佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioが設計した、京都・福知山市の、築約80年の古民家を改修した宿泊施設「菱屋」です。施設の公式サイトはこちら。
京都・福知山市にある明智光秀が作った城下町の風情を残す通りに建つ、築80年程の古民家をリノベーションするプロジェクト。
この通りはクライアント家族が育った通りだが、近年空家が増えている。クライアントは飲食店を経営しており、遠方から来られたお客様の宿泊先がビジネスホテルしかない事を憂いておられた。
賑わいや風情が失われていく街に何ができるか、を考えた際に、地域の素材や職人のもつ技術、地域文化を活かした宿を作ることとなった。
昔は頻繁に起こった由良川の氾濫に備え屋根裏部屋へ避難できるよう設けられた吹き抜けの意匠はそのままに、受付と階段ホール、4つの客室と小さな飲食店舗を作り、福知山の奥にあった蔵を解体し、広い庭を作った。
各部屋には丹波漆や福知山の藍、綾部の手漉き和紙、丹後檜、丹波石など様々な地域の素材を使い、地域の職人たちと作り上げた。
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以下、建築家によるテキストです。
京都・福知山市にある明智光秀が作った城下町の風情を残す通りに建つ、築80年程の古民家をリノベーションするプロジェクト。
この通りはクライアント家族が育った通りだが、近年空家が増えている。クライアントは飲食店を経営しており、遠方から来られたお客様の宿泊先がビジネスホテルしかない事を憂いておられた。
賑わいや風情が失われていく街に何ができるか、を考えた際に、地域の素材や職人のもつ技術、地域文化を活かした宿を作ることとなった。
昔は頻繁に起こった由良川の氾濫に備え屋根裏部屋へ避難できるよう設けられた吹き抜けの意匠はそのままに、受付と階段ホール、4つの客室と小さな飲食店舗を作り、福知山の奥にあった蔵を解体し、広い庭を作った。
各部屋には丹波漆や福知山の藍、綾部の手漉き和紙、丹後檜、丹波石など様々な地域の素材を使い、地域の職人たちと作り上げた。
泊まる場所を作ることで空き家が1つ生きた施設となり、訪れたお客さんが街に滞在出来る時間が増え、地域の職人や作家の仕事が生まれ、宿泊することで使われている素材や作品を通して丹波や丹後を知ってもらうことができる。
そうした循環が生まれ続くことで、地域が活性化し、新たな人やものを呼び込むきっかけになればと考えている。
■建築概要
プロジェクト名:菱屋
住所:〒620-0023 京都府福知山市字菱屋53番地
用途:宿泊施設
設計:Fumihiko Sano Studio
施工:舟越工務店
階数:地上2階建て
構造:木造在来工法
敷地面積:241.31㎡
建築面積:130.46㎡
床面積:213.01㎡
竣工:2020年5月
撮影:八木夕菜
建材情報種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) | 外装・壁 | 外壁 | 新規杉板貼ベンガラ塗装
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内装・床 | 土間 | 小石洗い出し仕上
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内装・床 | レセプションホール | 杉フローリング 名栗仕上げ
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内装・床 | 客室 | 檜フローリング床(吉野中央木材株式会社)
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内装・壁 | 土間・レセプションホール・客室・飲食店 | 土壁
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内装・壁 | レセプションホール | 和紙
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内装・天井 | 土間・レセプションホール・客室・飲食店 | 和紙
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