2024.9.30Mon
アソトシヒロデザインオフィスによる、東京の「練馬の家 / 路地のスリット」。住宅密集エリアの旗竿地に計画。“明るく伸びやかに”暮らせる住宅を求め、外と内に“スリット”状の空間を設ける構成を考案。二つの空間が連動して“街で過ごす様な多様性に富む光や風の流れ”を建築にもたらす
アソトシヒロデザインオフィスによる、東京の「練馬の家 / 路地のスリット」。住宅密集エリアの旗竿地に計画。“明るく伸びやかに”暮らせる住宅を求め、外と内に“スリット”状の空間を設ける構成を考案。二つの空間が連動して“街で過ごす様な多様性に富む光や風の流れ”を建築にもたらす外観、東側の道路より見る。 photo©新建築社写真部
アソトシヒロデザインオフィスによる、東京の「練馬の家 / 路地のスリット」。住宅密集エリアの旗竿地に計画。“明るく伸びやかに”暮らせる住宅を求め、外と内に“スリット”状の空間を設ける構成を考案。二つの空間が連動して“街で過ごす様な多様性に富む光や風の流れ”を建築にもたらす1階、リビングからダイニングと階段を見る。 photo©新建築社写真部
アソトシヒロデザインオフィスによる、東京の「練馬の家 / 路地のスリット」。住宅密集エリアの旗竿地に計画。“明るく伸びやかに”暮らせる住宅を求め、外と内に“スリット”状の空間を設ける構成を考案。二つの空間が連動して“街で過ごす様な多様性に富む光や風の流れ”を建築にもたらす階段から1階のダイニングとリビングを見下ろす。 photo©新建築社写真部
アソトシヒロデザインオフィスによる、東京の「練馬の家 / 路地のスリット」。住宅密集エリアの旗竿地に計画。“明るく伸びやかに”暮らせる住宅を求め、外と内に“スリット”状の空間を設ける構成を考案。二つの空間が連動して“街で過ごす様な多様性に富む光や風の流れ”を建築にもたらす2階、手前:ホール、奥:ベッドルーム1 photo©新建築社写真部

阿蘓俊博 / アソトシヒロデザインオフィスが設計した、東京の「練馬の家 / 路地のスリット」です。
住宅密集エリアの旗竿地に計画されました。建築家は、“明るく伸びやかに”暮らせる住宅を求め、外と内に“スリット”状の空間を設ける構成を考案しました。そして、二つの空間が連動して“街で過ごす様な多様性に富む光や風の流れ”を建築にもたらします。

この建築は、東京練馬区にある34坪ほどの路地状敷地(旗竿敷地)に建つ家族4人のための住宅である。

建築家によるテキストより

住み手の更新に伴う宅地の細分化が進む東京の住宅密集地では、豊かな住環境を求めることがとても困難な宅地が増えている。
その代表例ともいえるのが路地状敷地である。路地状敷地は、人が行き交う街路からは奥まった静かな環境だが、街との関係は断たれる。さらに、四方に余白なく隣家が迫り、採光とプライバシーの両立がとても難しい。

そのような敷地条件でも、安心して明るく伸びやかに暮らすことができる住宅のあり方を、私たちは考えた。

建築家によるテキストより

この住宅は、敷地の路地部を除いた整形部いっぱいに外壁を構え、その内側に2つのスリットを設けた建築である。
ひとつは南側の路地部に連なるように東西を貫き、隣家との緩衝帯となる屋根のない外スリット。もうひとつは整形部中央を南北に貫き、視覚に天井を感じないスケールで屋根まで吹き抜けた内スリット。路地状敷地という困難な状況を打開するため、街路から敷地内路地を介し、建築内に外スリット、内スリットという形で路地を引き込む構成とした。

外スリットは明度が高く、明るさを届ける白色で内壁のように仕上げ、内スリットは明度を抑え、安らぎを与える灰色で外壁のように仕上げた。そして、その内外のスリットを屋根まで吹き抜けた大きな開口がつなぐことで、視覚作用による外の内部化、内の外部化を図った。外の内部化は安心と広がりを、内の外部化は街路のような空間性をつくる。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2024/9/23-9/29]
最も注目を集めたトピックス[期間:2024/9/23-9/29]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2024/9/23-9/29)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. SANAAの妹島和世と西沢立衛が、自身が設計を手掛けた“グラングリーン大阪の大屋根”について解説している動画。建築の様子も収録。2024年9月に公開されたもの
  2. BIGによる、デンマークの「ペーパーアートミュージアム」。元スーパーマーケットをペーパーアートの美術館に転用する計画。伝統を未来に引継ぐ存在として、“一枚の紙”の様な屋根で既存建物を覆う構成を考案。既存壁面には“折紙”を参照した音響調整機能層が付加される
  3. 山﨑壮一建築設計事務所による、沖縄の宿泊施設「アルカディアリゾート宮古島」。海沿いの傾斜地に建つ全室スイートルームのホテル。眺望と景観の継承を主題とし、高さを抑えた三棟を“地形の等高線”に沿って配置する計画を考案。“海との出会い方”も考慮してゲートや壁などの建築要素を設計
  4. MVRDVと華藝設計による、中国・深センのスポーツ施設「The Sweet Spot」。バドミントンをメインに様々なスポーツを行う施設。競技に用いる道具から着想を得て、“240mにわたるラケットヘッドの形をした屋根”を備えた建築を考案。誰もが理解して楽しめるコンセプトでの創造も意識
  5. 伊東豊雄と平田晃久が対談しているテレビ番組の動画。2024年9月に公開されたもの
  6. 米田雅樹 / ヨネダ設計舎による、三重・伊勢市の「キロプテラの家」。編集者の施主と両親の為に計画。“知覚・時間・想像”に拡がりを与える存在を求め、“ルートと選択”という趣旨の元に“モジュールを反復させる”平面構成を考案。複数の経路で“無限遠の様なループ性”も生み出す
  7. トラフ建築設計事務所による、東京・港区の店舗「イソップ 南青山」。低層の商業施設内での計画。“集合住宅の様なスケール感”や“窓から差し込む自然光”に着想を得て、心安らげる“家庭のような空間”を志向。什器類を60年代頃の木製家具を参照して“置き家具”の形式で作る
  8. O.F.D.A.とSpicy Architectsによる、東京・千代田区の店舗「わかやま紀州館」。都心のアンテナショップ。多様な商品に起因する“大量の視覚情報”という前提に対し、全体に“橙色”を用いて“統一感を与える背景”となる空間を構築。地場の木材も多用し“豊かな香り”で通行人を店内へと誘う
  9. SDレビュー2024の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる
  10. 【シリーズ・色彩にまつわる設計手法】第5回 青木淳 インタビュー・後編「色彩の変わり続ける意味合いと面白さ」
  11. 会田友朗 / アイダアトリエによる、長野の「コードマーク御代田」。里山環境を維持する為の活動拠点。人と自然の“共有の精神”を礎とする施設として、地域の風土資産を巡る道の“結び目”となる存在を志向。螺旋状に連なる“8つのフロア”から“多様な景観”を望める建築を考案
  12. 高野洋平+森田祥子 / MARU。architectureによる、東京・台東区の店舗「花重リノベーション」。歴史ある花店を改修した文化的拠点。文化を未来に繋ぐ為の“動的な保存”として、“核となる基本的な骨格”と“変化し続けるもの”が同時にある建築を志向。新旧や内外の対立がない“連鎖的に繋がる”空間も意図
  13. 阿蘓俊博と平井直樹による、東京・練馬区の「小竹向原の家 / 間口と奥行」。住宅街の間口3.5mの敷地での計画。この敷地だからこその建築を求め、最大限の量塊を確保した上で“間口方向の分節”と“奥行方向の統合”を繰返す構成を考案。小さく細長いからこそ現れる“豊かな景色”を作る
  14. 丸山晴之 / ヒャッカによる、福井・勝山市の飲食店「+ヒトマメ」。食品製造企業が新規事業で運営する大豆食品の魅力を伝えるカフェ。未経験の業態への挑戦に対し、建築や体験の“在り方”にまで立ち返って設計。積雪の為の大屋根が特徴的な地域の“風景のひとつ”となる建築を考案
  15. トラフ建築設計事務所による、台湾の店舗「Aesop Taichung」。緑道沿いの既存建物の内外を改修。人々の日常の延長にある“親しみのある空間”を目指し、街中を観察して発見した素材や意匠を“再解釈”する設計を志向。市場の陳列棚や照明に加えて屋台の仕上げ等も参照して作る
  16. SDレビュー2024の入選作品の展覧会レポート(後編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる
  17. 藤本壮介事務所が受注候補者に選定された、仙台の「(仮称)国際センター駅北地区複合施設」の提案書が公開。最終候補者の、北澤伸浩事務所、山田紗子事務所+BPDL+佐藤慎也研究室、昭和tデYetB、日建設計のものも公開。審査員は、青木淳、西沢立衛、冨永祥子、岩間友希、髙橋新悦
  18. 藤本壮介事務所が受注候補者に選定された、仙台の「(仮称)国際センター駅北地区複合施設」の最終審査公開プレゼンの動画。最終候補者には、北澤伸浩事務所、山田紗子事務所+BPDL+佐藤慎也研究室、昭和tデYetB、日建設計も名を連ねる。審査員は、青木淳、西沢立衛、冨永祥子、岩間友希、髙橋新悦。2024年9月に行われたもの
  19. 浜田晶則建築設計事務所による、東京・渋谷区の「Torinosu」。飲食店の為に作られたオブジェクト。森での“根曲がり木”との出会いを契機とし、木が備える“生命力あふれる美しいカーブ”を設計に組み込む創作を志向。3DスキャンやAR技術と職人技術を組わせて実現する
  20. 井上亮+吉村明 / Inoue Yoshimura studioによる、神奈川・相模原市の「環状リビングの家」。商業地に建つ“完全分離型”の二世帯住宅。将来的な周辺の変化も想定した建築として、南側隣地との間に“空隙”を作る断面構成を考案。子世帯は在宅勤務のある生活に応える為に居場所が連なる“環状の空間”とする

2024.9.29Sun
石上純也が、自身が設計した「House & Restaurant」について語っている動画。2024年9月に公開されたもの 伊東豊雄と平田晃久が対談しているテレビ番組の動画。2024年9月に公開されたもの

伊東豊雄平田晃久が対談しているテレビ番組の動画です。2024年9月に公開されたもの。上に掲載したものは、第1回として放送されたものです。

第2回目と第3回目の動画も以下に掲載します。※第4回目の動画を追記しました(2024/9/29)

2024.9.28Sat
o+hの大西麻貴と百田有希が、自身の書籍『愛される建築を目指して』を解説している動画

o+hの大西麻貴と百田有希が、自身の書籍『愛される建築を目指して』を解説している動画です。TOTO ギャラリー・間での展覧会に合わせて出版されたもの。アーキテクチャーフォトでは、この展覧会を特集記事として紹介しています。

2024.9.27Fri
【ap job更新】 奥沢の新事務所を拠点に、意匠性と事業性の両立で顧客からも高い評価を得る「KEY OPERATION INC.」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)を募集中
【ap job更新】 奥沢の新事務所を拠点に、意匠性と事業性の両立で顧客からも高い評価を得る「KEY OPERATION INC.」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)を募集中
【ap job更新】 奥沢の新事務所を拠点に、意匠性と事業性の両立で顧客からも高い評価を得る「KEY OPERATION INC.」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)を募集中十全化学本社社屋

奥沢の新事務所を拠点に、意匠性と事業性の両立で顧客からも高い評価を得る「KEY OPERATION INC.」の、設計スタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

KEY OPERATION INC.では設計スタッフ(経験者・正社員)を募集します。

事業拡大のため、設立時から事務所があった学芸大学駅から奥沢駅の新事務所に移転しました。30坪だったオフィスを45坪に拡張し、くつろいだりパーティーもできるキッチンラウンジを設けました。

私たちは、顧客の要望を丁寧に検証・分析し、新しい建築的解決策を見出しながら、美しい建築をつくることを目指してきました。建築で都市や地域の経済を改善し、文化を醸成し、社会問題、環境問題にも取り組んでいきたいと考えています。

代表の小山光は、デビッド・チッパーフィールド・アーキテクツなどのイギリスの建築設計事務所で実務経験を積み、イギリスの建築家の資格を取得しました。

最初の10年は海外ブランドのプロジェクトマネジメントをメインに業務を進めてきましたが、その後は建築設計の割合が増え、住宅、分譲マンション、賃貸集合住宅、テナントビル、飲食店、映画館、オフィスビルから霊園、駅ビルまで多様なプロジェクトを手掛けています。

商業施設や集合住宅等に求められる事業性を丁寧に追求しながら、高い意匠性を実現していることで、顧客からの高い評価を得て、新規物件獲得につながっているようです。

今回募集したいのは、設計事務所やゼネコンの設計部等でご経験を積まれた設計者の方々です。
弊社では小中規模の集合住宅、商業テナントビル、オフィスビル等、アトリエ事務所にしては大きめのプロジェクト、組織事務所としては小さいプロジェクトの依頼が多く、組織事務所やゼネコン設計部から独立する前に、もう少し小さいプロジェクトに少人数で取り組みたい方、アトリエ事務所に勤務しているが、小さい住宅だけでなく、もう少し大きめのプロジェクトの設計監理をされたい方々がご経験を積むのに良い環境かと思います。
独立後にも仕事が安定するまでは、弊社のプロジェクトのサポートメンバーとして関わっていただくことも可能です。

また結婚や出産で設計の仕事から離れてしまったけれど、また設計に関わる仕事に復帰されたい方々も募集しています。弊社のプロジェクトのサポートメンバーとして関わっていただくことも可能です。弊社では若いメンバーだけでなく、子供がいるスタッフも多く、また以前社員だったメンバーが復職してパートで働いているケースもあり、気兼ねなく復職できる環境だと思います。

既卒、新卒の方も同時に募集しております。奮ってご応募ください。

吉村靖孝による、TOTOギャラリー・間での展覧会の概要が公開。タイトルは「マンガアーキテクチャ――建築家の不在」。吉村の建築作品をテーマに、漫画家のコルシカ・川勝徳重・徳永葵・三池画丈・宇曽川正和・メグマイルランド・座二郎が描き下ろす
吉村靖孝による、TOTOギャラリー・間での展覧会の概要が公開。タイトルは「マンガアーキテクチャ――建築家の不在」。吉村の建築作品をテーマに、漫画家のコルシカ・川勝徳重・徳永葵・三池画丈・宇曽川正和・メグマイルランド・座二郎が描き下ろす展覧会ポスター

吉村靖孝による、TOTOギャラリー・間での展覧会の概要を掲載します。
タイトルは「マンガアーキテクチャ――建築家の不在」です。吉村の建築作品をテーマに、漫画家のコルシカ・川勝徳重・徳永葵・三池画丈・宇曽川正和・メグマイルランド・座二郎が描き下ろすという内容です。会期は、2025年1月16日~3月23日です。

TOTOギャラリー・間では、「吉村靖孝展 マンガアーキテクチャ――建築家の不在」を開催します。

吉村靖孝氏は建築活動の初期の頃より、建築が人びとのふるまいなどの自発的な動きと、社会制度や状況など多様な社会的条件との架け橋になれるよう、両者のさまざまな関係構築を試みてきました。

たとえば、既成のテント倉庫で木造建築を覆うことで、大きな一室空間の下で子どもがのびのびと過ごせる子育て支援施設を実現した「フクマスベース」(2016年)、建築を不動産と動産のあいだととらえ、土地に縛られずに住む場所の選択ができる生活を仮想した「半動産建築」の「ホームトゥーゴー#001」(2019年)、人間だけでなく動物もともに幸せな人生を送れるアニマル・ウェルフェア社会を構想した「滝ヶ原チキンビレジ」(2021年)など、これから日本が直面する人口減少社会における、新しい住まいや暮らしのあり方を模索しています。

吉村氏が探究するこれら現代社会における建築の拡張性をさらに進めるために、仮に建築家個人の作家性を「不在」にしたら何が起きるのか? 氏が自らの作品を題材に、本展覧会を通して問いかけます。

本展では、吉村氏の7つのプロジェクトを異なる漫画家が7つのストーリーとして描き下ろすことにより、建築の新たな解釈の可能性を探ります。二次元の絵画表現の中でも特に独自の発達を遂げ、私たちの日常生活にも馴染み深いものとなった漫画の世界。漫画が建築と出逢い、建築家の手を離れた先に描かれるものはなにか。建築と漫画のコラボレーションによって生まれるものを、発見していただければ幸いです。
(TOTOギャラリー・間)

リリーステキストより
丸山晴之+野澤真佑 / ヒャッカによる、福井・勝山市の飲食店「+ヒトマメ」。食品製造企業が新規事業で運営する大豆食品の魅力を伝えるカフェ。未経験の業態への挑戦に対し、建築や体験の“在り方”にまで立ち返って設計。積雪の為の大屋根が特徴的な地域の“風景のひとつ”となる建築を考案
丸山晴之+野澤真佑 / ヒャッカによる、福井・勝山市の飲食店「+ヒトマメ」。食品製造企業が新規事業で運営する大豆食品の魅力を伝えるカフェ。未経験の業態への挑戦に対し、建築や体験の“在り方”にまで立ち返って設計。積雪の為の大屋根が特徴的な地域の“風景のひとつ”となる建築を考案外観、南東側より見る。 photo©市川靖史
丸山晴之+野澤真佑 / ヒャッカによる、福井・勝山市の飲食店「+ヒトマメ」。食品製造企業が新規事業で運営する大豆食品の魅力を伝えるカフェ。未経験の業態への挑戦に対し、建築や体験の“在り方”にまで立ち返って設計。積雪の為の大屋根が特徴的な地域の“風景のひとつ”となる建築を考案外観、東側よりエントランス部分を見る。 photo©市川靖史
丸山晴之+野澤真佑 / ヒャッカによる、福井・勝山市の飲食店「+ヒトマメ」。食品製造企業が新規事業で運営する大豆食品の魅力を伝えるカフェ。未経験の業態への挑戦に対し、建築や体験の“在り方”にまで立ち返って設計。積雪の為の大屋根が特徴的な地域の“風景のひとつ”となる建築を考案正面:飲食スペース、右:オープンカウンター photo©市川靖史

丸山晴之+野澤真佑 / ヒャッカが設計した、福井・勝山市の飲食店「+ヒトマメ」です。
食品製造企業が新規事業で運営する大豆食品の魅力を伝えるカフェです。建築家は、未経験の業態への挑戦に対し、建築や体験の“在り方”にまで立ち返って設計しました。そして、積雪の為の大屋根が特徴的な地域の“風景のひとつ”となる建築を考案しました。店舗の場所はこちら(Google Map)。

霊峰白山を背にした山並みとともにある勝山市、そして報恩講を通じて大豆料理に親しみがある福井県。
+ヒトマメは福井県勝山市にある冷凍きざみ油揚げの製造を生業とする山一食品の新規事業である。山一食品は多くの製造業同様、コロナ禍の折に企業運営の岐路にたたされ、ポストコロナ社会への変化に対応するため新規事業の実施に踏み切った。

建築家によるテキストより

新規事業はカフェという形式が選択された。
その目的はお客様との直接の接点となるカフェを通じて大豆食品とその食文化の魅力を発信すること、その魅力をさらに高めること。これにより山一食品が将来にわたって地域に愛され、発展し続ける企業へと成長するというストーリーだ。一方、山一食品は創業以来料飲施設の運営実績はなく、本事業は大きな挑戦でもあった。
よって私たちはそのストーリーの実現のため、お客様にどのような体験を提供すべきか、そのために必要な建築はどのようなものか、対話を重ねて計画を具現化していった。

建築家によるテキストより

ひと冬のうちに何度も雪下ろしをする勝山では、雪にまつわる多様なふるまいに呼応する大きな屋根を持った家屋が山あいに拡がっている。+ヒトマメは、その風景のひとつになることを目指した。
寄棟のボリュームは地表面の雪と屋根雪が繋がらないよう軒先を高くした。軒下空間は奥行を深くして堆雪と窓の間に空隙をつくり、堆雪の荷重により窓が破損すること防いでいる。
深い軒は夏季には店舗内への直射日光を遮り、涼しげな日陰をつくるとともに、白山の稜線が織りなす美しい景観を内部に取り込む。この軒の操作により、通年で閉塞感なく快適で安全な店舗運営が可能となった。

建築家によるテキストより
会田友朗 / アイダアトリエによる、長野の「コードマーク御代田」。里山環境を維持する為の活動拠点。人と自然の“共有の精神”を礎とする施設として、地域の風土資産を巡る道の“結び目”となる存在を志向。螺旋状に連なる“8つのフロア”から“多様な景観”を望める建築を考案
会田友朗 / アイダアトリエによる、長野の「コードマーク御代田」。里山環境を維持する為の活動拠点。人と自然の“共有の精神”を礎とする施設として、地域の風土資産を巡る道の“結び目”となる存在を志向。螺旋状に連なる“8つのフロア”から“多様な景観”を望める建築を考案外観、北東側より見る。 photo©野秋達也
会田友朗 / アイダアトリエによる、長野の「コードマーク御代田」。里山環境を維持する為の活動拠点。人と自然の“共有の精神”を礎とする施設として、地域の風土資産を巡る道の“結び目”となる存在を志向。螺旋状に連なる“8つのフロア”から“多様な景観”を望める建築を考案外観、東側より見る。 photo©野秋達也
会田友朗 / アイダアトリエによる、長野の「コードマーク御代田」。里山環境を維持する為の活動拠点。人と自然の“共有の精神”を礎とする施設として、地域の風土資産を巡る道の“結び目”となる存在を志向。螺旋状に連なる“8つのフロア”から“多様な景観”を望める建築を考案1階、ラウンジから1階の土間(多目的スペース)と2階のライブラリーを見る。 photo©野秋達也
会田友朗 / アイダアトリエによる、長野の「コードマーク御代田」。里山環境を維持する為の活動拠点。人と自然の“共有の精神”を礎とする施設として、地域の風土資産を巡る道の“結び目”となる存在を志向。螺旋状に連なる“8つのフロア”から“多様な景観”を望める建築を考案2階、ワークスペースAからワークスペースBを見る。 photo©野秋達也

会田友朗 / アイダアトリエが設計した、長野・御代田町の「コードマーク御代田」です。
里山環境を維持する為の活動拠点の計画です。建築家は、人と自然の“共有の精神”を礎とする施設として、地域の風土資産を巡る道の“結び目”となる存在を志向しました。そして、螺旋状に連なる“8つのフロア”から“多様な景観”を望める建築を考案しました。施設の場所はこちら(Google Map)。

縄文(CORDMARK)文化の特徴である人と自然との「共有の精神」を礎に、地域に伝わる生き抜く智恵や技を集め、最新の研究技術も試し、共に活かし、地域で生きる環境を維持するための民間の拠点施設である。

田畑や山林での活動を支える軒下の屋外作業場をはじめ、人々の集うカフェでありワークショップ等も行う土間、厨房、食品加工室、シャワー室、ライブラリー、ワークスペース等からなる。

建築家によるテキストより

設計にあたっては、信州の風土資産と言える川沿いの田畑、段丘の集落、神社、谷、尾根や山林を巡る道の「結び目」としての建築をめざした。それは、豊かな自然風景との連続体であり、新しい視点や活力をもたらす象徴的存在であるべきだと考えた。

建築家によるテキストより

そこで、豊かな土地の起伏を引き込み8つのレベル差を設けた床を、クリ丸太の心柱と煉瓦のペチカを中心に渦を巻いた動線が昇る構成とし、屋内外をつなぐ螺旋の屋根をかけた。小さな建築だが、内部を上下左右に回遊するうちに、浅間山、平尾山、名もない尾根まで、多様な景観が異なるスケールと角度で見え隠れする。

建築家によるテキストより
2024.9.26Thu
トラフ建築設計事務所による、東京・港区の店舗「イソップ 南青山」。低層の商業施設内での計画。“集合住宅の様なスケール感”や“窓から差し込む自然光”に着想を得て、心安らげる“家庭のような空間”を志向。什器類を60年代頃の木製家具を参照して“置き家具”の形式で作る
トラフ建築設計事務所による、東京・港区の店舗「イソップ 南青山」。低層の商業施設内での計画。“集合住宅の様なスケール感”や“窓から差し込む自然光”に着想を得て、心安らげる“家庭のような空間”を志向。什器類を60年代頃の木製家具を参照して“置き家具”の形式で作る外観、南西側より見る。 photo©Courtesy of Aesop, Norihito Yamauchi
トラフ建築設計事務所による、東京・港区の店舗「イソップ 南青山」。低層の商業施設内での計画。“集合住宅の様なスケール感”や“窓から差し込む自然光”に着想を得て、心安らげる“家庭のような空間”を志向。什器類を60年代頃の木製家具を参照して“置き家具”の形式で作るシンク側からポスカウンターを見る。 photo©Courtesy of Aesop, Norihito Yamauchi
トラフ建築設計事務所による、東京・港区の店舗「イソップ 南青山」。低層の商業施設内での計画。“集合住宅の様なスケール感”や“窓から差し込む自然光”に着想を得て、心安らげる“家庭のような空間”を志向。什器類を60年代頃の木製家具を参照して“置き家具”の形式で作る左:エンスイートエリア、正面:ポスカウンター photo©Courtesy of Aesop, Norihito Yamauchi
トラフ建築設計事務所による、東京・港区の店舗「イソップ 南青山」。低層の商業施設内での計画。“集合住宅の様なスケール感”や“窓から差し込む自然光”に着想を得て、心安らげる“家庭のような空間”を志向。什器類を60年代頃の木製家具を参照して“置き家具”の形式で作る「フレグランスアルモワール」とベンチとエントランス photo©Courtesy of Aesop, Norihito Yamauchi

トラフ建築設計事務所が設計した、東京・港区の店舗「イソップ 南青山」です。
低層の商業施設内での計画です。建築家は、“集合住宅の様なスケール感”や“窓から差し込む自然光”に着想を得て、心安らげる“家庭のような空間”を志向しました。そして、什器類を60年代頃の木製家具を参照して“置き家具”の形式で作りました。店舗の場所はこちら(Google Map)。

オーストラリアのスキンケアブランドであるイソップの、南青山に位置する路面店の内外装計画。
敷地はレンガのファサードが特徴的な2階建ての商業施設の1階の角地で、間口4.5m、奥行き22.5mの細長い空間が計画地となった。

建築家によるテキストより

南青山はハイブランドの商業施設が立ち並ぶ最先端のエリアでありながら、一歩路地へ入ると戦後モダニズムの集合住宅がヴィンテージマンションとして残り、商業施設と住居が調和している。集合住宅のような敷地のスケール感や、窓から差し込む自然光を踏まえ、居心地がよく心安らげる、家庭のような空間を構想した。

建築家によるテキストより

1960~70年代に使われていた家庭的な木製家具に着想を得た商品棚やシンクなどのカウンターは独立した「置き家具」として凹凸のある壁から離して配置し、環境に配慮し石膏ボードを張らずにコンクリートを露わにした。家具には節が特徴的な国産のパイン材を使い、エッジの曲線など丁寧なディテールを施された家具のその丸みを帯びた太い脚は人間らしさを感じさせ、あめ色に経年変化していくパイン材は、年月を重ねるごとに愛らしさが増していく。

床には柔らかいサイザル麻を用い、既存躯体である壁・天井は床の近似色で塗装することで、空間に一体感をもたらす。細長い空間の奥にあるポスカウンターとエンスイートシンクの少し窪まった空間はよりプライベートで親密な場所とした。ベンチやフレグランスアルモワール、エンスイート棚は軽やかにアルミで仕上げ、木と金属、二つの要素が組み合わさることで、空間全体のバランスを取っている。

建築家によるテキストより
2024.9.25Wed
米田雅樹 / ヨネダ設計舎による、三重・伊勢市の「キロプテラの家」。編集者の施主と両親の為に計画。“知覚・時間・想像”に拡がりを与える存在を求め、“ルートと選択”という趣旨の元に“モジュールを反復させる”平面構成を考案。複数の経路で“無限遠の様なループ性”も生み出す
米田雅樹 / ヨネダ設計舎による、三重・伊勢市の「キロプテラの家」。編集者の施主と両親の為に計画。“知覚・時間・想像”に拡がりを与える存在を求め、“ルートと選択”という趣旨の元に“モジュールを反復させる”平面構成を考案。複数の経路で“無限遠の様なループ性”も生み出す外観、北側道路より見る。 photo©ToLoLoStudio 谷川ヒロシ
米田雅樹 / ヨネダ設計舎による、三重・伊勢市の「キロプテラの家」。編集者の施主と両親の為に計画。“知覚・時間・想像”に拡がりを与える存在を求め、“ルートと選択”という趣旨の元に“モジュールを反復させる”平面構成を考案。複数の経路で“無限遠の様なループ性”も生み出す1階、左:玄関、中央:広間、右:キッチン photo©ToLoLoStudio 谷川ヒロシ
米田雅樹 / ヨネダ設計舎による、三重・伊勢市の「キロプテラの家」。編集者の施主と両親の為に計画。“知覚・時間・想像”に拡がりを与える存在を求め、“ルートと選択”という趣旨の元に“モジュールを反復させる”平面構成を考案。複数の経路で“無限遠の様なループ性”も生み出す2階、左:室6(音の広場)、手前:室5(階段室)右:室7(クローゼット) photo©ToLoLoStudio 谷川ヒロシ
米田雅樹 / ヨネダ設計舎による、三重・伊勢市の「キロプテラの家」。編集者の施主と両親の為に計画。“知覚・時間・想像”に拡がりを与える存在を求め、“ルートと選択”という趣旨の元に“モジュールを反復させる”平面構成を考案。複数の経路で“無限遠の様なループ性”も生み出す2階、室6(音の広場) photo©ToLoLoStudio 谷川ヒロシ

米田雅樹 / ヨネダ設計舎が設計した、三重・伊勢市の「キロプテラの家」です。
編集者の施主と両親の為に計画されました。建築家は、“知覚・時間・想像”に拡がりを与える存在を求め、“ルートと選択”という趣旨の元に“モジュールを反復させる”平面構成を考案しました。そして、複数の経路で“無限遠の様なループ性”も生み出しました。

クライアントと初めて設計打合せをした際の箇条書きは以下であった。

・光が苦手なので自分の生活スペースは絞った光量を希望
・人生と共に集まってくる好きなものたちを楽しみながらレイアウトしていきたい

・両親と同居するが、1階に配する父と母のスペースは用途分離できる構造としたい



と大きく三点のご要望をいただいた。


高齢に差し掛かっているご両親のスペース(1階)と毎日仕事で帰りが遅い編集者であるクライアントのスペース(2階)との関係と、今後の可能性を含めたプランを検討した。

建築家によるテキストより

建築の使い方と、空間認識を「ルートと選択」というキーワードに置き換え、1階・2階とも同モジュールを反復させたプランとした。
ひとは視覚以外でもモノを視る。感じる。
まだ見えない反復の向こうは奥行きを持った想像の先へとつながっていく。
目線の先、頭の中双方にかきまぜられながら空間は増幅し、拡がっていく。

建築家によるテキストより

2階は設計を依頼した建主のスペースである。


既に手持ちの家具は原色を多用したものが多く、それらの背景となる色(補色)として朱色を選定した(設計初期からのクライアントの強い要望であった)
。
2階は南面から最北の寝床に向けて段状に上っていく。南面に穿った大きな開口からはいった光が、北に向かうにつれて狭まっていく。開口に絞られ、奥へと行くにつれてだんだんと闇が滲んでいく。
同プランの反復が、光の在り方、天井高の差異をつくり、ひととモノの居場所をつくる。

経路は幾通りもあり、床面積という概念とは異なる無限遠のようなループ性を生む。
各室に面する4面の開口が均一となるよう、可動垂れ壁や可動間仕切りをしのばせ、知覚経験の増幅を図った。

建築家によるテキストより
BIGによる、デンマークの「ペーパーアートミュージアム」。元スーパーマーケットをペーパーアートの美術館に転用する計画。伝統を未来に引継ぐ存在として、“一枚の紙”の様な屋根で既存建物を覆う構成を考案。既存壁面には“折紙”を参照した音響調整機能層が付加される
BIGによる、デンマークの「ペーパーアートミュージアム」。元スーパーマーケットをペーパーアートの美術館に転用する計画。伝統を未来に引継ぐ存在として、“一枚の紙”の様な屋根で既存建物を覆う構成を考案。既存壁面には“折紙”を参照した音響調整機能層が付加される image courtesy of BIG
BIGによる、デンマークの「ペーパーアートミュージアム」。元スーパーマーケットをペーパーアートの美術館に転用する計画。伝統を未来に引継ぐ存在として、“一枚の紙”の様な屋根で既存建物を覆う構成を考案。既存壁面には“折紙”を参照した音響調整機能層が付加されるワークショップスペース image courtesy of BIG

BIGが設計している、デンマークの「ペーパーアートミュージアム」です。
元スーパーマーケットをペーパーアートの美術館に転用する計画です。建築家は、伝統を未来に引継ぐ存在として、“一枚の紙”の様な屋根で既存建物を覆う構成を考案しました。また、既存壁面には“折紙”を参照した音響調整機能層が付加されます。


こちらはリリーステキストの翻訳です

BIGがデンマークの元スーパーマーケットの建物をペーパーアートの新しい美術館へと変貌させる

BIG-ビャルケ・インゲルス・グループは、デンマーク北ユトランド地方にある元スーパーマーケットの建物を、新しいペーパーアートの美術館に変える予定です。デンマークの文化遺産に深く根付いたペーパーアート、例えばル・クリントによるアイコニックな折り紙ランプシェードやH.C.アンデルセンの紙クリップなどがありますが、この建物の転用と増築により、美術館の年間来館者数を倍増させるとともに、アートの一形態として、また専門技術として紙を取り入れていくことを目指しています。

2018年に切り絵作家のビト・ヴェイレによって創設されたペーパーアートミュージアムは、北欧唯一の紙工芸とデザインの専門美術館です。約900㎡の元スーパーマーケットの建物は、BIGによって改装と増築が施され、ワークショップ、イベント、教室、倉庫、オフィス施設を備えた2300㎡の美術館に生まれ変わります。アダプティブ・リユース・プロジェクトでは、DGNBのゴールドまたはプラチナ認証の取得を目指しています。

「ペーパーアートはデンマークの文化遺産に深く根付いており、ル・クリントの折りたたみ式ランプやアンデルセンの紙クリップといった象徴的なデザインを通じて、デンマークのペーパーアートの伝統が紹介されています。この遺産を未来に引き継いでいくことが、この美術館の中心的な使命です。私たちは既存の建物を再利用したことも誇りに思っています」─ カレン・ビット・ヴェイレ、ペーパーアートミュージアムのアーティスト兼ディレクター

「ペーパーアートミュージアムは、新しい軽量屋根構造として構想されています。一枚の紙のように既存の建物に屋根が載り、その周囲に新しい機能のためのスペースが生まれます。つまり、新しいものと古いものを一つの屋根の下に統合するのです。既存の建物の外壁には、折り紙にインスパイアされ、複数の紙アーティストとのコラボレーションでデザインされた新しい音響調整機能を持つ紙のアート層が施されます。

「ペーパーアートとは、単色の二次元素材である一枚の紙から、三次元の形や複雑なイメージを作り出すことです。屋根の表面を折り紙の1枚の紙のように扱うことで、既存の機能と新しい機能が1つの統一されたジェスチャーにまとめられます。明確さによって表現力が強調され、シンプルさから複雑さが生まれます。そして、老朽化したスーパーマーケットは、浮遊する湾曲した屋根の下で新たな命を得るのです」─ ビャルケ・インゲルス、BIG-ビャルケ・インゲルス・グループ創設者兼クリエイティブ・ディレクター

2024.9.24Tue
京都国立近代美術館での展覧会「LOVE ファッション―私を着がえるとき」の入場チケットをプレゼント。18世紀から現代までの衣服作品を中心に展示し、“着ること”の意味の再考を促す内容。会場デザインは“GROUP+石毛健太+楊いくみ”が手掛ける
京都国立近代美術館での展覧会「LOVE ファッション―私を着がえるとき」の入場チケットをプレゼント。18世紀から現代までの衣服作品を中心に展示し、“着ること”の意味の再考を促す内容。会場デザインは“GROUP+石毛健太+楊いくみ”が手掛ける展覧会ポスター image courtesy of 京都国立近代美術館
京都国立近代美術館での展覧会「LOVE ファッション―私を着がえるとき」の入場チケットをプレゼント。18世紀から現代までの衣服作品を中心に展示し、“着ること”の意味の再考を促す内容。会場デザインは“GROUP+石毛健太+楊いくみ”が手掛けるComme des Garcons(川久保玲)トップ、パンツ 2020 年春夏 ©京都服飾文化研究財団、撮影:来田猛

京都国立近代美術館での展覧会「LOVE ファッション―私を着がえるとき」の入場チケットを抽選でプレゼントいたします。
18世紀から現代までの衣服作品を中心に展示し、“着ること”の意味の再考を促す内容です。会場デザインは“GROUP+石毛健太+楊いくみ”が手掛けています。会期は、2024年9月13日~11月24日まで。展覧会の公式サイトはこちら
入場チケットプレゼント企画の応募締切は、2024年10月7日(月)13時まで(お申込みにはGoogleアカウントが必要になります)。こちらのフォームからご応募ください。厳正な抽選を行い当選された方にはメールにてご連絡いたします(メール送付を当選発表にかえさせていただきます)。

京都国立近代美術館(MoMAK)と京都服飾文化研究財団(KCI)は、2024年9月13日(金)から11月24日(日)まで、特別展「LOVE ファッション―私を着がえるとき」を開催いたします。

服を着ることは人間の普遍的な営みのひとつです。そして装いには私たちの内なる欲望が潜み、憧れや熱狂、葛藤や矛盾を伴って表れることがあります。お気に入りの服を着たい、あの人のようになりたい、ありのままでいたい、我を忘れたい、……。着る人のさまざまな情熱や願望=「LOVE」を受け止める存在としてのファッション。そこには万華鏡のようにカラフルな世界が広がっています。

本展では、KCIが所蔵する18世紀から現代までの衣装コレクションを中心に、人間の根源的な欲望を照射するアートとともに、ファッションとの関わりにみられるさまざまな「LOVE」のかたちについて考えます。展覧会を通して、私たち人間が服を着ることの意味について再び考えるきっかけとなるでしょう。

リリーステキストより

以下に、詳細な情報を掲載します。

【ap job更新】 “まちの新しい価値になる”を掲げ、建物や土地の価値向上に取り組む「リノベる株式会社」が、都市創造事業部のプロジェクトマネージャーと設計スタッフを募集中
【ap job更新】 “まちの新しい価値になる”を掲げ、建物や土地の価値向上に取り組む「リノベる株式会社」が、都市創造事業部のプロジェクトマネージャーと設計スタッフを募集中
【ap job更新】 “まちの新しい価値になる”を掲げ、建物や土地の価値向上に取り組む「リノベる株式会社」が、都市創造事業部のプロジェクトマネージャーと設計スタッフを募集中

“まちの新しい価値になる”を掲げ、建物や土地の価値向上に取り組む「リノベる株式会社」の、都市創造事業部のプロジェクトマネージャーと設計スタッフ 募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

~まちの新しい価値になる。~

「まちの新しい価値になる」という事業ビジョンのもと、建物や土地の価値向上や再生事業のプロジェクトを、事業企画から運営までワンストップでマネジメントしています。
同様のワンストップスキームで新築案件の依頼も増加しており、経験を活かして頂くフィールドは拡大傾向です。
その都市創造事業部は、この3年で実に成長率200%を達成しました。

【都市創造事業の特徴・強み】
1.設計・デザインを軸としたワンストップサービスを建物種別限定せずに事業化の成立検証段階からプロジェクトマネジメント
・事業化の成立検証の段階から、リーシング支援・企画・デザイン・設計・施工・運営マネジメントまで全ての段階を一貫してプロジェクトマネジメントを行います。
・なかでも当社では設計、施工部門を自社内に保有しております。そのためコンサルだけではなく直接的に案件に関わることが可能になり、より発注者の求める事業の実現に向けたプロジェクトマネジメントが可能になります。
・加えて、プロジェクトマネジメント業務として、コスト・スケジュールについても、常に計画の進捗に合わせて、管理を行うことにより、業務を適切に遂行する役割を担っていただきます。

2.自由度の高い企画・関わる案件の幅広さ
・事業ミッション「まちの新しい価値になる」を軸として多様な案件に取り組むことが可能です。
・遊休不動産の価値向上・再生事業のプロジェクトを中心としながらも、事業ミッションの実現において、事業性および持続性の観点から新築の案件に携わる機会も増えてきております。
・各案件の企画においては、一人ひとりが裁量権をもち自らが中心となって立案・推進・管理を行い、社内外を巻き込みプロジェクトマネジメントいただきます。
・グッドデザイン賞も多数受賞しており、デザイン以外にも地方都市再生モデル・新たな体験価値を生み出した点が高く評価されております。

山﨑壮一建築設計事務所による、沖縄の宿泊施設「アルカディアリゾート宮古島」。海沿いの傾斜地に建つ全室スイートルームのホテル。眺望と景観の継承を主題とし、高さを抑えた三棟を“地形の等高線”に沿って配置する計画を考案。“海との出会い方”も考慮してゲートや壁などの建築要素を設計
山﨑壮一建築設計事務所による、沖縄の宿泊施設「アルカディアリゾート宮古島」。海沿いの傾斜地に建つ全室スイートルームのホテル。眺望と景観の継承を主題とし、高さを抑えた三棟を“地形の等高線”に沿って配置する計画を考案。“海との出会い方”も考慮してゲートや壁などの建築要素を設計鳥瞰、南東の海側より見る。 photo©小川重雄
山﨑壮一建築設計事務所による、沖縄の宿泊施設「アルカディアリゾート宮古島」。海沿いの傾斜地に建つ全室スイートルームのホテル。眺望と景観の継承を主題とし、高さを抑えた三棟を“地形の等高線”に沿って配置する計画を考案。“海との出会い方”も考慮してゲートや壁などの建築要素を設計外観、敷地内通路よりB棟を見る。 photo©小川重雄
山﨑壮一建築設計事務所による、沖縄の宿泊施設「アルカディアリゾート宮古島」。海沿いの傾斜地に建つ全室スイートルームのホテル。眺望と景観の継承を主題とし、高さを抑えた三棟を“地形の等高線”に沿って配置する計画を考案。“海との出会い方”も考慮してゲートや壁などの建築要素を設計B棟、201室、室内からプール越しに海側を見る。 photo©小川重雄
山﨑壮一建築設計事務所による、沖縄の宿泊施設「アルカディアリゾート宮古島」。海沿いの傾斜地に建つ全室スイートルームのホテル。眺望と景観の継承を主題とし、高さを抑えた三棟を“地形の等高線”に沿って配置する計画を考案。“海との出会い方”も考慮してゲートや壁などの建築要素を設計C棟、101室、左:プール、中央:テラス、右:リビング photo©小川重雄

山﨑壮一建築設計事務所が設計した、沖縄の宿泊施設「アルカディアリゾート宮古島」です。
海沿いの傾斜地に建つ全室スイートルームのホテルです。建築家は、眺望と景観の継承を主題とし、高さを抑えた三棟を“地形の等高線”に沿って配置する計画を考案しました。また、“海との出会い方”も考慮してゲートや壁などの建築要素を設計しました。施設の公式サイトはこちら

アルカディアリゾート宮古島は、全室スイートルームのラグジュアリーリゾートホテルである。
事業主からは、全客室からのオーシャンビュー、プライバシーの確保、地域で最高グレードの品質である事、が求められた。

建築家によるテキストより

敷地のある伊良部島南部は起伏が少なく陸から海へなだらかにつながる地形となっている。一方、海岸線には隆起侵食された石灰岩がリアス式状に表れ特徴的な景観を形成しており、計画地の目の前にもプライベートビーチの魅力的な風景が広がっていた。
この海への視界・既存景観の継承に配慮しながら、造成と建築を俯瞰的に捉え、一体的に計画を行うことがテーマとなった。

建築家によるテキストより

客室は14室、海への眺望を求め間口を抑えた部屋を横並びに置く配置もありえたが、それでは必要なグレードに達し得ず、充分な開放感・海とのつながりを感じることもできない。ここで私達が提案したのは、建築群を等高線にそって3列にまとめ、高低差を設けながら客室を配置する計画である。これによりホテル利用者全ての居場所からオーシャンビューが得られることとなった。

建築家によるテキストより
2024.9.23Mon
O.F.D.A.とSpicy Architectsによる、東京・千代田区の店舗「わかやま紀州館」。都心のアンテナショップ。多様な商品に起因する“大量の視覚情報”という前提に対し、全体に“橙色”を用いて“統一感を与える背景”となる空間を構築。地場の木材も多用し“豊かな香り”で通行人を店内へと誘う
O.F.D.A.とSpicy Architectsによる、東京・千代田区の店舗「わかやま紀州館」。都心のアンテナショップ。多様な商品に起因する“大量の視覚情報”という前提に対し、全体に“橙色”を用いて“統一感を与える背景”となる空間を構築。地場の木材も多用し“豊かな香り”で通行人を店内へと誘う共用通路から店舗全体を見る。 photo©長谷川健太
O.F.D.A.とSpicy Architectsによる、東京・千代田区の店舗「わかやま紀州館」。都心のアンテナショップ。多様な商品に起因する“大量の視覚情報”という前提に対し、全体に“橙色”を用いて“統一感を与える背景”となる空間を構築。地場の木材も多用し“豊かな香り”で通行人を店内へと誘う共用通路側からカフェカウンター全体を見る。 photo©長谷川健太
O.F.D.A.とSpicy Architectsによる、東京・千代田区の店舗「わかやま紀州館」。都心のアンテナショップ。多様な商品に起因する“大量の視覚情報”という前提に対し、全体に“橙色”を用いて“統一感を与える背景”となる空間を構築。地場の木材も多用し“豊かな香り”で通行人を店内へと誘う売場、島什器を見る。 photo©長谷川健太
O.F.D.A.とSpicy Architectsによる、東京・千代田区の店舗「わかやま紀州館」。都心のアンテナショップ。多様な商品に起因する“大量の視覚情報”という前提に対し、全体に“橙色”を用いて“統一感を与える背景”となる空間を構築。地場の木材も多用し“豊かな香り”で通行人を店内へと誘うカウンターの詳細 photo©長谷川健太

中川宏文 / O.F.D.A.山本稜 / Spicy Architectsが設計した、東京・千代田区の店舗「わかやま紀州館」です。
都心のアンテナショップの計画です。建築家は、多様な商品に起因する“大量の視覚情報”という前提に対し、全体に“橙色”を用いて“統一感を与える背景”となる空間を構築しました。また、地場の木材も多用し“豊かな香り”で通行人を店内へと誘うことも意図されました。店舗の場所はこちら(Google Map)。

和歌山県の首都圏アンテナショップ「わかやま紀州館」のリニューアルの計画である。
和歌山ならではの商品が並び、新たにイートインコーナーを設ける店舗として設計した。計画店舗は有楽町駅前の東京交通会館の地下1階の一角である。

この施設の低層部には全国各地のアンテナショップが立ち並び、通行人の目を引くために様々な仕上げや看板で装飾が施されている。また、物産館という店舗形態は、幅広い商品を生産者から個別に仕入れるため、商品の品目やパッケージデザインが統一されておらず、どの店舗も大量の視覚情報で溢れている。

そこで、本計画では、多種多様な商品に統一感を与える背景をつくり、かつ通行人を店内に引き込むような要素を兼ね備えた店舗とすることを目指した。

建築家によるテキストより

取り扱う商品は和歌山県自慢の商品であるが、それぞれのパッケージの形、色やツヤは様々である。この商品の集積の印象が統一して魅力的にお客さんに伝わるように、背景に橙色を用いてコントロールをした。また、店舗スペース内の太いコンクリート柱には、橙色に塗装したメッシュで包むことによって目に留まりやすいファサードをつくった。

建築家によるテキストより

設計要件として特に重要視されたのは和歌山県の豊富な山林が育んだ紀州材を使用することであった。

紀州材は他の産地の木材と比較して、色合いや目合いが良く、素直で狂いが少ないのが特徴である。まるで山から切り出された木々が製材所に並んでいるかのように、シンプルに並べ、積み重ねることで材料そのものの美しさをストレートに伝えることを意識した。

メディアやインターネットの発展と共に視覚性優位が過剰になった現代において、紀州材のヒノキが持つ豊かな香りは臭覚を刺激し、店舗前を行き交う人々を店内へと誘い込む。

建築家によるテキストより

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