BIGのロンドンオフィスを訪問している動画です。また、デザイン・テクノロジー・マネージャーへのインタビューも収録されています。2024年3月に公開されたもの。
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高松伸へのインタビュー動画です。2023年11月に行われた国立近現代建築資料館での展示「[NAMA]10周年記念アーカイブズ特別展『日本の近現代建築家たち』第2部:飛躍と挑戦」で上映されたもの。
隈研吾建築都市設計事務所が設計した、クリスチャン・ディオールの新店舗が、東京・港区の麻布台ヒルズにオープンしています。施設の場所はこちら(Google Map)。
メゾンの創設当初から築かれるディオールと日本の絆は、ファッションショーや展覧会といった機会を重ねるたびに深められてきました。創設者クリスチャン・ディオールの日本とその魅力的な文化に対する深い憧れを継承し、ディオールは麻布台ヒルズの中心にブティックをオープンします。オートクチュールドレスにほどこされたプリーツを思わせるファサードには、幾重にも重なる繊細な糸が流麗にあしらわれており、それは卓越性への讃歌そのものです。
隈研吾建築都市設計事務所によるこの驚くほど洗練された建築は素材と色彩が詩的に共鳴し、魅惑的なホワイトの色合いに照らされています。この建築の内部では、魔法のような日本の職人技がこの唯一無二の空間を昇華させています。儚い自然の美へのオマージュとして花びらが無限の芸術性で空間を彩り、壁には名人技と言われる「なぐり」の技法で彫られた優美なパネルや、織物の技巧を彷彿とさせる「和紙」があしらわれています。
このたぐいまれな場所の屋上では、ムッシュ ディオールが自然への愛を育んだグランヴィルのレ リュンブ邸を彷彿とさせるガーデンがくつろぎのひとときをお約束します。この上なくエクスクルーシブなこの場所では、マリア・グラツィア・キウリが手掛けるウィメンズ コレクションと、ヴィクトワール・ドゥ・カステラーヌによるファイン ジュエリー & タイムピーシズにスポットライトを当て、アイコニックな「レディ ディオール」に加え、2024年春夏 コレクションのプレタポルテやアクセサリーが限定アイテムとしてラインナップいたします。
ディオールの夢を讃えるこの特別な場所は、2024年3月23日にオープニングを迎えました。
以下の写真は拡大して閲覧可能です。
隈研吾が、日本芸術院賞(令和5年度)を受賞しています。スコットランドに完成させた「V&A Dundee」で評価されました。建築の写真とコンセプトテキストはこちらで閲覧可能です。
こちらは公開された受賞理由です。
隈研吾氏が設計した英国国立ヴィクトリア&アルバート博物館スコットランド分館である「V&A Dundee」は水辺に着地したノアの方舟の如く暗示的な佇まいが異彩を放つ。内部には博物館としての膨大な情報の集積に加え、広い空間が中央部に広がり、さながらノアの方舟の船内のように人々はここでさまざまな集いを行い、文化芸術を軸とした交流の場を成立させ、人類文化の未来に向かって希望を押し広げている。この黙示録的とも言えるデザインコンセプトは全世界から大きな反響を呼んでおり、日本芸術院会員からも高い支持を得た。
日本芸術院についてはこちら
役割
日本芸術院は,芸術上の功績顕著な芸術家を優遇するための栄誉機関です。
また,芸術の発達に寄与する活動を行うとともに,芸術に関する重要事項を審議し,これを文部科学大臣又は
文化庁長官に意見を述べることができるとされています。沿革
日本芸術院は,明治40年6月に文部省美術展覧会(文展)を開催するために設けられた美術審査委員会を母体とし,大正8年9月に「帝国美術院」として創設されました。
その後,昭和12年6月に美術のほかに文芸,音楽,演劇,舞踊の分野を加え「帝国芸術院」に改組されるなどの拡充を経て,昭和22年12月に「日本芸術院」と名称を変更し,今日に至っています。
以下に、「V&A Dundee」の内観の動画も掲載します。
石飛亮 / WANKARASHINが設計した、長崎・福江島のシェアスペース「knit.」です。
“無いものは作る”精神を持つ人々が多い地域での計画です。建築家は、用途と建築形式が“画一的”な街の状況に対し、島民の多様性に応える“包括的”な建築を志向しました。そして、既存の形状を活かした“長いカウンター”が貫通する空間を考案しました。施設の公式ページはこちら。
元毛糸店をシェアキッチン、コワーキングスペース、短期滞在の賃貸、イベントスペースなどの複合施設へとリノベーションするプロジェクト。
五島列島は美しい自然や豊かな食資源があり、2018年に世界遺産に登録されたことも追い風となり近年注目度が高まっているエリアである。しかしその一方で人口流出や少子高齢化が顕著な地域でもある。最も人口の多い島である福江島も例外でなく、中心地である商店街でもシャッターを閉じたままの店舗が目立ち、道ゆく人も年々減っているような印象を受ける。
離島である福江島では、ある程度島内で自活するシステムが要求されるため、第一次産業に従事する人も多く、またその入手可能な資源をいかに使い倒していくかという工夫が生まれてきた。都心のように生活環境としてすべてが揃っているわけではないからこそ、無いものは作るというような精神が島民には宿っているように感じる。それゆえに肩書きに捉われずさまざまなスキルをもった人が多い。
しかし現状、その多様性に対して建築空間が追いついてない。民家は民家らしく、店舗は店舗らしくといった具合に、用途とビルディングタイプが画一的に紐づけられてしまっている。単一の用途に縛られず、さまざまな用途を包括できるような空間をみんなでシェアすることで、自身のもつスキルで気軽にチャレンジすることが可能となる。またそういった場が同じ空間内に複数同居することができれば、普段出会えない人同士の交流の場としても働くだろう。
島で不動産業を営む建主は、商店街近くの元毛糸店兼住居を購入し、当初は自身の事務所と住居として利用しようと計画していた。しかしその立地のよさや建物の規模から、時間貸しのキッチン付きシェアスペースとして活用できないかと考えた。
多くのアトリエ事務所との協働実績があり、常に新しい物作りに挑戦する「有限会社 工藤工務店」の、施工管理職(2024年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。
共に働く仲間を募集しています。
著名な建築家含め、数多くのアトリエ系設計事務所との協働による経験と実績から、常に新しい物作りに挑戦していく仕事です。
デザインだけでなく、ディティールや機能性を学べます。建築デザインを具現化する仕事です。
ヘルツォーグ&ド・ムーロンが設計している、カタールの「ルサイル博物館(Lusail Museum)」です。
地域の文化的な核を目指す施設です。“都市をひとつの建物に収めた”建築として構想され、周辺環境に応じた荒々しい“土地の一部”の様な外観を特徴としています。また、最上階には4つの歴史的建築を抽象化した展示空間も備えています。
こちらはリリーステキストの翻訳です
カタール博物館が、ヘルツォーグ&ド・ムーロンの設計による未来のルサイル博物館の新しい建築レンダリングを公開
カタール博物館は本日、未来のルサイル博物館の新しいレンダリング画像とバーチャル・フライスルー映像を公開し、プリツカー賞を受賞したスイスの建築家ヘルツォーグ&ド・ムーロンが設計したこの世界的な芸術施設とグローバルなシンクタンクの建物の新たな詳細を明らかにしました。
比類なきオリエンタリズム美術のコレクションを有するルサイル美術館は、過去から現在に至るまで、世界各地における人々と思想の動きを探求し、対話、芸術、革新を通じて分断された世界の架け橋となることを目指しています。著名な学者、アーティスト、政策立案者、思想家、キュレーターなどの参加を得て、ルサイル美術館は重要な世界的問題についてのハイレベルな研究、議論、討論、調停を行う機会を提供します。この博物館のデザインは、「縦に重なったスーク(※アラビア語で市場)あるいはミニチュアの都市をひとつの建物に収めたもの」として構想された建物で、融合と対話というこの使命を表現しており、ドーハの北に現在実現しつつある持続可能な都市、ルサイル・シティの文化的な核となります。
カタール博物館のチェアパーソンであるシェイカ・アル・マヤッサ・ビント・ハマド・ビン・ハリーファ・アル・ターニ閣下が、2023年12月にデビューしたカタールの現代文化開発を探求する彼女のポッドキャスト「The Power of Culture」の初回エピソードで、ジャック・ヘルツォーグとデザインについて議論しています。このエピソードでは、ヘルツォークが建築に対するアプローチと、ルサイル博物館のために地元の素材や、近代カタールの創始者であるシェイク・ジャシム・ビン・モハメド・アル・タニが1800年代後半に居を構えた地域に近いこの場所の歴史的意義から得たインスピレーションについて語っています。
博物館のためのヘルツォーク&ド・ムーロンのデザインは、島の南端を占め、島の中で物理的な目印として機能します。このプランは円の形をしており、普遍的な意味と、中東とドーハの建物の伝統に対する具体的な反応の両方を伝えています。交差する3つの球体が建物のボリュームを形作り、2つの異なる部分に分けています。ひとつは満月のような形、もうひとつはその周りを包む三日月のような形です。球体から派生した二重の曲面が、三日月形の内部通りを形成し、上方から自然に光が差し込む。この通りは、美術館の入口と中央ロビー、そして図書館、講堂、ショップ、カフェ、祈りの場などの公共機能をつなぐ役割を果たしています。
建物の外観は、海岸沿いという環境に応じて、荒々しく、土のようで、砂のようで、弾力性があり、まるで、その土地そのものの一部であるかのように見えます。日光は、ファサードから切り取られた深く窪んだ窓から室内空間に入り、室内を直射日光から守っています。また、周囲の海とルサイルの街並みは常に視界に入ります。地元や地域の職人やクラフトマンとのコラボレーションは、地元の風土との直接的なつながりを保証し、歴史的な職業や技術の保存と文化交流の促進におけるプロジェクトの役割を強化します。
多数の受賞歴があり、住宅設計の書籍も執筆する「石井秀樹建築設計事務所」の、設計スタッフ(2024年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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【弊社の特徴】
石井秀樹建築設計事務所では住宅を中心にクリニック、店舗など大小様々なプロジェクトが全国で進行中です。
当社はとりわけ住宅設計で高い評価を頂いており、国土交通大臣賞を史上初めて住宅作品で受賞するなど数多くの受賞歴があり、読者が選定するモダンリビング大賞を受賞するなど多くのメディアにも掲載されております。代表の石井の著書「住まいのデザインノート」は重版され、家づくりを考えている方々から広く支持を頂いております。
『家づくりとは、生活の便利さや流行を追い求めるのではなく、人生を豊かにする空間を手に入れること』という考えに共感頂いた幅広いクライアントからのご依頼が後を断ちません。一つ一つのプロジェクトに真摯に向き合い、ディテールを丹念に積み上げ、生活を豊かにする空間を大切に創り上げていく、そんな設計事務所です。
【仕事の内容】
住宅は100%エンドユーザーとの直接契約です。ご契約を頂いてから設計をするため営業的なプレゼンは一切ございません。スタッフは担当案件を任されて一貫してプロジェクトに関わることができます。また事務所内では新入社の方が早く仕事に慣れるように先輩からアドバイスを受け易いチーム編成をしております。担当を任されてからは全てのプロジェクトは担当者と代表の石井が直接打ち合わせを行います。中途採用の方は試用期間を終えるとすぐに担当を持つことができます。このような事務所の体制に加え、住宅はプロジェクト期間が比較的短く、短期間で構造形式も含めて様々なプロジェクトを数多く経験できることから、スタッフの成長スピードは格段に早く4年もすれば独立する力が身につきます。
事務所のOBには独立している人も多く、海外へ渡って夢を叶えた人も居ます。独立を目指して力をつけたい方には適した環境です。
一方で、長く勤めて事務所を支えてくれる意志のある方は幹部候補とします。長く勤めてくれることは事務所にとって大きな財産ですので大歓迎です。勤続手当の他、給与面で厚遇いたします。さらに設計事務所勤務の経験者で出産、子育てを機に離職されている方、働き方について相談に応じます。是非、そのスキルを弊社で活かして頂きたいと思います。
スタッフはそれぞれ担当案件を任され、一貫してプロジェクトに関わることができます。また事務所内では新人が先輩からの指導を受けられるようにチーム編成をしており、さらに全てのプロジェクトは代表の石井と直接打ち合わせを行っております。ぜひ、私たちの仲間となり一緒に素晴らしい建築を生み出す充実感を感じてください。
石上純也による“水庭”が鑑賞できる宿泊施設「那須 無垢の音」が、2024年4月1日に開業します。リンク先はPR TIMESです。リンク先では施設が提供するサービスや、運営会社等についても紹介されています。
こちらは石上のコメントです。
「現代の庭とはなにか?」という題材のもと、約50年前水田だった土地の歴史と、この場所にある自然の素材を生かし、昔と現代の景色を重ね合わせたような新しい景色を作りたいという考えから、自然と人とが共存するアート「水庭」を構想しました。
現在の宿泊施設エリアにあった約三百数十本の樹林を采配しなおし、元々暗い環境であった森から、地面に太陽が当たる明るい環境へ変えていくことからはじめ、池の水は小川から水をひき、昔の水田を表現しました。また、この「水庭」では、元からある自然を活かし、少し整えることで、元々存在していたような、しかしながら自然界には存在しないような、新しい環境を作り上げることができました。
夏には、池の水、陸の草、光と影が交わる環境が作られ、秋には、色づいた葉が池の中にたまる景色、冬には雪の白、影の黒のモノトーン景色に変化します。季節ごとに変化する「水庭」で、それぞれの景色で愉しんでいただきたいです。
以下に、その他の画像も掲載します。
イーストロンドン大学の講師陣による「建築・空間デザインワークショップ」が、大阪で開催されます。
実寸大のドローイングや小さな建築の制作を通じて、同大学独自の“手でつくりながら考える”デザインプロセスを体験する内容です。また、無償でのポートフォリオレビューや留学相談会も実施されます。
開催期間は2024年5月3日(金)から6日(月)までの4日間(※3日と6日は祝日)。
会場は、住之江区のコーポ北加賀屋。ワークショップの参加費は、10,000円(材料費込)です。参加の申込はこちらから。【ap・ad】
UELについて
イーストロンドン大学 University of East London(UEL)は、近代的かつ躍進的な大学で、幅広い学科において卓越した教育・研究水準の質で評判をあげています。
UELの建築・デザインプログラムでは建築、インテリアデザイン、ランドスケープデザイン、プロダクトデザインの分野における学部および大学院のコースが設置されています。各コースは質、独創性の点で国内外より 高く評価を受け、国際色豊かな留学生を多数迎えています。
当学部は専用スタジオ、ワークショップほか、展示スペースなど充実した施設を保有しており、最新の政府機関(NSS)による学生の満足度調査において英国で二番目に高い評価を受けました。
当学部の建築学士、修士課程はRoyal Institute of British Architects(RIBA) とArchitecture Registration Board(ARB)により共同で承認されています。イーストロンドン大学 建築学部は建築に対する実践的なアプローチを特長とし、マテリアルの探究、場所やコンテクストの理解力において高く評価されています。
ワークショップについて
イギリスのイーストロンドン大学の講師による建築・空間デザインワークショップを行います。
このワークショップでは、実寸大(1:1)のドローイングや小さな建築(ルーム)を制作します。実際のマテリアルに触れながら空間をつくることによって、素材の特徴、空間の質、場所との関係性を直観的に捉え、イーストロンドン大学の特徴である「手でつくりながら考える」デザインプロセスを体験していただきます。
ワークショップ最終日にはゲストを招き、完成作品の展示・講評会を実施する予定です。
以下に、詳細を掲載します。
伯耆原洋太 / HAMS and, Studioと風間健が設計した、東京の住戸改修「切断の諸相05『A Round and Around』」です。
改修済みの空間を部分的に再改修する計画です。建築家は、愛着のある“物に囲まれた生活”の要望に、外壁のR形状から着想した“円環の本棚”でリビングを包み込む構成を考案しました。また、既存仕上げを“地形”と捉えて様々な“様相”を積極的に受容することも意図されました。
本を開くと、頭の中をぐるぐると言葉が巡り、窓を開くと、街と街をぐるぐると鉄道や車が駆けている。内と外は一体に繋がって活動を続けている。非所有が推し進む世の流れの中で、過去の自分を引き摺りながら蓄積した愛着のあるものに囲まれた設計者自邸を計画した。
敷地はスカイツリーふもとの密集住宅地にあり、マンション一室の部分改修プロジェクトである。
マンションの一室でありながら、目の前を幹線道路が通り、部屋と同じレベルを鉄道が走るなど、都市交通の動きをダイレクトに感得できる位置にある。既存はすでに買取再販不動産会社によって改修がなされており、規格化された仕様は築20年超の一室を手際よく整えてはいたが、独特な平面形状がもつポテンシャルを抑え込んでいるような印象も与えた。
今回の改修では、すでにリノベーションされた仕上げ面までをある一つの地形・コンテクストとして捉え、その中で寄生するように最低限の操作で空間全体に最大限影響を及ぼしながら、都市活動全体の一部として拡がっていく私的な居住空間の在り様を模索した。
住み手の現住居には多くの書籍が蓄積し、その物量に手をこまねきながらも、思い入れのある様々な物に囲まれた暮らしを要望していた。そこで、間取りの中央に円環の本棚を計画し、文字通りぐるりと360度包み込まれた空間の中心部をリビングとすることで、物と住み手が臨場感のある暮らしを展開できると考えた。
SHARE 彫刻家のリチャード・セラ氏が死去
彫刻家のリチャード・セラ氏が亡くなりました。85歳でした。リンク先はCNNのページです。
小泉瑛一 / about your cityと勝邦義 / KATSU STUDIOが設計した、宮城・登米市の「三塚牧場シルクロ」です。
本作品では、小泉瑛一 / about your cityがプロジェクトデザインとワークショップデザイン、勝邦義 / KATSU STUDIOが建築設計を担当しています。
旧集会所を牧場運営のカフェ等に転用する計画です。建築家は、施主の生産する牛肉を食べられ“地域交流”も生む場として、“資源の循環”を主題にし“堆肥”を混ぜた左官材などを使用して空間を構築しました。また、WSも行って支援者を巻き込んで作りました。店舗の公式ページはこちら。
宮城県登米市で和牛の生産を手掛ける三塚牧場が実践する、資源の循環をテーマに食と農と人を繋ぐプロジェクト「シルクロ」のためのリノベーション建築である。
約10年間空き家だった地域の集会所を循環的視点を持って改修し、カフェとシェアスペースをつくった。
三塚牧場は1972年から親子2代に渡って肉牛の生産を手掛けている。自社の田んぼで生産する米や稲わら、里山の間伐材を用いた杉炭などを牛の飼料とし、排出された牛糞を堆肥として再び田畑に還元するなど、食と農が循環する畜産業を営んでいる。
一方で肉牛の流通の関係上、東京食肉市場で価格が付けられ卸売を通して販売されることが多いため、登米市内で地元産の牛肉を提供する飲食店や販売店が少なく、地域の食の豊かさに触れる機会が乏しかった。また、牧場の近隣には人々が日常的に集まってくつろぐ場所もあまりないことから地域の交流が生まれづらかった。
そういった状況に対して三塚牧場の牛肉を手軽に食べられるメニュー形式で提供するカフェを作り、自社で運営することに挑戦した。10年間空き家だった地域の元集会所を取得し、できるだけ廃棄物を出さずリノベーションに取り組むことを考えた。
建物のリノベーションに取り組む前に、本プロジェクトが将来目指したい姿を「資源の循環をテーマに食・農を通じて人を繋ぐ」と定義した。そこから「めぐる、ひらく、わかちあう」というコンセプトを導き出し、それらを具体的に表現するような建築設計を行った。
齋藤弦 / Strings Architectureと酒井禅道 / 湖雲山が設計した、神奈川・足柄下郡の週末住宅「湯河原の擁壁」です。
雛壇状の造成地での計画です。建築家は、敷地と呼応する“独自の建築の形式”を求め、土木と建築のスケールを調停する“擁壁に擬態した構造体”を“背骨”とする建築を考案しました。そして、軽やかな“木架構の屋根”で地形に寄添う住空間を作ることも意図されました。
親子二世帯のための週末住宅である。
敷地は火山が長い年月をかけて浸食された地形の中の、雛壇状の別荘造成地の一角である。間知石擁壁によって造成された土木的地形の上に、不自然なコントラストで小さな住宅が並んでいる。一見歪なこの状況を独自の建築の形式に変換できないかと考えた。
土木スケールと建築スケールの間を調停する、擁壁に擬態させたRC造の斜めの構造体(以降“擁壁”)を背骨として建築を構成する。この“擁壁”をコアとして機能に合わせて変形させ、さらに施主である音楽家のスタジオとして、響きを担保する気積を与えることで、擁壁の断面形状がL字にクランクしたような形態が生まれた。
そこにかつての地形をトレースするような、木架構の軽やかな屋根を“擁壁”に腰掛けるように設置することで、土木的地形に寄り添うような住空間とした。
些細な敷地の特異性に着目し、そこに住人の個性を掛け合わせることで、その状況下でしか成立し得ない建築の形を目指した。
UID前田圭介・原浩二・高坂敦信が審査した、中国電力主催の建築アワード「エネルギア住宅作品コンテスト」の入賞作品を公開します。第27回の募集テーマは「自然素材を活かしたサステナブルな住まい」でした。【ap・ad】
中国電力主催の建築アワード「エネルギア住宅作品コンテスト」では、昨年に引き続き「自然素材を活かしたサステナブルな住まい」をテーマをとして作品を募集し、108作品の応募がありました。応募作品の中から、自然の循環サイクルに還ることができる自然素材を取り入れた高い機能性とデザイン性を実現する独創的な工夫を施し、中国地域の持つ景観・気候風土との調和に配慮されたもの等、計12作品を選出し、「新築・リフォーム部門」の7作品、「学生部門」の5作品を公開しています。
■審査委員
前田圭介 (UID主宰、近畿大学工学部 教授)
原浩二 (原浩二建築設計事務所 所長、広島工業大学 非常勤講師)
高坂敦信 (住宅誌「モダンリビング」編集長)
エネルギア住宅コンテスト 総評 前田圭介
第27回目を迎えた今回も数多くの応募作品が新築・学生部門共にありました。一方、ポストコロナにおけるオルタナティブな働き方や生活様式が期待されるなかリノベーションの応募作品が減少していることが気になりました。現代の縮退する日本において、ささやかな規模の提案が建て主の生活を豊かにするリノベーションなど、数多くの作品を来年は待ち望みたいと思います。
その中で新築部門の最優秀賞である「屋内庭のある家」は山陰特有の気候から、全面屋根からの採光と大小の気積を活かした設計により、温熱環境の厳しい時期・そうでない時期など、その時々の建て主の感度にあわせて暮らす、この地域ならではの住空間を見事に実現させており評価されました。
リフォーム部門最優秀賞の「広葉の家」は庭屋一如ともいうべき空間として仕立て上げられており、奥まで引き込むアプローチや縁側的な居場所など、巧みな空間を実現している作品として評価されました。
その他入選された案、惜しくも入選を逃した案含めて数多くの素敵な暮らしの提案があり、あらためて住まいの多様さを感じさせていただく審査会となりました。
以下に各賞の受賞者と作品写真及び提案書を掲載します。