・仙台市の「南中山の家」。メーカーのプレファブ住宅を改修。“そこにしかない”存在への変換を目指し、既存構造の特性を活かして一室空間の中に様々な活動の場所を構築。新設の階段で流動性を生み出して建築に“移動と滞留”の楽しさも付与
佐藤研也+笹本直裕 / studio nikoによる、宮城・仙台市の「南中山の家」。メーカーのプレファブ住宅を改修。“そこにしかない”存在への変換を目指し、既存構造の特性を活かして一室空間の中に様々な活動の場所を構築。新設の階段で流動性を生み出して建築に“移動と滞留”の楽しさも付与外観 photo©高野ユリカ
佐藤研也+笹本直裕 / studio nikoによる、宮城・仙台市の「南中山の家」。メーカーのプレファブ住宅を改修。“そこにしかない”存在への変換を目指し、既存構造の特性を活かして一室空間の中に様々な活動の場所を構築。新設の階段で流動性を生み出して建築に“移動と滞留”の楽しさも付与1階、左:トレーニングコーナー、中:ワークコーナー、右:玄関 photo©高野ユリカ
佐藤研也+笹本直裕 / studio nikoによる、宮城・仙台市の「南中山の家」。メーカーのプレファブ住宅を改修。“そこにしかない”存在への変換を目指し、既存構造の特性を活かして一室空間の中に様々な活動の場所を構築。新設の階段で流動性を生み出して建築に“移動と滞留”の楽しさも付与1階、リビングダイニングコーナー photo©高野ユリカ
佐藤研也+笹本直裕 / studio nikoによる、宮城・仙台市の「南中山の家」。メーカーのプレファブ住宅を改修。“そこにしかない”存在への変換を目指し、既存構造の特性を活かして一室空間の中に様々な活動の場所を構築。新設の階段で流動性を生み出して建築に“移動と滞留”の楽しさも付与2階、セカンドリビングから1階を見下ろす。 photo©高野ユリカ

佐藤研也+笹本直裕 / studio nikoが設計した、宮城・仙台市の「南中山の家」です。
メーカーのプレファブ住宅を改修する計画です。建築家は、“そこにしかない”存在への変換を目指し、既存構造の特性を活かして一室空間の中に様々な活動の場所を構築しました。また、新設の階段で流動性を生み出して建築に“移動と滞留”の楽しさも付与する事も意図されました。

仙台市郊外に建つ、築35年のハウスメーカーによるプレファブ住宅の改修である。

新婚のご夫婦の希望として、明るく断熱性能の高い家とすること、ご主人の仕事スペース、十分な調理スペースを確保することなどが求められた。日本のどこにでもある風景の中の、どこにでもあるジェネリックな工業製品としての住宅を、どのようにしてある家族のための、そこにしかない住宅に変換することができるかを考えた。

建築家によるテキストより

鉄骨柱と梁のボックスを連結させた構造は地震に強く、そのフレーム以外の自由度は高い。
そこで、1階は中央の階段コアと水まわりの他は、大きなひとつながりのワンルームの中にいろいろな活動が行われるコーナーを内包する構成とした。必要に応じて引込み戸やカーテンで間仕切ることとして、郊外の住宅らしい広々とした感覚をもたらすプランとした。
また、リビングの天井は一部撤去し、暗い印象だった建物の奥まで光を導きながら、緩やかな階段を新設して2階までリビングを拡張した。

もともと建主は既存の急な階段の架け替えを求められていたが、ハウスメーカーの協力が得られなかったため既存建物の情報が十分に得られず、大規模な修繕に当たる階段の架け替えは断念せざるを得なかったのだが、ふたつの性質の異なる階段は、神社や寺に見られる男坂と女坂のように動線に自由度をもたらし、生活を豊かにする要素となった。

建築家によるテキストより

このようにして得られた空間の流動性のようなものを活かし、住宅の中での移動と滞留が楽しくなるように幾つかの要素を散りばめた。
具体的には彩色された階段ホールや建具。そして、周囲の環境を映し室内に取り込む真鍮の照明器具とミラーなどである。
さらに、隣地の駐車場が近いため目隠しを求められた階段横の窓には、インナーサッシを設置して残った僅か1.5cmの窓枠の隙間に、アルミと寒冷紗で製作した引戸を設置して視線を遮りつつ柔らかな光を得た。これらの要素は時間や季節による周辺環境の変化と連動して、その時がいまここにしかない瞬間であることを思い出させてくれる。

建築家によるテキストより
NHKのテレビ番組“クローズアップ現代”の特集「“思い出の建物”消えていいですか?問われるニッポンの建築文化」が放送(日時:2023年5月10日19時30分~)

NHKのテレビ番組“クローズアップ現代”の特集「“思い出の建物”消えていいですか?問われるニッポンの建築文化」が放送されます。放送日時は、2023年5月10日19時30分~。鈴木京香がゲストで出演して、自身が施主として関わった、吉阪隆正+U研究室設計のヴィラ・クゥクゥ (旧近藤邸)の改修についても語られるようです。またこの改修で鈴木は2023年日本建築学会文化賞を受賞しています。

いま、懐かしの建物、思い出の建物が全国各地で取り壊しに…。「中銀カプセルタワービル」や「東京海上日動ビル」など、名建築が次々と姿を消している。維持管理や耐震対策など、多額の費用が所有者にのしかかる背景も。そうした中、私財を投じて名建築の再生に取り組んだ俳優・鈴木京香さんの取り組みや、宿場町の街並みを住民主体で守った兵庫・丹波篠山の事例も紹介。歴史的建造物の継承はどうあるべきか考える。

田邊渉 / WATARU TANABE STUDIOによる、静岡・伊東市の「北村ジムキ オフィス」。OA機器に携わる企業の事務所。機能のみの“ミニマム”な要望に対し、“オフィス然”としながらも“居心地が良く時間の変化を感じる”場を志向。ガラス間仕切で一体空間を緩やかに分節して外部環境も映し込む
田邊渉 / WATARU TANABE STUDIOによる、静岡・伊東市の「北村ジムキ オフィス」。OA機器に携わる企業の事務所。機能のみの“ミニマム”な要望に対し、“オフィス然”としながらも“居心地が良く時間の変化を感じる”場を志向。ガラス間仕切で一体空間を緩やかに分節して外部環境も映し込むエントランス photo©牧口英樹
田邊渉 / WATARU TANABE STUDIOによる、静岡・伊東市の「北村ジムキ オフィス」。OA機器に携わる企業の事務所。機能のみの“ミニマム”な要望に対し、“オフィス然”としながらも“居心地が良く時間の変化を感じる”場を志向。ガラス間仕切で一体空間を緩やかに分節して外部環境も映し込むエントランスからワークスペースを見る。 photo©牧口英樹
田邊渉 / WATARU TANABE STUDIOによる、静岡・伊東市の「北村ジムキ オフィス」。OA機器に携わる企業の事務所。機能のみの“ミニマム”な要望に対し、“オフィス然”としながらも“居心地が良く時間の変化を感じる”場を志向。ガラス間仕切で一体空間を緩やかに分節して外部環境も映し込むガラス製のパーテーションのディテール。 photo©牧口英樹

田邊渉 / WATARU TANABE STUDIOが設計した、静岡・伊東市の「北村ジムキ オフィス」です。
OA機器に携わる企業の事務所です。建築家は、機能のみの“ミニマム”な要望に対し、“オフィス然”としながらも“居心地が良く時間の変化を感じる”場を志向しました。そして、ガラス間仕切で一体空間を緩やかに分節して外部環境も映し込む事が意図されました。施主企業の公式サイトはこちら

静岡県・伊東市にてOA機器の販売・システム開発・サポートまで行う会社「北村ジムキ」の内装改修計画。

計画地は店舗兼住宅2階建ての1階部分にあたる、間口に対して奥行きのある約200㎡の長方形の空間である。

建築家によるテキストより

クライアントから求められたのは、事務作業を行うワークスペース、機器のメンテナンスを行うフリースペース、会議を行うミーティングルーム、備品や資材を収納する倉庫、軽い打合わせ等を行うカウンターといった機能的な要望のみ。昨今のオフィス設計にしばしば求められるホスピタリティとは反するミニマムな要望である。

それらの要望に対し、オフィス然とした機能的でありながらも居心地が良く時間の変化を感じることができる空間を考えた。

建築家によるテキストより

空間の構成は、ガラスのパーテーションによって各機能を緩やかに分節しながらも視覚的には繋がっている大きなワンルームの空間とし、壁のない改修前の構成を踏襲し使い勝手に配慮した。空間を最も特徴づけているカラーガラスは機能を分けるように規律を持って配置。ワンルームの大きな空間をスケールダウンし居心地の良さと作業へ集中できる空間をつくり出すと共に、大きな窓から入ってくる光や木々といった環境を映し出し、時間の変化を感じることができるファクターとして計画した。

建築家によるテキストより
平井充+山口紗由 / メグロ建築研究所による、東京・調布市の店舗併用住宅「高脚楼」。“崖線”の上の敷地。中国の崖地に建つ伝統建築“吊脚楼”に手掛かりを得て、室内と“張り出す床版”が連続して“環境と呼応した広がり”を獲得する建築を考案。半屋外空間は既存の文脈と接続して街との関係も作る
平井充+山口紗由 / メグロ建築研究所による、東京・調布市の店舗併用住宅「高脚楼」。“崖線”の上の敷地。中国の崖地に建つ伝統建築“吊脚楼”に手掛かりを得て、室内と“張り出す床版”が連続して“環境と呼応した広がり”を獲得する建築を考案。半屋外空間は既存の文脈と接続して街との関係も作る南側の細い階段から外観を見る。 photo©鳥村鋼一
平井充+山口紗由 / メグロ建築研究所による、東京・調布市の店舗併用住宅「高脚楼」。“崖線”の上の敷地。中国の崖地に建つ伝統建築“吊脚楼”に手掛かりを得て、室内と“張り出す床版”が連続して“環境と呼応した広がり”を獲得する建築を考案。半屋外空間は既存の文脈と接続して街との関係も作る道路側外観 photo©鳥村鋼一
平井充+山口紗由 / メグロ建築研究所による、東京・調布市の店舗併用住宅「高脚楼」。“崖線”の上の敷地。中国の崖地に建つ伝統建築“吊脚楼”に手掛かりを得て、室内と“張り出す床版”が連続して“環境と呼応した広がり”を獲得する建築を考案。半屋外空間は既存の文脈と接続して街との関係も作る1階、店舗からテラスを見る。 photo©鳥村鋼一
平井充+山口紗由 / メグロ建築研究所による、東京・調布市の店舗併用住宅「高脚楼」。“崖線”の上の敷地。中国の崖地に建つ伝統建築“吊脚楼”に手掛かりを得て、室内と“張り出す床版”が連続して“環境と呼応した広がり”を獲得する建築を考案。半屋外空間は既存の文脈と接続して街との関係も作る3階、ダイニングから外部を見る。 photo©鳥村鋼一

平井充+山口紗由 / メグロ建築研究所が設計した、東京・調布市の店舗併用住宅「高脚楼」です。
“崖線”の上の敷地に計画されました。建築家は、中国の崖地に建つ伝統建築“吊脚楼”に手掛かりを得て、室内と“張り出す床版”が連続して“環境と呼応した広がり”を獲得する建築を考案しました。また、半屋外空間は既存の文脈と接続して街との関係も作ります。店舗の公式サイトはこちら

この敷地は、京王線のつつじヶ丘駅と仙川駅の間を跨ぐ国分寺崖線の上にある。
近所には、地域の歴史を物語る緑豊かな実篤公園がある。クライアントは、崖線を支える擁壁の上に乗ったプレファブ住宅で洋菓子店を営んでいた。10年ほど前に、私たちが店舗の玄関廻りを改修し、斜面地の高さを生かして眺めの良い小さなバルコニーの席を作ったが、擁壁を登る狭い階段はベビーカーを推す母親たちにとって大きな障壁のままであった。

建築家によるテキストより

このプロジェクトが始まる少し前に、私たちは中国の重慶市にある吊脚楼という伝統的な住居の調査を行っていた。この住居は、揚子江沿岸の岩盤の斜面に張り付くように建てられていて、溢れ出す生活感とそれらが連なり圧巻の風景を作っていた。吊脚楼は、崖地に腰を掛けるように建てられて、せり出した部分を柱で支えるため、建物の下部に長い柱が現れるのが特徴である。

実際に重慶でみた吊脚楼は、近現代素材による長年のブリコラージュで新陳代謝を繰り返して混沌となっていたが、斜面に住むことの難しさと面白さが共存していた。崖側に並ぶ最小限の個室と対比的な見晴らしの良い動線を兼ねた共有の居場所は、相補的な関係によって生活に広がりを獲得していた。この調査の経験は、高脚楼の建ち方のヒントになった。

建築家によるテキストより

地中に埋まった1階(法的には地下扱い)はRC造となり、その上に木造の2層が乗っている。全てをRC造にしなかったのは、構造的な負荷やコストを抑えることもあるが、この場所にコンクリートの素材が高く立ち上がるのは強すぎると感じたからだ。森や林が広がる環境ならともかく、国分寺崖線は都市に辛うじて残された緑地帯なのである。擁壁としての1階とその上に乗る木造という関係を表現することで、斜面と建築の関わり方を明確にした。また、建物のヴォリュームを斜面に腰を掛けるようにセットバックさせることで重心を安定させている。

限定されたフットプリントゆえコンパクトに納められた室内は、建物から枝葉のように張り出した床版で環境と呼応した広がりを獲得している。この床版は、バルコニーの下に無理せず柱を建てて囲まれた居場所を作ることで、シンプルな室内と一体となった半屋外の居場所となり、生活空間をひと回り大きなものとしている。

建築家によるテキストより
トラフ建築設計事務所による、東京の、店舗「Aesop ルミネ立川」。駅直結の出入口に近い区画。外と対比的な“静かで落ち着いた空間”を目指し、壁や什器を“ジグザグ”に配置して小さな“たまり”の様な場を生む構成を考案。触覚と視覚での静かさも意図して床壁の素材を選定
トラフ建築設計事務所による、東京の、店舗「Aesop ルミネ立川」。駅直結の出入口に近い区画。外と対比的な“静かで落ち着いた空間”を目指し、壁や什器を“ジグザグ”に配置して小さな“たまり”の様な場を生む構成を考案。触覚と視覚での静かさも意図して床壁の素材を選定 photo courtesy of Aesop
トラフ建築設計事務所による、東京の、店舗「Aesop ルミネ立川」。駅直結の出入口に近い区画。外と対比的な“静かで落ち着いた空間”を目指し、壁や什器を“ジグザグ”に配置して小さな“たまり”の様な場を生む構成を考案。触覚と視覚での静かさも意図して床壁の素材を選定 photo courtesy of Aesop
トラフ建築設計事務所による、東京の、店舗「Aesop ルミネ立川」。駅直結の出入口に近い区画。外と対比的な“静かで落ち着いた空間”を目指し、壁や什器を“ジグザグ”に配置して小さな“たまり”の様な場を生む構成を考案。触覚と視覚での静かさも意図して床壁の素材を選定 photo courtesy of Aesop

トラフ建築設計事務所が設計した、東京の、店舗「Aesop ルミネ立川」です。
駅直結の出入口に近い区画に計画されました。建築家は、外と対比的な“静かで落ち着いた空間”を目指し、壁や什器を“ジグザグ”に配置して小さな“たまり”の様な場を生む構成を考案しました。また、触覚と視覚での静かさも意図して床壁の素材が選定されました。施設の公式ページはこちら

オーストラリアのスキンケアブランド イソップの、ルミネ立川店の内装計画。
駅に直結する人通りの多いエントランスが近くにあるため、外部と対比して静かで落ち着いた空間を作ることを考えた。

建築家によるテキストより

間口6.7m、奥行き11.5mの矩形の敷地に対して、長手方向にストレートな壁をつくるのではなく、壁や什器をジグザグに配置することで、ところどころに小さなたまりのような場所を生む計画とした。こうした小さなたまりがあることで、顧客とのより親密なコンサルテーションが促される。一番奥に配置された大きなベンチとエンスイートシンクのエリアは、ヴィンテージのランプが灯され、一層静かでゆったりとした場所になっている。

建築家によるテキストより

壁面に使われている柔らかいクリーム色の有孔パネルは、吸音効果と同時にフラットな壁面にも奥行きをあたえる。床には、カシミアのカーペットを用いることで、タイルの共用部から足を踏み入れた瞬間、足音が消えて柔らかい感触が感じられる。シンクやポスカウンターなどの天板にはステンレスを使って耐久性に配慮しつつ、その周囲は視覚的にも静かな印象になるよう、柔らかいクリーム色に統一した。

建築家によるテキストより
高橋勝建築設計事務所による、京都市の「H博士の家」。景観規制の厳しく建て込んだ住宅街の角地の敷地。道を“公共空地”と捉え、内部と連続するバルコニーを設けて外部を“視覚的に占有”できる構成を考案。環境の良い上階を活かす為に下階との面積案分も考慮
高橋勝建築設計事務所による、京都市の「H博士の家」。景観規制の厳しく建て込んだ住宅街の角地の敷地。道を“公共空地”と捉え、内部と連続するバルコニーを設けて外部を“視覚的に占有”できる構成を考案。環境の良い上階を活かす為に下階との面積案分も考慮外観 photo©髙橋菜生
高橋勝建築設計事務所による、京都市の「H博士の家」。景観規制の厳しく建て込んだ住宅街の角地の敷地。道を“公共空地”と捉え、内部と連続するバルコニーを設けて外部を“視覚的に占有”できる構成を考案。環境の良い上階を活かす為に下階との面積案分も考慮2階、居間 photo©髙橋菜生
高橋勝建築設計事務所による、京都市の「H博士の家」。景観規制の厳しく建て込んだ住宅街の角地の敷地。道を“公共空地”と捉え、内部と連続するバルコニーを設けて外部を“視覚的に占有”できる構成を考案。環境の良い上階を活かす為に下階との面積案分も考慮2階、居間とバルコニー photo©髙橋菜生
高橋勝建築設計事務所による、京都市の「H博士の家」。景観規制の厳しく建て込んだ住宅街の角地の敷地。道を“公共空地”と捉え、内部と連続するバルコニーを設けて外部を“視覚的に占有”できる構成を考案。環境の良い上階を活かす為に下階との面積案分も考慮外観、夜景 photo©髙橋菜生

高橋勝建築設計事務所が設計した、京都市の「H博士の家」です。
景観規制の厳しく建て込んだ住宅街の角地の敷地に計画されました。建築家は、道を“公共空地”と捉え、内部と連続するバルコニーを設けて外部を“視覚的に占有”できる構成を考案しました。また、環境の良い上階を活かす為に下階との面積案分も考慮されました。

京都市の有名観光地近くの小さな敷地に建つ、夫婦と子供3人の子育て家族のための住宅である。

H博士の家は、様々な与条件をクリアするため、デザインとしては他律的に特異な形状に削り出された建築ボリュームとなっている。これを、通常の流通木材と地元の大工技術を使う事、また、開放性を最大化しつつ地域の風土・景観・コストを重視した上で、ある種場当たり的に設えている。

建築家によるテキストより

敷地は観光地近くの景観的理由から建物の形や大きさに厳しめの規制がある。この区域は京都市の規制として10m高度地区(敷地北境界5mから南に向かい6寸勾配以下)、容積率100%、美観地区等で建築のボリューム、屋根形状(切り妻、寄棟、入母屋のみ)を厳しく制限されている。上記の条件の上、土地価格が高額な地区だからか周囲の敷地の多くが100m2以下であり、結果、許された容積・高さを使い切るように一様にひしめき建て込んだ風景を形成していた。

建築家によるテキストより

クライアントと探し当てたH博士の家の敷地も同様に小さいが、変形交差点の角地であり、この地域では希少な局所的に道路という公共空地に大きく面し開放的な場所であった。そこでこの敷地の特徴を活かし道路上の大きな気積を最大限生かした開放的な住宅を計画する事とした。

まず、2階を市の規制(建ぺい、容積、高さ、屋根形状)に許された最大限の空間とバルコニーを設定。街区に唯一開放性を享受できる交差点道路の上部空間から風と日射、街の風景を取り入れながら、道路向こうの住宅外壁まで視覚的に空間を占有している。

逆に1階は容積を2階に最大限振り向けるため、住空間的、構造的に可能な限り面積を絞っている。個室を主体として、プライバシーを守りながらの開口と高めの天井高さで居住性を確保した個室群となっている。

建築家によるテキストより
ODS / 鬼木孝一郎による、神奈川の住戸改修「鎌倉のリノベーション」。一面にしか窓のない区画。照明に頼り過ぎず“柔らかい光の中で生活”の要望に、壁と天井の境界を曲面で繋げた“ホリゾント”で奥へと光を拡散する空間を考案。素材や器具にも“光の中で質感が際立つ”ものを選定
ODS / 鬼木孝一郎による、神奈川の住戸改修「鎌倉のリノベーション」。一面にしか窓のない区画。照明に頼り過ぎず“柔らかい光の中で生活”の要望に、壁と天井の境界を曲面で繋げた“ホリゾント”で奥へと光を拡散する空間を考案。素材や器具にも“光の中で質感が際立つ”ものを選定玄関 photo©太田拓実
ODS / 鬼木孝一郎による、神奈川の住戸改修「鎌倉のリノベーション」。一面にしか窓のない区画。照明に頼り過ぎず“柔らかい光の中で生活”の要望に、壁と天井の境界を曲面で繋げた“ホリゾント”で奥へと光を拡散する空間を考案。素材や器具にも“光の中で質感が際立つ”ものを選定主空間 photo©太田拓実
ODS / 鬼木孝一郎による、神奈川の住戸改修「鎌倉のリノベーション」。一面にしか窓のない区画。照明に頼り過ぎず“柔らかい光の中で生活”の要望に、壁と天井の境界を曲面で繋げた“ホリゾント”で奥へと光を拡散する空間を考案。素材や器具にも“光の中で質感が際立つ”ものを選定主空間、夜 photo©太田拓実

ODS / 鬼木孝一郎が設計した、神奈川の住戸改修「鎌倉のリノベーション」です。
一面にしか窓のない区画に計画されました。建築家は、照明に頼り過ぎず“柔らかい光の中で生活”の要望に、壁と天井の境界を曲面で繋げた“ホリゾント”で奥へと光を拡散する空間を考案しました。そして、素材や器具にも“光の中で質感が際立つ”ものが選定されました。

鎌倉のマンションのリノベーション。
人工照明に頼り過ぎず、柔らかい光の中で生活がしたいというクライアントの希望から、「光の広がり」を感じるワンルーム空間を提案した。

建築家によるテキストより

もともとあった間仕切り壁を撤去し、窪みとなっている場所にキッチンやベッドを配置することで空間全体が緩やかに連続する構成に。
部屋の中央には、壁と天井の境界を曲面で繋げた白い左官材仕上げのホリゾントを設置。日中は窓から入る外光を部屋の奥へと届け、夜は照明の光を空間全体へ広げる反射板の役割を担うものとなっている。

建築家によるテキストより

職人によって丁寧に仕上げられた左官材の壁と天井、黒く染色した幅400mmのオークの床材、アルミを削り出して製作した特注の調光スイッチプレートなど、柔らかい光の中で質感が際立つ素材を各所に使用し、光と共に変化するその表情を楽しめる住宅を目指した。

建築家によるテキストより
建築家の永山祐子を、テレビ番組の「情熱大陸」が特集(放送日時:2023年5月14日23時~)
建築家の永山祐子を、テレビ番組の「情熱大陸」が特集(放送日時:2023年5月14日23時~) photo courtesy of 永山祐子建築設計

建築家の永山祐子を、テレビ番組の「情熱大陸」が特集します。放送日時は、2023年5月14日23時から。リンク先で予告動画を閲覧できます。

大型プロジェクトのオファー殺到!
光のデザインで描く街の未来

地上48階、地下5階、高さ225メートル、超高層のエンターテインメント複合施設だ。
この巨大ビルの外装を担当したのが、建築家・永山祐子、47歳。

噴水をモチーフとした大胆な形状と色使いは、オフィスフロアや企業テナントが入らないからこそできたという。ビルを覆う4000枚以上のガラスの反射を、表面の特殊印刷によってコントロールすることで、水のキラキラした反射、しぶきの白さを表現している。光の使い方を得意とする永山の感性が遺憾なく発揮されていた。

高校在学中に建築家を目指すことを決心。大学卒業後に就職した設計事務所で、「スタッフは4年で卒業する」というルールのもと、朝から晩まで建築を学び26歳で独立、自らの事務所を設立した。
永山の事務所には現在16人が在籍している。夫と2人の子どもとの生活と、仕事を両立させている永山に憧れて入所する女性スタッフも少なくない。

複数のプロジェクトが常に同時進行している。若いスタッフに委ねた細部をチェックし、適確なアドバイスを与える姿は、頼もしい指揮官に見えた。一方で、悩んだときには他のスタッフたちに声をかけ、意見を求める柔軟さもある。それもまた、彼女が慕われるゆえんだろう。独立してゆくスタッフを見送る永山の姿には、母親にも似た心遣いが覗いた。

2025年大阪・関西万博では、2つのパビリオンを担当する。1つは、2020年ドバイ万博の際使用した資材をリユースして設計するというもの。そこにはサステナブルを地で行く知恵と工夫が生きている。

いま、最も注目を集めている建築家のひとり。そのエネルギッシュな日々を見つめた。

会田友朗 / アイダアトリエによる、長野・御代田町の「Ten Pillars House」。仕事中心の生活を退いた施主の“暮らしを楽しむ”為の家。小屋の様なシンプルで柔軟な空間の要望に、基礎と一体化する10本の壁柱で“無柱空間”を構築。構造形式は季節や時間を感受する為の多彩な開口部も実現
会田友朗 / アイダアトリエによる、長野・御代田町の「Ten Pillars House」。仕事中心の生活を退いた施主の“暮らしを楽しむ”為の家。小屋の様なシンプルで柔軟な空間の要望に、基礎と一体化する10本の壁柱で“無柱空間”を構築。構造形式は季節や時間を感受する為の多彩な開口部も実現南側外観 photo©野秋達也
会田友朗 / アイダアトリエによる、長野・御代田町の「Ten Pillars House」。仕事中心の生活を退いた施主の“暮らしを楽しむ”為の家。小屋の様なシンプルで柔軟な空間の要望に、基礎と一体化する10本の壁柱で“無柱空間”を構築。構造形式は季節や時間を感受する為の多彩な開口部も実現リビング・ダイニング・キッチン photo©野秋達也
会田友朗 / アイダアトリエによる、長野・御代田町の「Ten Pillars House」。仕事中心の生活を退いた施主の“暮らしを楽しむ”為の家。小屋の様なシンプルで柔軟な空間の要望に、基礎と一体化する10本の壁柱で“無柱空間”を構築。構造形式は季節や時間を感受する為の多彩な開口部も実現ダイニングから外を見る。 photo©野秋達也

会田友朗 / アイダアトリエが設計した、長野・御代田町の「Ten Pillars House」です。
仕事中心の生活を退いた施主の“暮らしを楽しむ”為の家です。建築家は、小屋の様なシンプルで柔軟な空間の要望に、基礎と一体化する10本の壁柱で“無柱空間”を構築しました。また、構造形式は季節や時間を感受する為の多彩な開口部の実現にも寄与しています。

敷地は軽井沢・追分エリアにも近い御代田町の緩やかな東斜面である。

クライアントは、東京で長く続けてきた事業を後進に譲り、自然にあふれたこの地で、これまでの仕事中心の多忙な生活から、「暮らす」こと、そしてその暮らしを「楽しむ」ことを主眼にすえ、そのための小屋を建てたいという希望を話された。

自ら開墾して農作業をしたり、庭をつくったり、自動車やバイクをいじる拠点となることも想定された。キッチンや水回りや収納に豪華な仕様は求められず、また水回り空間以外は壁で細かく仕切らず、小屋のようなシンプルかつフレキシブルな一体空間が求められた。

建築家によるテキストより

この地域で「暮らす」ことを最大限楽しむという目的のためには、日々移ろいゆく季節や時間を感じることのできる空間であることが大事だと考えた。そこで、風景のさなかにたたずむおおらかな一体空間をどのように実現するべきか考えた。

建築家によるテキストより

結果、このエリアの凍結深度から導かれた深基礎一体となったRCの鉛直片持ち壁柱を10本立ち上げ、一般製材による経済的な木造在来工法による架構の耐震要素としサポートする構造形式とした。屋根は120角が455ピッチに並ぶシンプルで軽快な合掌形式とし、基礎と一体となった10本のRCの控柱は袖壁(バットレス=buttless)としてこの合掌屋根架構が開こうとする水平力(スラスト=thrust)を抑える役割を担う。

このことで、建築の内部には、梁間方向で柱梁のない6m以上のスパンの木造としては大空間が実現している。また桁方向の外壁の筋交いを含めて壁量が抑えられることから開口の大きさや位置に自由度が生まれた。

建築家によるテキストより
吉村靖孝・大野博史・倉方俊輔・中川エリカ・西沢大良が審査した、東京建築士会主催の「住宅建築賞2023」の結果と審査講評等が公開

吉村靖孝大野博史倉方俊輔中川エリカ西沢大良が審査した、東京建築士会主催の「住宅建築賞2023」の結果と審査講評等が公開されています。PDFでの公開です。
住宅建築賞金賞を、齋藤隆太郎(DOG)+井手駿が受賞。住宅建築賞を、服部大祐(Schenk Hattori)古谷俊一(古谷デザイン建築設計事務所)溝部礼士(溝部礼士建築設計事務所)坪井宏嗣(坪井宏嗣構造設計事務所)工藤浩平+宮崎侑也(工藤浩平建築設計事務所)が受賞しています。

以下は、結果です。

「住宅建築賞2023」入賞者発表
この度、本会主催による「住宅建築賞」の受賞が下記の通り決定しましたのでお知らせいたします。

■住宅建築賞2023 審査結果(応募点数71点)
・入賞5点(内金賞1点)
・審査員:【審査員長】吉村 靖孝 【審査員】大野 博史 倉方 俊輔 中川 エリカ 西沢 大良

<住宅建築賞 金賞>
●8.5ハウス(神奈川県)
・設計者 齋藤 隆太郎(DOG)+井手 駿
・建築主 乙部 遊+乙部 京子
・施工者 新進建設株式会社
【建物構造:木造】

<住宅建築賞> (受付順)
●House in Fukasawa(東京都)
・設計者 服部 大祐(Schenk Hattori)
・建築主 白井 秀忠
・施工者 池田工務店
【建物構造:木造】

●大森ロッヂ新棟 笑門の家(東京都)
・設計者 古谷 俊一(古谷デザイン建築設計事務所)
・建築主 矢野 一郎・矢野 典子
・施工者 株式会社日起
【建物構造:木造在来軸組工法】

●石黒邸(東京都)
・設計者 溝部 礼士(溝部礼士建築設計事務所)+坪井 宏嗣(株式会社坪井宏嗣構造設計事務所)
・建築主 石黒 唯嗣
・施工者 株式会社広橋工務店
【建物構造:木造】

●佐竹邸(東京都)
・設計者 工藤 浩平+宮崎 侑也(株式会社工藤浩平建築設計事務所)
・建築主 佐竹 雄太
・施工者 株式会社住建トレーディング
【建物構造:鉄骨造】

最も注目を集めたトピックス[期間:2023/5/1-5/7]
最も注目を集めたトピックス[期間:2023/5/1-5/7]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2023/5/1-5/7)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 古谷デザイン建築設計事務所による、千葉・富津市の「たがやすいえ」。山頂の造成と伐採の過去を持つ敷地。環境復元を助ける在り方を目指し、大地の色味と親和性を持つ建築を“尾根を復元”する様に配置。海と山を同時に臨むように開口を設けて安息の空間も作る
  2. 森下修 / 森下建築総研による、福井・おおい町の商業施設「SEE SEA PARK」。新事業挑戦も支援する官民協同の建築。“集落”の様な“営みに馴染む”在り方を求め、72個の“ユニット”を組合せて様々な用途に応える空間を構築。外皮等の選択は自然と繋がる“開放型”の環境制御も意図
  3. office m-saと望月蓉平による、静岡の「富士宮の住宅」。二世帯の為の平屋。各々が“思うままに過ごせる環境”を目指し、家型の量塊に“一筆書きの壁”を横断させて“ひだ状”空間を“状況に合わせ活用”する建築を考案。屋外にも伸びる壁は将来の“生活変化”も許容
  4. 清水俊貴 / 福井工業大学と山田寛 / LoHAによる、福井・勝山市の店舗「nimbus」。磯崎新と伊東孝が設計した住宅を店舗に改修。“生きられた建築”を目指し、既存の保護と整理に加えてグリッド等を継承する“チューニング”としての設計を志向。既存空間が持つ“公共性”の質を更に引き出す
  5. 永山祐子建築設計による、大阪市の店舗「YAMAGIWA OSAKA」。老舗照明メーカーのショールーム。企業ロゴの“放射状に広がる光線”に着想を得て、ルーバー等を用いた“繊細な線の集合体”で構成する空間を考案。可動式の要素で場所毎に雰囲気を変えられる仕組みも作る
  6. 藤本壮介による、東京・渋谷区の「西参道公衆トイレ」。都心部の幹線道路沿いの敷地。公衆トイレを“都市の泉”と捉えて“新しい公共空間”を目指し、中央が凹んだ“うつわ”の様な“手洗い場”を持つ建築を考案。“小さなコミュニティ”が生まれる契機を作る事も意図
  7. 今冨佑樹+本杉一磨 / プラスチックアーキテクツによる、東京・目黒区の「中町フラット」。三階建ての二世帯住宅。新築で“改修”の持つ魅力の獲得を目指し、内と外の要求の“ズレ”を積極的に許容する設計を志向。等間隔の“正方形窓”は“用途”との完全な一致を避けて“街との新築らしからぬ関係”も作る
  8. 佐々木翔+鈴江佑弥 / INTERMEDIAによる、長崎・大村市の「d&i 大黒屋新社屋」。代替わりした企業の為に計画。諸室の配置で部分的に2層となる内部空間に対し、ズレながら連続する“木梁”を架けて“曲面のような屋根形状”を構築。利用者に加えて周囲の環境までを大らかに包み込む
  9. 青木淳・平田晃久・隈研吾・SANAA・藤森照信・谷口吉生が、自身が設計した美術館について解説している動画「建築家が自作を語る美術館」
  10. 岡田宰 / 2id Architectsによる、愛媛の店舗「JINS 西条店」。ロードサイドの眼鏡店の計画。多店舗展開の建物への“地域性”と“土着性”の付与を目指し、エリア名産の“柿”で作られる“柿渋”を外壁に使用。
什器には合板と金属を用いて“カジュアル”と“洗練”を同時に表現
  11. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
  12. 東海林健建築設計事務所による、新潟市の「toga house / 傘の家」。砂丘の頂の“原っぱ”の中に計画。広大な環境の引込と住まいの安心感を求め、各階の床レベルを下げて周囲との“境界”と“連続性”を構築。この敷地における“心地よい外部との距離感”を作り出す
  13. 穂垣友康+穂垣貴子 / くらし設計室による、広島・東広島市の「西条の家」。隣地に集合住宅が建つ敷地。施主の求める“静かな暮らし”を目指し、周囲の視線を遮る為に建物を“コの字型”に配置して“中庭”を主体とする構成を考案。庭と窓の関係も操作して建築の中に様々な居場所を作る
  14. ザハ・ハディド事務所による、中国・武漢の「太康金融センター」。事務所・集合住宅・商業施設等を内包する建築。3つのタワーで構成され、中心部には“都市の渓谷”として“垂直に伸びる中庭”を配置。周辺の公園等と一体化して何層にも渡る垂直のコミュニティを作る
  15. 宮城島崇人建築設計事務所による、北海道・札幌市の住宅「Oプロジェクト」。公園に面する家の改修と増築。食に関わる施主の“ラボラトリー”となる建築を目指し、2本の柱でスラブを支え全方向に開放性を持つ“キッチン棟”を考案。公園との新たな関係を作ると共に既存の内部環境も一変させる
  16. 山﨑健太郎デザインワークショップによる、千葉・八千代市の「52間の縁側」。高齢者の為のデイサービス施設。問題を抱える人も“日常を送れる”環境を目指し、木架構の中に様々な“小さな居場所”のある建築を志向。一直線の床と構造体が作る“大きな構え”は地域の人々も迎え入れる
  17. へザウィック・スタジオの、森美術館での展覧会「共感する建築」。世界中でプロジェクトを手掛けるファームの日本初の展示。主要プロジェクト“28作”を模型や素材サンプル等で紹介。会場構成は同スタジオが日本の“暖簾”等に着想を得て考案
  18. ジョン・ポーソンの、東京・渋谷区の“The Mass”での展覧会「John Pawson」。ロンドンを拠点に活動する建築家による写真展。作品を通して作家の“世界に対する独自の視点”を体験できる構成。半屋外展示室では日本での展示の為に制作された体験可能な建築的作品も公開
  19. 工藤浩平建築設計事務所による、東京・世田谷区の住戸改修「J邸」。70年代の坂倉事務所設計の住戸を改修、壁構造で間仕切りも変更不可な条件に対し施主固有の“暮らしの軌跡”を解像度高く抽出し設計する方法を考案、断片的な生活の集まりで全体の空間をつくる
  20. 青柳創+青柳綾夏 / アオヤギデザインによる、岐阜の店舗兼住宅「飛騨高山の土蔵のリノベーション NIM」。築約130年の土蔵を改修。土蔵の“独特の空気感”を尊重する建築を求め、2つの用途を隔てる新設の“壁”で内装を成立させる設計を志向。壁の配置と素材で其々の機能要求に応え既存空間の特質も強調

MADによる、エクアドル・キトの高層ビル「Qondesa」。街の中心部の集合住宅を中心とした建築。地域の自然や旧市街の建物を参照して、“絡みつく蔓”を想起させる形態と“石張り”の詳細を考案。住民の生活の質の向上と共に環境に優しい都市の創造も志向
MADによる、エクアドル・キトの高層ビル「Qondesa」。街の中心部の集合住宅を中心とした建築。地域の自然や旧市街の建物を参照して、“絡みつく蔓”を想起させる形態と“石張り”の詳細を考案。住民の生活の質の向上と共に環境に優しい都市の創造も志向 image©Mir
MADによる、エクアドル・キトの高層ビル「Qondesa」。街の中心部の集合住宅を中心とした建築。地域の自然や旧市街の建物を参照して、“絡みつく蔓”を想起させる形態と“石張り”の詳細を考案。住民の生活の質の向上と共に環境に優しい都市の創造も志向 image©Plomp

MADが設計している、エクアドル・キトの高層ビル「Qondesa」です。
街の中心部の集合住宅を中心とした建築です。建築家は、地域の自然や旧市街の建物を参照して、“絡みつく蔓”を想起させる形態と“石張り”の詳細を考案しました。また、住民の生活の質の向上と共に環境に優しい都市の創造も志向されました。

こちらはリリーステキストの翻訳です

Qondesa、MADアーキテクツが南米で初のプロジェクトを発表

キトは、多様な生態系、民族、伝統に影響されたコントラストが共存する都市で、エクアドルの首都です。また、南米で最も保存状態が良く、最も変化の少ない歴史地区を特徴とするユネスコ世界遺産です。マー・ヤンソン率いるMADアーキテクツは、キトで初の複合用途プロジェクト「Qondesa」を公開しました。キトで最も高いビルになる予定のこの建物は、エコロジカルな未来のビジョンを持って、高密度な生活に自然を融合させるデザインソリューションを提供することを目的としています。

自然の背景からインスピレーションを得たMADは、建物のダイナミックなデザインを通じて、居住者と自然の美しさを結びつけることを目指します。大地から空へ成長するQondesaの外観は、建物の周囲に絡みつく蔓をイメージしており、建物の上部で細くなるように作られています。また、ビルのバルコニーには、プランターを形成する緑が芽吹いています。また、Qondesaの外観形状は、周囲の建物からの自然光や眺望を遮らないように設計されています。

この街は、グアイラバンバ川流域に位置し、アンデス山脈の活火山である成層火山ピチンチャの東側斜面にあります。ファサードディテールの石造りの外観は、キトの旧市街にある石造りのファサードをモチーフとしたものです。これらの歴史的建造物には、近くの火山から採れる火山石が使われています。ファサードの遊び心のある有機的なラインは、突出した自生植物との組み合わせで、街のスカイラインのランドマークとなるようなエレガントな美観を生み出しています。

ザハ・ハディド事務所による、中国・武漢の「太康金融センター」。事務所・集合住宅・商業施設等を内包する建築。3つのタワーで構成され、中心部には“都市の渓谷”として“垂直に伸びる中庭”を配置。周辺の公園等と一体化して何層にも渡る垂直のコミュニティを作る
ザハ・ハディド事務所による、中国・武漢の「太康金融センター」。事務所・集合住宅・商業施設等を内包する建築。3つのタワーで構成され、中心部には“都市の渓谷”として“垂直に伸びる中庭”を配置。周辺の公園等と一体化して何層にも渡る垂直のコミュニティを作る image©Negativ
ザハ・ハディド事務所による、中国・武漢の「太康金融センター」。事務所・集合住宅・商業施設等を内包する建築。3つのタワーで構成され、中心部には“都市の渓谷”として“垂直に伸びる中庭”を配置。周辺の公園等と一体化して何層にも渡る垂直のコミュニティを作る image©Proloog
ザハ・ハディド事務所による、中国・武漢の「太康金融センター」。事務所・集合住宅・商業施設等を内包する建築。3つのタワーで構成され、中心部には“都市の渓谷”として“垂直に伸びる中庭”を配置。周辺の公園等と一体化して何層にも渡る垂直のコミュニティを作る image©Proloog

ザハ・ハディド・アーキテクツによる、中国・武漢の「太康金融センター」です。
事務所・集合住宅・商業施設等を内包する建築です。3つのタワーで構成され、中心部には“都市の渓谷”として“垂直に伸びる中庭”を配置しています。そして、周辺の公園等と一体化して何層にも渡る垂直のコミュニティを作る事が意図されました。

こちらはリリーステキストの翻訳です

武漢に建設中の太康金融センターは、今週、基礎工事と地下工事が完了しました。26万6,000㎡の開発の3つのタワーは、2025年の完成を目指し、建設が開始されました。

1996年に設立された太康インシュランス・グループは、保険、資産運用、健康・高齢者ケアなどを提供する中国最大級の企業へと成長しました。新しい太康金融センターは、市民、学術、企業の各機関と協力し、一流の専門家チームを収容する卓越したセンターとなるでしょう。その目的は、中国全土のあらゆる年齢の人々をサポートする新しいエコシステムを提供する効果的なシステムとネットワークを開発することです。太康金融センターで開発された新技術を活用し、当グループは今後も全国の地域開発、医療、教育、福祉を支援することに尽力していきます。

武漢の中国情報・交通網の中心地であることを考慮し、太康金融センターは、漢口リバーサイドビジネス地区の都市マスタープランの中で、3つのタワーが相互に接続された円形の構成になっています。このマスタープランは、東側の長江公園と湿地帯、南側の新中央公園を統合したものです。これらの新しい公共公園は、武漢のスポンジシティプログラムに不可欠なもので、雨水を自然に貯め、浸透させることで、雨水の放出を遅らせ、洪水防止を助けるとともに、その再利用を容易にするものです。

都市の地下鉄1号線の駅に直結しており、センターのタワー1(52階)は都市に面し、タワー2(47階)は川に面し、タワー3(50階)は公園を眺めることができます。3つのタワーの間に都市の渓谷として垂直に伸びる中庭を、地上階とロビー階にあるショップやレストランが取り囲んでいます。ささらに、高層階のタワーをつなぐスカイブリッジには、パブリックスペースやアメニティが配置され、更に都市と長江流域のパノラマビューを楽しめるルーフトップガーデンテラスも含んでいます。

オフィス、アパートメント、ホテル、ショッピング、ダイニング、文化・レクリエーション施設を含むこのセンターには、1日を通して2万人以上の人々が集まり、市の新しい中央公園や川沿いの湿地帯と一体化した垂直のコミュニティを形成する予定です。

地上階にある共有の中央中庭から、中央の渓谷を囲むスカイブリッジのテラスや屋上庭園に上がるまで、デザインは何層にもわたって織り成す一連の公共空間に、街の万華鏡のような姿を生み出しています。

東海林健建築設計事務所による、新潟市の「toga house / 傘の家」。砂丘の頂の“原っぱ”の中に計画。広大な環境の引込と住まいの安心感を求め、各階の床レベルを下げて周囲との“境界”と“連続性”を構築。この敷地における“心地よい外部との距離感”を作り出す
東海林健建築設計事務所による、新潟市の「toga house / 傘の家」。砂丘の頂の“原っぱ”の中に計画。広大な環境の引込と住まいの安心感を求め、各階の床レベルを下げて周囲との“境界”と“連続性”を構築。この敷地における“心地よい外部との距離感”を作り出す外観 photo©toreal 藤井浩司
東海林健建築設計事務所による、新潟市の「toga house / 傘の家」。砂丘の頂の“原っぱ”の中に計画。広大な環境の引込と住まいの安心感を求め、各階の床レベルを下げて周囲との“境界”と“連続性”を構築。この敷地における“心地よい外部との距離感”を作り出す外観 photo©toreal 藤井浩司
東海林健建築設計事務所による、新潟市の「toga house / 傘の家」。砂丘の頂の“原っぱ”の中に計画。広大な環境の引込と住まいの安心感を求め、各階の床レベルを下げて周囲との“境界”と“連続性”を構築。この敷地における“心地よい外部との距離感”を作り出す2階、リビングダイニング photo©toreal 藤井浩司
東海林健建築設計事務所による、新潟市の「toga house / 傘の家」。砂丘の頂の“原っぱ”の中に計画。広大な環境の引込と住まいの安心感を求め、各階の床レベルを下げて周囲との“境界”と“連続性”を構築。この敷地における“心地よい外部との距離感”を作り出す2階、リビングダイニング photo©toreal 藤井浩司

東海林健建築設計事務所が設計した、新潟市の「toga house / 傘の家」です。
砂丘の頂の“原っぱ”の中に計画されました。建築家は、広大な環境の引込と住まいの安心感を求め、各階の床レベルを下げて周囲との“境界”と“連続性”を構築しました。そして、この敷地における“心地よい外部との距離感”を作り出されました。

敷地は新潟市西区、海岸に沿って形成された新潟砂丘の頂き。

古くからの高密集落を抜けた先の広大な原っぱを敷地とし、夫婦2人と子供が住む住宅を計画。

建築家によるテキストより



敷地は120坪程であるが周囲に広がる原っぱはその数倍の面積があり、且つ建物が建つ予定もなく、
その広大な原っぱをどのように生活に引き込み、一方でどのように家としての安心感を確保できるのかといった
相反する要素を両立させる境界のデザイン、そしてまた砂丘地であることを活かした建ち方ということを目指した。

建築家によるテキストより



砂を掘る、盛る、砂地に柱を建てる、砂地において考えられるそんな原始的手法による新しい環境の構築を試みた。

砂を掻き分け居場所を作るように、地面を少し掘り下げた。掻き分けられ周囲に盛られた砂により、原っぱとのゆるやかな境界を作り出し、
周辺環境から少し距離を取ることが可能となった1階をプライベートスペースとして各個室を配置。
建物が下げられ周囲の地面が盛られていることで、2階に配置されたLDKと地面はぐっと近い関係になっている。


建築家によるテキストより

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