寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計 が設計した、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」です。1960年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示する作品となっています。寺田平手設計は、紙の模型ブランド「テラダモケイ」などを手がけるテラダデザインが改称、組織変更した設計事務所です。
「Memory of Future」あるいは「Yesterday’s Tomorrow」という言葉がある。
「来るはずだったけど来なかった未来」といった意味合いだ。『鉄腕アトム』で描かれた水滴型のエアカーが飛び回る未来都市や『2001年宇宙の旅』に登場する宇宙ステーションのロビー。1960年代は米ソの宇宙競争に続くアポロの月面着陸が象徴するように宇宙=未来が明るく輝いていたころ。その時代の家具やプロダクトは新素材のプラスチックが取り入れられ、スペーシーな曲線を用いたフォルムとビビッドな色使いは輝く未来を体現していた。そんな過ぎ去った未来を寺田は今も信じている。
東京都杉並区、高井戸駅近くの住宅街の中に 、コンクリートの基壇の上に黒い家型が乗るように存在する建物は、3世代の5人家族のための住宅である。
道路からアプローチの階段を降り、屋根の頂点に向かって建物を貫く斜めの壁を左手に見ながらエントランスを抜ける。正面には2階へと延びる黒い階段があり、左手には建物を貫く斜め壁と同じ角度の黄色い引き戸と通路がある。この引き戸の向こうは、1階のリビングダイニングルーム、ベッドルームそしてアトリエへと繋がっている。
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寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
寺田尚樹+平手健一 / 寺田平手設計による、東京の、設計者の自邸「TERADA HOUSE」。60年代頃の家具類等を空間と一体となるよう扱うことで、設計者が魅了される“来るはずだったけど来なかった未来”の世界観を現代に提示 photo©Ben Richards
以下、建築家によるテキストです。
「Memory of Future」あるいは「Yesterday’s Tomorrow」という言葉がある。
「来るはずだったけど来なかった未来」といった意味合いだ。『鉄腕アトム』で描かれた水滴型のエアカーが飛び回る未来都市や『2001年宇宙の旅』に登場する宇宙ステーションのロビー。1960年代は米ソの宇宙競争に続くアポロの月面着陸が象徴するように宇宙=未来が明るく輝いていたころ。その時代の家具やプロダクトは新素材のプラスチックが取り入れられ、スペーシーな曲線を用いたフォルムとビビッドな色使いは輝く未来を体現していた。そんな過ぎ去った未来を寺田は今も信じている。未だ来ない刺激的でワクワクするような未来。自宅の設計は図らずもそんな未来をイメージしていたようだ。(寺田尚樹)
東京都杉並区、高井戸駅近くの住宅街の中に、コンクリートの基壇の上に黒い家型が乗るように存在する建物は、3世代の5人家族のための住宅である。道路からアプローチの階段を降り、屋根の頂点に向かって建物を貫く斜めの壁を左手に見ながらエントランスを抜ける。正面には2階へと延びる黒い階段があり、左手には建物を貫く斜め壁と同じ角度の黄色い引き戸と通路がある。この引き戸の向こうは、1階のリビングダイニングルーム、ベッドルームそしてアトリエへと繋がっている。
フットライトに照らされた黒い階段を上ると2階に到達する。赤い扉をひき、100mm角の白いタイル張りのバスルーム、トイレを左右に見ながら進むと最大高さ6.8mの空間が斜めの壁と共にあらわれる。このリビングダイニングキッチンには、この住宅のために新たにデザインされたソファーや照明をはじめ50~60年代にデザインされた家具が配されている。キッチンもオリジナルデザインのステンレス製を配した。 また、このリビングダイニングは3.6mのガラス引き戸によってテラスと接続している。
3階へはリビング配された螺旋階段を上る。螺旋階段を登りきると黄色い壁面を背景に赤い象徴的なタワー状のソファー(リビングタワー)が置かれ、2階を見下ろす家族のための第二のリビングとなっている。このリビングタワーは壁面に投影した映像を鑑賞するための観客席としても機能する。その向こうにはベッドルームが2部屋配されている。ひとつはロフトを備えた子供のベッドルーム。そのロフトは2階のリビングダイニングとのぞき窓を介して繋がっている。また、メインベッドルームは青で統一され、ここにもオリジナルデザインのカーテンとベッドスプレッドを誂えた。
■建築概要
設計:寺田平手設計(担当:寺田尚樹、平手健一)
所在地:東京
構造設計:LOW FAT STRUCTURE
施工:J HOMES
竣工年月:2021年8月
フォトグラファー:Ben Richards