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ノーマン・フォスターへのインタビュー「災害にどう対処するか」の動画。2023年7月に公開されたもの

ノーマン・フォスターへのインタビュー「災害にどう対処するか」の動画です。2023年7月にルイジアナ美術館の制作で公開されたものです。

(翻訳)
私たちは、世界的に有名な建築家ノーマン・フォスターにベニスで会いました。それは88歳の誕生日を数日前でした。フォスターは、例えば戦争、地震、飢饉、ホームレスなどの自然災害や人災による基本的なシェルターの必要性に取り組むプロジェクトを発表しました。

「このプロジェクトは、何が一時的なものなのかを問うものです。そして何が恒久的なのでしょうか。テントは1年もつでしょう。洗練されたテントなら3年。この小さなパビリオンの寿命は最低でも20年で、間違いなくそれを超えるでしょう」

ノーマン・フォスター財団とホルシム社による「エッセンシャル・ホームズ・リサーチ・プロジェクト」が、2023年建築ビエンナーレのローンチに際してヴェネツィアで発足しました。このパートナーシップにおいて、ノーマン・フォスター財団は、人間の本質的なニーズを満たす住宅コンセプトを設計しました。それは、例えば難民キャンプなど、何十年にもわたって仮設住宅に住み続けることのできる避難民に、安全性、快適性、幸福感を提供します。持続可能な建材製造の世界的リーダーであるホルシムは、幅広いソリューションでこのプロジェクトに命を吹き込みました。そして、低炭素でエネルギー効率に優れ、循環型の建築を実現し、どのようにすれば持続可能な建築が可能になるかを実証しました。

ノーマン・フォスター財団のノーマン・フォスター会長は言います。
「このプロジェクトは、難民危機に関するワークショップから発展したものです。世界で最も弱い立場にある人々を含むすべての人々が、適切な生活環境を確保できるようにするにはどうすればいいのでしょうか。このプロジェクトはシェルターの基本に取り組んでいます。小さなパヴィリオンは、全くの未経験者でも建てられます。それは、即座に災害救援に応用できます。また、ホームレスのために。また、手が届かない建物の代わりを求める若い家族のために」

エッセンシャル・ホームズ・リサーチ・プロジェクトは、人々と地球のために機能する未来を築くために、持続可能な建築をすべての人が利用できるようにするための基本的な対話を開くものです。それは、安全性、快適性、幸福感を提供します。この住宅は非常にサステイナブルで、従来の構造に比べてCO2排出量が70%削減されています。

「これは最終結果ではありません。旅の始まりなのです」

ベカ&ルモワンヌによる講演「Experiencing Space」の動画。2023年6月にスイス建築博物館で行われたもの

ベカ&ルモワンヌによる講演「Experiencing Space」の動画です。2023年6月29日にスイス建築博物館で行われたものです。

(翻訳)
一連の抜粋フィルムを通して、イラ・ベカとルイーズ・ルモワンヌ(ベカ&ルモワンヌ)は、彼らの進化する映画的研究を紹介します。それは、現代の象徴的な建物内の日常的な親密さを明らかにした最初の作品から、都市空間との関係における私たちの本質的なニーズ、行動、習慣に対する文化的差異を観察する現在進行中の映画シリーズ「Homo Urbanus」にまで渡ります。
建築における主な表現戦略に対する彼らのユニークで批評的な立場について語りながら、映画制作者、独立系プロデューサーとしての作業方法について説明します。

(原文)
Through a series of film excerpts, Ila Beka and Louise Lemoine (Beka & Lemoine) present their evolving cinematographic research, from their first films revealing the daily intimacy within contemporary iconic buildings to their ongoing film series ‘Homo Urbanus’ observing the cultural variations towards our essential needs, behaviors and habits in relation to urban space. Talking about their unique and critical position against the main strategies of representation in architecture they will explain their working methodology as filmmakers and independent producers.

H&deMのジャック・ヘルツォーグやリナ・ゴッドメなどが参加した座談会「未来の美術館の建築」の動画。2023年6月にArt Baselで行われたもの

ヘルツォーグ&ド・ムーロンのジャック・ヘルツォーグやリナ・ゴッドメ、ノイエ・ナショナル・ギャラリーのディレクターのクラウス・ビーゼンバッハなどが参加した座談会「未来の美術館の建築」の動画。2023年6月16日にArt Baselで行われたものです。

(翻訳)
未来の美術館の建築
‣ リナ・ゴットメ、リナ・ゴットメ・アーキテクチャー創設者、パリ
‣ クラウス・ビーゼンバッハ、ノイエ・ナショナル・ギャラリー、ベルリン、ディレクター
‣ クラパット・ヤントラサスト、WHY創設者兼クリエイティブ・ディレクター、ロサンゼルス
‣ ジャック・ヘルツォーグ、ヘルツォーグ&ド・ムーロン設立パートナー、バーゼル
‣ モデレーター アンドラス・サント、作家、文化戦略アドバイザー、ニューヨーク

美術館はその建築とともに急速に変化しています。よりオープンに、よりコミュニティ中心に、より体験的に、よりデジタルに、より自然につながることを目指しています。そして建築家は、こうした野望の実現を支援するために登録されています。この対話では、建築がいかにしてミュージアムを前進させ、充実させることができるかを探ります。どのようにして建築は、美術館の民主的で包括的な願望を表現し、新しい形態のデジタル創造性を受け入れることができるのでしょうか?エコロジーへの意識を高め、コレクションを脱植民地化する継続的なプロセスにおいて、美術館建築の責任とは何でしょうか?建築は、市民生活の中心にミュージアムを維持する手助けになるのでしょうか?

(原文)
The Architecture of the Future Museum
‣ Lina Ghotmeh, Founder, Lina Ghotmeh Architecture, Paris
‣ Klaus Biesenbach, Director, Neue Nationalgalerie, Berlin
‣ Kulapat Yantrasast, Founder and Creative Director, WHY, Los Angeles
‣ Jacques Herzog, Founding Partner, Herzog & de Meuron, Basel
‣ Moderator: Andras Szanto, author and cultural strategy advisor, New York

Museums are changing rapidly, along with their architecture. They seek to become more open, more community-centered, more experiential, more digital, more connected to nature – and architects are enrolled to help realize these ambitions. This conversation explores how architecture can lead the way in advancing and enhancing the museum. How can architecture give expression to the museum’s democratic and inclusive aspirations and accommodate new forms of digital creativity? What are the responsibilities of museum architecture when it comes to raising ecological awareness and the ongoing process of decolonizing collections? Can architecture help maintain museums at the center of our civic life?

トーマス・ヘザウィックの講演「ヘザウィック・スタジオの思想とは? その原点に迫る」の動画。2023年3月に森美術館で行われたもの(日本語字幕付)

トーマス・ヘザウィックの講演「ヘザウィック・スタジオの思想とは? その原点に迫る」の動画です。2023年3月に森美術館で行われたものです。日本語字幕付です。また、アーキテクチャーフォトでは、森美術館で行われたヘザウィック展を特集記事として公開しています。

森美術館「ヘザウィック・スタジオ展:共感する建築」ラーニング・プログラム
トーク「ヘザウィック・スタジオの思想とは? その原点に迫る」

世界が最も注目するデザイン集団であるヘザウィック・スタジオ。創設者のトーマス・ヘザウィックを招き、世界各地で行ってきたこれまでの革新的なプロジェクトを辿りながら、そのデザインの原点に迫ります。

出演:トーマス・ヘザウィック(ヘザウィック・スタジオ創設者)
聞き手:片岡真実(森美術館館長/「ヘザウィック・スタジオ展:共感する建築」キュレーター)

田根剛による講演「Archeology of the Future」の動画。2023年5月にストックホルムで行われたもの

田根剛による講演「Archeology of the Future」の動画です。2023年5月12日にストックホルムで行われたものです。

(翻訳)
田根剛はパリを拠点に活動する日本人建築家です。2006年にDGT Architectsの共同設立者を経て、2017年にパリにATTA – Atelier Tsuyoshi Tane Architectsを設立しました。彼はICON誌による「The 20 essential young architects」を通じて、建築をデザインする新世代を代表する建築家の一人として認められています。 最新の作品には、Vitra Campus Garden House、HHH House – Tokyo、弘前市現代美術館などがあり、数多くの展覧会も開催しています。彼はプロジェクトとマニフェストについて話します。剛は、彼のコンセプト「未来の記憶」として、建築のアイデアは場所の記憶に属するものであり、過去から未来へを繋ぐものと考えています。

(原文)
Tsuyoshi Tane is is a Japanese architect based in Paris. He founded ATTA – Atelier Tsuyoshi Tane Architects in Paris in 2017 after being co-founder of DGT Architects in 2006. He is recognised as one of the leading architects in the new generation for designing architecture through “The 20 essential young architects” by ICON magazine. His latest creations include Vitra Campus Garden House, HHH House – Tokyo and Hirosaki Museum of Contemporary art as well as numerous exhibitions. He will speak about projects and his manifesto: Tsuyoshi believes in the idea of architecture belongs to a memory of place that connects its past to the future as his concept –
“Archaeology of the Future”.

建築写真家イワン・バーンによる講演の動画。2023年5月にニューヨークで行われたもの

建築写真家イワン・バーンによる講演の動画です。2023年5月19日にニューヨークのデザインイベント「NYCxDESIGN」で行われたものです。

(翻訳)
イワン・バーンは、今日の建築と都市デザインにおける代表的な写真家の一人です。 彼の写真は世界的な巨大都市の成長を記録し、ヘルツォーク&ド・ムーロン、レム・コールハース、ザハ・ハディドなど著名な現代建築家の建物を描いています。このオランダ人写真家による初の大規模な回顧展が、2023年秋にヴィトラ・デザイン・ミュージアムで開催されます。バーンの生き生きとしたリアリズムは、人々と建築環境との関係に焦点を当てています。その視野の広さにより、バーンの作品は人間建築の幅広いパノラマを提供しています。それは、建築と都市デザインの実存的な重要性を印象的に示しているのです。

(原文)
Iwan Baan is one of today’s leading photographers of architecture and urban design. His images document the growth of global megacities and portray buildings by prominent contemporary architects including Herzog & de Meuron, Rem Koolhaas, and Zaha Hadid. The first large retrospective of the Dutch photographer’s work will open at the Vitra Design Museum in autumn 2023. Baan’s vibrant realism puts the focus on people and their relationship to the built environment.
Thanks to the great scope of his vision, Baan’s works offer a broad panorama of human building that impressively demonstrates the existential importance of architecture and urban design.

中山英之と砂山太一の講演「大きさのない世界」の動画。2023年5月に豊田市美術館で行われたもの

中山英之砂山太一の講演「大きさのない世界」の動画です。2023年5月13日に豊田市美術館で行われたもの。

「ねこのほそ道」展に参加した二人の建築家、中山英之さんと砂山太一さんによる対談です。展覧会に出品してもらった「かみのいし」、「きのいし」、「ぬののいし」をはじめ、建築の大きさにまつわる、物差し、構造、自然、素材、技術などの様々なお話をしていただきました。

tecoの金野千恵による講演「共愉の風景へ」の動画。2023年3月にパリ日本文化会館の主催で行われたもの

tecoの金野千恵による講演「共愉の風景へ」の動画です。2023年3月にパリ日本文化会館の主催で行われたものです。日本語で視聴可能です。

1980年代生まれの日本の女性若手建築家として活躍する金野千恵。金野主宰の設計事務所t e c o は、東京の事務所を拠点として日本各地、さらにはヴェネチアビエンナーレやアジアでの建築プロジェクトを手がけている。その仕事は、家具や住宅から福祉施設、公共施設、まちづくり、アートインスタレーションまで幅広く、そのアプローチは、仕組みや制度を横断しながら、地域や近隣のコミュニティ形成に貢献するものである。また、彼女の仕事の多くは日本の伝統的な木造の構法や職人の技術を用いながら現代的にそれを展開しており、そこに生まれる余白や、穏やかな人と事物の距離感が、新鮮かつ共愉の風景を生み出している。彼女のこれまで行ってきた調査研究や、携わっている大学教育のなかで展開しているリサーチを含め、その思想と建築のあり方を伝える。

青木淳に、自身が設計した「青森県立美術館」について聞いているインタビュー動画。2023年5月に公開されたもの ドットアーキテクツの家成俊勝が、ギャラリー・間での建築展「POLITICS OF LIVING 生きるための力学」を解説している動画。2023年6月に公開されたもの

ドットアーキテクツの家成俊勝が、TOTOギャラリー・間での建築展「POLITICS OF LIVING 生きるための力学」を解説している動画です。2023年6月に公開されたものです。アーキテクチャーフォトでは、この展覧会を特集記事として紹介しています。

ドットアーキテクツの特徴は、建築の計画/設計/施工/使用を同じ地平でとらえ直し、そのすべての過程に取り組むことにあります。⼿に届く範囲にある材料や人手、知己や地縁までも資源としてその力を総動員することで、すべての人が自ら使う建築の創造に能動的に関わる可能性をテーマにしています。

分業制による従来の建築の枠組みを⾶び越えるドットアーキテクツの一見型破りともいえる活動に共感して、地域の人や多彩な仲間が自然に集まり、仕事と遊びの両方を楽しみながら、みなが生き生きと暮らす場が今、各地で生まれています。たとえば小豆島では、瀬戸内国際芸術祭で「馬木キャンプ」(2013年)を建設して以来、アートを通じた地域の教育普及の場所づくりに10年にわたり取り組んでいます。本拠地の大阪・北加賀屋の「千鳥文化」(2017年~)では、設計だけでなく運営にも携わっています。こうした具体的な場の創出に、現実に柔軟に対応しながら継続的に関わり続けていくことで、そこにふさわしい場所が徐々に立ち上っていきます。それら彼らが「小さな自治空間」と呼ぶものを生み出す力学(POLITICS OF LIVING)こそが、現状を突破し社会を変革する鍵だとしています。

本展では、建築の可能性を広げる彼らの活動の全貌を紹介するとともに、中庭にパターゴルフ場を出現させ、その場でパターを手作りして一緒に楽しめる、余暇を自らつくり楽しむ体験を生み出します。本展覧会を通して、ドットアーキテクツの「生きるための力学」の意味を見いだしていただければ幸いです。

スキーマ建築計画の長坂常へのインタビュー動画。これまでの作品の変遷やデザインに対する思想も語られる。2023年6月に公開されたもの

スキーマ建築計画の長坂常へのインタビュー動画です。
これまでの作品の変遷やデザインに対する思想も語られています。日本語で質問に答えています。一条の制作で2023年6月に公開されたものです。

(翻訳)
52歳の日本人男性、長坂常は、今アジアで最も人気のあるデザイナーです。家具からインテリア、建築まで、彼がデザインしたものはすぐに話題になります。国際的に有名なデザイン誌の多くが、彼を「ベストセラーの創造者」「未来を定義する男」と呼んでいます。

(原文)
The 52-year-old Japanese man Nagasaka Jo, is the most popular designer in Asia today. From furniture, to interior design, to architecture, whatever he designs immediately goes viral. Many internationally renowned design magazines called him “the creator of best sellers” and “the man who defines the future”.

H&deMのジャック・ヘルツォーグ、タチアナ・ビルバオ、ベカ&ルモワンヌによる鼎談「空間がもつ感情的な力」の動画。2023年5月にヴェネチアで行われたもの

ヘルツォーグ&ド・ムーロンのジャック・ヘルツォーグ、タチアナ・ビルバオベカ&ルモワンヌによる鼎談「空間がもつ感情的な力」の動画です。2023年5月17日にヴェネチアで行われたもの

(翻訳)
ビジュアルアーティストのベカ&ルモワンヌは、2001年にプリツカー建築賞を受賞した建築家のジャック・ヘルツォーグと、2022年のAWアーキテクト・オブ・ザ・イヤーのタチアナ・ビルバオを招いて、自分たちの空間の感じ方を共有します。

空間と私たちの関係において、感情はどのように、そしてなぜ生じるのか? 何が私たちの感情を規定するのか? 空間は、その物質性において、私たちの心理状態にどのような影響を与えるのか? そして、建築が引き起こすことのできる感覚的、感情的なインパクトに対して、私たちはもっと意識を向け、繊細な注意を払うことができるのでしょうか。このトークでは、私たちと空間との関係において作用する直感的、感情的、非合理的な力を探ります。

このトークは、イラ・ベカとルイーズ・ルモワンヌによる著書『The Emotional Power of Space』の出版を記念して、ヴェネツィアのパラッツォ・グラッシ劇場が企画しました。

(原文)
Visual artists Beka & Lemoine invite architects Jacques Herzog, winner of the Pritzker Architecture Prize in 2001, and Tatiana Bilbao, AW Architect of the Year 2022, to share their own way of sensing space.

How and why do emotions arise in our relationship with space? What defines what we feel? How does space, in its materiality, affect our psychological state? And could we develop more awareness and subtle attention towards the sensorial and emotional impact that architecture is able to provoke? The talk will explore the intuitive, emotional and irrational forces at play in our relationship to space.

This talk has been organized by the Teatrino di Palazzo Grassi in Venice on the occasion of the release of the book “The Emotional Power of Space” by Ila Beka & Louise Lemoine.

原広司・宇野求・竹山聖による鼎談の動画。2022年に行われた国立近現代建築資料館での展覧会に合わせて行われたもの

原広司・宇野求・竹山聖による鼎談の動画です。
2022年に行われた国立近現代建築資料館での展覧会「原広司 建築に何が可能か-有孔体と浮遊の思想の55年-」に合わせて行われたものです。同展覧会はアーキテクチャーフォトでも特集記事として公開しています。

原研究室出身のお二人を交え、本展にて展示された模型「有孔体と浮遊の思想2022M0(エムゼロ)」について語りあっています。トークの他、会場風景、関係者より寄せられたコメントも併せた映像になっています。
出演:原広司、宇野求(東京理科大学教授)、竹山聖(京都大学名誉教授・設計組織アモルフ)
進行:小林克弘(文化庁国立近現代建築資料館)

原広司が、自身の思想や生い立ちを語っている動画。2022年に国立近現代建築資料館が制作したもの

原広司が、自身の思想や生い立ちを語っている動画です。2022年に国立近現代建築資料館が制作して「「原広司 建築に何が可能か-有孔体と浮遊の思想の55年-」の会場で放送されたものです。アーキテクチャーフォトでは同展覧会を特集記事として公開しています。


原広司 オーラルヒストリー 有孔体と浮遊の思想

建築家・原広司の建築理論の根幹となる「有孔体と浮遊の思想」について、お話しいただきました。


原広司 オーラルヒストリー 生い立ち、そして建築理念

建築家・原広司の生い立ちから、建築理念、本展に向けて制作された模型についてなど、幅広くお話しいただきました。

建築家の永山祐子を特集したテレビ番組「情熱大陸」が、期間限定でオンライン配信中
建築家の永山祐子を特集したテレビ番組「情熱大陸」が、期間限定でオンライン配信中 photo courtesy of 永山祐子建築設計

建築家の永山祐子を特集したテレビ番組「情熱大陸」が、期間限定でオンライン配信されています。閲覧期間は2023年5月21日22時59分まで。

大型プロジェクトのオファー殺到!
光のデザインで描く街の未来

地上48階、地下5階、高さ225メートル、超高層のエンターテインメント複合施設だ。
この巨大ビルの外装を担当したのが、建築家・永山祐子、47歳。

噴水をモチーフとした大胆な形状と色使いは、オフィスフロアや企業テナントが入らないからこそできたという。ビルを覆う4000枚以上のガラスの反射を、表面の特殊印刷によってコントロールすることで、水のキラキラした反射、しぶきの白さを表現している。光の使い方を得意とする永山の感性が遺憾なく発揮されていた。

高校在学中に建築家を目指すことを決心。大学卒業後に就職した設計事務所で、「スタッフは4年で卒業する」というルールのもと、朝から晩まで建築を学び26歳で独立、自らの事務所を設立した。
永山の事務所には現在16人が在籍している。夫と2人の子どもとの生活と、仕事を両立させている永山に憧れて入所する女性スタッフも少なくない。

複数のプロジェクトが常に同時進行している。若いスタッフに委ねた細部をチェックし、適確なアドバイスを与える姿は、頼もしい指揮官に見えた。一方で、悩んだときには他のスタッフたちに声をかけ、意見を求める柔軟さもある。それもまた、彼女が慕われるゆえんだろう。独立してゆくスタッフを見送る永山の姿には、母親にも似た心遣いが覗いた。

2025年大阪・関西万博では、2つのパビリオンを担当する。1つは、2020年ドバイ万博の際使用した資材をリユースして設計するというもの。そこにはサステナブルを地で行く知恵と工夫が生きている。

いま、最も注目を集めている建築家のひとり。そのエネルギッシュな日々を見つめた。

ヴォ・チョン・ギアによる講演「東南アジアの都市、環境、建築」の動画。2023年3月に国際文化会館の主催で行われたもの(日本語字幕付)

ベトナムを拠点とする建築家のヴォ・チョン・ギアによる講演「東南アジアの都市、環境、建築」の動画。2023年3月に国際文化会館の主催で行われたものです。日本語字幕付です。

世界の都市は、温暖化によって上昇する温度に対応しつつ、エネルギー効率の高い建物を必要としています。そのような中、亜熱帯気候のベトナムをはじめとする東南アジアの都市が直面している問題をどのように建築によって解決できるのかを知ることは他地域の人にとっても重要ではないでしょうか。ベトナムで現在最も知られる建築家であるヴォ氏は、ベトナム戦争を経た地域のご出身で過酷な気候の中、子ども時代の生活を送られた経験をもとに、それぞれの気候にあった建築や竹などを多用した環境に配慮した作品を数々つくられています。ヴォ氏に、作品の背景にあるお考えと同時に、メンタルヘルスを重視した働き方など示唆に富むお話をいただきました。

ヴォ・チョン・ギア(建築家)
1976年にベトナムで生まれたヴォ氏は、東京大学で建築学を学ぶ。ヴォ氏は博士課程の途中でベトナムに戻り、2006年にVTNアーキテクツを設立。その後、早稲田大学にて博士号を取得。以来、VTNアーキテクツは、グリーン&バンブー建築のパイオニアとして、152の国際的な賞を受賞し、世界をリードする建築事務所となりました。中でも2016年にオランダのThe Prince Claus Awardとして多くの賞を受賞しています。世界経済フォーラムが2014年にヤンググローバルリーダーとしてヴォ博士を選出。ARCASIAから7回ゴールドメダルを受賞。

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