SHARE 塚越智之+宮下淳平 / 塚越宮下設計による、群馬・桐生市の住宅「大屋根の小さな家」
塚越智之+宮下淳平 / 塚越宮下設計が設計した、群馬・桐生市の住宅「大屋根の小さな家」です。
地方(群馬県桐生市)の住宅地に建つ100㎡足らずの小さな家。
敷地は一級河川の桐生川に面しその向こうに足尾山地を望む低密度な住宅地の中にある。小さな家が小さいながらに豊かさを獲得するために、この緑豊かな環境の中にどのように位置づけるか、さらには都内から移住する施主家族と地域との関わりにいかに貢献できるかをこの家の主題とした。
まず建物を敷地中央に配置して南と北に庭をとり、桐生川と前面道路に妻側の立面を向け、南北の庭に平側の立面を向けて、建物の輪郭からはみ出した大きな切妻屋根を架けた。
それによって川や通りといったパブリックな場所に対しては堂々とした家型の構えをつくり、南北の庭に対してはヒューマンスケールの軒下空間をつくることができる。
そこからこの切妻屋根からイメージされる様々な生活の場面を設計に落とし込んでいった。
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以下、建築家によるテキストです。
地方(群馬県桐生市)の住宅地に建つ100㎡足らずの小さな家。
敷地は一級河川の桐生川に面しその向こうに足尾山地を望む低密度な住宅地の中にある。
小さな家が小さいながらに豊かさを獲得するために、この緑豊かな環境の中にどのように位置づけるか、さらには都内から移住する施主家族と地域との関わりにいかに貢献できるかをこの家の主題とした。
まず建物を敷地中央に配置して南と北に庭をとり、桐生川と前面道路に妻側の立面を向け、南北の庭に平側の立面を向けて、建物の輪郭からはみ出した大きな切妻屋根を架けた。
それによって川や通りといったパブリックな場所に対しては堂々とした家型の構えをつくり、南北の庭に対してはヒューマンスケールの軒下空間をつくることができる。
そこからこの切妻屋根からイメージされる様々な生活の場面を設計に落とし込んでいった。
切妻屋根が架かったバルコニーは、隣地が屋根にトリミングされ、視界には土手の緑と足尾山地だけが広がる。ここでは遠くの山を自分の庭の一部のように眺めてくつろぐことができる。
また階段室を介して前面道路と直結しているので気軽に客を招き入れることもできる。リビングは、吹抜けの天井全面をシルバー塗装にしていて、そこに映り込む土手の緑や空の色を天井仕上げとして取り込んでいる。
南側の大きな窓台は、庭とリビングにまたがる縁側のようなベンチとなっていて、家の内と外のコミュニケーションの場になることを意図した。北側の広い軒下の土間は、キッチンが設えられ、通りにも開かれた屋外のリビングとしてつかうことができる。
このようにして切妻の大屋根によって、人の居場所をつくり、内外を結びつけ、ひとつの家を超えた広がりを獲得しようとした。
■建築概要
大屋根の小さな家
所在地:群馬県桐生市
設計:塚越宮下設計
構造設計:金箱構造設計事務所
照明計画:杉尾篤照明設計事務所
施工:プラスケイアールエム
用途:専用住宅
主体構造:木造在来工法
階数:地上2階
敷地面積:338.25m2
建築面積:76.92m2
延床面積:93.82m2
竣工:2017年7月
写真:新建築社
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
外装・屋根 | 屋根 | |
外装・壁 | 壁 | |
外装・床 | ウッドデッキ | |
外装・建具 | アルミサッシ | |
外装・その他 | 軒天 | |
内装・床 | LDK床 | |
内装・壁 | LDK壁 | AEP |
内装・天井 | LDK天井 | |
内装・床 | 寝室床 | |
内装・壁 | 寝室壁 | |
内装・天井 | 寝室天井 |
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