


坪井秀矩 / 坪井建築設計事務所が設計した、大阪市の店舗「ICHIKO ICHIE 阪急三番街店」です。
歴史ある企業が手掛けるインセンスの店です。建築家は、“素材そのものの香りを活かす”という理念の表現を求め、自然素材と手仕事で作る空間を志向しました。そして、加工で様々な表情になる“本小松石”を中央に据え“香り”の象徴として見せる事も意図されました。店舗のページはこちら。
文化元年創業、薫物線香を扱い200余年の歴史を持つ企業の提案するインセンスブランド「ICHIKO ICHIE」。大阪・阪急三番街店のリニューアルオープンの計画です。
ただ調香によって良い香りを作り出すだけではなく、原料となる天然香木や精油などの素材そのものの持つ香りを活かすというブランドコンセプトに通じるよう、内装には天然石や左官といった自然素材や手仕事による仕上を採用しています。
店舗中央に配置した什器は、ひとつの石でも様々な石肌や色味を持ち、また、加工・仕上方法ごとに異なった表情となる本小松石を用い、気分や場所・時間の移ろいなどにより変化するインセンスの香りを表現しています。そして床耐荷重や搬入設置への対応として分割を行うことを、より繊細な雰囲気の演出へと繋げています。