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橋本尚樹 / NHAによる、千葉・成田市の「玉造幼稚園」。深い森に覆われた古来の遺構も残る土地に計画。森を“主役”とする在り方を求め、“森に走りだせる形式”と“守られた安心感”を兼ね備える建築を志向。回廊で囲んだ建物の中央に明るい屋外広場のある構成を考案
橋本尚樹 / NHAによる、千葉・成田市の「玉造幼稚園」。深い森に覆われた古来の遺構も残る土地に計画。森を“主役”とする在り方を求め、“森に走りだせる形式”と“守られた安心感”を兼ね備える建築を志向。回廊で囲んだ建物の中央に明るい屋外広場のある構成を考案鳥瞰 photo©西川公朗
橋本尚樹 / NHAによる、千葉・成田市の「玉造幼稚園」。深い森に覆われた古来の遺構も残る土地に計画。森を“主役”とする在り方を求め、“森に走りだせる形式”と“守られた安心感”を兼ね備える建築を志向。回廊で囲んだ建物の中央に明るい屋外広場のある構成を考案「森の階段」から建物を見る。 photo©小川真輝
橋本尚樹 / NHAによる、千葉・成田市の「玉造幼稚園」。深い森に覆われた古来の遺構も残る土地に計画。森を“主役”とする在り方を求め、“森に走りだせる形式”と“守られた安心感”を兼ね備える建築を志向。回廊で囲んだ建物の中央に明るい屋外広場のある構成を考案外観、アーチが連続する。 photo©西川公朗
橋本尚樹 / NHAによる、千葉・成田市の「玉造幼稚園」。深い森に覆われた古来の遺構も残る土地に計画。森を“主役”とする在り方を求め、“森に走りだせる形式”と“守られた安心感”を兼ね備える建築を志向。回廊で囲んだ建物の中央に明るい屋外広場のある構成を考案1階、遊戯室 photo©西川公朗

橋本尚樹 / NHAが設計した、千葉・成田市の「玉造幼稚園」です。
深い森に覆われた古来の遺構も残る土地に計画されました。建築家は、森を“主役”とする在り方を求め、“森に走りだせる形式”と“守られた安心感”を兼ね備える建築を志向しました。そして、回廊で囲んだ建物の中央に明るい屋外広場のある構成を考案しました。

園の移転先に選ばれた土地はかつて縄文人が暮らし古墳時代の周溝が残る太古からの一等地。
畏れを感じるほどの黒く深い森に、時折差し込むささやかな光が印象的な場所であった。

建築家によるテキストより

「主役は森。建築は脇役に」

森を遊びの場に引き立てる脇役には、いつでもどこからも森に走り出せる形式と、この場は絶対的に守られている、という安心感が必要だと考えた。RCの連続アーチの回廊で周囲を囲い、中央に明るい屋内広場を配置した計画の骨格“開かれつつ閉じている形式”はこうして決まっていった。

建築家によるテキストより

周辺環境の微地形をそのまま回廊内まで引き込むことで、建築際に大小の起伏を生みだし、回廊の内外性をより曖昧にした。
森であり、教室であり、遊具でもある回廊は子どもの運動能力の発達を助ける遊び場となり、春には起伏につまずいていた新入生も夏には空を見ながら走り抜けるようになっていく。

開園後しばらくして園の先生から、ここには昔の園にあった大きな遊具はないが、子どもたちは森の中で友達と関わり合う新しい遊びを始めている。これまでは遊具を向いて個人が各々に遊んでいたが、遊びの内容が変化してきた。と仰っていたのが印象深い。

建築家によるテキストより
SAKUMAESHIMA / 朔永吉+前嶋章太郎による、東京・港区の「博報堂本社エントランス」。受付機能に加えて打合せやイベントも行う場所。多様な状況の許容と会社の顔としての格式を求め、壁面や設備等の色味を統一して“圧迫感とノイズ”を消去する空間を志向。家具を組合せた場づくりで“可変性”も実現
SAKUMAESHIMA / 朔永吉+前嶋章太郎による、東京・港区の「博報堂本社エントランス」。受付機能に加えて打合せやイベントも行う場所。多様な状況の許容と会社の顔としての格式を求め、壁面や設備等の色味を統一して“圧迫感とノイズ”を消去する空間を志向。家具を組合せた場づくりで“可変性”も実現 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMA / 朔永吉+前嶋章太郎による、東京・港区の「博報堂本社エントランス」。受付機能に加えて打合せやイベントも行う場所。多様な状況の許容と会社の顔としての格式を求め、壁面や設備等の色味を統一して“圧迫感とノイズ”を消去する空間を志向。家具を組合せた場づくりで“可変性”も実現 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMA / 朔永吉+前嶋章太郎による、東京・港区の「博報堂本社エントランス」。受付機能に加えて打合せやイベントも行う場所。多様な状況の許容と会社の顔としての格式を求め、壁面や設備等の色味を統一して“圧迫感とノイズ”を消去する空間を志向。家具を組合せた場づくりで“可変性”も実現 photo©Masaaki Inoue BOUILLON

SAKUMAESHIMA / 朔永吉+前嶋章太郎が設計した、東京・港区の「博報堂本社エントランス」です。
受付機能に加えて打合せやイベントも行う場所の計画です。建築家は、多様な状況の許容と会社の顔としての格式を求め、壁面や設備等の色味を統一して“圧迫感とノイズ”を消去する空間を志向しました。また、家具を組合せた場づくりで“可変性”も実現しています。施主企業の公式サイトはこちら

日本を代表する広告代理店である株式会社博報堂オフィス エントランス(レセプションエリア、ラウンジエリア、ミーティングエリア)のインテリアデザイン。

会社の顔となるレセプションを始めとしたこのエリアでは、社内外の為のイベントが開催できること、そして、社員だけでなく、取引先やコラボレーターが働いたりミーティングすることができるエリアとして計画された。

建築家によるテキストより

従来、コーポレートのエントランスは、会社の威厳をアピールするような意味合いを込めたデザインが選択されることも少なからずあるが、こちらのエントランスはその限りではなく、社員はもちろん、様々な協力パートナーの接点となる場所として、多様なシチュエーションを内包できる空間を目指している。
また、談笑しながら食事を行うこともあれば、外部とのリモートセッションに励む人、ミーティングを行う人など、それぞれが自由に過ごしながらも、会社のエントランスらしく、格式を感じてもらえるようなインテリアエレメンツを選択した。

建築家によるテキストより

このエリアは300㎡程度のエリアではあるものの、会社の顔になるエリアであること、また人の往来が多いことから、短時間でも落ち着いて会話ができるように色味を検討した。天井高を出来るだけ高く感じてもらえるよう、天井は解体した後、ダクトなどはシルバー、グレイで統一し、空間から感じる圧迫感とノイズを出来るだけ消し去るようにした。また、オリーブグレイの壁面、グレイスケールを基調としたインテリアエレメンツに、グリーンが映えるようなオフィス空間のベースを作っていった。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 “心地良い居場所”としての家づくりを目指し、設計と施工を一貫して手掛ける「テトラワークス」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)を募集中
【ap job更新】 “心地良い居場所”としての家づくりを目指し、設計と施工を一貫して手掛ける「テトラワークス」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)を募集中
【ap job更新】 “心地良い居場所”としての家づくりを目指し、設計と施工を一貫して手掛ける「テトラワークス」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)を募集中

“心地良い居場所”としての家づくりを目指し、設計と施工を一貫して手掛ける「テトラワークス」の、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

株式会社テトラワークスでは、設計監理スタッフを募集します。

広島県福山市を中心に活動をしている株式会社テトラワークスは建築設計事務所・工務店としての機能をもっており、住宅・店舗等の設計から監理・施工までを一貫して行っています。

私たちは家を雨風から身を守るだけの「箱」ではないと考えています。家は家族や両親・友人との笑い声がうまれる温もりのある心地良い居場所であり、暮らしを豊かにしてくれるものだと信じています。

そんな家づくりをするために、形だけをデザインするのではなく、ひとつひとつ丁寧に設計をしていくことで家族の想いを紡ぎ、家づくりによって豊かな暮らしをデザインします。

私たちの想いに共感して一緒に家づくりを楽しんでくれる仲間を募集しております。

遠藤克彦建築研究所による「高知県本山町新庁舎」。庁舎建築の現状にも向合う計画。共用と執務のエリアの“拡張”的な両立を求め、柱と梁の“ストラクチャー”の中で全ての“エレメント”を等価に集合させる設計を実践。機能に支配されない一室空間の様な建築を造る
遠藤克彦建築研究所による「高知県本山町新庁舎」。庁舎建築の現状にも向合う計画。共用と執務のエリアの“拡張”的な両立を求め、柱と梁の“ストラクチャー”の中で全ての“エレメント”を等価に集合させる設計を実践。機能に支配されない一室空間の様な建築を造る外観 photo©上田宏
遠藤克彦建築研究所による「高知県本山町新庁舎」。庁舎建築の現状にも向合う計画。共用と執務のエリアの“拡張”的な両立を求め、柱と梁の“ストラクチャー”の中で全ての“エレメント”を等価に集合させる設計を実践。機能に支配されない一室空間の様な建築を造る1階、エントランスホール photo©上田宏
遠藤克彦建築研究所による「高知県本山町新庁舎」。庁舎建築の現状にも向合う計画。共用と執務のエリアの“拡張”的な両立を求め、柱と梁の“ストラクチャー”の中で全ての“エレメント”を等価に集合させる設計を実践。機能に支配されない一室空間の様な建築を造る3階、2階の階段ホール上の吹き抜けを見る。 photo©上田宏
遠藤克彦建築研究所による「高知県本山町新庁舎」。庁舎建築の現状にも向合う計画。共用と執務のエリアの“拡張”的な両立を求め、柱と梁の“ストラクチャー”の中で全ての“エレメント”を等価に集合させる設計を実践。機能に支配されない一室空間の様な建築を造る3階、議場 photo©上田宏

遠藤克彦建築研究所が設計した、高知・本山町の「高知県本山町新庁舎」です。
庁舎建築の現状にも向合う計画です。建築家は共用と執務のエリアの“拡張”的な両立を求め、柱と梁の“ストラクチャー”の中で全ての“エレメント”を等価に集合させる設計を実践しました。そして、機能に支配されない一室空間の様な建築を造りました。

本山町は人口3300人弱、高知県の北部中央に位置しています。
四国山地の中央、吉野川上流域にあたり、町土の約90%が山林に覆われている自然豊かな山里です。敷地は町を東西に貫く国道439号から少し奥まった、町の主要な公共施設が集まるエリアにあり、東側に町立病院が隣接しています。北側には、高知県の特徴的な風景をつくる沈下橋のかかる吉野川が流れています。

新しい庁舎はこの山里の自然環境を最大限に享受すると共に、この風景の一部となるよう、視認性を確保した上で川に寄せた計画としています。北側の川や山々の風景へ抜ける通り道のようなテラス、及び、周りの環境や建築スケールに沿ったエントランス前のひろばをつくり出す配置としました。

建築家によるテキストより

近年、限られた規模・機能の中で、ビルディングタイプからくる制約や構造、建築的言語にしばられない環境をつくることができないかと考えてきました。その思考のもと、公共建築にも携わってきましたが、庁舎の計画的な傾向としては、住民が普段使いできる充実した「共用エリア」を求められることが多くなっています。一方、発注者側からは、事務所建築としての「執務エリア」拡充の要望が強く、地方自治体での計画においては後者を求められるケースが多いのが現状です。
この二つを両立させる空間をデザインしていく上で、本建物では「ストラクチャーとエレメント」というキーワードを基に、各々の空間を一義的に分けた建築とするのでなく建築要素の操作によって両空間の関係を曖昧にさせることにより、その領域の拡張を試みています。

建築家によるテキストより

均質でブルータルな柱・梁で構成されたストラクチャーや普遍的な設備要素をベースとして、内部の環境を構成する執務エリアと共用エリア、吹抜やテラス、防煙垂壁などの建物をカタチづくるすべてのエレメントに優先順位を与えることなく状況に応じて等価なものとして捉え直し、ストラクチャーと明確に分けて立体的に組み合わせることで、ストラクチャーやその他エレメントとのズレや視線の抜けによる空間の差異をつくり、濃淡のある曖昧な領域をつくり出しています。
階を貫く二つの吹抜は、防煙垂壁や木枠サッシによる輪郭を持つヴォリュームとして空間に表出させています。高さ方向への延びやかさやつながりを生み、各階では緩やかに領域を分節するエレメントとなります。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2023/11/6-11/12]
最も注目を集めたトピックス[期間:2023/11/6-11/12]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2023/11/6-11/12)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 伊東豊雄が、NHKのテレビ番組「最後の講義」に出演。予告動画も公開
  2. 藤原・室 建築設計事務所による、兵庫・神戸市の「岡本の家」。閑静な住宅街の三角形の敷地。“容積の確保”と“街並みとの調和”の両立を求め、二層分の外壁を分割して間に開口部を設けた“圧迫感を緩和”する建築を考案。視線と風が抜ける空間は“街との繋がり”も感じさせる
  3. 小林一行+樫村芙実 / テレインアーキテクツによる、神奈川・川崎市の「かしまだ保育園」。幹線道路と緑道に面する敷地。園の活動や子供の身体寸法から発想し、“8畳間”の空間を複数組み合わせ“風車状”にした保育室を持つ建築を考案。生活道路に開いた配置は“地域の人々の中で共に育つ”施設を意図
  4. 伊瀬和裕 / テトラワークスによる、広島・福山市の「糸崎の家」。三方を道が囲む海を見下ろす敷地。外からの視線の遮断と存在する自然との接続を求め、敷地の形に沿った“くの字”形状で環境に応じて窓のサイズ等を調整した建築を考案。リビングの大開口から瀬戸内の景色を取込む
  5. 井上亮+吉村明 / Inoue Yoshimura studioによる、東京・世田谷区の「交錯線のワンルーム住宅」。住宅街の“鉄塔が食い込んだ”変形敷地での計画。状況を活かした建築を求め、“街区”と“送電線”の2つのグリッドを取込む設計を志向。必然的に出来る“歪な空間”を援用して多様な質の居場所を住宅内に作り出す
  6. 藤本壮介+東畑建築事務所+梓設計による、2025年大阪・関西万博の「大屋根(リング)」。外側高さ約20mで内径約615mの世界最大級の木造建築。会場の主動線として交通空間であると共に、雨風等を遮る快適な滞留空間としても機能。屋上には緑の丘が広がり瀬戸内海の景観を眺望
  7. 光浦高史 / DABURA.mによる、大分・豊後大野市の「鷹来屋ガーデンささら」。老舗造り酒屋が運営する体験型の施設。豊かな自然を享受する“集いの場”を求め、RC壁とCLT折版構造屋根を組合わせて外部と繋がる開放的な空間を構築。素材は土地の時間や環境を“肌で感じられる”ものを選定
  8. 湯浅良介による建築展「Where The Wild Things Are」。文京区の“Plateau books”で開催。自身に影響を与えた絵本の“空間と想像力との結びつき”を参照し、“空想上の建築”として表現したドローイングを展示。『かいじゅうたちのいるところ』等を選定
  9. 大室佑介アトリエ / atelier Ichikuによる、東京・練馬区の「Haus-012」。所有地の一部を売却して新しい家に建替える計画。生活変化や将来の可能性に応える建築を求め、諸空間を一列に並べた公から私へと“層”状に移り変わる構成を考案。ファサードを“黄金比”で整えて外部の美観も保持
  10. 塩塚隆生アトリエと下村正樹建築設計事務所による、大分・国東市の「鶴川商店街周辺拠点施設」。歴史遺産が残る街の地域振興の為の施設。エリアの歴史も横断できる建築として、現代的な木造の“新築棟”と築120年の民家を基にした“改修棟”を設計。新築棟は将来の可変性を考慮し“極めて簡素な”仕様で造る
  11. 新居千秋都市建築設計による、千葉の「流山市立南流山地域図書館・児童センター」。約3000㎡の滞在型複合施設。様々な規制や厳しい与件の下でも、“身体性”を大切にした“五感”に訴えかける建築を志向。寸法と素材にこだわり設計と選定した家具を用いて限られた空間の中に様々な居場所を作る
  12. MADによる、中国・上海の複合施設「The Ark」。70年代竣工の倉庫を複合施設に改修。新旧の構築物が並置される状況を求め、既存の壁の間に“金属製のヴォリューム”が浮遊する構成を考案。都市の記憶を未来に繋げると共に人々の為の新たな交流空間を創り出す
  13. 隈研吾建築都市設計事務所による、東京・江戸川区の「魔法の文学館」。童話作家の角野栄子の名を関した児童文学館。花びらが広がるような屋根“フラワールーフ”を外観の特徴とし、景観との調和や内外の連続性も意図。くぼしまりおによる内装は角野の著作の世界観をイメージ
  14. ファラによる、ポルトガルの住宅「house for three generations」。小さな村の角地に建つ3世帯住宅。正方形平面の中に各世代ごとに異なる形の寝室を作り、残った“型破りな形”の空間を共通のリビングとして計画。天井の手前で止めた“柱”は活動の区切りとなり物理的統一性も示す
  15. 吉田昌弘 / KAMITOPENによる、東京・新宿区の飲食店「ソロ山」。駅近の“一人でお酒を愉しめる”店。単独のお客のみを対象とし、“全席お一人様の席”と“セルフサービス”で滞在時間をひとりで楽しむ空間を構築。雫が一滴一滴広がっていくような平面構成は施主の企業名から着想能
  16. 原広司による神奈川・多摩区の“粟津邸”で、Karimoku New Standardの展示「Encounters」が開催
  17. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
  18. MADのマー・ヤンソンによる、建築展「Ma Yansong: Landscapes in Motion」。約20年の活動を通した研究と実践を回顧する展覧会。未来の生活や都市に対する想像の促進を意図し、4つのテーマに分けて模型や図面等を展示。建築を科学技術ではなく“人生が展開する現実の舞台”として捉える
  19. BIGによる、ニューヨークの超高層ビル「ザ・スパイラル」。ハイラインパーク近くの高さ約300m越の建築。公園の緑との接続と垂直方向への拡張を意図し、緑化したテラスが階段状に連なる構成を考案。オフィスの一部として自然を統合した“現代的なワークプレイス”を作る
  20. 松葉邦彦 / TYRANTによる、東京・港区の飲食店「うずら」。住宅街の家屋を改修した店。周囲から切り離された存在とする為、境界部分に3m超の壁面を設置した上で階段状のアプローチも構築。内部ではグレーの空間の中に朱色の要素を散りばめて“上品さと華やかさ”を演出

建築写真家イワン・バーンの、ヴィトラ・デザイン・ミュージアムでの展覧会「Iwan Baan Moments in Architecture」の会場の動画。バーンによるコメントも収録

建築写真家イワン・バーンの、ヴィトラ・デザイン・ミュージアムでの展覧会「Iwan Baan: Moments in Architecture」の会場の動画です。また、バーンによるコメントも収録されています。アーキテクチャーフォトでは会場の様子などを特集記事として公開しています。会期は2024年3月3日まで。展覧会の公式ページはこちら

(翻訳)
現在開催中の展覧会「Iwan Baan: Moments in Architecture」をご紹介します。オランダ人写真家イワン・バーンと展覧会キュレーターのメア・ホフマンが、バーン作品の初の大規模回顧展について語ります。この展覧会は、21世紀初頭における世界の建築のパノラマ、都市と社会の文脈のパノラマ、そして建築を利用する人々のパノラマを描き出すことで、写真家の広い視野を反映しています。

(原文)
A look inside our current exhibition “Iwan Baan: Moments in Architecture”! In the film, Dutch photographer Iwan Baan and exhibition curator Mea Hoffmann give insights into the first major retrospective of Baan’s oeuvre. The exhibition reflects the photographer’s wide scope by drawing up a panorama of global architecture in the early twenty-first century, of its urban and social contexts, and of the people who use it.

以下に、会場写真とリリーステキストの翻訳も掲載します。

スノヘッタによる、中国・香港の複合ビル「AIRSIDE」。空港の跡地の事務所や商業施設を内包する建築。繊維産業で栄えた地域の歴史を尊重し、外観から内装に至るまで“テキスタイル”の特徴を連想させる意匠を考案。アイコンとして存在すると共に活気ある公共領域も提供
スノヘッタによる、中国・香港の複合ビル「AIRSIDE」。空港の跡地の事務所や商業施設を内包する建築。繊維産業で栄えた地域の歴史を尊重し、外観から内装に至るまで“テキスタイル”の特徴を連想させる意匠を考案。アイコンとして存在すると共に活気ある公共領域も提供 photo©Kevin Mak
スノヘッタによる、中国・香港の複合ビル「AIRSIDE」。空港の跡地の事務所や商業施設を内包する建築。繊維産業で栄えた地域の歴史を尊重し、外観から内装に至るまで“テキスタイル”の特徴を連想させる意匠を考案。アイコンとして存在すると共に活気ある公共領域も提供 photo©Kevin Mak
スノヘッタによる、中国・香港の複合ビル「AIRSIDE」。空港の跡地の事務所や商業施設を内包する建築。繊維産業で栄えた地域の歴史を尊重し、外観から内装に至るまで“テキスタイル”の特徴を連想させる意匠を考案。アイコンとして存在すると共に活気ある公共領域も提供 photo©Kevin Mak

スノヘッタによる、中国・香港の複合ビル「AIRSIDE」です
空港の跡地の事務所や商業施設を内包する建築です。建築家は、繊維産業で栄えた地域の歴史を尊重し、外観から内装に至るまで“テキスタイル”の特徴を連想させる意匠を考案しました。そして、アイコンとして存在すると共に活気ある公共領域も提供しています。


こちらはリリーステキストの翻訳です

スノヘッタのAIRSIDEが香港で正式にオープン
旧カイタック空港地区の繁栄する都心への変貌を予告

香港の有名なカイタック空港の閉鎖25周年を記念して、スノヘッタ・アジアの同市における最新プロジェクト、AIRSIDEが誕生しました。AIRSIDEはLEEDプラチナ認定を受けた複合ランドマークで、再開発された賑やかなビジネス街のゲートウェイとなります。このデザインは、都市農業、レストラン、イベント、レクリエーションの場に適した一連の外部広場や屋上ランドスケープを通して、広々とした公共スペースや庭園を織り込んでいます。この開発には、これまでにない持続可能性の実践が数多く組み込まれており、香港で初めて最高レベルのグリーンビルディング認証を5つも取得しました。

ビクトリア・ハーバーとカイタック川を望む17万7670㎡のこのプロジェクトは、高さ213mのタワーと2番目のタワー、そしてその基部が連続した形で融合しています。MTRカイタック駅の屋上に位置し、デザインは都市景観を建築そのものに拡張し、歩行者用トランジットエリア、タワー基部の店舗スペース、高台の庭園ランドスケープを直接行き来できるようにしています。

活気ある公共領域と近隣のアンカーを創造する

建物の塊は5つの連結したボリュームで構成され、カイタック川から徐々にステップアップし、地上高213メートルのタワーに地上レベルからの魅力的な存在感を与えています。建物の彫刻のような形は、地上レベルでは一連のヒューマンスケールの都市空間を、屋上庭園からはビクトリア・ハーバーとカイタックの眺望を形成しています。造園された広場が建築を囲み、さらに建築を周囲に溶け込ませ、魅力的な歩行者領域を生み出しています。タワーと基部はともに最南端のコーナーに向かって緩やかにステップダウンし、屋上が周囲の広場や川沿いの遊歩道に姿を現すことで、両者の間に相互のつながりを感じさせます。

建物中央のアトリウムを含む基壇部の上には、ゆったりとした高台の庭園があり、十分な座席、水場、植栽エリアを備えた、周囲を見渡せる特徴的なパブリック・スペースを作り出しています。その下、建物の中心部には、自然光が降り注ぐ6万㎡の吹き抜けの商業アトリウムがあり、広々とした地域の集会や社交の場となっています。高台の庭の上にそびえ立つタワーには、11万㎡のグレードAのオフィススペースが内包されています。現在建設中の近隣の文化施設やレジャー施設とともに、このビルはこの地域のアンカーと公共的なランドマークとなり、スタートアップ企業やクリエイティブな企業、既存企業の誘致にも貢献します。

スノヘッタのパートナーでアジア太平洋地域ディレクターのロバート・グリーンウッドは言います。
「この建物は、都会的なものから人間的なものまで、さまざまなスケールに対応しています。毎日そこを行き交う何千人もの人々にとって、意味のある、魅力的で活気のある公共領域を形成すると同時に、スカイラインに新たなアイコンをもたらし、この地区の中心的存在となります」

繊維産業の遺産を呼び起こす

このプロジェクトにおけるスノヘッタのデザインコンセプトは、繊維産業の遺産に敬意を表し、デベロッパーである南豊集団と香港そのものが、繊維製造業から不動産開発、金融、テクノロジーへと変貌を遂げたことを明確に示しています。ランドスケープからファサード、量感、インテリアに至るまで、デザイン全体がテキスタイルやテーラリングの側面を想起させます。織り、ひだ、裂け目、裁断のようなデザインの動きを通して織物の特質を表しています。

面取りされた建物の塊は、織物製造に関わる引き裂きや裁断を連想させます。ファサードは緩やかなカーブを描くフルーティング・ガラスで構成され、しなやかなドレープや布のひだを思わせる視覚効果を生み出しています。タワーロビーには、織物のような模様の特注デザインの照明が天井一面に広がっています。

店舗アトリウムのスパンドレルは、10万本以上のペットボトルを再利用した特注の織物で覆われており、南豊と香港の製造の歴史に言及し、持続可能な生産という21世紀の理念を取り入れています。

歩行者用ランドスケープと広場のデザインは、都市構造上の建物群のねじれから生まれるひだとして考案されました。緩やかな傾斜の歩道と広場がプロジェクト内を曲がりくねり、さまざまな種類や色の植物(多くは在来種)が織りなす魅力的な歩行者用ランドスケープが形成されています。

MADのマー・ヤンソンによる、建築展「Ma Yansong: Landscapes in Motion」。約20年の活動を通した研究と実践を回顧する展覧会。未来の生活や都市に対する想像の促進を意図し、4つのテーマに分けて模型や図面等を展示。建築を科学技術ではなく“人生が展開する現実の舞台”として捉える
MADのマー・ヤンソンによる、建築展「Ma Yansong: Landscapes in Motion」。約20年の活動を通した研究と実践を回顧する展覧会。未来の生活や都市に対する想像の促進を意図し、4つのテーマに分けて模型や図面等を展示。建築を科学技術ではなく“人生が展開する現実の舞台”として捉える photo©TAL+Bai Yu
MADのマー・ヤンソンによる、建築展「Ma Yansong: Landscapes in Motion」。約20年の活動を通した研究と実践を回顧する展覧会。未来の生活や都市に対する想像の促進を意図し、4つのテーマに分けて模型や図面等を展示。建築を科学技術ではなく“人生が展開する現実の舞台”として捉える photo©TAL+Bai Yu
MADのマー・ヤンソンによる、建築展「Ma Yansong: Landscapes in Motion」。約20年の活動を通した研究と実践を回顧する展覧会。未来の生活や都市に対する想像の促進を意図し、4つのテーマに分けて模型や図面等を展示。建築を科学技術ではなく“人生が展開する現実の舞台”として捉える photo©TAL+Bai Yu

MADのマー・ヤンソンによる、建築展「Ma Yansong: Landscapes in Motion」です。
約20年の活動を通した研究と実践を回顧する展覧会です。建築家は、未来の生活や都市に対する想像の促進を意図し、4つのテーマに分けて模型や図面等を展示しました。また背景には、建築を科学技術ではなく“人生が展開する現実の舞台”として捉えるという思想があるとの事。会場は、中国深センのShenzhen Museum of Contemporary Art and Urban Planning(MoCAUP)です。会期は、2023年12月17日まで。


こちらはリリーステキストの翻訳です

マー・ヤンソンが「Ma Yansong: Landscapes in Motion」展で、都市の未来を探求するために180の質問に取り組む

展覧会「Ma Yansong: Landscapes in Motion」が、中国のShenzhen Museum of Contemporary Art and Urban Planning(MoCAUP)で始まりました。この展覧会では、3,000㎡を超える広大なスペースで、約20年にわたる52のプロジェクトを通して、MADの研究と実践を回顧することができます。また、2016年のオープン以来、MoCAUP初の建築の個展となります。

マー・ヤンソンは序文でこの展覧会のモチーフをこう説明しています。
「建築や都市は抽象的な科学技術ではなく、人生が展開する現実の舞台なのです。それらは感情、雰囲気、時間を表しています。それらは生き物の特徴を備えています。したがって、エネルギー、流れ、ダイナミズム、不確実性に満ちています。建築は生きており、大地とともに成長し、生命に恵まれ、感情が豊かで、時間を知覚し、あらゆるものを思いやるのです。この展覧会の目的は、建築を文化的生活を探求するための導管として利用し、現代社会のダイナミックで多様かつ流動的な文化的景観を観察しながら、自身の内面を探ることを可能にすることです」

2004年のMAD設立以来、最大かつ最も包括的で批評的な展覧会である「Ma Yansong: Landscapes in Motion」は4つの章に分かれています。「対話(Dialogue)」「進歩(Progress)」「感情は事実(Feelings are Facts)」「ラプソディー(Rhapsody)」です。マー・ヤンソンの手書きスケッチ、デザイン開発時の詳細図面、ランドスケープや構造の協力者からの提案、建築模型、建設過程の画像や映像アーカイブなど、展示品の半分以上は一般公開されたことがないものです。

展覧会のメイン・セクションは、MADの現役および過去の建築家から寄せられた180以上の質問から始まります。その質問は、都市開発、建築、日常生活、建築家の役割、未来、夢など、MADメンバーがデザインをする際に考え、疑問に思うようなトピックに触れています。選ばれた質問はさらに巨大な円卓に並べられ、来場者が継続的で広範かつ深遠な対話にさらに参加することを望んでいます。

大室佑介アトリエ / atelier Ichikuによる、東京・練馬区の「Haus-012」。所有地の一部を売却して新しい家に建替える計画。生活変化や将来の可能性に応える建築を求め、諸空間を一列に並べた公から私へと“層”状に移り変わる構成を考案。ファサードを“黄金比”で整えて外部の美観も保持
大室佑介アトリエ / atelier Ichikuによる、東京・練馬区の「Haus-012」。所有地の一部を売却して新しい家に建替える計画。生活変化や将来の可能性に応える建築を求め、諸空間を一列に並べた公から私へと“層”状に移り変わる構成を考案。ファサードを“黄金比”で整えて外部の美観も保持外観、道路より見る。 photo©若林勇人
大室佑介アトリエ / atelier Ichikuによる、東京・練馬区の「Haus-012」。所有地の一部を売却して新しい家に建替える計画。生活変化や将来の可能性に応える建築を求め、諸空間を一列に並べた公から私へと“層”状に移り変わる構成を考案。ファサードを“黄金比”で整えて外部の美観も保持1階、玄関からLDK側を見る。 photo©若林勇人
大室佑介アトリエ / atelier Ichikuによる、東京・練馬区の「Haus-012」。所有地の一部を売却して新しい家に建替える計画。生活変化や将来の可能性に応える建築を求め、諸空間を一列に並べた公から私へと“層”状に移り変わる構成を考案。ファサードを“黄金比”で整えて外部の美観も保持1階、LDK photo©若林勇人
大室佑介アトリエ / atelier Ichikuによる、東京・練馬区の「Haus-012」。所有地の一部を売却して新しい家に建替える計画。生活変化や将来の可能性に応える建築を求め、諸空間を一列に並べた公から私へと“層”状に移り変わる構成を考案。ファサードを“黄金比”で整えて外部の美観も保持2階、ロフトから吹抜側を見る。 photo©若林勇人

大室佑介アトリエ / atelier Ichikuが設計した、東京・練馬区の「Haus-012」です。
所有地の一部を売却して新しい家に建替える計画です。建築家は、生活変化や将来の可能性に応える建築を求め、諸空間を一列に並べた公から私へと“層”状に移り変わる構成を考案しました。また、ファサードを“黄金比”で整えて外部の美観も保持も意図されました。

昨年までこの場所には、RC造3階建ての要塞のような住宅が建っていたが、たび重なる雨漏りに加え、外部の鉄柵や手摺りなどの腐食が酷く、維持が困難となったため建て替えを決断するに至った。その際、土地をすべて売却して新たな場所に居を構えることも考えられたが、長らく住んだ町で培われた地縁や、高騰する土地の価格などを考慮した結果、土地を分割して約6割を売りに出し、そこで得た売却金を建物の解体費用と建設費用に充てて、残された土地に小さな新築の家を計画した。

建築家によるテキストより

地域に制定されている最低敷地面積を上回る81㎡の南北に細長い土地に対して、間口2間×奥行6間の建物を配置。前面道路側の軒高を2.35mまで抑えることで、住宅地の中でひときわ低く、道行く人びとに対して親しみやすさと空への視線を提供する形態になっている。また、道路から2.7m離れたところに立ち上がる建物のファサードを、幅3.8m、高さ2.35mの小さな黄金比率にまとめた。そうすることで、外部における美観を保ちつつ、壁面の中央に大きな引違い窓を配置し、家主と周辺住人との窓越しの交流を促すつくりとした。

建築家によるテキストより

最低限必要となる個室を並べ、そこに大きな屋根を架けた単純な構成によって、前庭から屋根裏までがひと繋がりとなったこの建物は、内外で生じる予測不可能な出来事に寄り添いながら、細分化が進行する都市を生き抜く人びとの生活の一助を担っていく。

現在の住人の終の棲家としてだけでなく、子や孫世代に引き継がれる住まいとして、仕事のための作業場として、小商いのための店として、親族や近隣住民が羽を休める休息所として、溢れるモノのための物置として、果ては予期せぬ有事の際の逃避シェルター、あるいは経済的困窮時の共有資産として、その時々の状況に合わせて呼び名を変えながら、人と物と時間とが織りなすリアリズムを受け容れるための器=建築となる。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 大阪・関西万博のパヴィリオンから、様々な地域の公共建築までを手掛ける「NHA」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)とアルバイトを募集中
【ap job更新】 大阪・関西万博のパヴィリオンから、様々な地域の公共建築までを手掛ける「NHA」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)とアルバイトを募集中
【ap job更新】 大阪・関西万博のパヴィリオンから、様々な地域の公共建築までを手掛ける「NHA」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)とアルバイトを募集中丹波山村新庁舎(仮称) 2022竣工

大阪・関西万博のパヴィリオンから、様々な地域の公共建築までを手掛ける「NHA」の、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)とアルバイト募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

今年のはじめに山梨県の丹波山村で役場が竣工しました。
2020年にプロポーザルで選定され、私たちにとってははじめての公共建築でした。人口減の渦中にある村民500人あまりの小さな村の存続をかけた一大事業。村が生き残るために建築に何が可能か、山積する問題を前に公共建築の可能性を深く考えさせられるプロジェクトでした。

2025年には大阪関西万博のパビリオンのほか、京都の公民館など竣工が控えており、2024年は基本設計、実施設計、現場監理とさまざまフェーズが同時に進行していくことになります。事務所を立ち上げて5年。ようやく最初期に手掛けた建築が形になり、また新たな建築が動き出しているところです。

人口500人の村役場も、万博のような祭典も、建築は等しく未来に向かって建てられます。たくましい想像力をはたらかせて、ともに心揺さぶる建築をつくりあげる意欲ある仲間を探しています。

私たちの仕事に興味をもってくださった方、経験の有無は問いません。みなさんのご応募を心からお待ちしています。

代表 橋本尚樹

松葉邦彦 / TYRANTによる、東京・港区の飲食店「うずら」。住宅街の家屋を改修した店。周囲から切り離された存在とする為、境界部分に3m超の壁面を設置した上で階段状のアプローチも構築。内部ではグレーの空間の中に朱色の要素を散りばめて“上品さと華やかさ”を演出
松葉邦彦 / TYRANTによる、東京・港区の飲食店「うずら」。住宅街の家屋を改修した店。周囲から切り離された存在とする為、境界部分に3m超の壁面を設置した上で階段状のアプローチも構築。内部ではグレーの空間の中に朱色の要素を散りばめて“上品さと華やかさ”を演出外観 photo©広川智基
松葉邦彦 / TYRANTによる、東京・港区の飲食店「うずら」。住宅街の家屋を改修した店。周囲から切り離された存在とする為、境界部分に3m超の壁面を設置した上で階段状のアプローチも構築。内部ではグレーの空間の中に朱色の要素を散りばめて“上品さと華やかさ”を演出1階、カウンター photo©広川智基
松葉邦彦 / TYRANTによる、東京・港区の飲食店「うずら」。住宅街の家屋を改修した店。周囲から切り離された存在とする為、境界部分に3m超の壁面を設置した上で階段状のアプローチも構築。内部ではグレーの空間の中に朱色の要素を散りばめて“上品さと華やかさ”を演出2階、テーブル席からプライベートルーム側を見る。 photo©広川智基

松葉邦彦 / TYRANTが設計した、東京・港区の飲食店「うずら」です。
住宅街の家屋を改修した店です。建築家は、周囲から切り離された存在とする為、境界部分に3m超の壁面を設置した上で階段状のアプローチも構築しました。また、内部ではグレーの空間の中に朱色の要素を散りばめて“上品さと華やかさ”を演出しています。

1973年創業のくじら料理専門店の移転計画です。
白金高輪駅から徒歩数分の住宅街に建つ築37年の鉄骨造2階建ての狭小住宅を店舗にリノベーションしました。

建築家によるテキストより

リノベーションに際して、まず周囲の環境から切り離すために高さ3m超のモルタル仕上げを道路境界沿いに立てました。そして、壁面中央にはかつての店舗から引き継いだ木組の看板を設置しています。その壁面によって隔てられたかつての建物前面の駐車スペースには、入口までのアプローチとテラス席を配しています。また、店内は1階にカウンター席およびキッチン、2階にテーブル席と個室をそれぞれ配置しています。

建築家によるテキストより

細長い階段状のアプローチを進み店内に入ると、以前の狭小住宅とは全く異なる空間が広がっています。1階は既存の梁やブレース、ALCスラブは現しとすることで、制約のある店内に空間的な広がりを生み出しています。土間の既存レンガタイル貼りをあえて残したエントランスからは、ブレース越しにコンクリートブロックの上に合板とオーク材を重ねた天板を置いたカウンター席を望むことができます。頭上には天井ブレースに沿わせて設置した照明を配置しています。

建築家によるテキストより
塩塚隆生アトリエと下村正樹建築設計事務所による、大分・国東市の「鶴川商店街周辺拠点施設」。歴史遺産が残る街の地域振興の為の施設。エリアの歴史も横断できる建築として、現代的な木造の“新築棟”と築120年の民家を基にした“改修棟”を設計。新築棟は将来の可変性を考慮し“極めて簡素な”仕様で造る
塩塚隆生アトリエと下村正樹建築設計事務所による、大分・国東市の「鶴川商店街周辺拠点施設」。歴史遺産が残る街の地域振興の為の施設。エリアの歴史も横断できる建築として、現代的な木造の“新築棟”と築120年の民家を基にした“改修棟”を設計。新築棟は将来の可変性を考慮し“極めて簡素な”仕様で造る新築(チャレンジショップ)棟、外観 photo©YASHIRO PHOTO OFFICE
塩塚隆生アトリエと下村正樹建築設計事務所による、大分・国東市の「鶴川商店街周辺拠点施設」。歴史遺産が残る街の地域振興の為の施設。エリアの歴史も横断できる建築として、現代的な木造の“新築棟”と築120年の民家を基にした“改修棟”を設計。新築棟は将来の可変性を考慮し“極めて簡素な”仕様で造る新築(チャレンジショップ)棟、スペース4からスペース5を見る。 photo©YASHIRO PHOTO OFFICE
塩塚隆生アトリエと下村正樹建築設計事務所による、大分・国東市の「鶴川商店街周辺拠点施設」。歴史遺産が残る街の地域振興の為の施設。エリアの歴史も横断できる建築として、現代的な木造の“新築棟”と築120年の民家を基にした“改修棟”を設計。新築棟は将来の可変性を考慮し“極めて簡素な”仕様で造る改修(テレワーク)棟、1階、フリースペース photo©YASHIRO PHOTO OFFICE
塩塚隆生アトリエと下村正樹建築設計事務所による、大分・国東市の「鶴川商店街周辺拠点施設」。歴史遺産が残る街の地域振興の為の施設。エリアの歴史も横断できる建築として、現代的な木造の“新築棟”と築120年の民家を基にした“改修棟”を設計。新築棟は将来の可変性を考慮し“極めて簡素な”仕様で造る改修(テレワーク)棟、2階、オフィス4 photo©YASHIRO PHOTO OFFICE

塩塚隆生アトリエ下村正樹建築設計事務所が設計した、大分・国東市の「鶴川商店街周辺拠点施設」です。
歴史遺産が残る街の地域振興の為の施設です。建築家は、エリアの歴史も横断できる建築として、現代的な木造の“新築棟”と築120年の民家を基にした“改修棟”を設計しました。また、新築棟は将来の可変性を考慮し“極めて簡素な”仕様で造られました。施設の公式ページはこちら

国東市は、神仏習合の地として歴史や文化の影響が残る国東半島の東部に位置する。
また、瀬戸内海に面した瀬戸内気候で、大分空港を有する玄関口でもある。その中心市街地である鶴川地区は、敷地の正面に位置する櫻八幡神社を中心に商店街として栄えていたが、近年の衰退に対しこれからのまちのあり方を模索する事業が進められている。

建築家によるテキストより

拠点施設は、その実践となるプロジェクトである。市が保有する旧診療所の古民家と隣接する休閑地を計画敷地としながら、石垣など歴史的な遺産が点在する周辺エリアとの連携を求められた。また、空港利用者を市内へ誘導するためのテレワーク機能や起業を支援するためのチャレンジショップ、敷地に隣接するアート作品*を核とした観光拠点としての交流スペースなど、これらを複合し相乗効果を図っていった。

建築家によるテキストより

敷地は、里道をはさんで新築(チャレンジショップ)棟と築120年の古民家を改装した改修(テレワーク)棟の2区画に分かれ、その間を屋根付きの歩廊でつなげている。配置は歩廊を参道に見立て、神社の配置を参照することで地域との親和性を持たせた。

新築棟は、2,730×2,730mmの格子状の空間で、出店の規模に合わせて区画が変更できるよう建具で仕切られている。改修棟は1階の床組を撤去し、構造補強を兼ねた土間コンクリートを新設した。また天井仕上げを無くすことで、吹き抜けを介した空気の循環や光の伝搬など建物全体の環境に流動性を持たせた。新築棟のプレカットと金物による現代的な木造と、改修棟の荒々しい丸太や角材による原初的な木造を同時に体験できるのは、地域の歴史を横断する建築ともいえる。

建築家によるテキストより
湯浅良介による建築展「Where The Wild Things Are」。文京区の“Plateau books”で開催。自身に影響を与えた絵本の“空間と想像力との結びつき”を参照し、“空想上の建築”として表現したドローイングを展示。『かいじゅうたちのいるところ』等を選定
湯浅良介による建築展「Where The Wild Things Are」。文京区の“Plateau books”で開催。自身に影響を与えた絵本の“空間と想像力との結びつき”を参照し、“空想上の建築”として表現したドローイングを展示。『かいじゅうたちのいるところ』等を選定 photo©八坂麻里子
湯浅良介による建築展「Where The Wild Things Are」。文京区の“Plateau books”で開催。自身に影響を与えた絵本の“空間と想像力との結びつき”を参照し、“空想上の建築”として表現したドローイングを展示。『かいじゅうたちのいるところ』等を選定 photo©八坂麻里子
湯浅良介による建築展「Where The Wild Things Are」。文京区の“Plateau books”で開催。自身に影響を与えた絵本の“空間と想像力との結びつき”を参照し、“空想上の建築”として表現したドローイングを展示。『かいじゅうたちのいるところ』等を選定 photo©八坂麻里子

湯浅良介による建築展「Where The Wild Things Are」です。
東京都文京区の書店“Plateau books”で開催されます。自身に影響を与えた絵本の“空間と想像力との結びつき”を参照し、“空想上の建築”として表現したドローイングを展示する内容です。絵本には『かいじゅうたちのいるところ』等が選定されました。展覧会の開催期間は、2023年11月10日~11月26日(金・土・日・祝日のみ開店)。入場無料です。また、2023年11月23日(木・祝)にウルトラスタジオの笹田侑志をゲストに迎えた関連トークイベントも企画されています(詳細は末尾に掲載)。展覧会の公式ページはこちら

Plateau booksの贄川さんから、ドローイングの展示をしてくれませんか?と声をかけていただいた。
そこから何度かどんな展示にするかを話し合い、最終的に、建築や空間を設計する今の自分に影響を与えた本をピックアップしてそれにまつわるドローイングを描き展示する、という本屋ならではの方向性でまとまった。

建築家によるテキストより

ただ、僕はイラストレーターや画家のようには絵を描けないし、普段描いているスケッチもあくまで何かを設計するためのツールとして描いている。もっと言えば、誰かが僕に設計をしてほしいと依頼をしてくれて、そこから僕はその人の話を聞いてどんな建築や空間が良いかを考えながら描いている。だから、やっぱり何かのために設計をしないでは描くことが難しかった。

建築家によるテキストより

最近人間についてよく考える。社会で起きている様々なこと、そこで生きている人、戦っている人、苦しんでいる人。多くのことは自分には関係ない、と思うから保てる精神があるが、優しい人、繊細な人ほど他者と自身を重ねて傷ついているように見える。みんなどこかしら自分の心にヴェールを被せて何かを見ないようにして生きている。そうしないでは社会の中に入ることは難しいし、大人になるということはそういうものなのかもしれないとさえ思わせられる。

本は子供の頃から好きでそれなりにいろいろと読み続けてはきたから、自分に影響を与えた本、と言えば最近読んだ本がすぐ思いついてしまうが、本にまつわる何かのためにスケッチを描くなら、随分前に手懐け仕舞い込んだ自分の中の野性、もう他人のように思えてしまうあの頃のかいじゅうのきみの居場所を作る気持ちで描こうと思い懐かしい3冊の絵本を取り上げた。

建築家によるテキストより
テキスタイルデザイナー森山茜の作品制作に密着したドキュメンタリー動画。ヴェネチアビエンナーレ国際建築展2023の日本館での作品制作のプロセスやコメントを収録

video©岩本健太映像制作事務所

テキスタイルデザイナー森山茜の作品制作に密着したドキュメンタリー動画です。
ヴェネチアビエンナーレ国際建築展2023の日本館での作品制作のプロセスやコメントを収録しています。動画の制作は岩本健太映像制作事務所。アーキテクチャーフォトでは、日本館の様子を特集記事として掲載しています。

【ap job更新】 教育施設を主軸に、商業施設や住宅も手掛ける「ユニップデザイン」が、設計スタッフ(経験者)を募集中
【ap job更新】 教育施設を主軸に、商業施設や住宅も手掛ける「ユニップデザイン」が、設計スタッフ(経験者)を募集中
【ap job更新】 教育施設を主軸に、商業施設や住宅も手掛ける「ユニップデザイン」が、設計スタッフ(経験者)を募集中

教育施設を主軸に、商業施設や住宅も手掛ける「ユニップデザイン」の、設計スタッフ(経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

ユニップデザイン株式会社一級建築士事務所が設計スタッフ(経験者・正社員)を募集します。(急募)

渋谷からほど近い目黒区大橋を拠点とし、保育所をはじめとした教育施設を主軸に、商業施設、住宅など、幅広く設計活動を行っています。建物単体のデザインにとどまらず、建物をとりまく外構や造園、インテリアや家具・備品などに至るまで、 建物をとりまく「環境」を一貫してデザインすることをこころがけています。

弊社の手がけた案件は3年連続グッドデザイン賞を獲得しました。

現在、幼稚園、保育所や認定こども園、住宅等を複数進行中のため、設計スタッフを募集します。設計から現場監理まで一連の設計プロセスが経験できる良い時期でもあります。

弊社の設計スタンスとしては物件ごとに担当を設定し、最後まで一貫性をもって設計監理業務に携わっていただきます。図面や模型の確認だけでなく3Dで作成した空間の中でVRにて疑似体験することも可能です。

コミュニケーション能力があり、柔軟な発想で精力的に設計に参加してくださる方、大歓迎です。応募のご連絡を心よりお待ちしております。

光浦高史 / DABURA.mによる、大分・豊後大野市の「鷹来屋ガーデンささら」。老舗造り酒屋が運営する体験型の施設。豊かな自然を享受する“集いの場”を求め、RC壁とCLT折版構造屋根を組合わせて外部と繋がる開放的な空間を構築。素材は土地の時間や環境を“肌で感じられる”ものを選定
光浦高史 / DABURA.mによる、大分・豊後大野市の「鷹来屋ガーデンささら」。老舗造り酒屋が運営する体験型の施設。豊かな自然を享受する“集いの場”を求め、RC壁とCLT折版構造屋根を組合わせて外部と繋がる開放的な空間を構築。素材は土地の時間や環境を“肌で感じられる”ものを選定南東側外観。道路と水路を挟み、鷹来屋の酒蔵および直売店の真向かいに位置す。溶結凝灰岩で組まれた石垣は前用途(住宅)から引き継いだもの。 photo©河野政人 Nacasa & Partners
光浦高史 / DABURA.mによる、大分・豊後大野市の「鷹来屋ガーデンささら」。老舗造り酒屋が運営する体験型の施設。豊かな自然を享受する“集いの場”を求め、RC壁とCLT折版構造屋根を組合わせて外部と繋がる開放的な空間を構築。素材は土地の時間や環境を“肌で感じられる”ものを選定テラスと教室 / 客席。庇は切妻屋根のスラストを抑える機能を持ちつつ中間領域を成し、室内と庭を接続している。 photo©河野政人 Nacasa & Partners
光浦高史 / DABURA.mによる、大分・豊後大野市の「鷹来屋ガーデンささら」。老舗造り酒屋が運営する体験型の施設。豊かな自然を享受する“集いの場”を求め、RC壁とCLT折版構造屋根を組合わせて外部と繋がる開放的な空間を構築。素材は土地の時間や環境を“肌で感じられる”ものを選定教室 / 客席から試飲BAR方向を見る。CLT工法を用いて、ひとつながりの広々とした空間を実現した。 photo©河野政人 Nacasa & Partners

光浦高史 / DABURA.mが設計した、大分・豊後大野市の「鷹来屋ガーデンささら」です。
老舗造り酒屋が運営する体験型の施設です。建築家は豊かな自然を享受する“集いの場”を求め、RC壁とCLT折版構造屋根を組合わせて外部と繋がる開放的な空間を構築しました。また、素材は土地の時間や環境を“肌で感じられる”ものが選定されました。施設の公式サイトはこちら

鷹来屋は明治22年創業の造り酒屋である。1979年以降17年間は委託醸造となり、自社の蔵での製造は完全に休止していたが、蔵から立ち上る白煙を見ながら育った現5代当主は、1996年に自らが杜氏として自社醸造を一から再開。
拠点とする地域は、日本ジオパークに登録されており、水の豊かな土地の恵みを受け、久住山系伏流水の軟水とその土壌が育んだ自家栽培の米を原料に、完全手作りにこだわって酒造りを行っている。

建築家によるテキストより

小規模ながらも種類豊富な商品を打ち出すことで酒蔵としての認知度を高めてきた鷹来屋は、新たな課題として、その歴史を次世代へ発展的に継承していくことを目指している。日本酒の醸造過程では、活用しなければ産業廃棄物になってしまう酒粕が生まれる。これまでも石鹸やプリンなどの商品を開発し、それを有効活用することで、酒以外の商品の可能性も拓いてきた。

その試みをさらに広げ、持続可能な食文化を推進するために、酒造り由来のノンアルコールメニューの提供や、料理教室、ジオパークの学習教室を開催する。そうした発信活動の拠点として、気軽に立ち寄ることができ、土地の豊かな自然を感じながらゆっくりと過ごせる集いの場が求められ、この新施設が誕生した。

建築家によるテキストより

井路や溶結凝灰岩の石垣、緑溢れる山々から成る集落の風景のなかにある新施設は、道路と水路を挟み、鷹来屋の酒蔵および直売店の真向かいに位置する。当初、建築物を道路沿いに配置して目立たせることも検討されたが、相対する新旧施設に挟まれた空間が豊かに繋がることを目指し、セットバックすることで庭を設けた。それは、新施設を既存の酒蔵や集落の環境へと繋ぐ緩衝地となり、酒蔵の、あるいは地域の余白となりうる。

建築家によるテキストより

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