河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 革の間仕切り、2023年 photo©澤木亮平 河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 革の敷物(四角)、2023年 photo©澤木亮平 河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 杉の台(丸)、2024年 photo©澤木亮平 河内尚子 による、奈良市での展覧会「家具と空間」です。
初めての個展を開催します。
場所は、奈良市にある、登録有形文化財、正木家住宅です。
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河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 正木家住宅、外観 photo©澤木亮平 
河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 石のスタンド、2024年 photo©澤木亮平 
河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 石のスタンド、2024年 photo©澤木亮平 
河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 正木家住宅、土間 photo©澤木亮平 
河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す book shelf、2021年 photo©澤木亮平 
河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 革の間仕切り、2023年 photo©澤木亮平 
河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 正木家住宅、玄関 photo©澤木亮平 
河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 革の敷物(パッチワーク)、2023年 photo©澤木亮平 
河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 手前:革の敷物(パッチワーク)、2023年、中央:革の敷物(鞣し)、2023年、奥:革の敷物(四角)、2023年 photo©澤木亮平 
河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 革の敷物(鞣し)、2023年 photo©澤木亮平 
河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 革の敷物(四角)、2023年 photo©澤木亮平 
河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 杉の台(四角)、2024年 photo©澤木亮平 
河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 杉の台(四角)、2024年 photo©澤木亮平 
河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 杉の台(丸)、2024年 photo©澤木亮平 
河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 杉の台(丸)、2024年 photo©澤木亮平 
河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 平面図 image©牧野正幸 以下、建築家によるテキストです。
河内尚子によるテキスト「家具と空間」 
何かを作る時、心動かされた時から始まることが多い。
例えば、素材との出会い。
もうひとつ、例えば、空間との出会い。
正木家には、「静穏」と言えるような、静かで穏やかな空気がある。
建築は、環境と強く結びついたものである。
何故か。それは私が、空間から影響を受け、
エキシビションアドバイザーの田中林子によるテキスト 
本展を通じて河内と対話を進める中で、彼女のバックグラウンドである抽象画と建築の関係性を再考することで、彼女の作品の根幹に迫ることができると考えた。
1917年に同名の雑誌の刊行とともに活動を開始したオランダの造形運動「デ・ステイル」では、画家、彫刻家、建築家などが全体主義の理念のもとに参画し、当時の芸術家達は抽象画からの拡張性を試み、家具や建築へと表現を広げていった。
河内もまた、抽象画を学んでいた際、建築現場での墨だしと似た手法で作品を制作し、後にそれを空間に構成することで立体作品へと昇華させた。その後、建築の世界に進み自身の表現を分野や次元を超え拡張していった。
河内にとって、建築設計における敷地でのボリュームスタディと抽象画におけるキャンバス上のコンポジションには、表現媒体の違いこそあれ、思考の上での大きな違いがないように思う。彼女は、現在の自身の活動において「それが、彫刻なのか、家具なのか、建築なのかを超えて、ある環境の中に佇み、新たな空気感を作り出す。そんな言葉や理屈を超えた美しいものを目指している」と語っている。
彼女の作品には、両価性から生まれる美しさが宿っているのではないだろうか。
会場について 
奈良町に残る典型的な町家。つし二階建て、しっくいの虫籠窓がある。戸を開けると、広い土間が迎え入れる。見上げると、吹き抜けとなっており、梁と小屋組みが目に入る。奥には、通り土間が続き、箱階段や、竈、井戸が見られる。平面は3列の構成で、土間、次が4室、最後に3室。式台を上がると、4畳半の玄関。左に1部屋と右に2部屋。そのまま奥に進んだ6畳の和室は、前庭に面し、西から光が入る。右へ折れると、8畳の板の間、床と棚のある座敷と続く。座敷は、床と棚が設られ、東の中庭から、障子越しに光が届く。主屋から中庭を挟んで建つ蔵は、縁側、外廊下でつながる。
正木家住宅 
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河内尚子による、奈良市での展覧会「家具と空間」。“家具と空間”をテーマに実践的研究も行う建築家の展示。登録有形文化財の正木家住宅を会場とし、革・大理石・杉を用いて制作した家具を配置。訪問者に空間と家具が“相互に与える影響”についての考察を促す 展覧会ヴィジュアル image©牧野正幸 ■展覧会概要 
展覧会名:河内尚子「家具と空間」