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妹島和世の空間設計で、化粧品メーカー“ポーラ”の銀座旗艦店「ポーラ ギンザ」が2025年12月にリニューアルオープン。音楽家・渋谷慶一郎、照明家・豊久将三、嗅覚のアーティスト・和泉侃もプロジェクトに参画
妹島和世の空間設計で、化粧品メーカー“ポーラ”の銀座旗艦店「ポーラ ギンザ」が2025年12月にリニューアルオープン。音楽家・渋谷慶一郎、照明家・豊久将三、嗅覚のアーティスト・和泉侃もプロジェクトに参画 image courtesy of ポーラ

妹島和世の空間設計で、化粧品メーカー“ポーラ”の銀座旗艦店「ポーラ ギンザ」が2025年12月12日にリニューアルオープンします。
音楽家・渋谷慶一郎、照明家・豊久将三、嗅覚のアーティスト・和泉侃もプロジェクトに参画します。店舗の場所はこちら(Google Map)。

新しい自分に出会うフローラの森

ポーラの新しい空間は咲きあふれるフローラ(ラテン語:花や植物)に包まれた、森のような新しい庭です。フローラは壁面に影を落としながら、呼吸するようにゆっくりと動いています。この空間に足を踏み入れると人々は突然、いつもの時間の流れと少しだけ異なるフローラの時間に迎え入れられます。薄明るく柔らかい、心地よい光の中をめぐりながら、一人ひとりが自分との対話をゆっくりと愉しみ、まだ見ぬ自分に出会います。

この空間の呼吸とともに音楽が生まれます。瞬間ごとにかわりつづける音の響きと光の気配が重なり合い、その時そこにいる人だけの特別な体験が生まれます。

フローラの森の下には、その森を支える静謐な空間が広がっています。森のささやきの音が作り出す、静けさに溢れた空間では、自分がやってきた日常の光が遠くから少しだけ差し込み、さらに自分を開放する深い旅へと導かれます。

リリーステキストより

以下に、その他の画像も掲載します。

【ap job更新】 母子家庭向け居住支援にも関わり、“福祉と住まいの間”を追求する設計事務所「秋山立花」が、設計スタッフ(経験者・既卒)を募集中
【ap job更新】 母子家庭向け居住支援にも関わり、“福祉と住まいの間”を追求する設計事務所「秋山立花」が、設計スタッフ(経験者・既卒)を募集中
【ap job更新】 母子家庭向け居住支援にも関わり、“福祉と住まいの間”を追求する設計事務所「秋山立花」が、設計スタッフ(経験者・既卒)を募集中鵠沼の家01

母子家庭向け居住支援にも関わり、“福祉と住まいの間”を追求する設計事務所「秋山立花」の、設計スタッフ(経験者・既卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

株式会社秋山立花は私たちとともに活動する設計スタッフを募集いたします。

【秋山立花について】
秋山立花は「社会と人生に新しい選択肢を産みだす」ことを理念として設計活動を行なっています。
空間を設計するだけではなく、新しい仕組みや新しい制度を産みだしていくことによって、社会に選択肢を増やし、より良い未来を形作っていくことを目指しています。
建築設計では福祉施設と住宅の設計が多いですが、現在は宿泊施設のプロジェクトもあり、多様な設計経験をすることができます。
現在は代表の秋山怜史を含め、スタッフ4名全員が子育て世代であり、仕事と子育ての両立がしやすい環境が整っています。

【代表 秋山怜史について】
代表である秋山怜史は日本で初めてとなるシングルマザーシェアハウスの産みの親であり、現在はNPO法人全国ひとり親居住支援機構という、全国の母子家庭向けの居住支援を行う団体が加盟するNPOの代表も務めています。

この国の居住支援の選択肢はとても少なく、本来必要である「福祉と住まい」のちょうど中間に位置する支援や制度がほとんどありません。この何もなかったところに産みだされたのが、シングルマザーシェアハウスです。

いまでは、東京都豊島区や静岡県川根本町、群馬県など行政と協力をしているプロジェクトも生まれてきており、まさに、空間だけではなく、仕組みや制度から作っていっています。
希望があれば、このような社会に求められる活動にも参画することが可能です。

【秋山立花に興味をもっていただいた方へ】
私たちの活動に興味をもっていただけましたら、ぜひ、ご連絡をください。
建築の可能性を信じ、建築を通じて新たな選択肢を産みだす。その一連の流れをぜひともに歩んでいただけましたら幸いです。
また、ご自身の感じている社会課題や取り組みたいことも積極的に応援いたします。一緒に新しい選択肢を産みだしていきましょう。

田村秀規 / PODAによる、埼玉・戸田市の「笹目の作業場」。工場街に建つ空調設備会社の社屋。“記憶を喚起する”存在を求め、“周辺視”に着目して“無意識のまなざし”を顕在化する建築を志向。数種類のポリカ板とバルコニーで“多様な解像度の風景”を内部空間に生み出す
田村秀規 / PODAによる、埼玉・戸田市の「笹目の作業場」。工場街に建つ空調設備会社の社屋。“記憶を喚起する”存在を求め、“周辺視”に着目して“無意識のまなざし”を顕在化する建築を志向。数種類のポリカ板とバルコニーで“多様な解像度の風景”を内部空間に生み出す外観、敷地内の南西側より見る。 photo©浅川敏
田村秀規 / PODAによる、埼玉・戸田市の「笹目の作業場」。工場街に建つ空調設備会社の社屋。“記憶を喚起する”存在を求め、“周辺視”に着目して“無意識のまなざし”を顕在化する建築を志向。数種類のポリカ板とバルコニーで“多様な解像度の風景”を内部空間に生み出す外観、敷地内の南側より見る。 photo©浅川敏
田村秀規 / PODAによる、埼玉・戸田市の「笹目の作業場」。工場街に建つ空調設備会社の社屋。“記憶を喚起する”存在を求め、“周辺視”に着目して“無意識のまなざし”を顕在化する建築を志向。数種類のポリカ板とバルコニーで“多様な解像度の風景”を内部空間に生み出す2階、廊下から吹抜越しに作業場2を見る。 photo©浅川敏
田村秀規 / PODAによる、埼玉・戸田市の「笹目の作業場」。工場街に建つ空調設備会社の社屋。“記憶を喚起する”存在を求め、“周辺視”に着目して“無意識のまなざし”を顕在化する建築を志向。数種類のポリカ板とバルコニーで“多様な解像度の風景”を内部空間に生み出す2階、作業場2 photo©浅川敏

田村秀規 / PODAが設計した、埼玉・戸田市の「笹目の作業場」です。
工場街に建つ空調設備会社の社屋の計画です。建築家は、“記憶を喚起する”存在を求め、“周辺視”に着目して“無意識のまなざし”を顕在化する建築を志向しました。そして、数種類のポリカ板とバルコニーで“多様な解像度の風景”を内部空間に生み出しました。

意識の捉えるリアルな対象よりはむしろその周辺にぼんやり漂う風景のほうが、記憶や夢には鮮明によみがえる。周辺視*1とも呼ばれる「無意識のまなざし」を顕在化する試みである。
数種類のポリカーボネート板と植栽に囲われたバルコニーを介し、場所ごとに多様な解像度で調停された風景が工場街と親和的に響き合う。

建築家によるテキストより

何かの作業に没頭するとき、誰かと会話するとき、私たちは家具の配置や窓辺の風景に注意を払っているだろうか?
印象的な出来事のあった日の夜には、取るに足らない背景こそが決まって夢に回帰するのはなぜか?
ぼんやりと周囲にただよう風景には、意識が直面するリアルな像には還元できない、底知れぬ強度が潜んでいるように思える。

埼玉県戸田市南西部、荒川左岸の工場街に、記憶を喚起するような風景をつくりたいと考えた。
クライアントは、20年ほど前からこの地に拠点を構える空調設備会社で、既存社屋の老朽化に加え、非効率な作業環境の改善が問われていた。

建築家によるテキストより

主要なワークススペースのある2階には、植栽に囲われたバルコニーが張り出す。南西からの日差しを抑制し、隣接する工場とのあいだの緩衝帯となる。

バルコニー沿いの植栽や、遠方に広がる緑樹と同様に、工場街の風景や機械音までも等価に引き受ける。周囲を取り巻く環境は身体との関係から再解釈された。外壁の主要な採光面と内部間仕切りにおいては、各階各室ごとに求められる耐風圧強度と視認性の条件が異なるため、仕様の異なるポリカーボネート複層板とガラスが個別に採用された。

植栽と黒ずんだサイディング壁、荒川の土手と錆びついたトタン屋根、階段越しに半階ずれた室内同士がランダムに調停され、場所ごとに多様な解像度の風景が立ち現れる。工場のノイズが通奏低音となり風景と交わる。周辺視が捉える弛緩した風景は、想像力の降り立つ余白を生み、記憶と現実のあいだを移ろう。

建築家によるテキストより
五十嵐理人 / IGArchitectsによる、埼玉の「グランドルーム / ハウス」。田園風景の中の開発された住宅地の敷地。開放的な環境と呼応する存在を求め、様々な用途を許容する二層吹抜の大空間“グランドルーム”を核とする住宅を考案。“ジグザグ梁”は“居場所の手掛かり”としても機能
五十嵐理人 / IGArchitectsによる、埼玉の「グランドルーム / ハウス」。田園風景の中の開発された住宅地の敷地。開放的な環境と呼応する存在を求め、様々な用途を許容する二層吹抜の大空間“グランドルーム”を核とする住宅を考案。“ジグザグ梁”は“居場所の手掛かり”としても機能外観、東側の道路より見る。 photo©神宮巨樹
五十嵐理人 / IGArchitectsによる、埼玉の「グランドルーム / ハウス」。田園風景の中の開発された住宅地の敷地。開放的な環境と呼応する存在を求め、様々な用途を許容する二層吹抜の大空間“グランドルーム”を核とする住宅を考案。“ジグザグ梁”は“居場所の手掛かり”としても機能1階、玄関側から空間全体を見る。 photo©神宮巨樹
五十嵐理人 / IGArchitectsによる、埼玉の「グランドルーム / ハウス」。田園風景の中の開発された住宅地の敷地。開放的な環境と呼応する存在を求め、様々な用途を許容する二層吹抜の大空間“グランドルーム”を核とする住宅を考案。“ジグザグ梁”は“居場所の手掛かり”としても機能2階、玄関上部から吹抜を見る。 photo©神宮巨樹
五十嵐理人 / IGArchitectsによる、埼玉の「グランドルーム / ハウス」。田園風景の中の開発された住宅地の敷地。開放的な環境と呼応する存在を求め、様々な用途を許容する二層吹抜の大空間“グランドルーム”を核とする住宅を考案。“ジグザグ梁”は“居場所の手掛かり”としても機能1階、「ジグザク梁」を見上げる。 photo©神宮巨樹

五十嵐理人 / IGArchitectsが設計した、埼玉の「グランドルーム / ハウス」です。
田園風景の中の開発された住宅地の敷地。建築家は、開放的な環境と呼応する存在を求め、様々な用途を許容する二層吹抜の大空間“グランドルーム”を核とする住宅を考案しました。また、“ジグザグ梁”は“居場所の手掛かり”としても機能します。

敷地は田園風景が広がる環境に囲まれた開発地の一角で、交通量の多い道路と私道に面した場所にある。
クライアントは夫婦+子二人の4人家族で、まだ小さい子供たちと、将来の暮らしの変化を柔軟に受け止められる大らかな住宅を望まれていた。

建築家によるテキストより

この計画では敷地の大きさや周辺環境が持つ開放感や伸びやかさを活かし、明るく開放的な空間を考えた。建物は巨大な1室空間であるグランドルームとその周囲に個室群を設けた構成になっている。

建物の面積の半分を占めるこのグランドルームはリビングであり、ダイニングであり、廊下であり、子供たちの遊び場であり、庭でもあり、上部に流れる梁を手掛かりに、使い方を変化させることができる。
グランドルームは「まち」と個室群の間に位置し、スケールの異なる2つの空間を接続し、「まち」や個室のもの・ことを受け止める余白の空間になる。

建築家によるテキストより

グランドルームは天井高さ5mの大空間を実現するためには、面剛性の確保と風に対する面外抵抗が必要になる。通常はキャットウォークや抜梁と火打ちで対応するのだが、この住宅では梁と火打ち両方の役割を持たせたジグザク梁を用いることで、単一のルールの線材のみで大空間を実現している。

このジグザグ梁は高さ方向に奥行きをつくり、水平方向にパースをきかせることで空間をさらに広く感じさせる。
さらにライティングレールを兼ねていて、人の居場所の手掛かりにもなっている。

建築家によるテキストより
【ap job 更新】 建築設計事務所バケラッタが、設計スタッフ(2025年新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job 更新】 建築設計事務所バケラッタが、設計スタッフ(2025年新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job 更新】 建築設計事務所バケラッタが、設計スタッフ(2025年新卒・既卒・経験者)を募集中

建築設計事務所バケラッタの、設計スタッフ(2025年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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建築設計事務所バケラッタは住宅に力を入れている設計事務所です。数多くのハイレベルな住宅を設計しているので住宅の設計をやりたい方は是非来て下さい。

【ap job更新】 “素材と空間の特性を生かす構造デザイン”を掲げ、国内外の多様な建築に携わる「清水良太構造デザインスタジオ」が、構造設計スタッフ(経験者・既卒)、CADオペ、事務職 を募集中
【ap job更新】 “素材と空間の特性を生かす構造デザイン”を掲げ、国内外の多様な建築に携わる「清水良太構造デザインスタジオ」が、構造設計スタッフ(経験者・既卒)、CADオペ、事務職 を募集中
【ap job更新】 “素材と空間の特性を生かす構造デザイン”を掲げ、国内外の多様な建築に携わる「清水良太構造デザインスタジオ」が、構造設計スタッフ(経験者・既卒)、CADオペ、事務職 を募集中事務所内観写真。2025年6月に移転しました。建築家デザインの内装です。

“素材と空間の特性を生かす構造デザイン”を掲げ、国内外の多様な建築に携わる「清水良太構造デザインスタジオ」の、構造設計スタッフ(経験者・既卒)、CADオペ、事務職 募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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【会社方針・経営理念】
「やってみようからはじめよう」
素材と空間の特性を生かした構造デザインを軸に、大規模木造からリニューアルデザインまで幅広く、国内外で活動を行っている構造設計事務所です。
あなたの「できますか?」に「やってみよう」で答えます。

【仕事内容】
建築物の構造設計管理及びそれに付随する業務を担当していただきます。
構造的にチャレンジングな計画が多く、BIMを活用した設計を行うこともある為、構造設計の技術の知識を深めながらスキルアップを目指せます。
多様なプロジェクトに携わりながら、構造設計の深い知識と実務経験を積むことができます。
わからないところがあれば積極的に聞いて解決していくスタイルで業務を進めています。ひとりで抱え込まずに、たくさん発信してください。

【活躍できる人物像】
意匠性の高い建築に携わる機会が多く、構造的にチャレンジングな案件に取り組めるのが弊社の魅力です。
BIMを活用した設計体制を整えており、先進的なスキルを実務で磨けます。
また、チームとして役割を分担して進めていく体制の為、経験の浅い方でも安心してステップアップすることができます。
資格取得のバックアップもあります。仕事内容や待遇などに関する疑問点は、お気軽にご質問ください。

島崎威郎 / Takero Shimazaki Architectsによる、イギリス・ロンドンの「ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンス」。新築建築の低層部に計画された教育機関。広大な面積という与件に、全体を“都市の延長”として構想して其々の部屋を“ひとつの建物”の様に扱う設計を志向。RCの構造柱は空間に都市性を与える要素として捉える
島崎威郎 / Takero Shimazaki Architectsによる、イギリス・ロンドンの「ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンス」。新築建築の低層部に計画された教育機関。広大な面積という与件に、全体を“都市の延長”として構想して其々の部屋を“ひとつの建物”の様に扱う設計を志向。RCの構造柱は空間に都市性を与える要素として捉える1階、南エントランスホワイエ photo©Anton Gorlenko
島崎威郎 / Takero Shimazaki Architectsによる、イギリス・ロンドンの「ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンス」。新築建築の低層部に計画された教育機関。広大な面積という与件に、全体を“都市の延長”として構想して其々の部屋を“ひとつの建物”の様に扱う設計を志向。RCの構造柱は空間に都市性を与える要素として捉える1階、南エントランスホワイエからオフィスに繋がる廊下側を見る。 photo©Anton Gorlenko
島崎威郎 / Takero Shimazaki Architectsによる、イギリス・ロンドンの「ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンス」。新築建築の低層部に計画された教育機関。広大な面積という与件に、全体を“都市の延長”として構想して其々の部屋を“ひとつの建物”の様に扱う設計を志向。RCの構造柱は空間に都市性を与える要素として捉える1階、南エントランスホワイエ、ベンチの詳細 photo©Anton Gorlenko

島崎威郎 / Takero Shimazaki Architectsが設計した、イギリス・ロンドンの「ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンス」です。
新築建築の低層部に計画された教育機関のプロジェクトです。建築家は、広大な面積という与件に、全体を“都市の延長”として構想して其々の部屋を“ひとつの建物”の様に扱う設計を志向しました。また、RCの構造柱は空間に都市性を与える要素として捉えました。

2018年の夏、t-sa(Takero Shimazaki Architects)はロイヤル・アカデミー・オブ・ダンス(以下RAD)と共に本部移転計画のプロジェクトを始動しました。

RAD本部はバタシースクエアにありましたが、今回の用途にあわせて新たに建てられた建物に移転する計画です。その新しい本部の入居先として、他の建築家により設計された、高層の集合住宅棟の地上階と2階に場所が用意されました。

建築家によるテキストより

t-saでは既存の建物やそのコンテクストの中で提案を行う際、その構造や素材を慎重に調査・考慮し、「as found-既にそこにあるもの」を提案へ落とし込む設計アプローチをとっています。

ここでの、形あるコンテクストとしては地上階にある「ポディウム」と呼ばれる構造がありました。これは直上に建つ3つの住宅タワーの台座のように見えるボリュームで、外壁や垂直なコンクリートの構造体で明確に建物の建ち現れ方を区切っています。
ポディウムを形成するコンクリートの円柱や壁柱はこのプロジェクトでの設計における重要な要素となりました。

また、物理的なコンテクストではありませんが、プロジェクトを実現するために重要な土地の取引や法的な契約などの背景もあり、このような状況を踏まえると、さまざまな仕様の制約がある中で慎重・効率的に進め、ディベロッパーの目線でも好ましい材料や建設形態を取り入れつつ、RADの名声や国際的な立場としてもふさわしい建築ビジョンを実現する必要がありました。

建築家によるテキストより

RADのCEOであるSir Luke Rittner氏やRADの関係者と計画を進める中で、建物自体の広大なフットプリントを都市の延長として連想し、スタジオや学習スペース1つ1つを建物として読み解きました。これらの「建物」はダンサー、講師、スタッフ、来訪者によって共有される屋内の「通り」や「都市の広場」によってつながります。

完成した空間は延床面積5000㎡以上にわたり、180人以上を収容可能なスタジオシアター、設備が整った7つのダンススタジオやショップ、ライブラリー、カフェ、オフィススペースが配置され、これらは全て公共性を帯び広々としたホワイエからアクセスできます。

効率的な建設を実現する中で建築のランゲージを表現するために、空間を構成するための手がかりとなる、「figures-要素」を考えました。先述にある、ポディウムを形成する既存のコンクリートの円柱や壁柱は計画当初、仕上げで覆われる予定でしたが、コンクリートそのままを現すこととしました。

建築家によるテキストより
OMA / 重松象平の建築デザインによる、東京の複合商業施設「原宿クエスト」が9月11日にオープン。“二面性”をコンセプトとし、原宿と表参道という異なる個性の街を繋ぐ空間を志向。設計・監理にはNTTファシリティーズが参画
OMA / 重松象平の建築デザインによる、東京の複合商業施設「原宿クエスト」が9月11日にオープン。“二面性”をコンセプトとし、原宿と表参道という異なる個性の街を繋ぐ空間を志向。設計・監理にはNTTファシリティーズが参画 photo courtesy of NTTアーバンソリューションズ

OMA / 重松象平の建築デザインによる、東京の複合商業施設「原宿クエスト」が2025年9月11日にオープンします。
建築家は、“デュアリティ(二面性)”をコンセプトとし、原宿と表参道という異なる個性の街を繋ぐ空間を志向しました。また、設計・監理にはNTTファシリティーズが参画しています。施設の場所はこちら(Google Map)。

本施設は、OMAの重松象平氏によるデザインで「デュアリティ(二面性)」を建築コンセプトに、原宿・表参道に併存する異なる街の個性をつなぐ空間として計画されました。地上6階・地下2階の高層棟と地上1階の低層棟で構成され、両棟の間に街の回遊性を高めるパサージュ(敷地内通路)を設けることで、都市に奥行きと新たなリズムをもたらしています。

表参道側には、垂直性と透明性を意識したアイコニックな外観を採用し、ガラス面に街路樹を映し出すことで、特徴的な個性を通りに可視化。ファサードが街のにぎわいと調和し、街との連続性を生み出しています。一方、表参道から続くパサージュの先には、小さな店舗や広場、アートスケープを配置し、住居地域に配慮したヒューマンスケールのファサードを採用することにより、街並みに自然に溶け込むやわらかな印象を形成しています。

また、パサージュ沿いや地下階には、地層をイメージした版築壁を設けており、透明感のあるガラス面と対比的な印象を与えています。壁面には、明治神宮の地層や植生を反映した素材を用いており、地域の自然環境と調和した緑豊かな空間を生み出しています。

リリーステキストより

以下に、その他の写真や計画段階のパース画像なども掲載します。

若松均建築設計事務所による、東京・世田谷区の「瀬田立体交叉点の集合住宅」。往来が多く日照条件も厳しい敷地。光庭かつ動線空間の“ヴォイド”を中央に据え、環境から導いた“わずかに歪んだ外形”との間を住戸とする構成を考案。小スケールの箱を上下左右に組合わせて多彩な住戸形態も実現
若松均建築設計事務所による、東京・世田谷区の「瀬田立体交叉点の集合住宅」。往来が多く日照条件も厳しい敷地。光庭かつ動線空間の“ヴォイド”を中央に据え、環境から導いた“わずかに歪んだ外形”との間を住戸とする構成を考案。小スケールの箱を上下左右に組合わせて多彩な住戸形態も実現外観、北側の道路より見る。夕景 photo©中山保寛
若松均建築設計事務所による、東京・世田谷区の「瀬田立体交叉点の集合住宅」。往来が多く日照条件も厳しい敷地。光庭かつ動線空間の“ヴォイド”を中央に据え、環境から導いた“わずかに歪んだ外形”との間を住戸とする構成を考案。小スケールの箱を上下左右に組合わせて多彩な住戸形態も実現3階、共用通路 photo©中山保寛
若松均建築設計事務所による、東京・世田谷区の「瀬田立体交叉点の集合住宅」。往来が多く日照条件も厳しい敷地。光庭かつ動線空間の“ヴォイド”を中央に据え、環境から導いた“わずかに歪んだ外形”との間を住戸とする構成を考案。小スケールの箱を上下左右に組合わせて多彩な住戸形態も実現3階、住戸Hから開口部越しに共用通路を見る。 photo©中山保寛

若松均建築設計事務所が設計した、東京・世田谷区の「瀬田立体交叉点の集合住宅」です。
往来が多く日照条件も厳しい敷地での計画です。建築家は、光庭かつ動線空間の“ヴォイド”を中央に据え、環境から導いた“わずかに歪んだ外形”との間を住戸とする構成を考案しました。そして、小スケールの箱を上下左右に組合わせて多彩な住戸形態も実現しました。

「ヴォイド」を敷地の中央に据える。
「ヴォイド」は、敷地環境を飛躍的に変化させるライトコートであり、エントランスホールとスロープ状の階段の空間である。東西に細長い傾斜地形に合わせ、緩勾配の引き延ばされた階段により、各住戸へはそれぞれ踊り場から直接アクセスする。

さて、集合住宅において中庭形式の構成は幾度か取り組んできているが、今回はまず完結的なかたちの直方体を積極的につくろうとした。
近年、「ヴォイド」の内部化、または外部の内部的構成の方法を試みてきたが、ここではさらに閉鎖的な構成として周囲の喧騒から遠ざかる緩衝帯と位置付けている。

にもかかわらず、同時に外部へと繋がる東西、南北方向への抜けや天井のスリットから光や風、まちのノイズや匂いが侵入し外部環境と結び付いてもいて、独立性が高く完結的であるからこそ、より一層、まちとの距離を図ることのできる立体の路地的な場になり得ていると捉えている。

建築家によるテキストより

建物の外形は、平面、断面ともにわずかに歪んでいる。これは店舗併用の鉄筋コンクリート造が建っていた既存杭の回避、設備スペースの確保、斜線、日影規制などの外的要因に依る。同様に周辺環境から、表裏がなく4面同じ論理でできた1枚の表皮を纏った立面の構成により建物の輪郭が形成される。

各階のスラブ庇は積層する建物において、今までは、敷地を超えてどこまでも広がる非完結的平面のかたちをイメージしていたが、今回はスラブの拡張表現よりも、歪んだ全体形を続合すると同時に、住戸構成の結果、塔状の集まりとなる立面を水平方向に分節するエレメントとして、または単純に庇の機能的役割としての意味合いが強い。

ランダムに見える正方形窓の位置と配置も法規上ほぼ厳密に決められている。内側の自律的な「ヴォイド」とは対照的に、複数のさまざまな事象に反応した結果としての外形・立面である。

建築家によるテキストより

「歪んだ外形」と「ヴォイド」との間にできる残余部分が住戸のスペースとなる。
一般的な住戸よりも小スケールの箱の単位が、内・外と交互に繰り返しながら数珠繋ぎに外周を取り巻き、この単位空間が上下左右さまざまに連結することで、長いI型・L型・クロスメゾネット型などの多彩な住戸を構成する。

内包された「ヴォイド」と箱の単位の間合いにより、各住戸では、奥まり方の度合い、外との距離感が、住むための場所に求められる落ち着きと独立性を生み、同時に住人同士の共有感とわずかな繋がりが感じられる。戸建て住宅のような環境がつくられている。

建築家によるテキストより
DP アーキテクツとKR+Dによる、大阪・関西万博の「シンガポールパビリオン」。小さな国土ながら大きな夢を持つ同国の愛称“リトル・レッド・ドット”に着目し、最大直径18.5mの“赤い球体”の建築を考案。実施設計でHUNE、+U Architects、中倉徹紀建築都市設計も参画
DP アーキテクツとKR+Dによる、大阪・関西万博の「シンガポールパビリオン」。小さな国土ながら大きな夢を持つ同国の愛称“リトル・レッド・ドット”に着目し、最大直径18.5mの“赤い球体”の建築を考案。実施設計でHUNE、+U Architects、中倉徹紀建築都市設計も参画 photo credit: ©SS Co. HIROKI AKITA
DP アーキテクツとKR+Dによる、大阪・関西万博の「シンガポールパビリオン」。小さな国土ながら大きな夢を持つ同国の愛称“リトル・レッド・ドット”に着目し、最大直径18.5mの“赤い球体”の建築を考案。実施設計でHUNE、+U Architects、中倉徹紀建築都市設計も参画 photo credit: ©SS Co. HIROKI AKITA
DP アーキテクツとKR+Dによる、大阪・関西万博の「シンガポールパビリオン」。小さな国土ながら大きな夢を持つ同国の愛称“リトル・レッド・ドット”に着目し、最大直径18.5mの“赤い球体”の建築を考案。実施設計でHUNE、+U Architects、中倉徹紀建築都市設計も参画 photo credit: @The Singapore Pavilion, Expo 2025 Osaka

DP アーキテクツの建築デザインとKR+Dの内装クリエイティブデザインによる、大阪・関西万博の「シンガポールパビリオン」です。
建築家は、小さな国土ながら大きな夢を持つ同国の愛称“リトル・レッド・ドット”に着目し、最大直径18.5mの“赤い球体”の建築を考案しました。また、実施設計でHUNE+U Architects中倉徹紀建築都市設計も参画しています。施設の公式ページはこちら

シンガポール共和国はその国土は小さいながらも大きな夢を持つことという意味から「Little Red Dot」という愛称で親しまれています。2025年大阪・関西万博におけるシンガポールパビリオンはこの愛称に着想を得て設計されました。

実施設計チームによるテキストより

シンガポール共和国の精神とアイデンティティーは「Dream Sphere」と名付けられた高さ約17m、最大直径18.5mの赤い球体の建築物として実現され、同時に、より良い未来をつくるための願いと希望を共有する装置として構想されました。

実施設計チームによるテキストより

建物内部においては、来館者は体験型展示「Dream Repository」やショップとバーが併設された「Dream Forest」などの没入感のある展示を楽しむことができます。また、1階にはシンガポールの食文化を体験することができるカフェが設けられ、チキンライスやラクサ、サテー等のシンガポールの代表的な料理をテイクアウト形式で楽しむことができます。

建物の外殻は約17,000枚のリサイクルアルミニウム製の赤い円盤(ディスク)及び繊維強化プラスチック(FRP)によって構成され、ディスクの重なり合うデザインは日本の国内外で親しまれている「青海波」の文様に着想を得てデザインされました。夜間には「Dream Sphere」はディスクの裏に仕込まれたLED照明によって繊細な輝きを放ち、没入型の体験への期待を高めます。

実施設計チームによるテキストより
【ap job更新】 新居千秋都市建築設計が、設計スタッフ(新卒・既卒・経験者)と アルバイトを募集中
【ap job更新】 新居千秋都市建築設計が、設計スタッフ(新卒・既卒・経験者)と アルバイトを募集中
【ap job更新】 新居千秋都市建築設計が、設計スタッフ(新卒・既卒・経験者)と アルバイトを募集中小牧市中央図書館

新居千秋都市建築設計の、設計スタッフ(新卒・既卒・経験者)と アルバイト 募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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新居千秋都市建築設計では新規プロジェクト開始の為、新規スタッフ、アルバイトを募集しております。

【新居千秋の考え、スタンス】
私は約50年前にルイス・カーンに出会いました。カーン事務所最後の所員であり最年少だった私がカーンから学んだのは建築だけでなく、次世代へ「建築の正しい考え方」「教育」「ものの見方」を伝えていくことがある種の機会となりました。

ペンシルベニア大学を卒業後、AA School、東京都市大学(武蔵工大)、東京理科大学、ペンシルベニア大学、早稲田大学(1課題)、東京工業大学(4課題)、シンガポール大学(外部判定員)等で50年近く教鞭をとりました。

その間の学生からは、建築学会賞などの賞をとる人も出ています。(手塚貴晴/由比、堀場弘、羽鳥達也、福島加津也、三分一博志、石上純也、栃澤麻利(SALHAUS)等)大手の設計事務所(日建設計/日本設計/久米/佐藤総合/NTTファシリティーズ/山下/石本/等)を代表する設計者や、役員になる人も出てきました。

また現役の所員も、「公共建築」を始め色々な雑誌に寄稿したり、私と共著で本を出したりしています。

「ジェネリック」にならない建築、「Nostalgic Future=懐かしい未来」を持った建築、これまでの建築で忘れ去られているものを再発見し、「歴史的哲学」を持ちながら、これらをさらに次世代に伝えていけるような人たちを育てていきたいと考えています。

【求人概要】
先月、大阪府のコミュニティ複合施設のプロポーザルで私たちの提案が採用され、また、別のプロポーザルでも案が選定され、2つの公共施設のプロジェクトが新たに始まりました。私達の事務所は、月1-2回/年間20以上/43年間で300以上のプロポーザルに取り組み生き残ってきました。

コンペやプロポーザルが得意だという人や、大きな規模の公共建築をやってみたい人に向いていると思います。また、時には大手設計事務所とコラボレーションすることもあります。そういう少し変わった経験をしたい人や、ジェネリックな建物に疑問を持っている人にも良いかもしれません。

また、ワークショップで市民の人達の意見を聞きながら、自分の意見とみんなの考えの違いを議論し設計をしており、そのような経験を通して、独立して自作を作りながら大学で教えてみたいという人にも向いていると思います。何人かの事務所の卒業生は現在大学で教えています。

現在私たちの事務所では、代表の新居千秋だけでなく各担当が責任を持ち、所員でも本を執筆したり、雑誌「公共建築」等に寄稿したりしている人もいます。三次元、BIM、動画など新しい技術も所員の意見で取り入れ、設計を進めていきますが、時代に流されない建築家としての感覚も大事にしています。

私達の建築に興味がある方は、是非ご応募ください。

【ap job更新】 シェアをコンセプトに、大規模なホテルから国立公園の施設までを手掛ける「成瀬・猪熊建築設計事務所」が、設計スタッフと宿泊施設企画職を募集中
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【ap job更新】 シェアをコンセプトに、大規模なホテルから国立公園の施設までを手掛ける「成瀬・猪熊建築設計事務所」が、設計スタッフと宿泊施設企画職を募集中OMO7横浜by星野リゾート

シェアをコンセプトに、大規模なホテルから国立公園の施設までを手掛ける「成瀬・猪熊建築設計事務所」の、設計スタッフと宿泊施設企画職 募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

シェアをコンセプトに、大規模なホテルから国立公園の施設まで様々なプロジェクトを手がける成瀬・猪熊建築設計事務所が、プロジェクトチーフ及び経験者、新規事業立ち上げスタッフを募集。VR・BIMなど、設計ツールもアップデート。宿泊施設運営に進出する可能性あり。

【メッセージ】
私たちの事務所では、企画・建築設計・インテリア設計・家具や備品のコーディネートまで一気通貫して行なっています。
企画的な側面に踏み込んでの提案に興味のある方、建築だけでなくインテリアにも興味のある方には、非常に面白い・学びの多い事務所だと思います。私たちが培ってきたノウハウを身につけならが、事務所として更なる高みを一緒に目指していただける方のご応募をお待ちしています。

現在、歴史的建築をホテルにコンバージョンするプロジェクト、県立公園のビジターセンター・キャンプ場、旅館やホテル、林業の会社のオフィス、寺院でのアートプロジェクト、個人住宅、コミュニティ施設のリノベーションなど、官民問わずさまざまなプロジェクトが進行中です。

また、地域の交流人口を増やし、元気にするための宿泊施設運営を行うことを考え始めているため、そうしたことに興味のある方もぜひご応募ください。
経験者の方は、随時募集しています。新卒の方も随時トライアルを実施していきますので、ぜひお早めにご応募ください。
事務所には子育て中のスタッフ、フルリモートで働いているスタッフもいます。スキルがあれば様々な働き方ができますので、詳細はお気軽にお問い合わせください。

【ビジョン】
私たちは、人々がシェアをする場をデザインしています。
今、社会はますます急速に変わり始めています。
その中で私たちが目指すのは、建築を通して新しい豊かさを定義し続けることです。

家族だけに縛られない多様な住まい、世界と地域をつなぐ宿泊施設、物の購入よりも体験に価値がおかれる商業施設、コミュニケーションとイノベーションがビジネスチャンスを作る時代の新しいオフィス、個人の人生に寄り添ったケアの場。これらはそれぞれ全く異なる用途でありながら、いずれも「シェア」によって価値を生み出します。

私たちはこうした「シェアする場をつくる」ために、「そこにどんな営みを作り出すか」を突き詰めます。ハードとソフトの双方を捉え、それぞれの場に相応しいコンセプトとデザインを提案しています。プロジェクトによっては企画から提案を行い、人の生き方に多様な選択肢を生み出す建築を提案しています。

設計の進め方に関しても、新しい試みを行っており、近年導入したBIMとVRによる検討は、設計段階での解像度が高まり、大きな手応えを感じているところです。

桔川卓也 / NASCAによる、静岡・浜松市の「ヤタロー地産地消工場店」。バウムクーヘンで知られる企業の工場直売店。施主の“フードロス削減”の活動に着目し、理念を反映した“アップサイクル素材”で構成する計画を志向。地域産の小径木材で代表商品を想起させる“吊り什器”をつくる
桔川卓也 / NASCAによる、静岡・浜松市の「ヤタロー地産地消工場店」。バウムクーヘンで知られる企業の工場直売店。施主の“フードロス削減”の活動に着目し、理念を反映した“アップサイクル素材”で構成する計画を志向。地域産の小径木材で代表商品を想起させる“吊り什器”をつくる外観、敷地内の南側より見る。夕景 photo©淺川敏
桔川卓也 / NASCAによる、静岡・浜松市の「ヤタロー地産地消工場店」。バウムクーヘンで知られる企業の工場直売店。施主の“フードロス削減”の活動に着目し、理念を反映した“アップサイクル素材”で構成する計画を志向。地域産の小径木材で代表商品を想起させる“吊り什器”をつくる「ユアライブキッチン」 photo©淺川敏
桔川卓也 / NASCAによる、静岡・浜松市の「ヤタロー地産地消工場店」。バウムクーヘンで知られる企業の工場直売店。施主の“フードロス削減”の活動に着目し、理念を反映した“アップサイクル素材”で構成する計画を志向。地域産の小径木材で代表商品を想起させる“吊り什器”をつくる「治一郎ばうむ」コーナー photo©淺川敏
桔川卓也 / NASCAによる、静岡・浜松市の「ヤタロー地産地消工場店」。バウムクーヘンで知られる企業の工場直売店。施主の“フードロス削減”の活動に着目し、理念を反映した“アップサイクル素材”で構成する計画を志向。地域産の小径木材で代表商品を想起させる“吊り什器”をつくる「もったいないコーナー」からレジ側を見る。 photo©淺川敏

桔川卓也 / NASCAの外装デザインと店舗設計による、静岡・浜松市の「ヤタロー地産地消工場店」です。シーク設計がA工事の設計を行いました。
バウムクーヘンで知られる企業の工場直売店のプロジェクトです。建築家は、施主の“フードロス削減”の活動に着目し、理念を反映した“アップサイクル素材”で構成する計画を志向しました。そして、地域産の小径木材で代表商品を想起させる“吊り什器”をつくりました。施設の場所はこちら(Google Map)。

敷地は静岡県浜松市。治一郎のバウムクーヘンでも有名なヤタロー工場直売店の移転リニューアル計画である。

クライアントが昭和8年の創業以来、大切にしてきた「この街とともに」という想いを新しい形で表現すべく、「ヤタロー地産地消工場店」が始動した。「地元・浜松を元気にしたい」というクライアントの言葉が原動力となり、このプロジェクトを成功させたいという強い思いに駆られた。

私自身、18歳まで浜松で暮らし、大学進学で地元を離れて22年が経つが、いつの日か建築を通じて地元に貢献したいと考えていた。そのため、クライアントの想いに深く共感し、同じ目標に向かって取り組めると確信した。

建築家によるテキストより

ヤタローは製造小売業を主とし、商品開発から物流・販売までを自社で一貫して行う強みを持っている。この強みを活かし、「もったいない」をキーワードにアップサイクル商品を生み出し、フードロス削減の活動を続けている。
建築デザインにおいてもこの理念を反映し、ほとんどのマテリアルをアップサイクル素材で構成した。

建築家によるテキストより

売り場空間のシンボルとなる天井吊り什器は、使い道が難しい地元天竜杉の小径木材を用い、バラバラな状態の105角材をバウムクーヘンの輪型になるよう連ね、象徴的な売り場を創出した。

ライブキッチンの腰壁と垂れ壁は、工事の掘削土を用いた左官工事で仕上げた。土地に根ざした土の温もりと深みのある風合いを、店舗の中心となるキッチンに取り入れることを試みた。

他にも、再生紙と間伐材を組み合わせたペーパーウッドや、小さな木片や間伐材を原料とした建材など、さまざまな素材を用いて応えた。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2025/8/25-8/31]
最も注目を集めたトピックス[期間:2025/8/25-8/31]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2025/8/25-8/31)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 妹島和世が、NHKの朝のテレビ番組”あさイチ”のプレミアムトークに出演。放送日は2025年9月5日
  2. 芦沢啓治建築設計事務所のデザインした「ブルーボトルコーヒー 心斎橋カフェ」が2025年9月にオープン。大阪城や通天閣に見られる幾何学的なモチーフに加えて、“黄金の茶室”や大阪らしい華やかさを参照して設計
  3. テレインアーキテクツとZu architectsによる、東京の「板橋の家」。周囲に“隙間”が点在する敷地。前後の道路を繋ぐ“通り土間”を持ち、大らかな開口部と内外の距離を調整する厚みのある緩衝空間を備えた建築を考案。様々な“小さな積層”で人や環境との関係を豊かなものに変える
  4. 酒井健太郎 / SAKe.による、東京・墨田区の住戸改修「House in Ryougoku」。“一般的な都市型住戸”をリノベした設計者自邸。“広がり”を知覚できる場を求め、光や風等の外の様子を感受できる“気配の通り道”のある空間を志向。リビング等を雁行配置して両端の開口を斜めに結ぶ構成を考案
  5. 岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、長野・軽井沢町の「Villa M」。“森そのもの”が残る敷地。沢山のゲストを迎える別荘として、施主と来客のプライバシーを確保できる“鍵ノ字状”に曲がる平面構成を考案。建築を環境に溶け込ませる為に既存木の樹皮の色を参照した外壁とする
  6. 高橋勝建築設計事務所による、京都市の「今熊野の家」。住宅地の端の自然を眼前とする敷地。地域の厳しい法規制に対し、比較的自由になる“建築高さ”に可能性を見出す設計を志向。高い天井と多数の開口部に加え余白も用意して室内に“優しい自然の風景”を生み出す
  7. 宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮
  8. 塩崎太伸研究室(東京科学大学)の有志運営の研究会による、建築展「GHOSTSCALE」が開催。新宿のWHITEHOUSEが会場。ネット上の不気味な無人空間“リミナルスペース”の観点から建築空間を捉え直す内容。GROUP井上岳、玉山拓郎、原田裕規、星野太が参加するトークイベントも実施
  9. スノヘッタによる、中国の「上海グランドオペラハウス」の建設が進行中。大規模な催しに加えて日常の来訪も想定した施設。“開いていく扇子”を想起させる屋根形状を特徴とし、“24時間365日”解放された屋上広場を備えた建築を考案。2026年後半から2027年初頭の開館を予定
  10. kymaによる、長野・駒ケ根市の「商店街の小さな保育園」。商店街の中にある敷地での計画。行政と連携した“まちづくり”の一環として、“子どもたちが豊かに育つ”と共に“商店街に賑わいをもたらす”存在を志向。遊戯室を前面に配置して地域にも開放する構成の建築を考案
  11. フォスター+パートナーズによる、マンチェスター・ユナイテッドのトレーニング施設。トップチーム用の既存施設を最新化する計画。全ての要素が“選手の健康と心身の充実”に最適化され、シームレスで直感的な“旅”のように移動できる建築を考案。ガラスファサードとキャノピーで到着時の体験も刷新
  12. 【ap job更新】 竹内巌 / ハル・アーキテクツが、新たなスタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)を募集中
  13. フォスター+パートナーズによる、韓国・ソウルの複合開発「IOTA Seoul I」。地域のランドマーク的な敷地の再開発。市民にとっての新たな目的地の創出を目指し、隣接する公園の体験を引込んだ“緑のオアシス”となる計画を志向。屋上庭園などを一般開放して誰でもアクセス可能とする
  14. ザハ・ハディド・アーキテクツによる、アメリカ・フロリダの集合住宅「ザ・デルモア」。ビーチサイドでの計画。地域の建築様式“マイアミ・モダン”を参照した外観で、建物を”キャニオン”で二分割して全住戸に自然光を取込む建築を考案。気象条件の解析をデジタルモデルに適用して設計案の洗練も実施
  15. KUMA & ELSAによる、大阪・関西万博の「One Water(トイレ6)」。トイレを“水のパビリオン”として捉え計画。“水にまつわる現象の可視化”を目指し、木材・川砂利・自然塗料などの“水にまつわる素材”で組立てる建築を考案。雨水を水庭に収集して排水や屋根の散水にも再利用
  16. 鎌倉市の新庁舎等基本設計プロポーザルで、日建設計が最優秀者に選定。コンセプトは「ひとつながりの未来の庁舎『鎌倉ONE』」。提案のイメージも公開
  17. Horibe Associatesによる、大阪・高槻市の店舗「Cafe N+」。歴史ある神社と新しい劇場の間に位置するカフェ。両者を繋ぐ“街のにぎわいの場”として、既存風景と調和しつつも“主体的”な建築を志向。素材の組合せや形態の操作で新旧の建築との関係を構築する
  18. フォスター+パートナーズによる、大阪・関西万博の「サウジアラビアパビリオン」。国の魅力を伝える場として、町や都市を探訪する体験を想起させる存在を志向。迷路の様な曲がりくねる路地を探索する空間構成を考案。ローカルアーキテクトとして梓設計も参画
  19. 大阪・関西万博の、若手建築家が設計を手掛ける全20施設のパース画像とコンセプト(前編)。前編では、休憩所・ギャラリー・展示施設・ポップアップステージの10施設を紹介
  20. ナノメートルアーキテクチャーによる、大阪・関西万博の「時木の積層(サテライトスタジオ東)」。放送スタジオが3つ入る建築。“社会課題”の可視化も意図し、人の都合で不要となった木々“困った木”を集めて“積み柱”とする建築を考案。短い会期を逆手に取って外壁には“稲わら”も用いる

【ap job更新】 竹内巌 / ハル・アーキテクツが、新たなスタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)を募集中
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竹内巌 / ハル・アーキテクツの、新たなスタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

私達のアトリエでは各計画を丁寧に検討し、各々の建築に独自の空間、時間軸を生み出す事を目指しています。

その為、形態に加えて内面的で目に見えない感覚も大切にしており、コンセプトに応じた形態や空間など、デザインをする範囲は多様です。

現在、住宅から集合住宅、商業建築、オフィス、インテリア、リノベーション等の計画に携わっております。スタッフにはそれらの計画を最初から最後迄担当する事で、建築を初期から組み上げながら個性を発揮してもらいたいと考えております。そうする事で、建築を部分的な理解に留めず総合的に把握し活躍してもらう事を意図しています。

設計監理の経験者に加え新卒及び若手建築士を募集します。設計デザインを通して、様々な企業文化に触れ、プロジェクトのマネジメントや、様々な企業文化に触れ、コミュニケーションマナーを身に付けることができ、各人の創造性を刺激します。。

オフィス環境は吹き抜け窓から大きな森(代々木公園)を望む景観の中にあります。また、代々木公園越しに新宿の高層ビル群を見ることが出来ます。

前向きな姿勢と元気のある方に応募していただき活気あるチームを作りたいと考えています。

代表:竹内 巌
一級建築士。1960年・東京都生まれ。’83年・法政大学工学部建築学科卒業。’90年・リチャード・ロジャース・パートナーシップジャパン入所。’91年・アーキテクト・ファイブ入所。2000年・城戸崎建築研究室勤務を経て、ハル・アーキテクツ設立。

堀部安嗣による自邸「葉山の家Ⅳ」の動画。2025年8月に公開されたもの

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