2025.6.02Mon
横田賢治 / 横田建築設計事務所による、高知・吾川郡の「池川こども園」。自然に囲まれた傾斜地での計画。“遊び方を自由に考えて学べる場”を目指し、立体的な回遊性のある“大きなアスレチック”の様な建築を考案。山と谷の関係を考慮して園舎と園庭の安全性を向上させる配置とする
横田賢治 / 横田建築設計事務所による、高知・吾川郡の「池川こども園」。自然に囲まれた傾斜地での計画。“遊び方を自由に考えて学べる場”を目指し、立体的な回遊性のある“大きなアスレチック”の様な建築を考案。山と谷の関係を考慮して園舎と園庭の安全性を向上させる配置とする外観、西側の川から見る。 photo©横田賢治
横田賢治 / 横田建築設計事務所による、高知・吾川郡の「池川こども園」。自然に囲まれた傾斜地での計画。“遊び方を自由に考えて学べる場”を目指し、立体的な回遊性のある“大きなアスレチック”の様な建築を考案。山と谷の関係を考慮して園舎と園庭の安全性を向上させる配置とする1階、左:南側保育室、右:多目的ホール(建具を開いた状態) photo©横田賢治
横田賢治 / 横田建築設計事務所による、高知・吾川郡の「池川こども園」。自然に囲まれた傾斜地での計画。“遊び方を自由に考えて学べる場”を目指し、立体的な回遊性のある“大きなアスレチック”の様な建築を考案。山と谷の関係を考慮して園舎と園庭の安全性を向上させる配置とする1階、テラスから川側を見る。 photo©横田賢治
横田賢治 / 横田建築設計事務所による、高知・吾川郡の「池川こども園」。自然に囲まれた傾斜地での計画。“遊び方を自由に考えて学べる場”を目指し、立体的な回遊性のある“大きなアスレチック”の様な建築を考案。山と谷の関係を考慮して園舎と園庭の安全性を向上させる配置とする2階、ルーフガーデンから多目的室側を見る。 photo©横田賢治

横田賢治 / 横田建築設計事務所が設計した、高知・吾川郡の「池川こども園」です。
自然に囲まれた傾斜地での計画です。建築家は、“遊び方を自由に考えて学べる場”を目指し、立体的な回遊性のある“大きなアスレチック”の様な建築を考案しました。また、山と谷の関係を考慮して園舎と園庭の安全性を向上させる配置としています。

水質日本一に選定された仁淀川の支川沿い、山側と谷側からアクセスできる自然に囲まれた傾斜地。
主要構造部を含めた老朽化による建て替えです。

建築家によるテキストより

計画は飛び石や獣害へ備え、山側に堅固なRC造の園舎を配置し園舎と園庭の安全性を向上させるとともに谷側へ開きました。

傾斜園庭や中庭、フラットな屋上芝生広場、ルーフテラスなど複数設けた外部と各保育室からも直接出られる立体的な回遊性は、全体を一として、または体格差を考慮した年次毎や活動内容によって連続と分節を切り替える大きなアスレチックのような遊び場となります。

平面的にコンパクトな園舎は動線が短くなるよう各室を配置し、断面的な起伏により各室の居住性の向上を図り、特徴の異なる園庭は屋内を繋ぐように連環します。

建築家によるテキストより

敷地と園舎が合目的的ではなく、積木のように遊び方を自由に考えて学べる場所となることを目指しました。

また、敷地内外の植栽計画の一環として子ども達と一緒にどんぐりなどの地場の種子を拾い育てており、将来的には町道との境のフェンスをなくすことを計画しています。

建築家によるテキストより
宮本佳明建築設計事務所による、兵庫・赤穂郡の「上郡町立認定こども園」。山々に囲まれた地域での計画。防犯を考慮しつつも閉鎖的すぎない在り方を求め、中庭型とした上で“隙間”や“屋根越し”に内外が繋がる建築を考案。出入口の太鼓橋で動線を立体交差させて中庭側からの登園も実現
宮本佳明建築設計事務所による、兵庫・赤穂郡の「上郡町立認定こども園」。山々に囲まれた地域での計画。防犯を考慮しつつも閉鎖的すぎない在り方を求め、中庭型とした上で“隙間”や“屋根越し”に内外が繋がる建築を考案。出入口の太鼓橋で動線を立体交差させて中庭側からの登園も実現俯瞰、南西側より見下ろす。 photo©太田拓実
宮本佳明建築設計事務所による、兵庫・赤穂郡の「上郡町立認定こども園」。山々に囲まれた地域での計画。防犯を考慮しつつも閉鎖的すぎない在り方を求め、中庭型とした上で“隙間”や“屋根越し”に内外が繋がる建築を考案。出入口の太鼓橋で動線を立体交差させて中庭側からの登園も実現管理棟側から太鼓橋を見る。 photo©太田拓実
宮本佳明建築設計事務所による、兵庫・赤穂郡の「上郡町立認定こども園」。山々に囲まれた地域での計画。防犯を考慮しつつも閉鎖的すぎない在り方を求め、中庭型とした上で“隙間”や“屋根越し”に内外が繋がる建築を考案。出入口の太鼓橋で動線を立体交差させて中庭側からの登園も実現「みんなのおにわ」から太鼓橋と保育室棟(3〜5歳児)を見る。 photo©太田拓実
宮本佳明建築設計事務所による、兵庫・赤穂郡の「上郡町立認定こども園」。山々に囲まれた地域での計画。防犯を考慮しつつも閉鎖的すぎない在り方を求め、中庭型とした上で“隙間”や“屋根越し”に内外が繋がる建築を考案。出入口の太鼓橋で動線を立体交差させて中庭側からの登園も実現保育室棟(3歳未満児)、ほふく室から開口部越しに「みんなのおにわ」側を見る。 photo©太田拓実

宮本佳明建築設計事務所が設計した、兵庫・赤穂郡の「上郡町立認定こども園」です。
山々に囲まれた地域での計画です。建築家は、防犯を考慮しつつも閉鎖的すぎない在り方を求め、中庭型とした上で“隙間”や“屋根越し”に内外が繋がる建築を考案しました。また、出入口の太鼓橋で動線を立体交差させて中庭側からの登園も実現しています。

4棟の園舎を風車型に配置することにより、セキュリティの高い中庭型でありながら閉鎖的になり過ぎない保育・教育環境をつくることを目指した。

建築家によるテキストより

外部からは園舎と園舎の隙間を通して子どもたちの活動が垣間見え、園内からは屋根越しに周辺の山並みを望むことができる。またエントランス部に太鼓橋を掛けることによって上履きと下履きの動線を立体交差させ、中庭側から直接登園できるようにした。

中庭の周りには縁側が巡り、そこに大きく庇が張り出している。4棟の妻側にも切妻屋根が伸びて、大きな半屋外空間をつくる。純粋な室内空間の面積が927㎡であるのに対して、開放可能な回廊空間と軒下空間を合わせると半屋外空間は874㎡にもなる。

建築家によるテキストより

インテリアについては、自然な形で場所に対するアイデンティティが育まれるように、最長6年に及ぶこどもの発達段階に応じて少しずつスケールや仕上げ、色といった空間の質と風景が変化するように細やかなデザインを心がけた。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2025/5/26-6/1]
最も注目を集めたトピックス[期間:2025/5/26-6/1]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2025/5/26-6/1)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 安藤忠雄による、香川の「直島新美術館」が、明日開館。完成した建築や開館記念展の様子も公開
  2. 原広司が設計した「粟津邸」を会場に、設計当時の図面・スケッチ・写真などを公開する展覧会が開催。施主の粟津潔の作品に加えて、関連作家の絵画や映像も展示
  3. ザハ・ハディド・アーキテクツによる、サウジアラビアの博物館「Asaan, Misk Heritage Museum」。世界遺産登録の日干し煉瓦の建物が建ち並ぶ地域での計画。国の遺産を保存し共有する施設として、伝統建築の中庭を備えた構成や泥煉瓦の素材を参照した建築を考案。壁の厚さや日除け装置で消費エネルギー削減も行う
  4. 神谷修平+カミヤアーキテクツによる、東京・大田区の集合住宅「THE CONTOUR」。幹線道路沿いでの計画。騒音や振動に加えて視認性の高い敷地条件に対し、閉じながらも“魅力のある表情”を備えた存在を志向。“ソリッドなRC壁”にコンターの様に“水平目地”を刻んだファサードの建築を考案
  5. リナ・ゴットメによる、大阪・関西万博の「バーレーンパビリオン」。“海をつなぐ”をテーマに計画。同国と海の繋がりを伝える施設として、“伝統的な船の製造技術”の参照に加えて“日本の木組の技術”も融合させる建築を考案。持続可能性を考慮して殆どの材料を再利用可能とする
  6. 関本竜太 / リオタデザインによる、東京・西東京市の「巣の家」。建蔽率と容積率が厳しい狭小地での計画。“広がりのある空間”の創出を課題とし、天井高があり高窓から視線が抜けるリビングを上階に設ける建築を考案。鳥の巣が宿木を飲込んで成長した“人の住み処”をイメージ
  7. ピタゴラスイッチ等の創作で知られる、佐藤雅彦の展覧会の入場チケットをプレゼント。横浜美術館で開催。多様な作品の創作プロセスを紹介し、その独創的な“作り方”を紐解く内容。ピタゴラ装置の実物も展示
  8. 関谷涼太 / タソ建築アトリエによる、愛知・名古屋市の住宅「地包みの平家建て」。発想の源泉を“職人”に求めて計画された設計者の自邸。社会に果たせる“職責”を信じ、施工者の“技術と熱を美しく実現させる場”を志向。議論を越えて技術と向き合う過程が“空間美”となって建物に還元される
  9. IKAWAYA建築設計による、東京・目黒区の「Spiral Gardens House」。建て込んだ住宅街での計画。コロナ禍以降の新しい暮らしも考慮した“明るく開放的な住宅”を求め、4つの庭を“多方向に積み上げる”構成を考案。階段を“滞在空間”と捉え直した設計は“多様な場”の創出を意図
  10. 大阪・関西万博の、若手建築家が設計を手掛ける全20施設のパース画像とコンセプト(前編)。前編では、休憩所・ギャラリー・展示施設・ポップアップステージの10施設を紹介
  11. パナソニックが運営する、東京・新橋の“BRIDGEHEAD Shimbashi”を会場に「『現し』を考える。展 ver.2.0」が開催。スキーマ建築計画出身の西原将が企画監修手掛ける、“現し”をテーマとした展示会。デザイン・設備・法規などの視点でまとめた、“現し天井標準化マニュアル”も公開。初日にはトークイベントも実施
  12. 佐藤光彦建築設計事務所による、東京・品川区の集合住宅「nishico」。二方向接道の旗竿地に建つコーポラティブハウス。竿を繋げて“路地”をつくり、旗に設けた“広場”と接続、残りの“余白”にヴォリュームを配置。街並みと調和して光溢れる共有の場を備えた建築が立ち上がる
  13. フォスター+パートナーズによる、大阪・関西万博の「サウジアラビアパビリオン」。国の魅力を伝える場として、町や都市を探訪する体験を想起させる存在を志向。迷路の様な曲がりくねる路地を探索する空間構成を考案。ローカルアーキテクトとして梓設計も参画
  14. VUILDによる「リング・リング・ロング」。小さな子供と家族に美術館への訪問を促す企画の為に制作。リチャード・ロングの作品が常設された空間に、同サイズの“円形のソファ”等を設置。自作の円形のお面で作品と一体化できるワークショップも期間中に実施
  15. 小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、茨城・つくば市のオフィス「みどりの会所」。人口増が見込まれる地域での計画。通常機能に加えて災害時等に地域の人々が集まれる場を求め、家の様な温かみと公共施設の様な大らかさを持つ存在を志向。木架構の大庇と開かれた平面構成を特徴とする建築を考案
  16. 浜田晶則建築設計事務所による、大阪・関西万博の「土の峡谷(トイレ4)」。トイレと休憩所の機能を持つ施設。“現代の人間の巣のような未来の建築像と社会”の提示を意図し、土を出力可能な3Dプリンターを用いた“峡谷”の様な建築を考案。国内で入手可能で全て自然に還せる素材で作る
  17. 永山祐子建築設計による、大阪・関西万博の「ウーマンズ パビリオン in collaboration with Cartier」。女性をテーマとしジェンダー平等を目指す施設。自身設計のドバイ万博日本館のファサードのリユースも試み、解体・運搬・保管・再構築に関わる様々な問題を乗り越えて実現。次のリユース先も決定済で設計も既に開始
  18. トラフ建築設計事務所の会場構成による「士郎正宗の世界展」。“攻殻機動隊”などで知られる漫画家の展示。未来を描く世界への時間の層の追加を意図し、経年変化のあるパネルを壁面に用いる計画を考案。単管パイプを組んだ展示壁で作品の主題と呼応する透過性と浮遊感も創出
  19. ザハ・ハディド・アーキテクツによる展覧会「Function Through Form」の会場写真。自社のZHAギャラリーで開催。家具の仕事に着目し、この20年の活動の中から選ばれた作品を展示。多様な素材や文脈を横断しながらも“二項対立の継続的な探求”から一貫性のあるデザインが生まれる様子を紹介
  20. IKAWAYA建築設計による、東日本の住宅「Strolling Gardens & House」。住宅街の不定形な敷地に計画。自然と暮らしが一体となる住まいを求め、大小の庭を“多方向に積み上げる”建築を考案。周辺のスケールとの調和を意図した“小さな箱”を組合わせる構成は多様な居場所の創出にも寄与

2025.6.01Sun
マリーナ・タバスムへのインタビュー動画。自身が手掛ける今年(2025年)のサーペンタイン・パヴィリオンなどについて聞く内容。バングラディシュを拠点とする女性建築家

マリーナ・タバスム(Marina Tabassum)へのインタビュー動画です。自身が手掛ける今年(2025年)のサーペンタイン・パヴィリオンなどについて聞く内容。バングラディシュを拠点とする女性建築家です。

2025.5.31Sat
安藤忠雄による「直島新美術館」の様子を伝えるニュース動画。開館前日に行われた内覧会の様子を収録

安藤忠雄が設計した、香川の「直島新美術館」の様子を伝えるニュース動画です。開館前日(2025年5月30日)に行われた内覧会の様子を収録したもの。アーキテクチャーフォトでは、美術館の竣工写真なども記事として紹介しています。

2025.5.30Fri
【ap job更新】 吉祥寺を拠点に活動する「佐久間徹設計事務所」が、総務企画と建築設計のスタッフ(既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 吉祥寺を拠点に活動する「佐久間徹設計事務所」が、総務企画と建築設計のスタッフ(既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 吉祥寺を拠点に活動する「佐久間徹設計事務所」が、総務企画と建築設計のスタッフ(既卒・経験者)を募集中吉祥寺南町の社屋

吉祥寺を拠点に活動する「佐久間徹設計事務所」の、総務企画と建築設計のスタッフ(既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

吉祥寺に建築した社屋にて、事業拡大を目指す「佐久間徹設計事務所」が総務・企画スタッフ(正社員またはパートタイマー)および設計スタッフ(既卒・経験者)を大募集!

「コミュニケーションを大切に」
気持ちよく暮らすことを考えています。

設立18年目となる現在、設計スタッフ/総務企画スタッフ/業務委託スタッフ計18名で編成され、共同住宅や福祉施設、宿泊施設など比較的規模の大きな案件を中心に、個人住宅をはじめ、宿泊できるサウナ、本のための庵、温泉地における別邸など、多種多様な建築を設計。

最近では、福祉のまちづくりのプロジェクトや都内山間部に位置する宿泊施設の改修プロジェクト、まちの公共的な建物など、地域に貢献する建築にも関わっています。

若手中心の事務所ですが、全員で協力しながら様々なプロジェクトに前向きに取り組んでいます。

そんなわたしたちと共に、今後さらなる事業拡大を目指し働いてくださる総務企画スタッフ(正社員またはパートタイマー)および設計スタッフ(既卒・経験者)を募集します。

「建築家・内藤廣 赤鬼と青鬼の場外乱闘 in 渋谷」の入場チケットをプレゼント。2023年に島根で開催された展覧会の渋谷版として企画。建築家の思考を“赤鬼”と“青鬼”という異なる視点から紐解く内容。秘蔵インタビューや新規作成の模型等も展示
「建築家・内藤廣 赤鬼と青鬼の場外乱闘 in 渋谷」の入場チケットをプレゼント。2023年に島根で開催された展覧会の渋谷版として企画。建築家の思考を“赤鬼”と“青鬼”という異なる視点から紐解く内容。秘蔵インタビューや新規作成の模型等も展示キーヴィジュアル 提供:「建築家・内藤廣展 in 渋谷」実行委員会
「建築家・内藤廣 赤鬼と青鬼の場外乱闘 in 渋谷」の入場チケットをプレゼント。2023年に島根で開催された展覧会の渋谷版として企画。建築家の思考を“赤鬼”と“青鬼”という異なる視点から紐解く内容。秘蔵インタビューや新規作成の模型等も展示「渋谷駅周辺計画」東京都、20XX年、模型 ©内藤廣建築設計事務所

「建築家・内藤廣 赤鬼と青鬼の場外乱闘 in 渋谷」の入場チケットを抽選でプレゼントいたします。
2023年に島根で開催された展覧会の渋谷版として企画されました。建築家の思考を“赤鬼”と“青鬼”という異なる視点から紐解く内容です。秘蔵インタビューや新規作成の模型等も展示されます。
会場は、渋谷ストリーム ホール。会期は、2025年7月25日~8月27日まで。展覧会の公式ページはこちら。入場チケットプレゼント企画の応募締切は、2025年7月14日(月)13時まで(お申込みにはGoogleアカウントが必要になります)。こちらのフォームからご応募ください。厳正な抽選を行い当選された方にはメールにてご連絡いたします(メール送付を当選発表にかえさせていただきます)。

「建築家・内藤廣展 in 渋谷」実行委員会(委員長:小林幹育)は、2025年7月25日(金)から8月27日(水)まで、「建築家・内藤廣 赤鬼と青鬼の場外乱闘 in 渋谷」(以下、本展覧会)を渋谷ストリーム ホールにて開催します。

日本を代表する建築家であり、渋谷駅周辺の再開発において、2006年から建築デザインや景観を調整する「デザイン会議」の座長などを務める内藤廣が手がける全45のプロジェクトを、内藤自身の頭の中に宿る「赤鬼」と「青鬼」が、リング下の場外乱闘さながらに解説する、異色の展覧会です。

本展覧会は、2023年に島根県益田市の島根県立石見美術館(島根県芸術文化センター「グラントワ」内)で開催された展覧会「建築家・内藤廣 BuiltとUnbuilt 赤鬼と青鬼の果てしなき戦い」の渋谷版として企画されました。益田市での展覧会では、内藤の建築家としての思考を情熱的で自己主張の強い性格の「赤鬼」と、控えめで禁欲的な性格の「青鬼」という異なる視点から紐解き、作品を解説するという少し風変わりな展示方法も話題を呼び、12,815名の来場者を迎えました。

本展覧会では、このコンセプトを踏襲しつつ、蔵出しインタビューや「渋谷と益田」を対比的に表現した模型や映像などを新たに制作しました。渋谷駅周辺の再開発の全体像を俯瞰できる大型模型や撮り下ろしの映像作品、銀座線渋谷駅やグラントワの巨大な1/20模型など、渋谷と益田という対局にある街と向き合ったそれぞれの建築を体感できる展示になります。

リリーステキストより

内藤廣のメッセージ

2023年に島根県益田市で展覧会をやった時に、東京からもたくさんの方が見にきてくださいました。
その中に私が関わっている渋谷の再開発に関係する方たち、とりわけ商店会のメンバーもいました。彼らから、「これをぜひ渋谷でやってほしい」との声があり、その熱意に応えるつもりで、この渋谷の展覧会を催すことにしました。

内容は益田での展示を基にしつつ、美術館とは異なる場所での展示なので、展示の仕方も変え、大きく加えたのは渋谷に関する展示です。これから渋谷がこうなっていく、というまち造り全体を俯瞰する模型を多くの方に見てもらいたかったので新たに制作しました。

「過疎」発祥の地と言われる益田と、「オーバーツーリズム」で人が集まりすぎる渋谷。この二つは我が国の都市が抱える問題を典型的かつ対比的に象徴しているようにも見えます。建築家としてのこれまでの積み上げと延長の上に現在の私の立ち位置があるとすれば、それを見ていただき、この時代に対する思いの一端を共有していただけたら幸いです。

リリーステキストより

以下に、詳細な情報を掲載します。

ザハ・ハディド・アーキテクツによる展覧会「Function Through Form」の会場写真。自社のZHAギャラリーで開催。家具の仕事に着目し、この20年の活動の中から選ばれた作品を展示。多様な素材や文脈を横断しながらも“二項対立の継続的な探求”から一貫性のあるデザインが生まれる様子を紹介
ザハ・ハディド・アーキテクツによる展覧会「Function Through Form」の会場写真。自社のZHAギャラリーで開催。家具の仕事に着目し、この20年の活動の中から選ばれた作品を展示。多様な素材や文脈を横断しながらも“二項対立の継続的な探求”から一貫性のあるデザインが生まれる様子を紹介 photo©Luke Hayes
ザハ・ハディド・アーキテクツによる展覧会「Function Through Form」の会場写真。自社のZHAギャラリーで開催。家具の仕事に着目し、この20年の活動の中から選ばれた作品を展示。多様な素材や文脈を横断しながらも“二項対立の継続的な探求”から一貫性のあるデザインが生まれる様子を紹介 photo©Luke Hayes
ザハ・ハディド・アーキテクツによる展覧会「Function Through Form」の会場写真。自社のZHAギャラリーで開催。家具の仕事に着目し、この20年の活動の中から選ばれた作品を展示。多様な素材や文脈を横断しながらも“二項対立の継続的な探求”から一貫性のあるデザインが生まれる様子を紹介 photo©Luke Hayes

ザハ・ハディド・アーキテクツによる展覧会「Function Through Form」の会場写真です。
自社のZHAギャラリーで開催されています。同事務所の家具の仕事に着目し、この20年の活動の中から選ばれた作品を展示。多様な素材や文脈を横断しながらも“二項対立の継続的な探求”から一貫性のあるデザインが生まれる様子を紹介しています。会期は2025年の夏までとのこと。


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

ZHAギャラリーでの「Function Through Form」展

クラーケンウェル・デザイン・ウィークで開始され、2025年の夏まで開催される、この新しい展覧会は、ザハ・ハディド・アーキテクツ(ZHA)の家具デザインへのアプローチを探求します。図面、模型、素材サンプル、完成品を含む「Function Through Form: Furniture Designs by Zaha Hadid Architects」は、スタジオの創造的プロセスの舞台裏を紹介します。

2005年から2025年までの選ばれた作品を取り上げながら、この展覧会では、デザインとテクノロジーの限界に挑んできた多様な委託作品やコラボレーションが紹介されます。これらの作品は多様な素材や文脈を横断しながらも、二項対立の継続的な探求が、これらのデザインに一貫性を与えています。それは、実体と空間、内と外、伝統的な工芸と最新技術です。

実験精神を出発点としている「Function Through Form」は、形状、機能、素材性、空間体験が常に対話を重ねる、ZHAのリサーチ主導のデザインアプローチを際立たせています。

20年にわたるプロジェクトの年表は、デジタル設計ツール、製造技術、さまざまな分野における協働の新たな展開を描きながら、ザハ・ハディド・アーキテクツの学際的な研究を進めるための継続的な取り組みを示しています。

本展で紹介される新たなプロジェクトには、2025年のフオリサローネで初披露された、Febal Casaとのコラボレーションによる「ONDA」のほか、2024年のサローネ・デル・モービレで初公開された、iSiMARとの協働による「TOPOS」コレクションなど、近年のプロジェクトの最新ヴァージョンが含まれます。

ロンドンに拠点を置くZHAのギャラリーの2フロアにわたって展示される「Function Through Form」は、機能的なニーズと革新的なプロセスが新たな定義のインスピレーションとなり、家具や空間を通じて日常の関わり方を再構築している様子を明らかにします。

【ap job更新】 ハイエンド住宅や商業施設を手掛け、楽しさとやりがいのあるフィールドを用意する「株式会社アイケイジー」が、建築設計・インテリア・CADオペ・バックオフィスのスタッフを募集中
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【ap job更新】 ハイエンド住宅や商業施設を手掛け、楽しさとやりがいのあるフィールドを用意する「株式会社アイケイジー」が、建築設計・インテリア・CADオペ・バックオフィスのスタッフを募集中

ハイエンド住宅や商業施設を手掛け、楽しさとやりがいのあるフィールドを用意する「株式会社アイケイジー」の、建築設計・インテリア・CADオペ・バックオフィスのスタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

株式会社アイケイジーでは、業務拡大とオフィス移転に伴い、さらなる飛躍と高いクオリティを追求しながら、共に成長できる仲間を募集しています。

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安藤忠雄による、香川の「直島新美術館」が、明日開館。完成した建築や開館記念展の様子も公開
安藤忠雄による、香川の「直島新美術館」が、明日開館。完成した建築や開館記念展の様子も公開 撮影:GION
安藤忠雄による、香川の「直島新美術館」が、明日開館。完成した建築や開館記念展の様子も公開 撮影:GION
安藤忠雄による、香川の「直島新美術館」が、明日開館。完成した建築や開館記念展の様子も公開「直島新美術館 開館記念展示―原点から未来へ」展示風景、2025 年 撮影:来田猛
安藤忠雄による、香川の「直島新美術館」が、明日開館。完成した建築や開館記念展の様子も公開 撮影:GION

安藤忠雄が設計した、香川の「直島新美術館」が、明日(2025年5月31日)開館します。
完成した建築や開館記念展の様子も公開されています。入館はオンラインでの事前予約が推奨されています*。施設の公式ページはこちら
*記載内容を訂正しました。申し訳ございませんでした(2025/5/31)

直島新美術館の建築について

建築は、1992年開館のベネッセハウス ミュージアム以降、30年以上にわたり直島の数々の建物を手掛けてきた安藤忠雄氏が設計を担当しました。丘の稜線をゆるやかにつなぐような大きな屋根が特徴的な建物は地下2階、地上1階建てです。トップライトから自然光が入る階段室は地上から地下まで直線状に続いており、階段の両側に4つのギャラリーが配置されています。地上フロアの北側にはカフェを併設し、瀬戸内海を臨むテラスから、豊島や行き交う漁船など、瀬戸内海らしい景観を眺めることができます。

直島の集落内に初めてできる美術館建築のため、外観は本村の集落の景観になじむよう、焼杉のイメージに合わせた黒漆喰の外壁や本村の民家から着想を得た小石が積まれた塀などが特徴的で、美術館までのアプローチや建築からも直島の歴史や人々の営みと体験が緩やかに繋がるようデザインされています。

リリーステキストより

以下に、竣工写真と開館記念展の情報を掲載します。

ザハ・ハディド・アーキテクツによる、サウジアラビアの博物館「Asaan, Misk Heritage Museum」。世界遺産登録の日干し煉瓦の建物が建ち並ぶ地域での計画。国の遺産を保存し共有する施設として、伝統建築の中庭を備えた構成や泥煉瓦の素材を参照した建築を考案。壁の厚さや日除け装置で消費エネルギー削減も行う
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、サウジアラビアの博物館「Asaan, Misk Heritage Museum」。世界遺産登録の日干し煉瓦の建物が建ち並ぶ地域での計画。国の遺産を保存し共有する施設として、伝統建築の中庭を備えた構成や泥煉瓦の素材を参照した建築を考案。壁の厚さや日除け装置で消費エネルギー削減も行う Render by Specto Digital
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、サウジアラビアの博物館「Asaan, Misk Heritage Museum」。世界遺産登録の日干し煉瓦の建物が建ち並ぶ地域での計画。国の遺産を保存し共有する施設として、伝統建築の中庭を備えた構成や泥煉瓦の素材を参照した建築を考案。壁の厚さや日除け装置で消費エネルギー削減も行う Render by Specto Digital
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、サウジアラビアの博物館「Asaan, Misk Heritage Museum」。世界遺産登録の日干し煉瓦の建物が建ち並ぶ地域での計画。国の遺産を保存し共有する施設として、伝統建築の中庭を備えた構成や泥煉瓦の素材を参照した建築を考案。壁の厚さや日除け装置で消費エネルギー削減も行う Render by Specto Digital
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、サウジアラビアの博物館「Asaan, Misk Heritage Museum」。世界遺産登録の日干し煉瓦の建物が建ち並ぶ地域での計画。国の遺産を保存し共有する施設として、伝統建築の中庭を備えた構成や泥煉瓦の素材を参照した建築を考案。壁の厚さや日除け装置で消費エネルギー削減も行う Render by Specto Digital

ザハ・ハディド・アーキテクツによる、サウジアラビアの博物館「Asaan, Misk Heritage Museum」です
世界遺産登録の日干し煉瓦の建物が建ち並ぶ地域での計画です。建築家は、国の遺産を保存し共有する施設として、伝統建築の中庭を備えた構成や泥煉瓦の素材を参照した建築を考案しました。また、壁の厚さや日除け装置で消費エネルギー削減も行われます。


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

ディリーヤにあるミスク遺産博物館「アサーン」-その建設がいま始まりました。

「世代を超えて受け継がれる遺産」という意味を持つ「アサーン」は、サウジアラビアのディリーヤに設立される機関で、国家の遺産を保存し称えることを目的としています。

600年以上にわたるナジュド建築と歴史が日干しレンガの建造物の中に保存されているディリーヤのアッ=トゥライフ地区は、2010年にユネスコの世界遺産に登録されました。

伝統的なナジュド建築に着想を得たアサーン博物館は、地元で生産された粘土の泥レンガを用いて建設され、これはZHAにとって世界で初めてのアドベ建築プロジェクトとなります。

ディリーヤはサウジアラビア国家発祥の地とされており、王国における最も重要な遺産のひとつと考えられています。日干しレンガ造りの建造物の中に、600年以上にわたるナジュド建築と歴史が保存されているディリーヤのアッ=トゥライフ地区は、2010年にユネスコの世界遺産に登録されました。

「世代を超えて受け継がれる遺産」という意味を持つ「アサーン」は、サウジアラビアのディリーヤに設立される機関で、国家の遺産を保存し称えることに加えて、創造性と知識の共有の促進も目的としています。若者の学びとリーダーシップの育成に取り組む非営利団体、ミスク財団の支援を受けて、この博物館はインタラクティブな展示や没入型体験、ワークショップ、イベントを通じて、国家の文化遺産とのつながりを育むことを目指しています。現地の保存研究所は、歴史的な考古学遺物の修復と保存を支援します。

伝統的なナジュド建築に着想を得たアサーン博物館は、地元で生産された粘土の泥レンガを用いて建設されます。ディリーヤの暑い砂漠気候において高い断熱性を発揮するように厚く造られた、低炭素のアドベ壁は、高い熱容量を備えており、室内の快適さを保ちながら冷房に必要なエネルギーを削減します。

この3階建てのデザインは、旧市街のスケールと幾何学的形状、そして博物館の伝統的な建築技術と素材によって形作られています。主にこの地域の地元の粘土で構成されたこの素材感は、ディリーヤの歴史的な土着建築様式と呼応しています。

地元のナジュド建築の特徴である三つの日陰の中庭を中心に構成されたこの博物館は、それぞれ教育、芸術、管理という三つの異なるプログラムの拠点となっています。これらの中庭は、来訪者を気候条件から守る快適な屋外空間を提供します。日除け装置によって、屋外の日陰のある緑豊かな庭園や公共広場、屋上の遊歩道などが創出されます。

2025.5.29Thu
原広司が設計した「粟津邸」を会場に、設計当時の図面・スケッチ・写真などを公開する展覧会が開催。施主の粟津潔の作品に加えて、関連作家の絵画や映像も展示
原広司が設計した「粟津邸」を会場に、設計当時の図面・スケッチ・写真などを公開する展覧会が開催。施主の粟津潔の作品に加えて、関連作家の絵画や映像も展示展覧会ポスター(表面) image courtesy of AWAZU HOUSE ART CENTER

原広司が設計した「粟津邸」(1972年竣工)を会場に、設計当時の図面・スケッチ・写真などを公開する展覧会が開催されます。
展覧会のタイトルは「AWAZU HOUSE INTO THE FUTURE!」です。また、施主の粟津潔の作品に加え、関連作家の絵画や映像も展示されます。開催期間は、2025年5月23日~6月29日(金・土・日のみオープン)。会場となる粟津邸の場所は本記事末尾の概要に記載しています。展覧会の公式サイトはこちら

アワヅハウス、過去、現在、そして未来へ!

粟津潔邸設計当時の図面、スケッチ、写真を中心に、ここで制作された粟津作品や
この家にまつわる作家たちによる絵画、さらには映像や音楽作品も展示します!

・原広司/アトリエファイによる設計図面、スケッチ、書籍、掲載誌など

・粟津潔邸で制作された作品と、粟津と関係のあった作家たちの作品(粟津潔/中村正義/秩父前衛派/ミロ/手塚治虫/山下菊二/ジョナス・メカス/東松照明ほか)

・粟津潔邸で撮影、制作された映画の上映 「風流」「ピアノ炎上」ほか

リリーステキストより

以下に、詳細な情報を掲載します。

IKAWAYA建築設計による、東京・目黒区の「Spiral Gardens House」。建て込んだ住宅街での計画。コロナ禍以降の新しい暮らしも考慮した“明るく開放的な住宅”を求め、4つの庭を“多方向に積み上げる”構成を考案。階段を“滞在空間”と捉え直した設計は“多様な場”の創出を意図
IKAWAYA建築設計による、東京・目黒区の「Spiral Gardens House」。建て込んだ住宅街での計画。コロナ禍以降の新しい暮らしも考慮した“明るく開放的な住宅”を求め、4つの庭を“多方向に積み上げる”構成を考案。階段を“滞在空間”と捉え直した設計は“多様な場”の創出を意図外観、東側の道路より見る。 photo©三嶋一路
IKAWAYA建築設計による、東京・目黒区の「Spiral Gardens House」。建て込んだ住宅街での計画。コロナ禍以降の新しい暮らしも考慮した“明るく開放的な住宅”を求め、4つの庭を“多方向に積み上げる”構成を考案。階段を“滞在空間”と捉え直した設計は“多様な場”の創出を意図2階、左:吹抜、中央手前:ダイニング、中央奥:リビング、右:キッチン photo©三嶋一路
IKAWAYA建築設計による、東京・目黒区の「Spiral Gardens House」。建て込んだ住宅街での計画。コロナ禍以降の新しい暮らしも考慮した“明るく開放的な住宅”を求め、4つの庭を“多方向に積み上げる”構成を考案。階段を“滞在空間”と捉え直した設計は“多様な場”の創出を意図2階、左奥:「リビングガーデン」、中央手前:リビング、中央奥:キッチンとダイニング、右:3階への階段(音楽階段) photo©三嶋一路

井川充司+廣瀬彩子+今田夕稀 / IKAWAYA建築設計が設計した、東京・目黒区の「Spiral Gardens House」です。
建て込んだ住宅街での計画です。建築家は、コロナ禍以降の新しい暮らしも考慮した“明るく開放的な住宅”を求め、4つの庭を“多方向に積み上げる”構成を考案しました。また、階段を“滞在空間”と捉え直した設計は“多様な場”の創出を意図しています。

東京都心の住宅である。
建て込んだ住宅街に立地するため、3階と屋上レベルの解放感を最大限享受しつつ、立体的に庭を設けることで下層階も含めて明るく開放的な住宅とした。
コロナ禍によって変化した、暮らし方、働き方、家族との時間の変化に適応した、新しい都心の暮らしを実現した。

建築家によるテキストより

時間の流れを体感できる暮らしを実現するため4つの庭を多方向に積み上げた。

玄関ドアを開けると正面に「エントランスガーデン」が見える。
幹の樹形に導かれるように階段を登ると頭上に水平方向に枝葉を広げたイロハモミジがお出迎えする。エントランスガーデンは、様々な方向、室から眺めることができそれぞれ違った風景を作り出す。

「リビングガーデン」にはオーバーハングした樹形のプリペットセンセーションの下にベンチを設けた。
キッチン側の窓からは、飲み物や料理の受け渡しが可能。リビングガーデンを見上げると「バスガーデン」が見える。袖壁と腰壁によって適切な開口サイズはプライバシーを確保し、浴室とバスガーデンの一体利用を意図した。浴室にはサウナと水風呂が併設され、バスガーデンは「外気浴」スペースとなる。バスガーデンから螺旋階段を登ると「スカイガーデン」に出る。都心の眺望が一気に広がる開放的なビューが楽しめる。

建築家によるテキストより

4層フロアを繋ぐため、階段が床面積を大きく占める。そこで単なる移動空間ではなく「滞在空間」として捉えることにした。その結果、階数以上に幾重にも重ねられた多様な空間が生み出された。

建築家によるテキストより
2025.5.28Wed
【ap job更新】 建築から街のプロデュースまで手掛け、日本建築学会賞などの受賞が多数ある「ワークヴィジョンズ」が、ホテル事業・設計デザイン・まちのプロデュース、其々のスタッフ(経験者・既卒)を募集中
【ap job更新】 建築から街のプロデュースまで手掛け、日本建築学会賞などの受賞が多数ある「ワークヴィジョンズ」が、ホテル事業・設計デザイン・まちのプロデュース、其々のスタッフ(経験者・既卒)を募集中
【ap job更新】 建築から街のプロデュースまで手掛け、日本建築学会賞などの受賞が多数ある「ワークヴィジョンズ」が、ホテル事業・設計デザイン・まちのプロデュース、其々のスタッフ(経験者・既卒)を募集中盛岡バスセンター 外観

建築から街のプロデュースまで手掛け、日本建築学会賞などの受賞が多数ある「ワークヴィジョンズ」の、ホテル事業・設計デザイン・まちのプロデュース、其々のスタッフ(経験者・既卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

設計・景観デザイン及びまちのプロデュース業務担当スタッフを募集しています。

ワークヴィジョンズでは、建築や土木空間の設計・デザインに加えて、その基礎となるまちのプロデュースやプロモーション・マネジメントも同時に行っています。

地域固有の魅力や価値を掘り起こし、その情報が伝わるからこそ、結果として、質の高い建築や土木・ランドスケープ空間の必要性が生まれ、つくりあげた空間デザインを、まちの未来を支えていくチカラのあるものに仕立て上げていきます。

この一連の流れを、多くの方々と一緒に、クリエイティブに楽しく進めていくことが私たちの仕事です。
まちに関わる仕事は、すべてがスムースに予定通り進むわけではありませんが、いろんな逆境を笑い飛ばしながら前進できるようなバイタリティと熱意を持ったみなさんと一緒に仕事をしたいと考えています。

VUILDによる「リング・リング・ロング」。小さな子供と家族に美術館への訪問を促す企画の為に制作。リチャード・ロングの作品が常設された空間に、同サイズの“円形のソファ”等を設置。自作の円形のお面で作品と一体化できるワークショップも期間中に実施
VUILDによる「リング・リング・ロング」。小さな子供と家族に美術館への訪問を促す企画の為に制作。リチャード・ロングの作品が常設された空間に、同サイズの“円形のソファ”等を設置。自作の円形のお面で作品と一体化できるワークショップも期間中に実施円形のテーブル側から円形のソファ側を見る。 photo©Hayato Kurobe
VUILDによる「リング・リング・ロング」。小さな子供と家族に美術館への訪問を促す企画の為に制作。リチャード・ロングの作品が常設された空間に、同サイズの“円形のソファ”等を設置。自作の円形のお面で作品と一体化できるワークショップも期間中に実施円形のテーブル photo©Hayato Kurobe
VUILDによる「リング・リング・ロング」。小さな子供と家族に美術館への訪問を促す企画の為に制作。リチャード・ロングの作品が常設された空間に、同サイズの“円形のソファ”等を設置。自作の円形のお面で作品と一体化できるワークショップも期間中に実施円形のソファとリチャード・ロングの「京都の泥の円」 photo©Hayato Kurobe
VUILDによる「リング・リング・ロング」。小さな子供と家族に美術館への訪問を促す企画の為に制作。リチャード・ロングの作品が常設された空間に、同サイズの“円形のソファ”等を設置。自作の円形のお面で作品と一体化できるワークショップも期間中に実施円形のソファ photo©Hayato Kurobe

VUILDによる「リング・リング・ロング」です。
小さな子供と家族に美術館への訪問を促す企画の為に制作されました。建築家は、リチャード・ロングの作品が常設された空間に、同サイズの“円形のソファ”等を設置しました。また、自作の円形のお面で作品と一体化できるワークショップも期間中に実施されました。※展示期間は終了しています

普段美術館に足を運びづらい、小さな子どもとその家族に向けた期間限定企画として、“美術館デビュー応援プログラム”の家具とワークショップの提案を行った。

建築家によるテキストより

美術館の1階ロビーには、リチャード・ロングが描いた「京都の泥の円」という作品が展示されている。その作品を見るだけでなく、リアルに体感してもらうために、同じ大きさの円形のソファを設置した。

建築家によるテキストより

また、子供と一緒に楽しく工作ができる円形のテーブルも用意し、誰もが無料で気軽に過ごせるキッカケとなる場所を提案した。
それに合わせて、様々な穴を開けた円形のお面を作るワークショップを開催し、お面を被るとロングの作品と参加者自身が一体化するという体験までを提案した。

建築家によるテキストより
小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、茨城・つくば市のオフィス「みどりの会所」。人口増が見込まれる地域での計画。通常機能に加えて災害時等に地域の人々が集まれる場を求め、家の様な温かみと公共施設の様な大らかさを持つ存在を志向。木架構の大庇と開かれた平面構成を特徴とする建築を考案
小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、茨城・つくば市のオフィス「みどりの会所」。人口増が見込まれる地域での計画。通常機能に加えて災害時等に地域の人々が集まれる場を求め、家の様な温かみと公共施設の様な大らかさを持つ存在を志向。木架構の大庇と開かれた平面構成を特徴とする建築を考案俯瞰、南側より見下ろす。 photo©中山保寛写真事務所
小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、茨城・つくば市のオフィス「みどりの会所」。人口増が見込まれる地域での計画。通常機能に加えて災害時等に地域の人々が集まれる場を求め、家の様な温かみと公共施設の様な大らかさを持つ存在を志向。木架構の大庇と開かれた平面構成を特徴とする建築を考案1階、エントランスから事務室側を見る。 photo©中山保寛写真事務所
小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、茨城・つくば市のオフィス「みどりの会所」。人口増が見込まれる地域での計画。通常機能に加えて災害時等に地域の人々が集まれる場を求め、家の様な温かみと公共施設の様な大らかさを持つ存在を志向。木架構の大庇と開かれた平面構成を特徴とする建築を考案2階、ホワイエから1階のエントランス側を見る。 photo©中山保寛写真事務所

小滝健司+高藤万葉 / TOAStが設計した、茨城・つくば市のオフィス「みどりの会所」です。
人口増が見込まれる地域での計画です。建築家は、通常機能に加えて災害時等に地域の人々が集まれる場を求め、家の様な温かみと公共施設の様な大らかさを持つ存在を志向しました。そして、木架構の大庇と開かれた平面構成を特徴とする建築を考案しました。

茨城県つくば市に建つ整形外科専門の医療機器ディーラーのオフィスである。

元々、なだらかな林の広がる「みどりの」と名付けられたこの丘陵地は、近年の大規模な区画整理事業によって、多くの宅地や事業用地が開発されてきた。まだその途上ではあるが、東京近郊の郊外において今後の人口増加が確実視される地域にこの建物は位置する。

建築家によるテキストより

事業用エリアと住居エリアのちょうど境界に位置し、住民が増えるであろうこの土地に新たにオフィスを据えるにあたり、クライアントは社のオフィスとしての機能を超え、外からも人が集まれるような場を求めた。

医療従事者が日常的な会合に使うことや、地域の人々が災害時も含めて集まれるような場を、どのようにオフィス機能と併存させるかがこの建物におけるテーマとなった。

建築家によるテキストより

医療器具の搬入搬出が繰り返されるこの建物において、倉庫と荷の積み下ろしの際の雨除けとなる大きな庇が必要とされた。
この庇を手がかりとして、建物全体を覆う柔らかな屋根によって全体を統合するイメージを構想した。

ホールやオフィスといった用途から、スパンの飛ばせる鉄骨によって柱梁のメインフレームは構成しつつ、屋根や床といった身体を覆うあるいは支える部位は木造によって構成した。木造による屋根はシンプルな切り妻屋根をベースとしながら、自然採光のためにずらし、屋根頂部より自然光の降り注ぐ明るく柔らかい印象の空間を作り出す家形となった。

木の小梁は流通材の規格を使いながら片持ちの庇を構成するため、ずらして継ぐことで、継手に金物を使わない方法を採用した。
この継ぎ手によってあたかもルーバーが重なり合うような力学的な印象を与えないものとなり、屋根から建物の前面に向かって大きく張り出している。屋根が大きく外部へと迫り出すことで、庇としての機能も果たすような建物の在り方が、寺社仏閣に代表されるような日本建築のように、多くの人を迎え入れる懐の深い外観を作り出すことを意図した。

建築家によるテキストより

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