宮川清志 / SESNが設計した、東京・中央区の「MOONRAKERS 東京日本橋ショールーム」です。ショールーム特有の商品数を大量確保する要件を、“可動ラック兼ストック”の考案によって解決、更に空の状態でもブランドコンセプトを体現すべく素材の組み合わせも考慮されました。施設の公式サイトはこちら。
中央区日本橋にあるアパレルブランド、MOONRAKERSのショールームデザイン。
ショールーム特有のサイズやカラーバリエーションなど在庫を含めた商品数を大量に確保するという、通常の商品陳列とストックで分けるアパレルショップとは異なる要件からスタートした。
大量の商品数を確保するために旗竿の敷地を左右に分け、半分を可動ラック兼ストックとし、半分を商品陳列と動線空間とすることで奥行きを生かした計画とした。可動ラックをストック兼用とすることで大量の商品数を確保することが可能になり、ラックを引き出せば商品のサイズやカラーバリエーションが確認できるように収納とショールームに求められる必要な機能を実現した。
ショールームがクローズしているときは可動ラックを引き出しておくことでラック自体がショップのウィンドウディスプレイの役割を果たすように計画。同時にエンプティな状態でもブランドコンセプトである「Technology & Craftmanship」を体現できるように素材には既製のスチールラックと籐、側溝蓋と真鍮、左官と無機質な照明など、質感も背景も異なるものを組み合わせ、単なる対比ではない、調和をもたせることでこれまでにない使い方や、発見と気付きをもたせている。
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以下、建築家によるテキストです。
中央区日本橋にあるアパレルブランド、MOONRAKERSのショールームデザイン。
ショールーム特有のサイズやカラーバリエーションなど在庫を含めた商品数を大量に確保するという、通常の商品陳列とストックで分けるアパレルショップとは異なる要件からスタートした。
大量の商品数を確保するために旗竿の敷地を左右に分け、半分を可動ラック兼ストックとし、半分を商品陳列と動線空間とすることで奥行きを生かした計画とした。可動ラックをストック兼用とすることで大量の商品数を確保することが可能になり、ラックを引き出せば商品のサイズやカラーバリエーションが確認できるように収納とショールームに求められる必要な機能を実現した。
ショールームがクローズしているときは可動ラックを引き出しておくことでラック自体がショップのウィンドウディスプレイの役割を果たすように計画。同時にエンプティな状態でもブランドコンセプトである「Technology & Craftmanship」を体現できるように素材には既製のスチールラックと籐、側溝蓋と真鍮、左官と無機質な照明など、質感も背景も異なるものを組み合わせ、単なる対比ではない、調和をもたせることでこれまでにない使い方や、発見と気付きをもたせている。
本質的なテクノロジーやクラフトマンシップとは、これまでを見直したり掛け合わせたりすることで新しい価値観を発見、創造し挑戦し続けることではないかと思い、そのような考え方や物事の捉え方を体感、受け取ってもらえるような空間とした。
■建築概要
MOONRAKERS 東京日本橋ショールーム
クライアント:東レ・ディプロモード株式会社
設計デザイン:宮川清志、土井智喜 / SESN
照明計画:1LUX
所在地:東京都中央区日本橋室町1-13-4
用途:アパレルショップ/ショールーム
竣工年月:2021年4月
撮影:長谷川健太
MOONRAKERS TOKYO NIHONBASHI SHOWROOM
Client: Toray Diplomode, Inc.
Designer: Kiyoshi Miyagawa, Tomoki Doi/SESN
Lighting: 1LUX
Location: 1-13-4 Nihonbashi Chuo-ku Tokyo
Usage: apparel shop/showroom
Completion: 04/2021
Photo: Kenta Hasegawa