SHARE 高橋勝建築設計事務所による、大阪市の花店「花舎 結いはな」。店内什器の架構デザインを統一することで、まとまりある空間づくりを意図
高橋勝建築設計事務所が設計した、大阪市の花店「花舎 結いはな」です。店内什器の架構デザインを統一することで、まとまりある空間づくりを意図しています。店舗の公式サイトはこちら。
お花屋さんのための店舗内装及び什器デザインである。物件の立地は、大阪メトロ谷町線の4番出口と同じビルであり、まさに地下への出入口の真隣。
店前には広めのスペースがあり、南向きの気持ちの良い通りに面した場所である。
店舗内部は切り花や鉢植え、アレンジされた製品など様々な高さ、大きさの商品台に加え、作業台、レジ台、更にかべの棚、天井にドライフラワーやエアプランツを吊り下げるなど、非常に多様な展示形態に対応出来る事が求められた。 そこで什器群は25mm角の杉材をX,Y,Z方向に1本~2本ずつ、場合によっては4本づつ挟み込むように組み合わせ、剛接合を作り出す、というルールで商品台や作業台を支える架構をデザインしている。
また、すべての什器は現場の大工工事で短時間に製作が可能で、塗装は店主自ら担当する事でコスト合理性にも配慮している。天井はスケルトンの状態に、切りそろえられたラワン板をルーバー状に吊るしている。これは空調風の整流、空調や照明の設備機器の存在感を薄め、商品の吊り下げやドライフラワー製作用下地となっている。
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以下、建築家によるテキストです。
お花屋さんのための店舗内装及び什器デザインである。物件の立地は、大阪メトロ谷町線の4番出口と同じビルであり、まさに地下への出入口の真隣。
店前には広めのスペースがあり、南向きの気持ちの良い通りに面した場所である。
もともとはビルオーナーのテーラーがあったが、道路から奥まった閉じ気味のファサードは、前面のスペースを活かせていないように見えた。
そこで、南向きの外壁をすべて視線が抜けるFIX開口部と建具とし、店前スペースに花や鉢植えを並べ、通りがかる人が表の花に興味を持った時、自然と店舗内部にも目が行くような構成とした。
店舗内部は切り花や鉢植え、アレンジされた製品など様々な高さ、大きさの商品台に加え、作業台、レジ台、更にかべの棚、天井にドライフラワーやエアプランツを吊り下げるなど、非常に多様な展示形態に対応出来る事が求められた。 そこで什器群は25mm角の杉材をX,Y,Z方向に1本~2本ずつ、場合によっては4本づつ挟み込むように組み合わせ、剛接合を作り出す、というルールで商品台や作業台を支える架構をデザインしている。様々に用途が異なり、大きさやかかる荷重も多様な什器群ではあるが、このルールですべてを製作することにより、キャラクターがそろい、ある種のまとまりある空間づくりを試みた。
また、すべての什器は現場の大工工事で短時間に製作が可能で、塗装は店主自ら担当する事でコスト合理性にも配慮している。天井はスケルトンの状態に、切りそろえられたラワン板をルーバー状に吊るしている。これは空調風の整流、空調や照明の設備機器の存在感を薄め、商品の吊り下げやドライフラワー製作用下地となっている。
■建築概要
所在地:大阪府大阪市旭区大宮2丁目27−24
店部分面積:52.44㎡
竣工年月:2019年6月
施工:嵩倉建設
設計・監理:高橋勝建築設計事務所
撮影:髙橋菜生
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
内装・床 | 床 | 既存土間コンクリートステイン塗装 |
内装・壁 | 壁 | |
内装・天井 | 天井 | ラワン合板t-9 OS ルーバー |
内装・造作家具 | 什器 | 杉25x25、ラワンランバーコア、ラワン合板、タモ集成材t-30 OS |
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