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コルデフィ+CRAによる、大阪・関西万博の「フランスパビリオン」。“生命の劇場”をテーマに構想された施設。日本の伝説“赤い糸”に着想を得たデザインで、対話の媒体として物理的空間を取り戻す建築を志向。循環型アプローチに基づき終了後の解体と再利用も想定し設計する
コルデフィ+CRAによる、大阪・関西万博の「フランスパビリオン」。“生命の劇場”をテーマに構想された施設。日本の伝説“赤い糸”に着想を得たデザインで、対話の媒体として物理的空間を取り戻す建築を志向。循環型アプローチに基づき終了後の解体と再利用も想定し設計するFrance Pavilion at the Osaka World Expo 2025 © Coldefy & CRA-Carlo Ratti Associati photo credit: © Julien Lanoo
コルデフィ+CRAによる、大阪・関西万博の「フランスパビリオン」。“生命の劇場”をテーマに構想された施設。日本の伝説“赤い糸”に着想を得たデザインで、対話の媒体として物理的空間を取り戻す建築を志向。循環型アプローチに基づき終了後の解体と再利用も想定し設計するFrance Pavilion at the Osaka World Expo 2025 © Coldefy & CRA-Carlo Ratti Associati photo credit: © Julien Lanoo
コルデフィ+CRAによる、大阪・関西万博の「フランスパビリオン」。“生命の劇場”をテーマに構想された施設。日本の伝説“赤い糸”に着想を得たデザインで、対話の媒体として物理的空間を取り戻す建築を志向。循環型アプローチに基づき終了後の解体と再利用も想定し設計するFrance Pavilion at the Osaka World Expo 2025 © Coldefy & CRA-Carlo Ratti Associati photo credit: © Julien Lanoo
コルデフィ+CRAによる、大阪・関西万博の「フランスパビリオン」。“生命の劇場”をテーマに構想された施設。日本の伝説“赤い糸”に着想を得たデザインで、対話の媒体として物理的空間を取り戻す建築を志向。循環型アプローチに基づき終了後の解体と再利用も想定し設計するFrance Pavilion at the Osaka World Expo 2025 © Coldefy & CRA-Carlo Ratti Associati photo credit: © Julien Lanoo

コルデフィCRA-カルロ・ラッティ・アソシアティ(Coldefy + CRA-Carlo Ratti Associati)による、大阪・関西万博の「フランスパビリオン」です。
“生命の劇場”をテーマに構想された施設です。建築家は、日本の伝説“赤い糸”に着想を得たデザインで、対話の媒体として物理的空間を取り戻す建築を志向しました。また、循環型アプローチに基づき終了後の解体と再利用も想定し設計されています。施設の公式ページはこちら
カルロ・ラッティは、2025年の第19回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展のキュレーターも務める人物です。また、本パヴィリオンの展示の一部として、OMA / 重松象平によるルイ・ヴィトンのインスタレーションがあります。


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

コルデフィ+CRA-カルロ・ラッティ・アソシアティが大阪万博2025のフランスパヴィリオンを完成させる

フランスの建築スタジオ「コルデフィ」と、イタリアのデザインおよびイノベーション事務所「CRA-カルロ・ラッティ・アソシアティ」によってデザインされた大阪万博2025のフランスパヴィリオンが、現在オープンしています(2025年10月13日まで)。

フランスパヴィリオンは「生命の劇場」として構想されており、建築が存在、動き、交流の瞬間を形づくります。ミザンセーヌ、すなわち舞台装置や舞台演出に着想を得た、パヴィリオンは流動的な空間のシークエンスとして設計されており、来場者を、日常生活のリズム――始まり、移ろい、休息、旅立ち――を映し出すように変化する視点へと導きます。

このデザインは、運命の魂同士を結びつける日本の伝説「赤い糸」に着想を得ています。デジタルによる疎遠が特徴となった時代において、パヴィリオンは対話の媒体として物理的空間を取り戻します。静かな内庭が憩いの場を提供し、人との出会いと同様に自然との出会いもまた不可欠であることを強調しています。

劇場のカーテンを思わせる17メートルの高さの布製ヴェールが両側に吊るされている、その可変的なファサードは、自然の要素と触れ合い、光や風に反応します。パヴィリオン内を通る動線は、綿密に演出された流れに沿って進みます――内部にディスプレイされた展示へと上昇しながら、屋内空間と屋外空間を交互に行き来し、最終的には広大な万博会場への帰着で締めくくられます。

プレハブ式およびモジュール式の要素で建てられたパヴィリオンは、循環型アプローチを採用しており、使用された素材が解体・再利用できるように設計されています。そして、それは生命と同じくらい柔軟に適応する建築のヴィジョンを反映しています。

パヴィリオンの建築コンセプトは、演劇性と感覚的体験に根ざしています。エントランスの階段とバルコニーが舞台を形成し、来場者を展開していく旅へと迎え入れます。建物のファサードの一部を形成するうねるような階段は、パヴィリオン内部と外の広場との間に対話を生み出し、内と外の境界を曖昧にし、すべての人に歓迎と開放感をもたらします。

来場者は巡回するような経路に沿って展示の中心を通り、さまざまなテーマの空間を横断し、小さな庭に出たあと、パヴィリオンに再び入る前に、もう一度屋外でのひとときをもって旅を締めくくります。従来の直線的な体験とは異なり、フランスのサヴォワフェール(職人技やノウハウ)を際立たせるこの旅は、循環や脈動を反映し、パヴィリオンのより広いテーマと呼応しています。

宇野常寛・忽那裕樹・永山祐子・中村佑子・藤村龍至によるシンポジウム「大阪・関西万博から建築の役割を考える 第2回」の動画。2025年4月に行われたもの
宇野常寛・忽那裕樹・永山祐子・中村佑子・藤村龍至によるシンポジウム「大阪・関西万博から建築の役割を考える 第2回」の動画。2025年4月に行われたもの

宇野常寛忽那裕樹永山祐子中村佑子がパネリスト、藤村龍至がモデレーターを務めたシンポジウム「大阪・関西万博から建築の役割を考える 第2回」の動画です。2025年4月に行われたもの。リンク先は、youtubeの動画ページです(埋込が出来ない設定の為、リンクでご紹介しています)。

アトリエ・ブリュックナーによる、大阪・関西万博の「ウズベキスタンパビリオン」。“知の庭”をテーマとした施設。“木の下に集う”という発想から出発し、国の歴史的なモスクを参照して木柱が並ぶ“静かな森”を備えた建築を考案。持続可能性も考慮し材料の入手経路も公開する仕組も導入する
アトリエ・ブリュックナーによる、大阪・関西万博の「ウズベキスタンパビリオン」。“知の庭”をテーマとした施設。“木の下に集う”という発想から出発し、国の歴史的なモスクを参照して木柱が並ぶ“静かな森”を備えた建築を考案。持続可能性も考慮し材料の入手経路も公開する仕組も導入するUzbekistan Pavilion at Expo 2025 Osaka. photo © ATELIER BRUCKNER. courtesy of ACDF.
アトリエ・ブリュックナーによる、大阪・関西万博の「ウズベキスタンパビリオン」。“知の庭”をテーマとした施設。“木の下に集う”という発想から出発し、国の歴史的なモスクを参照して木柱が並ぶ“静かな森”を備えた建築を考案。持続可能性も考慮し材料の入手経路も公開する仕組も導入するForest of Columns at the Uzbekistan Pavilion at Expo 2025 Osaka. photo © ATELIER BRUCKNER. courtesy of ACDF.
アトリエ・ブリュックナーによる、大阪・関西万博の「ウズベキスタンパビリオン」。“知の庭”をテーマとした施設。“木の下に集う”という発想から出発し、国の歴史的なモスクを参照して木柱が並ぶ“静かな森”を備えた建築を考案。持続可能性も考慮し材料の入手経路も公開する仕組も導入するUzbekistan Pavilion at Expo 2025 Osaka. photo © ATELIER BRUCKNER. courtesy of ACDF.
アトリエ・ブリュックナーによる、大阪・関西万博の「ウズベキスタンパビリオン」。“知の庭”をテーマとした施設。“木の下に集う”という発想から出発し、国の歴史的なモスクを参照して木柱が並ぶ“静かな森”を備えた建築を考案。持続可能性も考慮し材料の入手経路も公開する仕組も導入する360-degree multimedia journey inside a rising platform at the Uzbekistan Pavilion at Expo 2025 Osaka. photo © ATELIER BRUCKNER. courtesy of ACDF.

アトリエ・ブリュックナー(ATELIER BRUCKNER)による、大阪・関西万博の「ウズベキスタンパビリオン」です。
“知の庭”をテーマとした施設です。建築家は、“木の下に集う”という発想から出発し、国の歴史的なモスクを参照して木柱が並ぶ“静かな森”を備えた建築を考案しました。また、持続可能性も考慮し材料の入手経路も公開する仕組も導入しています。施設の公式ページはこちら


こちらはリリーステキストの日本語版です(オフィシャルに公開されたもの)

ウズベキスタンパビリオン、伝統技能と国の持続可能な未来を紹介

・ウズベキスタンパビリオンの設計および一般展示は、そのテーマである「知の庭:未来社会の実験室」の精神を表現したものであり、ウズベキスタンの豊かな遺産が、持続可能な進歩・協力・革新に向けた確固たる土台であることを示しています。

・パビリオンの革新的なデザインは、持続可能な建築を基盤とし、自然素材やインタラクティブな展示、そしてウズベキスタンの歴史的建造物や文化遺産から着想を得つつ、現代の職人技を融合しています。

2025年4月10日、ウズベキスタン・タシケント – 2025年日本国際博覧会(以下、大阪・関西万博)のウズベキスタンパビリオンは、「知の庭:未来社会の実験室(Garden of Knowledge: A Laboratory for a Future Society)」と題した没入型の展示を行います。ウズベキスタン芸術文化開発財団(Uzbekistan Art and Culture Development Foundation: ACDF)の委託を受け、受賞歴を誇るドイツの建築設計会社 アトリエ・ブリュックナー(ATELIER BRUCKNER)が設計したパビリオンとその展示物は、今年開催される万博の総合テーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を反映しています。木彫りや寺院建築をはじめ、ウズベキスタンと日本は長い歴史を持つ芸術的伝統を共有しており、本パビリオンは両国間の有意義な文化交流を促進すると期待されています。

パビリオン内では、ウズベキスタンの「2030年戦略」およびユネスコの「持続可能な開発目標(SDGs)」に沿い、教育、文化、イノベーション、クリーンエネルギーの各分野における同国の変革を反映する主要事業が展示されています。まず1階では、再生可能エネルギーの取り組み、風力発電所、持続可能な交通機関を紹介する展示を通して、ユネスコのSDG 7 「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」に基づいたウズベキスタンのグリーン経済への移行をテーマに、ダイナミックなメディアインスタレーションを体験することができます。次に、産業開発エリアでは、SDG 9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に対するウズベキスタンの取り組みが紹介されており、特に日本政府の支援によるアラル海地域再生イニシアティブを通じて、革新的な農業方法が歴史的に荒廃した同地域をいかに復活させているかに焦点が当てられています。さらに、パビリオンの文化発展エリアでは、SDG 4 「質の高い教育をみんなに」に関する進展が取り上げられており、国際的な「ホモ・ファーベル(人とものづくり)」プロジェクトが紹介されています。同プロジェクトは、天然素材と持続可能性を意識した熟練職人、若手クリエイター、デザイナーによるグローバルなコラボレーションを促進し、優れた職人技を称えるものです。

ウズベキスタン共和国大統領シャフカト・ミルジヨエフ氏のコメント:「いま、ウズベキスタンは豊かな遺産と無限の未来の可能性が交差する、大胆なビジョンを体現する歴史的な岐路に立っています。包括的な改革戦略のもと、我が国は持続可能な開発、グリーンエネルギー、デジタル化、人工知能を優先事項として前進を続けています。これらの変革を推進する原動力は、国民のエネルギー、野心、そして知識への飽くなき探求心です。2025年大阪・関西万博は、私たちのこれまでの歩み、成果とパイオニア精神を披露する場になるでしょう。今回のパビリオンは、ウズベキスタンの進歩・進化やグローバル・パートナーシップに対する真摯な取り組みを象徴するものです。」

「木の下に集う」というアイデアから着想を得たパビリオンの建築コンセプトは、かつてシルクロード沿いで営まれていた隊商宿(キャラバンサライ)を彷彿とさせます。隊商宿は、歴史的に旅人や商人たちの休息場所となっていました。こうした伝統に基づく保護・教育・知識交換の原則を再解釈することで、パビリオンでは現代的で持続可能な「知の庭」を作り上げました。2025年大阪万博の西入口近くに位置するこのパビリオンは、来場者が足を踏み入れた瞬間からウズベキスタンの豊かな伝統と現代的な革新に触れることができるように、開放的で魅力的な空間として設計されています。

マヌエル・ヘルツ・アーキテクツによる、大阪・関西万博の「スイスパビリオン」。1970年の大阪万博の状況も参照した計画。一時的な性質を考慮して“軽さ”をテーマに設定し、空気圧構造の球体が相互連結する建築を考案。敷地の植物が球体を覆う様子は“国の基本的な価値観”の表現も意図
マヌエル・ヘルツ・アーキテクツによる、大阪・関西万博の「スイスパビリオン」。1970年の大阪万博の状況も参照した計画。一時的な性質を考慮して“軽さ”をテーマに設定し、空気圧構造の球体が相互連結する建築を考案。敷地の植物が球体を覆う様子は“国の基本的な価値観”の表現も意図 photo©Iwan Baan
マヌエル・ヘルツ・アーキテクツによる、大阪・関西万博の「スイスパビリオン」。1970年の大阪万博の状況も参照した計画。一時的な性質を考慮して“軽さ”をテーマに設定し、空気圧構造の球体が相互連結する建築を考案。敷地の植物が球体を覆う様子は“国の基本的な価値観”の表現も意図 photo©Iwan Baan
マヌエル・ヘルツ・アーキテクツによる、大阪・関西万博の「スイスパビリオン」。1970年の大阪万博の状況も参照した計画。一時的な性質を考慮して“軽さ”をテーマに設定し、空気圧構造の球体が相互連結する建築を考案。敷地の植物が球体を覆う様子は“国の基本的な価値観”の表現も意図 photo©Iwan Baan
マヌエル・ヘルツ・アーキテクツによる、大阪・関西万博の「スイスパビリオン」。1970年の大阪万博の状況も参照した計画。一時的な性質を考慮して“軽さ”をテーマに設定し、空気圧構造の球体が相互連結する建築を考案。敷地の植物が球体を覆う様子は“国の基本的な価値観”の表現も意図 photo©Iwan Baan

マヌエル・ヘルツ・アーキテクツ(Manuel Herz Architects)による、大阪・関西万博の「スイスパビリオン」。
1970年の大阪万博の状況も参照した計画です。建築家は、一時的な性質を考慮して“軽さ”をテーマに設定し、空気圧構造の球体が相互連結する建築を考案しました。また、敷地の植物が球体を覆う様子は“国の基本的な価値観”の表現も意図しています。施設の公式ページはこちら


こちらは建築家によるテキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

概要:
スイスパヴィリオンは、2025年に日本の大阪で開催される万国博覧会におけるスイスの国家館です。このプロジェクトは、2022年末から2023年初頭にかけて開催された国際コンペティションをきっかけに発展しました。建築的には、非常に軽量な構造を開発することが目的でした。私たちのデザインは、展示スペースとして相互に連結した球体の空気圧建造物と、内部プログラム用として木製のファサードを持つモジュール型の鉄骨構造による垂直建造物で構成されています。屋上バーを備えた独立した球体の建造物が、その後方のヴォリュームの上に配置されています。

パヴィリオンの建設は2024年の晩春に始まり、2025年4月13日の万国博覧会の開幕とともに正式にオープンしました。

デザイン:
2025年に大阪で開催される万国博覧会に向けてスイスパヴィリオンの設計に取り組み始めたとき、私たちは55年前に同じく大阪で開催された1970年の万博(エキスポ70)に魅了されました。当時は「メタボリズム」という建築思想の精神があり、各パヴィリオンは大胆で挑戦的、そして印象的なデザインを披露していました。宇宙船や異星人の怪物、ツェッペリンのように見えるパヴィリオンが会場を埋め尽くし、多くの建物に空気圧構造が採用されていました。勇敢で楽観的、そして喜びに満ちた建築の表現は、きっと息をのむほど感動的だったに違いありません。そのデザインからは、建築が探求や社会の向上のために用いられるべきだという信念が感じられます。2025年の私たち自身の建築では、この大阪万博’70の楽観的で大胆な精神とつながりたいと考えました。

設計に取り組む中で、私たちはバックミンスター・フラーの象徴的な問い「あなたの建物の重さはどれくらいですか?」を思い浮かべました。私たちはこの「軽さ」という課題に取り組み、可能な限り物理的な質量を抑えた設計を目指しました。(建物の重量が必ずしも環境負荷と直接一致するわけではありませんが、両者の間には明確な相関関係があります)特にその一時的な性質を考慮すると、最小限の重量に抑えたパヴィリオンは、物流、エネルギー使用、建設、解体の各面で大きな利点をもたらします。そこで私たちは、複数の相互に連結された球体からなる空気圧構造を提案しました。これらの球体は、PVCとETFEの膜を用いた二重構造のエアピローで構成されており、副次的な鉄骨構造によって支えられています。空気が入れられているのはピロー部分のみで、内部空間は通常の気圧を保っているため、出入りや通行に空気圧調整用のエアロックは必要ありません。

すべての展示スペースは、これらの相互に連結された球体の内部に配置されています。展示はすべて1階に設置されており、来場者の動線にエレベーターやエスカレーターを必要としないため、建物の環境負荷をさらに軽減し、移動能力に関係なくすべての来場者にとって真にアクセスしやすい空間となっています。

バックヤード部分は、モジュール型の鉄骨要素と木製の外装で構成された長方形のボリュームです。このボリュームは球体の背景となり、その内部にはオフィスや会議スペースが設けられています。その上部には、まるで地面にとどまるには軽すぎるかのような、もう一つの球体が載せられています。この球体には屋上カフェが設けられており、万博会場と大阪湾を一望する壮大な景色を楽しむことができます。

リナ・ゴットメによる、大阪・関西万博の「バーレーンパビリオン」。“海をつなぐ”をテーマに計画。同国と海の繋がりを伝える施設として、“伝統的な船の製造技術”の参照に加えて“日本の木組の技術”も融合させる建築を考案。持続可能性を考慮して殆どの材料を再利用可能とする
リナ・ゴットメによる、大阪・関西万博の「バーレーンパビリオン」。“海をつなぐ”をテーマに計画。同国と海の繋がりを伝える施設として、“伝統的な船の製造技術”の参照に加えて“日本の木組の技術”も融合させる建築を考案。持続可能性を考慮して殆どの材料を再利用可能とする photo©Iwan Baan
リナ・ゴットメによる、大阪・関西万博の「バーレーンパビリオン」。“海をつなぐ”をテーマに計画。同国と海の繋がりを伝える施設として、“伝統的な船の製造技術”の参照に加えて“日本の木組の技術”も融合させる建築を考案。持続可能性を考慮して殆どの材料を再利用可能とする photo©Iwan Baan
リナ・ゴットメによる、大阪・関西万博の「バーレーンパビリオン」。“海をつなぐ”をテーマに計画。同国と海の繋がりを伝える施設として、“伝統的な船の製造技術”の参照に加えて“日本の木組の技術”も融合させる建築を考案。持続可能性を考慮して殆どの材料を再利用可能とする photo©Iwan Baan

リナ・ゴットメによる、大阪・関西万博の「バーレーンパビリオン」です。
“海をつなぐ”をテーマに計画です。建築家は、同国と海の繋がりを伝える施設として、“伝統的な船の製造技術”の参照に加えて“日本の木組の技術”も融合させる建築を考案しました。また、持続可能性を考慮して殆どの材料を再利用可能としています。施設の公式ページはこちら


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

「海をつなぐ」バーレーン・ナショナル・パヴィリオン(2025年大阪・関西万博)

バーレーン王国は、2025年大阪・関西万博において、ナショナル・パヴィリオン「海をつなぐ」の開幕式を行いました。これは、バーレーン王国が国として公式に万国博覧会に参加するのは4回目となります。本万博は日本の関西地方で開催され、2025年10月13日まで続きます。全体テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」です。

2025年大阪・関西万博におけるバーレーンの参加は、バーレーン文化・古代遺産庁が委託・主催しています。このパヴィリオンは、バーレーンの海との歴史的なつながりを反映しており、王国の航海の伝統や伝統的なダウ船の製造技術から着想を得て、日本の木組み技術を統合させています。「バーレーン王国のナショナル・パヴィリオン『海をつなぐ』は、歴史のさまざまな時代を通じて国際的な交易路を結んできた、文化と商業が交差する港としてのバーレーンの長年の役割を探求しています」と、バーレーン・パヴィリオン総代表のシャイフ・カリファ・ビン・アハメドは述べました。

「いのちに力を与える」ゾーンに位置するこのパヴィリオンは、延べ床面積995㎡で、海沿いに面した4層構造となっており、高さは13mから17mに達します。レバノン出身の建築家リナ・ゴットメによって設計されたこの建物は、木材で造られており、海風で冷却されるように設計されていて、万博の中でも最も持続可能な建築物のひとつとなっています。「バーレーン・パヴィリオンは、持続可能性、文化交流、そして職人技を体現しています。約3,000本の加工されていない木材を複雑な木組みで組み上げており、廃棄物を最小限に抑えています」とゴットメは語っています。「基礎部分は最小限でコンクリートを使用せず、ほぼすべての素材が再利用可能で、パッシブ冷却によってエネルギー使用も削減されており、持続可能な革新の証となっています」

ハンス・ホラインの、ポンピドゥー・センターでの展覧会「Hans Hollein transFORMS」の動画。2025年4月に公開されたもの。英語字幕付

ハンス・ホライン(1934-2014)の、ポンピドゥー・センターでの展覧会「Hans Hollein transFORMS」の動画です。2025年4月に公開されたもの。英語字幕付。会期は、2025年6月2日まで。展覧会の公式ページはこちら

フォスター+パートナーズによる、大阪・関西万博の「サウジアラビアパビリオン」。国の魅力を伝える場として、町や都市を探訪する体験を想起させる存在を志向。迷路の様な曲がりくねる路地を探索する空間構成を考案。ローカルアーキテクトとして梓設計も参画
フォスター+パートナーズによる、大阪・関西万博の「サウジアラビアパビリオン」。国の魅力を伝える場として、町や都市を探訪する体験を想起させる存在を志向。迷路の様な曲がりくねる路地を探索する空間構成を考案。ローカルアーキテクトとして梓設計も参画建築家による解説:パヴィリオンの構成は、伝統的なサウジの村々の有機的な形状を想起させます(翻訳 文責:アーキテクチャーフォト)/ The pavilion’s massing recalls the organic shapes of traditional Saudi villages. photo©Nigel Young Foster + Partners
フォスター+パートナーズによる、大阪・関西万博の「サウジアラビアパビリオン」。国の魅力を伝える場として、町や都市を探訪する体験を想起させる存在を志向。迷路の様な曲がりくねる路地を探索する空間構成を考案。ローカルアーキテクトとして梓設計も参画パヴィリオンは、サウジアラビアの町や都市を探索する体験を反映した空間体験を創出します。(翻訳 文責:アーキテクチャーフォト)/ The pavilion creates a spatial experience that echoes the exploration of Saudi Arabian towns and cities. photo©Nigel Young Foster + Partners
フォスター+パートナーズによる、大阪・関西万博の「サウジアラビアパビリオン」。国の魅力を伝える場として、町や都市を探訪する体験を想起させる存在を志向。迷路の様な曲がりくねる路地を探索する空間構成を考案。ローカルアーキテクトとして梓設計も参画没入型空間は、Journey(59 Productions および Squint/Opera)との緊密な協力のもとで設計されました。(翻訳 文責:アーキテクチャーフォト)/ Immersive spaces have been designed in close collaboration with Journey (59 Productions and Squint/Opera). photo©Nigel Young Foster + Partners

フォスター+パートナーズによる、大阪・関西万博の「サウジアラビアパビリオン」です。
建築家は、国の魅力を伝える場として、町や都市を探訪する体験を想起させる存在を志向しました。そして、迷路の様な曲がりくねる路地を探索する空間構成を考案しました。また、ローカルアーキテクトとして梓設計も参画しています。施設の公式ページはこちら


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

2025年大阪・関西万博におけるサウジアラビア王国パヴィリオンが開館

2025年大阪・関西万博のサウジアラビア王国パヴィリオンが一般公開されました。フォスター・アンド・パートナーズによってデザインされ、夢洲のウォーターフロントに位置するこのパヴィリオンは、サウジアラビアの町や都市を探訪する体験を想起させる空間体験を創出し、来場者が王国の未知の魅力とつながる没入型の交流の場を提供しています。

この持続可能性が高く包摂的なパヴィリオンは、そのレガシーを見据えてデザインされており、日本の建築環境総合性能評価システムにおいて最高ランク(CASBEE S)を取得し、運用時のカーボン排出量が実質ゼロとなる予定です。

フォスター・アンド・パートナーズのスタジオ責任者であるルーク・フォックスは、次のように述べています。「サウジアラビアのパヴィリオンが一般公開され、最初の来場者を新たな発見の壮大な旅へと迎える準備が整ったことを大変嬉しく思います。このプロジェクトはサウジアラビアの文化を称えるものであり、王国を特徴づける素晴らしい街並みや魅力的な自然の風景を想起させます。すべての要素が丁寧に検討されており、持続可能性が高く、誰もが利用しやすい唯一無二の体験を創出しています」

来場者は、サウジアラビア原産の植物が植えられた前庭からパヴィリオンに入り、狭い路地を進んでいくと、この計画の中心となるサウジ・コートヤードへとたどり着きます。このコートヤードは、日中は静かに思索を巡らせるひとときを提供し、夜にはパフォーマンスやイベントの会場へと姿を変えます。ここから来場者は、迷路のように曲がりくねった路地が広がる「村」を探索することができ、そこには59 ProductionsとSquint/OperaからなるJourneyとの緊密な協力のもとデザインされた、一連の没入型空間へとつながる窓や出入口があります。このプロジェクトは、サウジアラビアの建築遺産を称え、場所の持つ感覚を呼び起こし、来場者に王国の街並みにおける日常生活や都市の構造を垣間見せます。

安田幸一と竹葉徹によるトークイベント「土浦邸の近代住宅5原則」の動画。2024年4月に行われたもの 田根剛へのインタビュー動画。田根がデザインアーキテクトを務める、新しい帝国ホテルについて聞く。2025年4月に公開されたもの

田根剛へのインタビュー動画です。田根がデザインアーキテクトを務める、新しい帝国ホテルについて聞くないようです。2025年4月に公開されたもの。アーキテクチャーフォトでは、完成予想のCGパースや記者会見での発表時の様子などを特集記事として紹介しています。

BIGによる、新しいハンガリー自然史博物館。何世紀もの歴史がある大森林の中での計画。地域の教育と文化に貢献する施設として、3本の緑化された帯が重なり合う建築を考案。全方位からのアクセスも可能で都市構造と自然景観の両方に溶け込む
BIGによる、新しいハンガリー自然史博物館。何世紀もの歴史がある大森林の中での計画。地域の教育と文化に貢献する施設として、3本の緑化された帯が重なり合う建築を考案。全方位からのアクセスも可能で都市構造と自然景観の両方に溶け込む俯瞰 image©BIG
BIGによる、新しいハンガリー自然史博物館。何世紀もの歴史がある大森林の中での計画。地域の教育と文化に貢献する施設として、3本の緑化された帯が重なり合う建築を考案。全方位からのアクセスも可能で都市構造と自然景観の両方に溶け込む外観 image©BIG
BIGによる、新しいハンガリー自然史博物館。何世紀もの歴史がある大森林の中での計画。地域の教育と文化に貢献する施設として、3本の緑化された帯が重なり合う建築を考案。全方位からのアクセスも可能で都市構造と自然景観の両方に溶け込む常設展示スペース image©BIG

BIGによる、新しいハンガリー自然史博物館です。
何世紀もの歴史がある大森林の中での計画です。建築家は、地域の教育と文化に貢献する施設として、3本の緑化された帯が重なり合う建築を考案しました。また、全方位からのアクセスも可能で都市構造と自然景観の両方に溶け込みます。BIGはVikar es Lukacs Epites StudioMuseum StudioTYPSAと協働して国際コンペに勝利しました。


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

BIGが、新しいハンガリー自然史博物館の設計に関する国際コンペで勝利しました。

BIG(ビャルケ・インゲルス・グループ)が、ハンガリー第2の都市デブレツェンにある新しいハンガリー自然史博物館の本拠の設計者として選ばれました。この23,000㎡の博物館は、市の北部にある何世紀もの歴史を持つ大森林の中に位置し、新たな公共かつ科学的な目的地を形作るために、森の床から緩やかに立ち上がる3本の重なり合う造園された帯が提案されました。

デブレツェンの大森林ナジュエルデーの縁にある旧スポーツグラウンドに位置する新しいハンガリー自然史博物館は、Vikar es Lukacs Epites Studio、Museum Studio、TYPSAとの協働で設計されています。この博物館はブダペストにある既存の施設に代わるものであり、2030年までにデブレツェンを教育と文化の主要な地域拠点として確立するという政府の構想を支援します。博物館および文化・イノベーション省によって委託されたこの新しい博物館には、常設および企画展示ホール、教育・研究施設、公共設備、そしてバックヤードスペースが設けられます。

「自然史は私にとってとても大切な分野です。あまりにも大切なので、長男にダーウィンと名付けたほどです。デブレツェンの大森林にあるハンガリー自然史博物館の設計を委ねられたことは、大変光栄です。私たちの設計は、道筋と系統の交差点として構想されています。交差する造園された帯が重なり合い、一連のニッチや生息環境、ホールやギャラリーを生み出し、内と外、親密さと巨大さとをシームレスに融合させます。その結果は、森の開けた場所にある人工の丘です。幾何学的に明快でありながら、柔らかく有機的でもあり、自然界の驚異にふさわしい場所となっています」ビャルケ・インゲルス、BIG創設者兼クリエイティブディレクター

新しい博物館は、景観に合わせて起伏する3つの重なり合うヴォリュームによって形作られています。中大断面木造の構造体と焼杉のファサードを備えたこの博物館は、地面に部分的に埋め込まれ、森の床から立ち上がって公園の風景に視覚的に溶け込んでいます。一方で、その傾斜した屋根は一般の人々のアクセスを促し、市街を一望できる広大な景色を提供します。

「私たちはハンガリー自然史博物館を、その環境と一体として構想しました。それは周囲の景観によって形作られると同時に、その景観を形作るものでもあります。中大断面木造で建てられたこの建物は、地面から立ち上がる地元産の焼杉パネルを用いたファサードを特徴とし、建築と自然の境界をあいまいにしています。この博物館は地中の熱容量を活用し、地熱ループや太陽光パネルを含む現地のエネルギーシステムを統合することで、年間を通じて安定した屋内環境を確保しています。この建物は単にその場所を保存するのではなく、それを回復・強化し、生物多様性を再生させながら、静かに周囲の環境に適応します。」ハンナ・ヨハンソン、BIGパートナー

どの方向から訪れても、来館者は開かれた広場や曲がりくねった森の小道、そして建物越しや建物上からの切り取られた眺望に出会います。この博物館は全方向からアクセス可能で、都市の構造と周囲の自然景観の両方に溶け込んでいます。到着地点には広々とした南側の広場があり、地域の暮らしと博物館の活動が交わる交流の場となっています。

館内では、レセプションホールが中心の方位点として機能し、周囲に広がる展示ウイングを垣間見ることができます。展示ウイングは放射状に配置されており、5つが常設ギャラリー用、1つが企画展示や一般向けプログラム用となっています。上階には図書館とレストランがあり、森の樹冠を望むことができます。一方、下階には学習ハブがあり、学生や家族、スタッフのためのワークショップ、遊びの空間、研究ラボが設けられています。

建築面積を最小限に抑えることで、博物館は地形の中に部分的に埋もれるように存在しています。傾斜した緑化屋根には在来種が植えられており、地域の動植物の生息地を提供すると同時に、公園が博物館の上に視覚的に広がっていくように見せています。植生は敷地内を通って建物内部まで続いており、年間を通じて一般の人々が休憩や集まりに利用できるエリアを提供しています。

島根・隠岐の島の「海の見える交流施設」設計コンペで、河内建築設計事務所の提案が最優秀作品に選定。提案書も公開。優秀作品は、アトリエ・シムサの提案。その他の2次審査の候補者は、y&M+Tai Furuzawa+秋山怜央 JV、KAMIJIMA Architects、SAI・HiMa JV
島根・隠岐の島の「海の見える交流施設」設計コンペで、河内建築設計事務所の提案が最優秀作品に選定。提案書も公開。優秀作品は、アトリエ・シムサの提案。その他の2次審査の候補者は、y&M+Tai Furuzawa+秋山怜央 JV、KAMIJIMA Architects、SAI・HiMa JV

島根・隠岐の島の「海の見える交流施設」設計コンペティションで、河内建築設計事務所の提案が最優秀作品に選定されています。
提案書も公開されています。また、優秀作品は、アトリエ・シムサの提案。その他の2次審査の候補者は、y&M design officeTai Furuzawa Design Office秋山怜央建築設計事務所共同体、KAMIJIMA Architects、SAI・HiMa設計共同体でした。

最優秀作品
河内建築設計事務所

優秀作品
アトリエ・シムサ

令和7年3月29日(土)に開催された2次審査委員会において、同日の公開プレゼンテーションや審査委員との質疑応答、意見交換を経て、以下の通り最優秀作品、優秀作品を決定いたしました。なお、講評は後日発表いたします。

OMA / AMOの会場デザインによる、東京・原宿での展覧会「ロエベ クラフテッド・ワールド」。マドリードで創業したブランドの為に計画。創造性・革新性・技術の歴史の伝達を意図し、1300㎡の空間の中に様々なコンセプトの部屋を創出する計画を考案
OMA / AMOの会場デザインによる、東京・原宿での展覧会「ロエベ クラフテッド・ワールド」。マドリードで創業したブランドの為に計画。創造性・革新性・技術の歴史の伝達を意図し、1300㎡の空間の中に様々なコンセプトの部屋を創出する計画を考案展覧会が行われている施設の外観、ガラス越しに見えるオブジェもOMA / AMOによるもの。
OMA / AMOの会場デザインによる、東京・原宿での展覧会「ロエベ クラフテッド・ワールド」。マドリードで創業したブランドの為に計画。創造性・革新性・技術の歴史の伝達を意図し、1300㎡の空間の中に様々なコンセプトの部屋を創出する計画を考案展示空間へのアプローチ
OMA / AMOの会場デザインによる、東京・原宿での展覧会「ロエベ クラフテッド・ワールド」。マドリードで創業したブランドの為に計画。創造性・革新性・技術の歴史の伝達を意図し、1300㎡の空間の中に様々なコンセプトの部屋を創出する計画を考案「限界なきファッション」の部屋
OMA / AMOの会場デザインによる、東京・原宿での展覧会「ロエベ クラフテッド・ワールド」。マドリードで創業したブランドの為に計画。創造性・革新性・技術の歴史の伝達を意図し、1300㎡の空間の中に様々なコンセプトの部屋を創出する計画を考案ショップ

OMA / AMOの会場デザインによる、東京・原宿での展覧会「ロエベ クラフテッド・ワールド展 クラフトが紡ぐ世界」です。
マドリードで創業したブランドの為に計画されました。建築家は、創造性・革新性・技術の歴史の伝達を意図し、1300㎡の空間の中に様々なコンセプトの部屋を創出する計画を考案しました。会期は、2025年5月11日まで。入場無料(要事前予約)。記事の末尾には本展の為にOMA / AMOが制作した模型の写真も掲載します。

時間、空間、素材、作ることの技術をめぐるインタラクティブな旅。ロエベの特異な遊び心を織り交ぜて。「ロエベ クラフテッド・ワールド展 クラフトが紡ぐ世界」は、ファッションに対するロエベの前衛的なアプローチと、世代を超えて受け継がれるクラフトの文化を紹介します。本展覧会は、世界を旅する巡回展として2024年に上海で初めて開かれました。そして2025年3月、「ロエベ クラフテッド・ワールド」展を東京・原宿にて開催します。日本はロエベがヨーロッパ圏外に初めて出店した国であり、1973年に日本橋三越本店にて一号店をオープンしています。以来ロエベと日本は豊かな文化的対話を続けてきました。

本展覧会は21世紀におけるもっとも革新的な建築の数々を手がけた建築設計事務所であるOMAとのコラボレーションによりデザインされ、1846年にレザー職人が集う工房としてマドリードで創業してから世界有数のファッションブランドに成長するまでのロエベの進化を彩ってきた、アイコニックなデザインや文化的なコラボレーションの数々をめぐる旅に誘います。アートとカルチャーに満ちた「ロエベ クラフテッド・ワールド」展は、179年にわたるロエベの創造性、革新性、そして卓越した技術の歴史をたどる展覧会です。19世紀にスペイン王室の公認を受け、20世紀には日本初の店舗をオープンし、LVMH傘下に参入。そしてクリエイティブ ディレクターのジョナサン・アンダーソンが主導したルネッサンスに至るまで、ロエベの軌跡を紐解きます。

そして何よりも本展覧会は、クラフトおよび長年継承された芸術的技法への称賛です。ロエベはそれらを、LOEWE FOUNDATION(ロエベ財団)、毎年開催されるLOEWE FOUNDATION Craft Prize(ロエベ財団 クラフトプライズ)、そして世界中の職人との多彩なコラボレーションを通じて幾年にもわたり支援してきました。本展は手でものを作りだす喜びについての物語であるとともに、スペインの風景と音を感じ、パリのランウェイの最前列を体験することができます。また、魅惑的でインタラクティブな部屋の数々では、スタジオジブリや京都を拠点とする陶芸ユニットのスナ・フジタをはじめ、ロエベの近年のコレクションを触発したコラボレーターたちの想像力の世界へと没入することができます。

リリーステキストより
国の登録有形文化財に選ばれた、長崎の「弓張岳展望所」(1965年) を紹介する動画。代々木競技場の構造を手掛けた坪井善勝が意匠と構造を担当。文化庁の制作で2025年3月に公開されたもの

国の登録有形文化財に選ばれた、長崎の「弓張岳展望所」(1965年) を紹介する動画です。代々木競技場の構造を手掛けた坪井善勝が意匠と構造を担当しています。文化庁の制作で2025年3月に公開されたもの。

安藤忠雄による大阪での展覧会「青春」の様子を伝えるニュース番組の動画。安藤のコメントも収録。2025年3月に公開されたもの

安藤忠雄による大阪での展覧会「青春」の様子を伝えるニュース番組の動画です。安藤のコメントも収録されています。2025年3月に公開されたもの。展覧会の情報はこちらのページに掲載しています。

リュウ・ジャークン / Jiakun Architectsによる、中国・成都の「鹿野苑石刻芸術博物館」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2002年に完成。仏教彫刻などを収蔵する施設として、荒いコンクリートの量塊を“ヴォイド”で分割する建築を考案。自然と人工のランドスケープの融合も意図
リュウ・ジャークン / Jiakun Architectsによる、中国・成都の「鹿野苑石刻芸術博物館」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2002年に完成。仏教彫刻などを収蔵する施設として、荒いコンクリートの量塊を“ヴォイド”で分割する建築を考案。自然と人工のランドスケープの融合も意図Luyeyuan Stone Sculpture Art Museum, 2002 (Chengdu, People's Republic of China) photo courtesy of Bi Kejian
リュウ・ジャークン / Jiakun Architectsによる、中国・成都の「鹿野苑石刻芸術博物館」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2002年に完成。仏教彫刻などを収蔵する施設として、荒いコンクリートの量塊を“ヴォイド”で分割する建築を考案。自然と人工のランドスケープの融合も意図Luyeyuan Stone Sculpture Art Museum, 2002 (Chengdu, People's Republic of China) photo courtesy of Bi Kejian
リュウ・ジャークン / Jiakun Architectsによる、中国・成都の「鹿野苑石刻芸術博物館」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2002年に完成。仏教彫刻などを収蔵する施設として、荒いコンクリートの量塊を“ヴォイド”で分割する建築を考案。自然と人工のランドスケープの融合も意図Luyeyuan Stone Sculpture Art Museum, 2002 (Chengdu, People's Republic of China) photo courtesy of Bi Kejian

リュウ・ジャークン / Jiakun Architectsによる、中国・成都の「鹿野苑石刻芸術博物館(Luyeyuan Stone Sculpture Art Museum)」です。
プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2002年に完成した建築です。建築家は、仏教彫刻などを収蔵する施設として、荒いコンクリートの量塊を“ヴォイド”で分割する建築を考案しました。また、自然と人工のランドスケープの融合も意図されました。施設の場所はこちら(Google Map)。
アーキテクチャーフォトでは、リュウの2025年のプリツカー賞受賞を特集記事として紹介しています。


こちらはプロジェクトに関するテキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

仏教彫刻や遺物を収蔵する鹿野苑石刻芸術博物館は、展示空間の通路全体に伝統的な中国庭園を織り交ぜています。

この窓のない建物のヴォリュームはヴォイドによって分けられており、その隙間を通して自然光がろ過されながら博物館の開放的な空間へと届きます。

自然の景観と人工のランドスケープが融合し、石や地元の川の小石が水や緑と調和することで、自然な風景を映し出しています。

荒い打ち放しのコンクリート壁が石の遺物の背景として機能し、レンガ壁は配管を隠すために刻まれています。床と屋根には中空のチューブが層状に配置され、断熱性を高め、重量を最小限に抑えています。

リュウ・ジャークン / Jiakun Architectsによる、中国・成都の「水井坊博物館」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2013年に完成。酒文化を伝える施設として、酒造遺構を取り囲むように新たな建築を配置する構成を考案。様々な素材を用いて歴史を追体験する“没入型の旅”を提供
リュウ・ジャークン / Jiakun Architectsによる、中国・成都の「水井坊博物館」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2013年に完成。酒文化を伝える施設として、酒造遺構を取り囲むように新たな建築を配置する構成を考案。様々な素材を用いて歴史を追体験する“没入型の旅”を提供Shuijingfang Museum, 2013 (Chengdu, People's Republic of China) photo courtesy of Jiakun Architects
リュウ・ジャークン / Jiakun Architectsによる、中国・成都の「水井坊博物館」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2013年に完成。酒文化を伝える施設として、酒造遺構を取り囲むように新たな建築を配置する構成を考案。様々な素材を用いて歴史を追体験する“没入型の旅”を提供Shuijingfang Museum, 2013 (Chengdu, People's Republic of China) photo courtesy of Arch-Exist
リュウ・ジャークン / Jiakun Architectsによる、中国・成都の「水井坊博物館」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2013年に完成。酒文化を伝える施設として、酒造遺構を取り囲むように新たな建築を配置する構成を考案。様々な素材を用いて歴史を追体験する“没入型の旅”を提供Shuijingfang Museum, 2013 (Chengdu, People's Republic of China) photo courtesy of Chin Hyosook
リュウ・ジャークン / Jiakun Architectsによる、中国・成都の「水井坊博物館」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2013年に完成。酒文化を伝える施設として、酒造遺構を取り囲むように新たな建築を配置する構成を考案。様々な素材を用いて歴史を追体験する“没入型の旅”を提供Shuijingfang Museum, 2013 (Chengdu, People's Republic of China) photo courtesy of Arch-Exist

リュウ・ジャークン / Jiakun Architectsによる、中国・成都の「水井坊博物館(Shuijingfang Museum)」です。
プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2013年に完成した建築です。建築家は、酒文化を伝える施設として、酒造遺構を取り囲むように新たな建築を配置する構成を考案しました。そして、様々な素材を用いて歴史を追体験する“没入型の旅”を提供します。施設の場所はこちら(Google Map)。
アーキテクチャーフォトでは、リュウの2025年のプリツカー賞受賞を特集記事として紹介しています。


こちらはプロジェクトに関するテキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

新たに建設されたコンクリート構造物が、既存の木造建築を取り囲んでいます。これらの木造建築は、それぞれ現代のワイン醸造技術と古代の発酵技法を示しており、比喩的にも文字通りにも生きた文化遺産を保護しています。

広々とした中庭には、新たな2層の建物が生み出され、その上には二重勾配屋根が施されています。この屋根は細い光の筋を放ち、かつてのセラーが持っていた換気性や採光を再現しています。もともとこのセラーには、窯、発酵技法、明と清時代の遺物が収められていました。

オリジナルの木材から、2008年のウェンチュアン地震に由来する環境配慮型の「リバースブリック」まで、さまざまな素材を取り入れたこの博物館は、訪問者に古代から現代までの時代を追体験できる没入型の旅を提供します。

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