加藤隼輝+杉山聖昇 / Poten-Potenによる、長野の「上松の美容室」

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加藤隼輝+杉山聖昇 / Poten-Potenによる、長野の「上松の美容室」

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all photos(C)長谷川健太

加藤隼輝+杉山聖昇 / Poten-Potenによる、長野の「上松の美容室」です。

 仕上げは、既存の建物のどの部分を残し、どの部分を新しくするかという二元的な考え方ではなく、新旧のコントラストをなじませるような中間的処置を含めて改修を行った。その中間的処置の一つは素材の漂白と研磨である。経年による汚れやシミの黒ずみは表面的な劣化であり、素材自体は利用可能であることが多い。そのような観点で既存部材を吟味し、柱・梁・天井・建具に対しては漂白、床に対しては研磨を施し、材料を素地の状態に近づけた。また、経年劣化、旧い形式を消しきらずに手を加えることも中間的処置として行った。吹き抜け部分を全面白く塗装する際、柱、梁に対しては経年で起こるひび割れ等を塗り込まず割れ部をそのままの状態とすることや、吹き抜け部にはかつて床の間であったことを思わせる造作材を解体せず部分的に残している。

※以下の写真はクリックで拡大します

以下、建築家によるテキストです。

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上松の美容室

 敷地は長野市の市街地、大小様々な店舗が建ち並ぶ幹線道路に面している。周辺には学校が多く、子どもの姿も多く見られる地域である。本計画はそこに建つ築50年を超える店舗兼住宅であった建物の改修計画。美容室の機能に加えて、住居、雑貨販売スペース、更には地域に開く展示室や学習室、イベント利用など多岐にわたる機能を要求された。そこで、空間を細かく分断していた間仕切り壁を取り払うことで様々な機能に対応するフレキシビリティを担保すると共に、一部2階の床を取り払い吹き抜けを持つ開放的な空間を目指した。

 建物の中に下見板張りで仕上げた箱を作ることで、入れ子の空間構成とした。その箱は前面道路からのアイストップとして機能すると共に、間仕切り壁を除去して一体的になった空間に中心性を持たせている。

 仕上げは、既存の建物のどの部分を残し、どの部分を新しくするかという二元的な考え方ではなく、新旧のコントラストをなじませるような中間的処置を含めて改修を行った。その中間的処置の一つは素材の漂白と研磨である。経年による汚れやシミの黒ずみは表面的な劣化であり、素材自体は利用可能であることが多い。そのような観点で既存部材を吟味し、柱・梁・天井・建具に対しては漂白、床に対しては研磨を施し、材料を素地の状態に近づけた。また、経年劣化、旧い形式を消しきらずに手を加えることも中間的処置として行った。吹き抜け部分を全面白く塗装する際、柱、梁に対しては経年で起こるひび割れ等を塗り込まず割れ部をそのままの状態とすることや、吹き抜け部にはかつて床の間であったことを思わせる造作材を解体せず部分的に残している。

 各スペースで行われるアクティビティを考慮して、そのまま残す旧材と新しくする新材、さらには中間的処置を施す材を使い分けることで、スペースに対して各々異なるキャラクターを与えた。
 こうして意識的に空間の持つ時間を操作することで、存在していたようで存在していない時間のしつらえとした。

■建築概要
店名:Kanade
場所:長野県長野市
設計:加藤隼輝+杉山聖昇/Poten-Poten
施工:MYROOM
面積:68m2
竣工:2017年8月
写真:長谷川健太


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