原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ外観 photo©石川和央
原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ2階、ダイニングキッチン photo©石川和央
原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ2階、水廻り photo©石川和央
原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツが設計した、東京の「段庭の家」です。
都心の旗竿地に計画されました。建築家は、建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案しました。そして、家全体で受けた日光がスリットを介して室内の下階まで降り注ぎます。
敷地は都心からアクセスの良い住宅密集地にある。
土地は小割になっており、敷地は接道わずか2mの旗竿地で、面積も小さく建蔽率・容積率も厳しい。周囲は家が立て込んでいるため、最大ボリュームで建物を作っても、採光や通風は期待できず、残った庭も狭く暗くなりかねない。
そこで、陽の光を全身で受けられるよう、北側に向かって徐々にセットバックしていく階段状のボリュームとし、その全てが庭となるような計画とした。敷地に入るとウッドデッキの庭は、段々の丘のようにレベルを変えながら最上段の屋上まで連なっている。
内部は、外部の段のリズムに呼応するようなスキップフロアとなっており、内外のそれぞれの段が近づき合って存在している。家全体で受けた陽の光は、内部のスキップフロアの隙間から下階まで降り注ぐ。アプローチから連なる全てのウッドデッキはそれぞれ室内の延長として過ごすための場所となり、床面積を超えて無限の広がりを感じる。
以下の写真はクリックで拡大します
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ外観 photo©石川和央
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐルーフバルコニーから見下ろす。 photo©Niji Photo
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ2階、ダイニングキッチン。右側の開口部から出入りする。 photo©Niji Photo
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ2階、ダイニングキッチン photo©石川和央
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ2階、ダイニングキッチンより内部を見る。上に水廻り、下にリビング。 photo©Niji Photo
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ1階への階段 photo©石川和央
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ2階リビングから外部方向を見る。上にダイニングキッチン、下に寝室、書斎、多目的スペース photo©Niji Photo
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ2階、リビングからの見上げ。 photo©石川和央
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ1階、寝室、書斎、多目的スペース photo©石川和央
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ1階、寝室、書斎、多目的スペース photo©Niji Photo
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ1階、寝室、書斎、多目的スペース photo©石川和央
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ1階、寝室、書斎、多目的スペース photo©Niji Photo
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ2階、水廻り photo©石川和央
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ2階、水廻り photo©石川和央
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ2階、水廻りから外部を見る photo©Niji Photo
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ外観 photo©Niji Photo
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ公道から見る。 photo©Niji Photo
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ1階配置平面図 image©ニジアーキテクツ
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ2階平面図 image©ニジアーキテクツ
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐR階平面図 image©ニジアーキテクツ
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐ断面詳細パース image©ニジアーキテクツ
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原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツによる、東京の「段庭の家」。都心の旗竿地に計画。建て込む環境下で“陽の光を目一杯浴びる家”を目指し、建物を徐々に後退させ“階段状のヴォリューム”として“全てが庭となる”構成を考案。家全体で受けた日光が室内の下階まで降り注ぐダイアグラム image©ニジアーキテクツ
以下、建築家によるテキストです。
段庭による都市の丘
いつでも敷地全体で陽の光を目一杯浴びることができる家を作りたいと考えた。
敷地は都心からアクセスの良い住宅密集地にある。
土地は小割になっており、敷地は接道わずか2mの旗竿地で、面積も小さく建蔽率・容積率も厳しい。周囲は家が立て込んでいるため、最大ボリュームで建物を作っても、採光や通風は期待できず、残った庭も狭く暗くなりかねない。
そこで、陽の光を全身で受けられるよう、北側に向かって徐々にセットバックしていく階段状のボリュームとし、その全てが庭となるような計画とした。敷地に入るとウッドデッキの庭は、段々の丘のようにレベルを変えながら最上段の屋上まで連なっている。
内部は、外部の段のリズムに呼応するようなスキップフロアとなっており、内外のそれぞれの段が近づき合って存在している。家全体で受けた陽の光は、内部のスキップフロアの隙間から下階まで降り注ぐ。アプローチから連なる全てのウッドデッキはそれぞれ室内の延長として過ごすための場所となり、床面積を超えて無限の広がりを感じる。
ウッドデッキと屋内の床は等価に存在し合い、敷地全体に存在する段が庭となり家となる。
■建築概要
建物名称:段庭の家
所在地:東京都
主要用途:個人住宅
設計・監理:原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツ一級建築士事務所
担当:向咲重
施工:山菱工務店
構造設計:平岩構造計画
構造:木造
階数:地上2階建
敷地面積:93.30m2
建築面積:43.75m2
延床面積:73.07m2
施工床面積:131.39m2
竣工:2022年8月
写真:Niji Photo+石川和央