公益財団法人隈研吾建築奨学財団が、今年(2024年度)の奨学生の募集要項を公開しています。大学院修士課程第1学年在学者を対象としたものです。
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接続詞のように“人・地域・自然環境・歴史“を繋ぐ建築をつくる「and to 建築設計事務所」の、設計スタッフ(2024年新卒・既卒・経験者)とアルバイト募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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【and to 建築設計事務所について】
代表の谷口幸平は、中村拓志&NAP建築設計事務所で設計部長、ディレクターを歴任し、約10年勤務(狭山の森 礼拝堂・休憩棟、数々の住宅、商業施設、北海道のホテル等を担当)。2019年に現事務所を設立し、現在は8名が在籍する設計事務所です。事務所名の「and to」とは接続詞 and と前置詞 to を組み合わせた言葉です。「場所が育てる建築」から、その場の潜在的価値を顕在化し、接続詞のように「人、地域、自然環境、歴史」を建築が繋ぐ。そして、前置詞のように建築がその方向性を示し、プロジェクトの目的へ到達する事を表しています。
等位接続詞であるand が語と語、句と句を対等に結ぶように施主、施工者と私達はもちろん、スタッフにも積極的な提案や、コミュニケーションをして頂ける方を募集します。
【進行中プロジェクトと業務内容】
富裕層住宅や別荘、リゾートホテル、保養所、オフィス、植物の温室、撮影スタジオ、レストラン等、様々なプログラムが進行中です。初期のアイデアや事業企画、コンセプト立案、実施設計や3Dの作成、設計監理はもちろん、ランドスケープデザインや、家具のデザインまで幅広い業務を行います。インテリアやディテールにも力を入れていますので、内装や家具デザインに興味がある方にも向いています。
3Dプリンター、3Dスキャン等、効率化のためのツールも試行中です。1年目から担当物件を持ち、プロジェクトに携わって頂きますので、自身の能力を高めたい方をお待ちしております。
橋村雄一 / Studio Hashimuraが設計した、東京・渋谷区の「ゴールドウイン原宿ビル」です。
明治通り沿いの敷地での計画です。建築家は、ブランドの“機能的なミニマリズムの精神”の表現を求め、近代的なビルの原型の様な形式に“有機的なイメージ”を重ねる設計を志向しました。そして、方立や階高の操作で立面に拡張性や開放性を付与しました。施設の場所はこちら(Google Map)。
原宿の明治通り沿いに建つこのビルは、数々のアウトドア・スポーツブランドを擁するゴールドウインの自社ビルであり、下層部に同社が商標権を持つザ・ノース・フェイスの店舗、上層部にはサテライトオフィスや多目的スペースが入る。
敷地が狭小なため、建物は歪な敷地形状をそのまま立ち上げた外形とするのが必然で、三方が建物に囲まれた環境であることから、細長いファサードが唯一この建築が外に対して表現できる要素であった。
しかしながら、このような密集地の商業ビルの典型である加飾されたファサード表現は、同ブランドに通底する機能的なミニマリズムの精神に反しているように思え、そうかと言ってオフィスビルのような冷たさも望ましくない。設計はそのような考えを巡らせることから始まった。
私たちが採用したのは、近代的なビルの原型のような形式に、有機的なイメージを重ね合わせることであった。
このビルは地下1階から2階の床までが鉄筋コンクリート造の基壇となっており、その上の5層の鉄骨造、そして頂部のパーゴラと合わせて古典的な3層構成となっている。カーテンウォールのマリオンのスパンは正確な三等分割で、両隅のマリオンも中間部のそれらと等しく見えるように扱うことで、無限に拡張可能なグリッドを暗示している。それに対し、階高は上層になるほど大きくなり、頂部ではパーゴラが空と溶け合い、輪郭をぼかしている。それは平面的な制約の強い環境でより多くの光と空気を上空に求める、植物的な躍動を想起させる。このビルは街区ブロックに挿入された小さなピースではあるが、私たちはこのファサードがその小ささの中で閉じることを良しとせず、より開かれた姿となることを望んだ。
ファラが設計した、ポルトガル・リスボンの住宅「house without idea」です。
エピソードと魅力的な断片の“集合体”としての家です。建築家は、道路側と裏庭側のファサードの其々に“秩序”と“不条理”という特徴を与えて“矛盾”するように設計しました。また、内部では異なる三層の空間を色と塗装でまとめることも意図されました。
こちらは建築家によるテキストの翻訳です
小さな家は平凡であることを拒みます。3つの階層が微妙に異なる幾何学的なゲームを演じます。その空間は小さなジェスチャーで組み立てられます。勾配天井、湾曲した千鳥状の壁、挿話的な二重の高さ、高くそびえる煙突。1階は庭に面したメインリビングを収容し、サーキュレーションとセカンダリースペースは微妙な壁の陰に隠されています。中層階は中央の廊下を中心に構成され、そこから螺旋階段で屋根裏部屋へと続きます。この家は、エピソードと魅力的な断片の集合体なのです。
3つの階層にあるスペースは異なりますが、色と塗装がプロジェクトをまとめています。この家は豊富なテクスチャーとパターンを提示します。白と濃紺のストライプが窓のシャッター、キッチン、取っ手が少し誇張された複数のキャビネットを覆っています。木製の床のドット模様のカーペットが各階に繰り返され、別の統一要素として機能しています。そして、各ドアには深緑色の円が描かれた切り抜きがあります。
2つのファサードは互いに矛盾しています。一方は秩序があり、重く、魅力的です。もう一方は、不条理、軽さ、遊び心のある気まぐれにふけっています。通り側には、豊かな大理石のコーニスで装飾された窓のグリッドがあります。裏側は青い柱と大理石の要素で中断されたガラスウォールの形をなしています。細長い縞模様の煙突が勾配屋根の上に高くそびえています。ルソーのような裏庭の鏡は、裏のファサードとその奥の室内の断片を映し出し、特異な家のイメージを分裂させ、増殖させています。
アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2024/2/19-2/25)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。
- 畑友洋建築設計事務所による、兵庫・西宮市の「甲陽園の家」。複雑な斜面地の建材運搬も困難な敷地。人力での運搬と組立の可能性を模索し、“LVL材”を重ねて“1つのアーチフレーム”とする“組木架構”の建築を考案。構成に“多軸性”を導入して周辺環境とも呼応させる
- 五十嵐敏恭 / STUDIO COCHI ARCHITECTSによる、沖縄・南城市の「志堅原の家」。農業を営む施主家族の為に計画。“環境に順応した生活”を目の当たりにし、“この地の営み”や“沖縄の環境”と共にある住宅を志向。内外が連続する土間の上に“高さの異なるヴォールト天井”が連続する建築を考案
- 胡実建築設計事務所による、東京の「大開口テラスの家」。住宅街での計画。窮屈にならず“余白を感じられる”住まいとして、内部空間と繋げて使用可能な“エクステリアリビング”としてのテラスを備えた建築を考案。テラス周辺のヴォリュームの操作で開放性と親密さも両立
- 関谷涼太 / タソ建築アトリエによる、愛知・海部郡の「大治の家」。同規模の建物が連なる住宅街の敷地。“家族だけの空間と時間”を求め、視線の遮断だけではない“心理的なプライベート性”を持つ建築を志向。4つの軸で壁面角度を操作して周辺環境との関係を曖昧にする構成を考案
- スタジオ・ムンバイのビジョイ・ジェインによる、カルティエ現代美術財団での建築展「Breath of an Architect」。“人間と自然の関係に対する深い関心”を反映した作品をつくる建築家の展覧会。光と影、明るさと重力、土、石、水等を組み合わせて感覚的な体験を構成
- 長坂常 / スキーマ建築計画による、韓国・ソウルの店舗「RE;CODE CHEONGDAM FLAGSHIPSTORE」。アップサイクルで製品を作るブランドの旗艦店。アトリエも備えた“資源の循環”を表現する場として、店の自由度を残す“スケルトン”と“家具”で構成する空間を考案。什器自体も廃材等のアップサイクルでつくる
- 久米貴大+チャンヴィタン・ワタンヤ / Bangkok Tokyo Architectureによる、タイ・バンコクの「House K」。イメージ先行ではない“家”を追求する計画。自然発生的な状態を求め、地域の一般構法を採用した上で“諸室”と“余白”の均衡を見極める設計を志向。“内部構造を変形”して表に出す構成は“公共性”の導入も意図
- NOIZによる、東京・渋谷区の「kitasando terrace」。共同住宅と事務所からなる都心の複合ビル。厳しい法規制の下で、空間の気積の確保と同時に“ヴォリュームの分節”等で周辺のスケールとの調和も志向。内外を繋ぐ“多様な中間領域”で都市の風景や自然の感受も意図
- 今津康夫 / ninkipen!による、大阪・豊中市の住宅「三間一尺²」。ニュータウンの周縁に広がる住宅街での計画。限られた敷地と法規制の下に、“凸部”を設けた許容最大ヴォリュームの“家型”の建築を考案。日照と視線を考慮した上階のリビングでは周辺の樹木を借景として取り込む
- 堀部安嗣が、自身の新しい作品集『堀部安嗣作品集II』を解説している動画
- ザハ・ハディド・アーキテクツによる「NatPower H」。イタリア各地に設置されるレジャーボート用の水素補給ステーション。3Dプリントコンクリートを用いて建設され、性能の妥協無く必要な構造材を最大50%削減。船舶業界の持続可能性を求める傾向にも応える
- 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
- 三菱地所設計 / 藤貴彰+稲毛洋也+カン・デユェンによる、イタリア・ヴェネチアの茶室「ベネチ庵」。ヴェネチアビエンナーレでの発表作品。世界情勢が不安定な時代の“人と人とを繋ぐ場”を目指し、世界で展開可能な“普遍性”と“固有性”を備えた建築を志向。パスタ等の現地の廃棄物を建材に転用して空間を作る
- 山口誠デザインによる、東京・台東区の、オフィスビル「MONOSPINAL」。ゲーム制作会社の本社。従業員の“集中力”と“リラックス”のバランス確保を目指し、環境要素も向上をさせる“斜壁”を持つ建築を考案。小スケールの素材を集積をさせる仕上げで“あらたな風景”を作る
- せんだいメディアテーク等の模型を製作した、坂野正明の展覧会「坂野正明 と QUMA DESIGN WORKS -建築模型の冒険-」が、東京のkudan houseで開催
- 川本達也建築設計事務所による、愛知・春日井市の「廻間町の家」。市街化調整区域の建ぺい率の最低限度のある敷地。建設費を抑えつつ建築面積を確保し市街化も抑制する在り方を求め、“四方に跳ね出す大屋根”を持つ建築を考案。周辺環境に溶け込む緩やかな“双曲放物面”で造る
- 長坂常 / スキーマ建築計画による、岡山・倉敷市の店舗「立ち呑み ura」。倉敷美観地区の近隣での計画。観光産業の街で住民の為に出来る事を模索し、“若い人の営みをつくる”切っ掛けとなる存在を志向。地域のランドマークを意図して立面の開口から内壁のライトアップを見せる建築を考案
- 石上純也建築設計事務所による、中国・山東省の「水の美術館」。湖の上の約“1km”の建築。中国の“茫漠とした風景”という前提に対して、環境と建築を近付け“対等な存在”となる設計を志向。湖の端から端まで延びる“新しい陸地”を“水面にそっと触れる”様にしてつくる
- SAKUMAESHIMA / 朔永吉+前嶋章太郎による、東京・渋谷区のオフィス「京屋」。元専門学校のビルを改修して社屋にする計画。其々のフロアの既存条件を活かし、可能な限り大きなテーブルを配置して“各部署が目指すワークスタイル”を実現。テーブルと什器が呼応し合うよう両者にシナ合板を採用
- 加藤直樹 / N.A.Oによる、神奈川・秦野市の、施工費約720万円で完成させた、将来的な他用途への転用も考慮した住宅「HOUSE-KT(加藤小屋)」
鈴木理考建築都市事務所+座二郎+高橋みのり による、東京・杉並区の「オープンスカイハウス」での生活を紹介する動画です。屋根のないリビングのある住宅としても注目を集めた2019年竣工の作品です。「Never Too Small」というyoutubeチャンネルが制作して公開したものです。※youtube公式の埋込機能を使って紹介しています。
本作品は、アーキテクチャーフォトでも特集記事として紹介しています。
安藤忠雄が出演している動画「停滞するニッポンの今と未来を語る」です。テレビ番組「賢者の選択」の為に収録され2024年2月に公開されたもの。※youtube公式の埋込機能を使用して紹介しています
建築家・安藤忠雄氏が発案・設計・寄贈し2020年7月にオープンした「こども本の森 中之島」。1万8000冊の蔵書に加えて、沢山の仕掛けや、何もない薄暗い空間など、安藤建築ならではの遊び心ある空間が、子供たちの想像力を掻き立てる。この場所で「パブリックの感覚と目標を持った子供をつくらねば」と語る安藤氏のニッポンの未来や、こどもに込めた想いとは。そして安藤氏にとって「建築」とは?
三菱地所設計 / 藤貴彰+稲毛洋也+カン・デユェンが設計した、イタリア・ヴェネチアのジャルディーニ・マリナレッサ庭園に設けられた茶室「ベネチ庵」です。
2023年のヴェネチアビエンナーレ国際建築展での発表作品です。建築家は、世界情勢が不安定な時代の“人と人とを繋ぐ場”を目指し、世界で展開可能な“普遍性”と“固有性”を備えた建築を志向しました。そして、パスタ等の現地の廃棄物を建材に転用して空間を作りました。
ヴェネチアの緯度から形態を導き、食品廃棄物を建材化した物質循環と向き合ったサステイナブルな茶室を、ヴェネチアンラグーンを臨む公園に設計しました。
このプロジェクトは2023年ヴェネチアビエンナーレ国際建築展におけるEuropean Cultural Center主催の「TIME SPACE EXISTENCE」で発表されました。
Covidや戦争の影響で、世界は分断に満ちています。
お茶(日本茶、コーヒー、紅茶、チャイなど)は世界各国で異なる文化を持ちますが、人と人とを繋ぐコミュニケーションのきっかけであることは共通しています。
Covidの影響は限定的になりつつありますが、世界情勢は決して万全とは言えません。私たちは改めて人と人とをつなぐ場として茶室を作りたいと考えました。
このプロジェクトでは、コミュニケーションスペースとして茶室を、世界各地で展開可能な普遍性を持ち合わせていながら、かつ固有性を体現するものとして考えました。
そこで着目したのは、地球の緯度と廃棄物です。ヴェネチアの緯度が約45度であることと、廃棄物にも地域性があることに着目し、イタリアの廃棄物(パスタ、コーヒー、コルク、紙)を建築材料として、茶室を構成することにしました。
地域が変われば緯度・廃棄物が変わるため、ルールは共通しながらも、全く別の茶室が生まれます。緯度に合わせて透過度を操作することによって、光や風の制御も地域に合わせて適切に行うことができます。
ケン・タダシ・オオシマによる、ライトについての講演の動画です。パナソニック汐留美術館での「フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」展に合わせて2024年2月に公開されたものです。2024年2月26日までの期間限定公開です。
フランク・ロイド・ライトはグローバル・アーキテクトの先駆です。「開館20周年記念展/帝国ホテル二代目本館100周年 フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」では、ライトの初期の集大成である「帝国ホテル」を起点としながら、さらにその後拡張していく彼のデザイン思想をたどります。近年の学術調査の成果を踏まえ、本展の監修者が展覧会の見どころを解説いたします。言語は英語、逐次通訳つき。
講師 ケン・タダシ・オオシマ氏(本展企画監修者、ワシントン大学建築学部教授)
講義分数 約90分
動画公開日時 2月19日(月)午前10時〜2月26日(月)午前10時まで
畑友洋建築設計事務所が設計した、兵庫・西宮市の「甲陽園の家」です。
複雑な斜面地の建材運搬も困難な敷地での計画です。建築家は、人力での運搬と組立の可能性を模索し、“LVL材”を重ねて“1つのアーチフレーム”とする“組木架構”の建築を考案しました。また、構成に“多軸性”を導入して周辺環境とも呼応させることも意図されました。
本記事に掲載されている写真に加えて、動画も矢野紀行が撮影と編集を手掛けています。
西宮市甲陽園にある住宅。
周囲は複雑な斜面地が広がり、細かな擁壁とつづら折れの道が絡み合い、敷地に至る道幅は狭く建材の運搬もままならない。そこで、人の手で運び、人の手で組み立てられる建築のあり方を模索し、6枚の30mm厚のLVL材によるパーツで1つのアーチフレームを組み立てる組木架構を考案。
材料はレーザーでLVL板から切り出し、二枚を重ね、それぞれつなぐ位置をずらして連結することで小さなLVLユニットの組み合わせによるおおらかなアーチ構造を実現した。こうしてできた木のアーチを、互いに背中合わせにもたせ合い、十字形状をした柱型に組み合わせることで連続する架構の仕組みへと展開させた。
この架構における屋根は、十字柱のアーチのグリッドから45 度斜行した向きにヴォールト状に連続させた。これにより、十字柱の直行座標とヴォールトの斜行座標という異なる2つの座標が天地で重なり、空間に多軸的な流れを生み出すことを意図した。
平田晃久建築設計事務所の、一般設計・台湾プロジェクト設計・秘書兼広報のスタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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平田晃久建築設計事務所では、一般設計スタッフ・台湾設計スタッフおよび広報・秘書スタッフを募集します。
弊社の建築に興味があり、豊かなものや新しいものをつくることに熱意のある方を歓迎します。大規模な設計事務所とは違い、担当者が最低でも一つのプロジェクトを責任をもって総括的に担当でき、時にはコンペを複数人で協働することで設計力を磨きます。
独立を考えている人、目的意識を持ちスキルアップしたい人、どんなことにも興味を持って取り組める人に来ていただけたらと思います。
関谷涼太 / タソ建築アトリエが設計した、愛知・海部郡の「大治の家」です。
同規模の建物が連なる住宅街の敷地での計画です。建築家は、“家族だけの空間と時間”を求め、視線の遮断だけではない“心理的なプライベート性”を持つ建築を志向しました。そして、4つの軸で壁面角度を操作して周辺環境との関係を曖昧にする構成を考案しました。
建築地は区画された住宅街。60坪前後の敷地と建物が連続する。
施主はここに、人の目を気にする必要のない、家族だけの空間と時間を望んだ。内部空間を塀で囲んでしまえば物理的に外部からの視線を断つことはできるが、この建築の趣旨は、方位感覚から自由になることで生まれる心理的なプライベート性。壁の向こうに隣の家がある、という当たり前の感覚を壊したいと思った。
“無方位の存在” をイメージして、確実に “在る” けど “認識できない” という状態を目指した。
手法は、XY軸と、それらに対して45度ずらしたZa・Zb軸を加えた4線グリッドによる設計。
長方形の敷地に対してまずは平行垂直のボリュームを素直に配置し、そこに斜めの壁と天井を重ねた。
隣家との距離を持たせるというよりは、角度の操作によってその位置関係を曖昧にすることを主に意図した。人間の方位感覚は何かを基準として初めて認識できるものである。
見えてもいない壁の向こう側に隣地の気配を感じるのは、同じような基準が連続していると想像が及んでしまうことによる。
よってその基準を崩すことで、外部環境を正確に想像することが難しくなり、方位感覚は自由になるのではないか。
胡実建築設計事務所が設計した、東京の「大開口テラスの家」です。
住宅街での計画です。建築家は、窮屈にならず“余白を感じられる”住まいとして、内部空間と繋げて使用可能な“エクステリアリビング”としてのテラスを備えた建築を考案しました。また、テラス周辺のヴォリュームの操作で開放性と親密さも両立しています。
都内の住宅地における2階建木造住宅である。
建ぺい率を十分に利用したうえで、窮屈にならず、余白を感じられる住宅を計画した。
建物ボリュームから穿たれた部分がテラスであり、「内部に入り込む外部」を機能的にも、視覚的にも印象付ける。
キャンチするロフトが、テラスに日陰を作ることで物理的にも視覚的にもテラスを奥まらせる。テラスは開放的でありながらもプライベートなエクステリアリビングとして機能する。
延焼ラインにかかっているが、木建具+防火シャッターの組み合わせとすることで、全開する大開口を実現した。
大開口によって、エクステリアリビングとしてのテラスを実現し、天気のいい日は内外一体的に使えるリビングとした。
テラスは季節、天候によってリビングと外部の距離を調整する余白として機能する。
堀部安嗣が、自身の新しい作品集『堀部安嗣作品集II』を解説している動画です。こちらの書籍はamazonで予約受付中です(2024年2月26日発売)。
2024年2月26日に堀部安嗣の作品集Vol.2が発売となります。
堀部が完成したばかりの作品集を手に、見どころを語りました。こだわりのつまった素敵な作品集になりました。
書店などで見かけた際はぜひお手にとって頂けますと幸いです。
ディテールを大切にして、ハイエンドな集合住宅や邸宅を手掛ける「アーキサイトメビウス」の、デザイナーと意匠設計のスタッフ(2024年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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アーキサイトメビウス株式会社は32年目を迎える設計事務所です。
都内を中心に、全国・海外のモダンでハイエンドな集合住宅を中心に、邸宅、別荘建築、インテリアデザイン・コーディネートに至るまでを、現在17名の社員がそれぞれの得意分野を生かしたチーム編成で設計・デザインを創り上げています。
ディテールを大切にしたモダンで静けさに満ちた邸宅デザインが一定の評価を頂いてきた中で、この度、業務拡大に伴い、クリエイティブな仕事を熱心に取り組んで頂ける方を複数名募集致します。
勤務地は恵比寿駅から徒歩7分程の明治通りに面した明るいオフィスで、春は会社前の桜並木が美しい立地です。
若手からベテランまで働きやすい環境を目指し、フリーアドレスに改装したり、伊豆に海眺望のワーケーションオフィスを建築し、社員が思い思いに利用しています。
■仕事の詳細
デザイン性の高い集合住宅を求めるクライアント様の物件を多く手掛けます。
“邸宅”の隅々まで、多岐に渡る幅広い知識と経験が身につきます。
1年~数年かけて1プロジェクトが完成しますので、経験が浅い方はアシスタントから、経験がある方も長期に渡り成長し続けられる土台があり、数年・十年以上、在籍している社員が大半です。