川嶋洋平建築設計事務所が設計した、沖縄・宮古島市の集合住宅「H_apartment」です。外周部に配された少しずつ見付幅の変化する列柱状構造体は、構造体と開口の関係がグラデーショナルに変化し、建築と周辺環境を接続します。
沖縄県宮古島市に設計した地上4階建て、全22戸の集合住宅の計画です。
各住戸は1ルーム、あるいは1LDKとし、汎用的なプランで構成しています。また共用部の計画も外部片廊下とする効率的な平面プランとなっています。そんな、ある種一般的な平面プランの集合住宅をどのように四方の環境と接続させるかを主に検討しました。
計画としては、効率的に配置した基準階平面プランに必然的に生まれる外廊下、エレベーターホール、居室テラスを一様に列柱のような構造体で覆っています。これら構造体に覆われた半屋外スペースが周辺環境と接続するバッファゾーンとして計画しています。
ただ、この構造体は建物をぐるりと覆う際に少しずつ見付の幅に変化をつけて計画しています。全体としては一見、一様に見える構造体もテラス側から共用廊下へまわるにつれて太くなり、構造体と開口の関係もグラデーションに変化していきます。
以下の写真はクリックで拡大します
以下、建築家によるテキストです。
沖縄県宮古島市に設計した地上4階建て、全22戸の集合住宅の計画です。各住戸は1ルーム、あるいは1LDKとし、汎用的なプランで構成しています。また共用部の計画も外部片廊下とする効率的な平面プランとなっています。そんな、ある種一般的な平面プランの集合住宅をどのように四方の環境と接続させるかを主に検討しました。
計画としては、効率的に配置した基準階平面プランに必然的に生まれる外廊下、エレベーターホール、居室テラスを一様に列柱のような構造体で覆っています。これら構造体に覆われた半屋外スペースが周辺環境と接続するバッファゾーンとして計画しています。
ただ、この構造体は建物をぐるりと覆う際に少しずつ見付の幅に変化をつけて計画しています。全体としては一見、一様に見える構造体もテラス側から共用廊下へまわるにつれて太くなり、構造体と開口の関係もグラデーションに変化していきます。
風が抜け、影が落ちる半屋外的バッファゾーンは、グラデーションに変化する構造体と開口の関係により、リズミカルに周辺環境との変化をもたらしてくれればと思っています。
■建築概要
建物名:H_apartment
竣工:2019年
用途:集合住宅
所在地:沖縄県宮古島市
敷地面積:456.24m²
建築面積:273.70m²
延床面積:713.04m²
構造規模:RC造 4層
意匠設計:株式会社川嶋洋平建築設計事務所 川嶋洋平、本村健介(元所員)
構造設計:yAt構造設計事務所
施工:株式会社Co’z工房沖縄
撮影:株式会社TOREAL 藤井浩司