abanba / 番場俊宏+番場絵里香による、神奈川の、横浜市電保存館「しでんほーる」
photo©Taku Hata

abanba / 番場俊宏+番場絵里香による、神奈川の、横浜市電保存館「しでんほーる」

abanba / 番場俊宏+番場絵里香による、神奈川の、横浜市電保存館「しでんほーる」 photo©Taku Hata
abanba / 番場俊宏+番場絵里香による、神奈川の、横浜市電保存館「しでんほーる」 photo©Taku Hata

abanba / 番場俊宏+番場絵里香が設計した、神奈川の、横浜市電保存館「しでんほーる」です。

横浜市電保存館「しでんほーる」は建物の機能のほとんどが駐車場と多目的ホールです。

それぞれを一つの機能としてとらえてしまのではなく、駐車場は、中央に広い通路を持ち、その両側に車室やピロティが並ぶ屋外の屋根付き広場としてとらえ、多目的ホールは、全体を使う時以外の部分的な利用や、複数のアクティビティが同時に起こることを想定するなど、空間を機能ごとに分節してとらえることで、建物を4つのボリュームに分け、それを集めて一つの空間にまとめています。
また、そうすることで、周辺の住宅街のスケールに馴染みながら、特徴的な外観を持つ建物とすることを目指しました。

建築家によるテキストより

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abanba / 番場俊宏+番場絵里香による、神奈川の、横浜市電保存館「しでんほーる」 photo©Taku Hata
abanba / 番場俊宏+番場絵里香による、神奈川の、横浜市電保存館「しでんほーる」 photo©Taku Hata
abanba / 番場俊宏+番場絵里香による、神奈川の、横浜市電保存館「しでんほーる」 photo©Taku Hata
abanba / 番場俊宏+番場絵里香による、神奈川の、横浜市電保存館「しでんほーる」 photo©Taku Hata
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abanba / 番場俊宏+番場絵里香による、神奈川の、横浜市電保存館「しでんほーる」 photo©Takamitsu Yamawaki(427FOTO)
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abanba / 番場俊宏+番場絵里香による、神奈川の、横浜市電保存館「しでんほーる」 image©abanba
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以下、建築家によるテキストです。


横浜市電保存館「しでんほーる」は建物の機能のほとんどが駐車場と多目的ホールです。

それぞれを一つの機能としてとらえてしまのではなく、駐車場は、中央に広い通路を持ち、その両側に車室やピロティが並ぶ屋外の屋根付き広場としてとらえ、多目的ホールは、全体を使う時以外の部分的な利用や、複数のアクティビティが同時に起こることを想定するなど、空間を機能ごとに分節してとらえることで、建物を4つのボリュームに分け、それを集めて一つの空間にまとめています。
また、そうすることで、周辺の住宅街のスケールに馴染みながら、特徴的な外観を持つ建物とすることを目指しました。

また、敷地は、西側前面道路以外にも、北側は本館へ続く屋外通路、東側は本館エントランス、北側はバスセンターへ至る道路やバス停であり、裏が無く様々な方向から見られる場所です。建物を4つのボリュームの組み合わせと、半円形のトンネルのような開口部で構成ることで、見る角度によってさまざまに変化し、2階のホールの活動を見ることのできる、特徴的な外観としています。

■4つのボリュームで構成される「しでんほーる」:敷地は既存の市電保存館の駐車場であり、できるだけ駐車台数を減らすことなく新築することと、周辺は住宅街のため、スケールを逸脱することなく、周辺と馴染みながら、道路から少し奥まった位置にある既存の保存館の存在をアピールすることのできる建物が求められました。

そこで、建物を大きさの異なる4つのボリュームに分割し、互いに支えあうことで、1階の駐車場と、2階の多目的ホールといった大きなスペースを作り出す構成にしています。各ボリュームは、垂直の2つの壁面が円形に切りかかれた形状をしており、1階で建物が接地する部分を減らし、駐車場を確保しながら、2階に大きく広がりのあるスペースを作り出します。

開口部は、1、2階を連続的に見せるとともに、ホールで行われている活動が、周囲から見えることで、外観と共に、行きかう人々に市電保存館の存在を示すようになっています。

■天井によって緩やかに仕切られるホール:多目的ホールは、建物を構成する4つのボリュームの梁が、交差することで生まれる天井が特徴的な空間です。広さは、社会科見学の際などに、小学校3クラスが同時にお弁当を食べたり、授業することができるサイズで決まっていますが、大勢での一体利用の他に、小規模なワークショップや、日常的に複数の家族が同時に使う際などに、梁や各ボリュームの天井高さの違いが、緩やかに空間を仕切るきっかけとなるように計画しています。

■交点を利用した排煙、採光、通風:交差する梁の隙間には、排煙を兼ねたハイサイドライトを設けており、暗くなりがちなホールの中央にも自然光が落ちることで、照明の点灯時間を抑え、建物外周のボリュームの交差する部分に設けた開口部と、ハイサイドライトを開放することで、自然に風が流れるようにしています。

■建築概要

所在地:神奈川県横浜市
意匠:abanba
構造:yAt 構造設計事務所
設備:株式会社設備計画
施工:安藤建設
撮影:Takamitsu Yamawaki(427FOTO)、Taku Hata
敷地面積:427.88㎡
建築面積:143.96㎡
延床面積:282.81㎡
1階:142.91㎡
2階:139.90㎡
建蔽率:60%
容積率:200%
階数:地上2階
竣工:2016年7月

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
外装・床外床

アスファルト

外装・壁外壁

着色撥水材:ダイステンダー(大日精化工業)

外装・屋根屋根

ウレタン塗膜防水

内装・床

フローリング:カバ無垢材+クリア塗装(ミハマ通商

内装・壁

AEP塗装

内装・天井天井

AEP塗装

内装・建具建具

木製 しなフラッシュ+水性ウレタン着色塗装(制作)

内装・照明照明

ペンダント:OP252 398LDオーデリック

内装・造作家具造作家具

木製 しなランバー+水性ウレタン着色塗装(製作)

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小松隼人建築設計事務所による、山口・周南市の住宅「周南の家」
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小松隼人建築設計事務所による、山口・周南市の住宅「周南の家」 photo©矢野紀行
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小松隼人建築設計事務所が設計した、山口・周南市の住宅「周南の家」です。

敷地は山口県周南市の中心市街地近くに位置する地域です。
敷地面積は住宅が一棟建つには十分過ぎるくらいの広さがありますが、建て主が望まれる与条件を満たすと周辺とは明らかにスケールオーバーします。そのため、住宅をひとつのカタマリとして計画するのではく、周辺環境のスケールに寄り添った建物として計画しました。

建築家によるテキストより

まず、諸室を敷地境界線に合わせてロの字型に点在させていき、室同士の隙間は中庭や庭の様子を楽しむ回廊として設えました。諸室の大きさは周辺環境に適応させ、室同士の配置は様々な生活シーンやストーリーを組み立てることで決定し、今後のライフスタイルの変化にも対応させています。分棟型の計画ですが、中央に位置する大きな中庭に視線が向かうことにより、住宅としての一体的なまとまりもつくり出しました。

建築家によるテキストより
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