五十嵐淳建築設計事務所による、北海道遠軽町の住宅「hat H」

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五十嵐淳建築設計事務所による、北海道遠軽町の住宅「hat H」

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all photo(C)Sergio Pirrone

五十嵐淳建築設計事務所が設計した、北海道遠軽町の住宅「hat H」です。

この主体ヴォリュームは凍結深度分、埋められている。凍結深度にはじめて気付いたプロジェクトが「風の輪」であった。凍結深度という地域特有のコンテクストに気付いたことで、断面がより多様になり、空間がより豊かになることを実体験した。その後も「トラス下の矩形」、「tea house」、「原野の回廊」、「光の矩形」、「間の門」などのプロジェクトで凍結深度を使い、例えば、ほんの少し床のレベルを下げるだけで程よい居場所と距離感を作り出せたり、平屋くらいの高さで三層の断面を作れたり、どんどんと床が下がって行くことで物理的な距離以上の感覚を作れてりと、さまざまな気付きと発見を繰り返してきた。

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以下、建築家によるテキストです。

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「hat H」

北海道の東、遠軽町の新しい住宅街の区画に建つ、小さな住宅である。計画地は2区画分で角地であり、南側には河川敷と土手、西側には古い公営住宅がある。この十分に広い敷地に5,460mm×5,460mmのとても小さな主体ヴォリュームを、敷地のほぼ中央に配置した。この配置により方位に対するある種のヒエラルキーを消す。また、この主体ヴォリュームは凍結深度分、埋められている。凍結深度にはじめて気付いたプロジェクトが「風の輪」であった。凍結深度という地域特有のコンテクストに気付いたことで、断面がより多様になり、空間がより豊かになることを実体験した。その後も「トラス下の矩形」、「tea house」、「原野の回廊」、「光の矩形」、「間の門」などのプロジェクトで凍結深度を使い、例えば、ほんの少し床のレベルを下げるだけで程よい居場所と距離感を作り出せたり、平屋くらいの高さで三層の断面を作れたり、どんどんと床が下がって行くことで物理的な距離以上の感覚を作れてりと、さまざまな気付きと発見を繰り返してきた。

今回の住宅ではコストの制約があり、基礎工事を最小限とするためフットプリントを小さくした。同時に凍結深度分埋めることで木躯体ヴォリュームも小さくすることが可能となる。地下に埋まった空間は、どこか守られているような感覚となるので、寝室や子供室、書斎などを設置した。この断面により地下と地面の距離感、そして外部(地球)との距離感も独特なものとなった。主体ヴォリュームの周囲には、1,820mmの縁側のような居場所を設置し、その上部には深い軒を架けた。縁側と深い軒は、主体ヴォリュームから片持ち梁により浮いている。片持ち梁としたのは基礎工事が不要になりコストに有利であるためである。
この「縁側のような居場所」をキッカケとして、地面より2mほど上がった床にあるリビング・ダイニング・キッチンのシンプルな一室空間は、周辺の状態(地球空間)との応答、または繋がりを助長させ、内部空間から外部空間へと意識が向かう。また地階の空間にとっても縁側のような居場所が深い軒のようなあり方となり、外部(地球)との関係性と距離感をつくり出している。この住宅は平面も断面も至極シンプルな構築方法であるが、その構築方法の解釈をほんの少し変えることで、どこか不思議で新しい建築となることを目指した。

■建築概要
延床面積:58.80㎡
設計期間:2014年03月~2015年3月
施工期間:2014年10月~2015年3月
設計:(株)五十嵐淳建築設計事務所
構造設計:長谷川大輔構造計画
施工: (有)アティア
写真:Sergio Pirrone


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